胸のあたりがザワザワする感じがあるのは、不安のせいですか

結論から言うと、胸のあたりがザワザワする感じは、不安な気持ちと関係していることが多くあります。ただし、それだけで片づけられるものではなく、自律神経の乱れや血糖の急な変動、東洋医学でいう心と腎のバランスの崩れが背景にあることも少なくありません。原因は不安という感情だけとは限らないこと、整体では体の緊張をゆるめて自律神経が働きやすい身体づくりというかたちでサポートできること、この記事は「病院で心臓を調べても異常はないと言われたのに、胸のあたりが落ち着かない」と感じている方向けであること。この3点を押さえたうえで、詳しく見ていきます。

なぜ胸のあたりがザワザワする感じが起こるのですか

結論として、胸のザワザワ感は、交感神経が優位な状態が続いていることと、東洋医学でいう心と腎のバランスが崩れていることの2つが重なって起こると考えられます。

自律神経とは、体のアクセルとブレーキのような働きをする神経です。緊張や不安を感じると、アクセル役の交感神経が優位になり、心臓の動きが速くなったり、呼吸が浅くなったりします。本来はブレーキ役の副交感神経がすぐに働いて元に戻すのですが、緊張状態が長く続くと、このアクセルが踏まれっぱなしになり、はっきりとした動悸というほどではないのに、胸のあたりがそわそわ、ザワザワと落ち着かない感覚が続くようになります。

もうひとつ見逃せないのが血糖の急な変動です。甘いものを空腹の状態で単体で食べると、血糖値が急に上がり、その反動で急激に下がります。このとき体は血糖を持ち上げようとして交感神経を働かせるため、動悸や不安感、手の震えと同じような体の反応が起こります。胸のザワザワ感が、食後しばらくしてから出てくるという方は、この血糖の波が関わっている可能性があります。

見逃してはいけないサインにはどんなものがありますか

結論として、胸のザワザワ感に加えて、締め付けられるような強い痛みや、左肩・顎への痛みの広がり、冷や汗、呼吸困難、意識が遠のく感覚がある場合は、様子を見ずにすぐ医療機関を受診してください。

これらは狭心症や心筋梗塞など、心臓そのものの病気のサインである可能性があります。また、脈が飛ぶような感覚(期外収縮)は多くの場合心配のないものですが、頻度が多い、続く時間が長い場合は循環器内科での確認が安心につながります。動悸や胸の違和感に、強い恐怖感やこのまま死んでしまうのではという感覚を伴う場合は、パニック障害や全般性不安障害といった不安症の可能性もあり、心療内科・精神科での相談が有効です。整体は医療行為ではないため、診断や薬の判断は必ず医師に相談してください。当院でも、初めてお越しになる方にはまず医療機関での検査歴をうかがい、必要な場合は受診を優先していただいています。

東洋医学では胸のザワザワ感をどう考えますか

結論として、東洋医学では胸のザワザワ感を「心(しん)」という臓の熱が上がりすぎて、それを冷ます「腎(じん)」の力が足りなくなっている状態、いわゆる心腎不交(しんじんふこう)として見ます。

腎とは、生まれ持った体力の貯金のようなものです。これが十分にあると、心の熱が上がっても腎の水の力で穏やかに冷ますことができます。しかし、慢性的な寝不足や働きすぎ、心配ごとが続くと、この貯金が少しずつ減っていきます。すると心の熱を冷ます力が追いつかなくなり、心が燃え続けたような状態になります。この状態が夜に出れば眠りが浅くなり、昼間に出ればはっきりとした動悸として現れ、限界に近づいたときに出ればパニック発作のような形をとります。胸のザワザワ感は、これらのちょうど手前、心の熱がくすぶり続けているような段階で起こっていることが多いと当院では見ています。

当院で25,000人を施術してきた経験のなかでは、人に気を使いすぎる方、頑張りをやめられない方ほど、この心の熱がこもりやすい傾向があります。休んでいるつもりでも頭の中で考えごとが止まらない、寝る直前までスマートフォンで情報を追ってしまう、といった状態が続くと、体を横にしていても心は興奮したままになります。触診でも、みぞおちのあたりが硬く張っていたり、首の後ろから肩にかけてが板のように緊張していることが多く見られます。

常若整骨院では胸のザワザワ感をどう見ていますか

結論として、当院ではカウンセリングで生活の負担がどこにかかっているかをうかがったうえで、みぞおちや横隔膜、首から背中にかけての緊張をゆるめ、心の熱がこもりにくい体に整えていくケアを行っています。

具体的には、呼吸が浅くなっていないか、横隔膜がこわばって動きにくくなっていないかを確認します。横隔膜がこわばると呼吸が浅くなり、浅い呼吸は交感神経をさらに優位にしてしまうため、ここをゆるめることが最初の一歩になります。あわせて、腰から下腹部にかけての冷えも確認します。腎の力が消耗している方は、このあたりが冷たくなっていることが多いためです。無理に症状を止めようとするのではなく、体が本来持っている回復力が働きやすい状態に整えていくことを大切にしています。

実際に胸のザワザワ感が落ち着いてきた方はどんな経過でしたか

大分県・30代女性の方は、理由のはっきりしない不安や恐怖の感情に悩まされていました。来院当初は「不安や恐怖の感情がきても対応できない」という状態でしたが、施術とカウンセリングを重ねるなかで、不安や恐怖の頻度が減り、生理周期との関連にも気づけるようになりました。人間関係や新しい出会いにも興味が湧くようになり、以前は苦手になっていたテレビや音楽を、また楽しめるようになったと話してくれました。

福岡県・20代男性の方は、動悸を伴うパニック症状と広場恐怖症のような感覚に悩んでいました。病院での対症療法だけでなく、なぜ自分の体がその症状を出したのか、自分がもともとどういう性格なのかを深く掘り下げていくなかで、不安には向き合いながらも、自分からその不安を追いかけすぎないという距離の取り方ができるようになり、症状が出る前の日常に戻れていることを喜んでいました。

40代・会社員の女性は、繁忙期に入ると決まって胸のあたりがそわそわして落ち着かなくなることに悩んでいました。カウンセリングで話をうかがうと、職場で常に周囲に気を配り、頼まれごとを断れない状態が続いていたことがわかりました。みぞおちと首から肩にかけての緊張をゆるめる施術を重ねながら、一日のうちに何もしない時間を少しだけ作ってもらったところ、胸のザワザワ感を感じる頻度が減ってきたと話してくれました。

いずれも効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。

自宅でどうケアすればいいですか

セルフケアとして意識していただきたいのは、胸のざわつきを感じたときに息を長く吐くこと、足首から先を温めること、甘いものを空腹のまま単体で食べないことの3つです。息を吐く長さを吸う長さの倍程度にすることを意識すると、副交感神経が働きやすくなります。手ではなく足を温めるのは、上にのぼった熱を下に呼び戻すイメージのためです。

ただし、これを全部きっちりやろうとする必要はありません。どれか1つからで十分です。できなかった日があって当然です。胸のザワザワ感を感じたときに「また来た」と受け止め、無理に止めようとしないことも大切です。止めようとするほど、かえって強く感じられることがあります。真面目さが悪いのではなく、その向け先を「完璧に抑え込む」ではなく「今日はこれだけ」に変えるだけで十分です。

病院に行くべきか整体に行くべきか迷ったらどうすればいいですか

強い胸の痛みや呼吸困難、冷や汗、意識が遠のく感覚がある場合は、まず医療機関で検査を受けてください。検査で心臓に異常が見つからず、それでも胸のザワザワ感が続いている場合は、体の緊張や自律神経の状態を整える整体という選択肢を検討していただけます。心療内科や精神科への通院と並行して整体を利用することも可能です。

よくあるご質問

胸がザワザワするのは不安障害のサインですか?

強い恐怖感や、このまま何か起きるのではという感覚を伴う場合は、不安障害やパニック障害の可能性があります。気になる場合は心療内科での相談をお勧めします。

病院で心臓に異常なしと言われたのに胸がザワザワするのはなぜですか?

検査の数値には表れない自律神経の乱れや、体の慢性的な緊張が背景にあることがあります。整体はこうした部分へのアプローチが可能です。

胸のザワザワ感と動悸の違いは何ですか?

動悸ははっきりと心臓の鼓動を感じる状態、胸のザワザワ感はそれよりも手前の、落ち着かない感覚を指すことが多いです。当院では同じ心と腎のバランスの乱れの、程度の違う表れとして見ています。

甘いものを食べると胸がザワザワするのは気のせいですか?

気のせいではありません。血糖値の急な上下によって交感神経が働き、動悸や不安に似た反応が起こることがあります。

整体に通うと胸のザワザワ感は必ず落ち着きますか?

効果には個人差があり、必ず落ち着くとお約束することはできません。体の緊張をゆるめ、回復しやすい身体づくりのサポートを行います。

東洋医学でいう心腎不交とはどんな状態ですか?

心の熱を冷ます腎の力が足りなくなり、心が燃え続けたような状態が続くことを指します。夜は不眠、昼は動悸、限界に近づくとパニック発作のような形で現れます。

気を使いすぎる性格は胸のザワザワ感に関係しますか?

当院の臨床経験では、人に気を使いすぎる方、頑張りをやめられない方ほど心に熱がこもりやすい傾向が見られます。断定はできませんが、傾向として多く見られます。

胸のザワザワ感を和らげるツボはありますか?

内関(ないかん)という手首の内側、手首のしわから指3本ぶん肘側にあるツボが知られています。強く押しすぎず、優しくさする程度で構いません。

夜になると胸のザワザワ感が強くなるのはなぜですか?

一日の緊張が蓄積し、横になっても交感神経が優位なままの状態が続くためと考えられます。寝る前のスマートフォンを控えることも助けになります。

期外脈のような脈の飛ぶ感覚も相談できますか?

まずは循環器内科で一度確認することをお勧めします。異常がなければ、体の緊張状態を整えるケアもあわせて検討していただけます。

子どもの胸のザワザワ感も相談できますか?

はい。環境の変化や学校でのストレスが影響していることもあります。気になる場合はご相談ください。

カウンセリングだけの相談も可能ですか?

まずは状態をお伺いするところから始めますので、お気軽にご相談ください。

まとめ

胸のあたりがザワザワして落ち着かないと感じている方へ。強い痛みや呼吸困難を伴う場合は、まず医療機関で検査を受けてください。検査に異常がなく、それでも胸の落ち着かなさに振り回されているなら、それは心と腎のバランスが崩れかけているサインかもしれません。一人で抱え込まず、まずは体の緊張をゆるめることから始めてみませんか。当院ではカウンセリング・施術・セルフケアをセットにして、回復しやすい身体づくりをサポートしています。

不安との向き合い方については、こちらの記事でも詳しく書いています。パニック障害と閉所恐怖症についての記事、また自律神経全体の乱れについては自律神経失調症についての記事もあわせてご覧ください。

院長プロフィール

冨高誠治。柔道整復師・鍼灸師。施術歴20年、25,000人を施術。福岡市早良区・西新駅から徒歩圏の常若整骨院院長。東洋医学の見立てを軸に、自律神経の働きを整えやすい身体づくりをサポートしている。

参考:不安障害・不安症について(e-ヘルスネット/厚生労働省)狭心症・心筋梗塞について(国立循環器病研究センター)

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