足の血流とリンパの流れを整える施術はできますか|福岡市・常若整骨院の考え方と限界
結論から言うと、常若整骨院では、足の血流やリンパの流れが通りやすい体づくりを目的とした施術を行っています。ただし、血管やリンパ管そのものに直接働きかける医療行為ではありません。足を揉み流すのではなく、呼吸・お腹・腰まわりの緊張をゆるめて、巡りが足まで届きやすい状態を整える、という考え方です。症状が強い場合や急に悪化した場合は、まず医療機関を受診してください。
要点を先に3つ挙げます。
一つ目、血流とリンパの流れは、足だけの問題ではありません。ふくらはぎのポンプ、呼吸、お腹の動きがそろって、はじめて足から上へ戻っていきます。
二つ目、整体でできるのは「流れを通りやすくする土台づくり」です。むくみの原因となる病気の診断や、薬の判断は医療機関の領域です。
三つ目、この記事は、福岡市で、夕方の足の重さ、冷え、靴下の跡が気になり、「揉んでもすぐ戻る」と感じている方に向けて書いています。
血流とリンパの流れは、足でどう違うのですか
結論として、血流は心臓の力で全身を回る流れ、リンパの流れは筋肉の動きと呼吸で押し上げられる流れで、足では両方が「ふくらはぎのポンプ」に頼っています。
血流とは、心臓から出た血液が全身をめぐる流れのことです。リンパの流れとは、血管から染み出した余分な水分や老廃物を回収して、心臓の近くへ戻す流れのことです。リンパには血液の心臓のような押し出す装置がないため、筋肉の収縮、呼吸による胸とお腹の圧の変化、体の動きによって運ばれます。
足は心臓からいちばん遠く、重力に逆らって上へ戻さなければなりません。ですから、座りっぱなし、立ちっぱなし、冷え、呼吸の浅さが重なると、足に水分がたまりやすくなります。
整体で、足の血流やリンパの流れにどこまで関われますか
結論として、整体は「流れを止めている緊張をゆるめる」ところまでが役割で、血管やリンパ管の病気そのものに働きかけることはできません。
できることと、できないことを分けて書きます。
| できること | できないこと |
|—|—|
| 呼吸が深く入る体にする | 血管の詰まりや狭くなりの診断・処置 |
| お腹・腰・骨盤まわりの緊張をゆるめる | リンパ浮腫など病気としてのむくみの管理 |
| ふくらはぎや足首の硬さをほぐす | 薬の調整・中止の判断 |
| 日常でできる動かし方をお伝えする | 検査・画像での確定 |
特に、乳がんや婦人科の手術のあとにリンパ節を取った方のむくみ(リンパ浮腫)は、専門の医療機関で管理するものです。当院では、主治医のもとで経過を見ている方が、体全体の緊張や冷えを整える目的で通われることはありますが、強いマッサージで流そうとはしません。
足を強く揉み流すだけでは、なぜすぐ戻るのですか
結論として、足だけを流しても、上流の呼吸やお腹の緊張が残っていれば、水分はまた足に戻ってくるからです。
当院で25,000人の患者さんを施術してきた中で、足のむくみや冷えで来られる方に共通して多いのは、足そのものより、肋骨のまわりが硬く、お腹が冷えて動いていないという所見です。
- 肋骨が動かず、息が浅い:横隔膜がよく動かないと、胸とお腹の圧の変化が小さくなり、リンパを引き上げる力が落ちます
- お腹が冷たく硬い:内臓の動きが落ち、骨盤の中を通る太い流れが窮屈になります
- 腰から鼠径部(足のつけ根)が張っている:足から戻る道の「関所」が狭くなります
川にたとえるなら、下流の川底だけを掃除して、上流の堰を閉じたままにしているような状態です。ですから、足はいちばん最後に触れます。
常若整骨院では、血流とリンパの流れをどう整えるのですか
結論として、呼吸、お腹、腰と骨盤、足の順に、上流から緊張をゆるめていきます。
最初に、問診で夕方の足の状態、冷え、むくみの出る時間帯、睡眠、食事、便通を伺います。次に、触れて確かめます。足首の冷たさ、ふくらはぎの硬さ、お腹の張り、肋骨の動き。これらの組み合わせで、どこから緩めるかを決めます。
1. 肋骨と横隔膜まわりをゆるめ、息が深く入るようにする
2. お腹の冷えと硬さをやわらげ、内臓の動きを引き出す
3. 腰から骨盤をほどき、足のつけ根を通りやすくする
4. 最後にふくらはぎと足首をほぐし、巡りが足先へ届く通り道を整える
ふくらはぎは第二の心臓と呼ばれますが、ポンプを動かす燃料は、呼吸とお腹の力です。燃料の通り道を先に整えると、同じふくらはぎの触れ心地が、その日のうちに変わる方もいらっしゃいます。どの程度変わるかには個人差があります。
東洋医学では、血流とリンパの流れをどう考えるのですか
結論として、東洋医学では、血と水の巡りを、気(き)という体と心のエネルギーの流れが押していると考えます。
気とは、体と心のエネルギーの流れのことです。この気が滞ると、血も水も一緒に止まります。血の巡りの滞りを「瘀血(おけつ)」、水の巡りの滞りを「水滞(すいたい)」と呼びます。
見立ては、おおよそ次のように分かれます。
| 状態 | 出方 | 触れたときの所見 |
|—|—|—|
| 気の滞り(気滞) | 張る感じ、ため息、生理前に悪化 | 脇腹が板のように硬い |
| 血の滞り(瘀血) | 足がだるい、色が暗い、夜に強まる | ふくらはぎが固まり、押すと痛い |
| 水の滞り(水滞) | 夕方に重い、靴下の跡、朝は軽い | 押すとへこみが残る、お腹にぽこぽこ水音 |
| 冷えによる巡りの低下 | 足先が冷たいのに膨らむ | 下腹部と足首が冷たい |
東洋医学でいう「臓」とは、解剖学上の臓器そのものではなく、体の働きのまとまりを指す言葉です。肝は気の流れをのびやかにする働き、脾(ひ)は胃腸を中心に水と栄養を運ぶ働き、腎は回復力の貯金と水の出入りを調整する働きです。気を配る日々が続くと肝が張り、脾の運ぶ力が落ちて、水が足にたまりやすくなります。
これは診断ではなく、どこから緩めていくかを決めるための手がかりです。
自律神経は、足の血流とどう関わっているのですか
結論として、自律神経が緊張から抜けないと、血管が縮んだままになり、足先まで血が届きにくくなります。
自律神経とは、体のアクセルとブレーキのような働きです。アクセル側(交感神経)が優位な時間が長いと、血管が縮んで巡りが落ちます。夜になってもブレーキ側(副交感神経)に切り替わらないと、日中にたまった水分の処理も進みません。
寝る前に足が冷えて眠れない、朝は足が軽いのに夕方になるとだるい、という方は、この切り替えが落ちていることが少なくありません。自律神経の乱れについては、自律神経失調症の記事でも詳しく書いています。
血流を意識して、ツボはどこを触ればいいですか
結論として、強く押す必要はなく、ふくらはぎから足裏にかけての三か所を、痛気持ちいい程度に触れるだけで十分です。
- 承山(しょうざん):ふくらはぎの真ん中、足先を伸ばしたときに筋肉がふたつに分かれる「人」の字の頂点
- 湧泉(ゆうせん):足の指を曲げたとき、足裏の土踏まずの上あたりにできるくぼみ
- 血海(けっかい):膝のお皿の内側の端から、指3本ぶん上、太ももの内側にある筋肉のふくらみ
お風呂上がりなど、体が温まったときに、息をゆっくり吐きながら5回ほど押します。ツボは、血を流すためのものではなく、足の感覚に気づくための入り口として使ってください。
実際に足の巡りが変わった方は、どんな経過でしたか
結論として、足の血流やむくみで来られた方の多くは、足だけでなく、冷えや胃腸、睡眠が一緒に変わっていく経過をたどります。
1人目は、30代の女性、一日中立ち仕事の方。夕方になると足が棒のようになり、靴下の跡がくっきり残っていました。お腹の冷えと肋骨まわりの硬さをゆるめていくうちに、夕方の重さの出方が変わりはじめ、「靴がきつくなる時間が遅くなった」と話されるようになりました。(一般的な例です)
2人目は、50代の男性、デスクワーク中心の方。ふくらはぎのだるさと、夜に足が冷えて寝つきにくい状態がありました。腰と足のつけ根の張りをほどき、寝る前の呼吸を習慣にしていくなかで、足の冷えで目が覚めることが減っていきました。(一般的な例です)
3人目は、40代の女性。病院で検査をしても異常なしと言われ、「年齢のせい」と言われたまま数年が過ぎていました。生理前になると足が重くなり、脇腹が板のように硬い状態でした。気の滞りに目を向けて肝まわりを整えるうちに、生理前の足の重さが軽く感じられる日が増えていきました。(一般的な例です)
効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。
足の巡りが悪いと感じても、自分を責めなくていいのはなぜですか
結論として、足の重さや冷えは、頑張ってきた体が出している合図であり、怠けでも体質の悪さでもないからです。
「運動していないから」「水を飲みすぎるから」と責める方は多くいらっしゃいます。けれど、責める気持ちは緊張を生み、緊張は巡りをさらに落とします。真面目さが悪いのではなく、真面目さの向け先が、少し違うだけです。
足の巡りのために、自宅でどうケアすればいいですか
結論として、足首を動かす、お腹と足首を温める、深く息を吐く。この三つのうち、どれか1つからで十分です。できない日があって当然です。
1. 座っているときに、1時間に一度、足首を10回ゆっくり回す
2. 腹巻きや湯たんぽで、お腹と足首を冷やさない
3. 夜、ゆっくり長く息を吐く呼吸を5回する
全部を完璧にやろうとしないでください。完璧を目指すこと自体が、肝を張らせる作業になります。冷たい飲み物や塩分も、ゼロを目指さず、7〜8割守れていれば十分です。夕方のむくみについては、夕方に足がむくむ理由の記事にもまとめています。
病院と整体、どちらに行くべきか迷ったらどうすればいいですか
結論として、片足だけ急に腫れた、息苦しさや胸の痛みがある、体重が急に増えた、尿の量が減った、歩くとふくらはぎが痛くて休むと楽になる、といったときは、先に医療機関を受診してください。
片足だけの急な腫れや痛みは、血管の中に血のかたまりができている可能性があり、早い受診が必要です。歩くと痛み、休むと楽になる症状は、足の動脈の血流が落ちているサインのこともあります。むくみの一般的な説明や受診の目安は、厚生労働省のe-ヘルスネットにも載っています。整体は医療行為ではありません。診断と薬の判断は、必ず医師にご相談ください。
よくあるご質問
足の血流やリンパの流れを整える施術は、本当にできますか?
流れが通りやすい体づくりを目的とした施術は行っています。血管やリンパ管に直接働きかける医療行為ではなく、呼吸・お腹・腰の緊張をゆるめて、巡りが足まで届きやすい状態を整えます。
リンパマッサージのように、足を強く流してもらえますか?
強く流すことはしません。足だけを流しても上流の緊張が残っていれば戻りやすいため、呼吸とお腹、腰まわりを先に整え、足は最後に触れます。
むくみで病院に行っても異常なしと言われました。整体に来てもいいですか?
大丈夫です。検査で異常がなくても、夕方の重さや冷えが続くことはあります。医療機関での確認が済んでいるかを伺ったうえで、体の緊張や冷えの面からお手伝いします。
リンパ節を取る手術を受けました。通えますか?
主治医のもとで経過を見ている方が、体全体を整える目的で通われることはあります。強い刺激は避けて行います。通う前に、主治医にもご相談ください。
一度の施術で足のむくみは変わりますか?
その日のうちにふくらはぎの触れ心地が変わる方もいますが、個人差があります。生活や冷えの影響もあるため、数回の経過で見ていきます。
足の冷えとむくみは、一緒に相談できますか?
できます。冷えとむくみは、同じ巡りの低下から出ていることが多いため、一緒に伺って見立てます。
片足だけむくんでいます。整体に行ってもいいですか?
先に医療機関を受診してください。片足だけの急な腫れや痛みは、血管の病気の可能性があるためです。
着圧ソックスは使っても大丈夫ですか?
主治医から指示がなければ、使って構いません。ただし、締めつけが強すぎて痛い、しびれるという場合は中止してください。
立ち仕事とデスクワーク、どちらがむくみやすいですか?
どちらも起こりやすいです。同じ姿勢が続くとふくらはぎのポンプが働かないためで、1時間に一度の足首回しだけでも違いが出る方がいます。
運動不足だから足の巡りが悪いのでしょうか?
運動不足だけが原因とは限りません。呼吸の浅さ、お腹の冷え、気づかいによる緊張が重なっていることも多く、責める必要はありません。
自律神経とも関係がありますか?
関係があります。緊張が抜けないと血管が縮んだままになり、足先まで血が届きにくくなります。
どのくらいの頻度で通えばいいですか?
状態によって異なります。最初は間隔を短めに、様子を見ながら広げていくのが一般的です。無理のない範囲でご相談ください。
まとめ
福岡市で、足の重さや冷え、むくみが続き、「揉んでもすぐ戻る」と感じている方へ。足の血流やリンパの流れは、足だけを流して整うものではなく、呼吸、お腹、腰まわりの緊張がゆるむことで通りやすくなります。整体は医療行為ではありませんが、緊張をゆるめて、巡りが足まで届きやすい土台をつくるお手伝いはできます。急な片足の腫れや息苦しさがあるときは、先に医療機関へ。それ以外で、一人で抱え込んでいる方は、まず体の緊張をゆるめることから、一緒に始めてみませんか。
院長プロフィール
冨高誠治(柔道整復師・鍼灸師)。施術歴20年、25,000人の患者さんを施術。福岡市早良区・西新駅から徒歩圏の常若整骨院にて、東洋医学の見立てをもとに、体の緊張をゆるめる施術を行っています。
季節ごとの体の整え方を、メールでお届けしています。よければ、どうぞ。
▼ 常若だより 登録はこちら
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