他人事じゃない。セルフケアで自律神経失調症を改善する方法

ブログ著者

冨高 誠治

冨高 誠治

柔道整復師、はり・きゅう師、自律神経整体

冨高 明子

冨高 明子

カウンセラー


めまい、頭痛、不眠、だるさ…

「自律神経失調症」というと、こんな症状を思い浮かべますよね。

自律神経は体のとても重要な部分を動かす神経です。それでいて、現代社会ではとてもダメージを受けやすく、疲れていることが多い器官でもあります。

自律神経失調症は他人事ではありません。実際にそう診断された方も、「もしかしたら自分もそうかも…」と思った方も、ぜひ試していただきたいセルフケアをまとめました。

 

自律神経失調症ってどんな状態?

自律神経は「交感神経」(緊張)「副交感神経」(リラックス)の2つの神経から成り立っています。

私たちが意識して体を動かすときに運動神経(体性運動神経)を使うように、意識していない内臓などの動きを司るのが自律神経です。

 

自律神経のはたらき

■交感神経のはたらき

・瞳孔を開かせる

・ねばついた唾液を分泌する

・汗をかく

・鳥肌がたつ

・気管支を開く

・心拍数を上げる

・筋肉の血管を拡張する

・筋肉以外の血管を収縮する

・消化器官の動きを落ち着かせる

・消化液の分泌を減少させる

・肝臓からブドウ糖を出す

・すい臓からのインシュリン分泌量を低下させる

・膀胱をゆるめる

・膀胱括約筋を収縮させる

・脂肪を分解する

 

■副交感神経のはたらき

・瞳孔を縮小する

・サラサラした唾液を分泌する

・気管支を収縮させる

・心拍数を下げる

・頭と生殖器の血管を拡張する

・消化器官の動きをよくする

・消化液の分泌をよくする

・すい臓からのインシュリンの分泌をよくする

・膀胱を縮める

・膀胱括約筋をゆるめる

 

自律神経失調症の症状

■不眠、寝付けない、中途覚醒、眠たくて仕方がない、寝ると起きられない

■やる気が出ない、疲れがとれない、体がだるくて重い

■食欲がない、食欲に歯止めがかけられない

■頭痛、耳鳴り、めまい、立ちくらみ、吐き気

■動悸、息苦しさ、汗を大量にかく、汗が全く出ない

■肩こり、首こり、背中のコリ、腰痛

■消化不良、胃もたれ、便秘、下痢、ガスが溜まる、腹痛

■生理痛、生理不順、PMS、不正出血、ED

■ぜんそく、アトピー、アレルギー、カゼをひきやすい

■イライラ、不安、心配性、ネガティブな考え方

 

このような症状は不定愁訴とよばれ、検査をしてもハッキリした原因が見つからない場合「自律神経からくるもの」「ストレスからくるもの」と判断されることがよくあります。

ですが、ほとんどの病気や不調は自律神経の乱れに端を発していると言ってもいいほど、自律神経は重要な器官です。

東洋医学ではこの「病気じゃない、でも元気じゃない」状態を未病と呼び、ケアする方法を確立してきました。

 

自律神経を整えるセルフケア

①甘いものを控えて、昔ながらの発酵食品をとる

甘いものは消化の際、内臓に大きな負担をかけます。快感とイライラを行ったり来たりさせる麻薬的な効能もあり、自律神経失調症の症状を増幅させてしまいます。

一切食べない!というのは難しいかもしれませんが、量と質を変えていくと味よりも体の快適さの方を優先できるようになっていきます。

■クッキーをダークチョコレートに、ケーキを焼き芋に

■白米を玄米に、食パンを全粒粉パンに

■甘いものを食べたくなったら、ルイボスティーやコーン茶などの甘い香りのお茶を飲む

■甘い香りの香水やアロマオイルを嗅ぐ

 

添加物の入らない昔ながらの発酵食品は、腸をはじめとした内臓の増強をしてくれます。

■大豆・麦・米・塩・こうじだけを使った味噌や醤油

■岩塩や海塩など、ミネラルがたっぷり残った天然の塩

■梅、塩、シソだけを使った梅干し

■塩、ぬか、昆布、スパイスのみを使った本当に発酵している糠漬け

■納豆(付属のタレを使わない)

 

②<丹田呼吸>で自律神経を落ち着かせる

丹田はおへその数センチ下にある気(エネルギー)の工場です。外から取り入れた気を練り、血液のように全身に行き渡らせます。

深呼吸は、本来自律神経によって自動的に動かされている気管支を自分の意志で動かす、数少ない「意識的に自律神経に働きかける動作」です。

吸う・吐くをバランスよく行うことで、交感神経と副交感神経のバランスを整えることができます。

①ゆっくり5秒数えながら息を吸います。この時、吸った空気をおへその下に送り込むイメージ。

②息を1~2秒止め、おへその下に溜めた空気が手足へ流れていくのをイメージ。

③ゆっくり5秒数えながら息を吐きます。体の中のいらなくなったものを一緒に吐き出すイメージ。

 

③<正しい姿勢キープ>で神経の通り道を確保する

神経は脳から脊椎(首から腰までの背骨)を通って、全身に繋がっています。

首・背中・腰が歪んだり凝ったりしていると、神経の通り道が圧迫されて伝達がうまくいかなくなってしまいます。

<正しい姿勢キープ>はゆがんだ骨とそれを支えるゆがんだ筋肉を正し、本来のバランスに戻してくれます。

 

①壁に背中を向けて立ちます。

②後頭部・肩甲骨・お尻・ふくらはぎ・かかとの5カ所を壁につけます。

③両手のひらを重ねて腰の後ろにいれ、ちょうどいい隙間があるか確認します。

④腕をおろし、正しい姿勢を2分キープします。

 

自律神経失調症は改善していける

日本で自律神経失調症で悩んでいる人は、潜在的な方を含め600万人とも言われています。

それだけ悩んでいる方の多い症状にも関わらず、ボンヤリとした存在感のためないがしろにされがち。

常若整骨院では<自律神経整体>によって自律神経の乱れそのものと乱れの原因両方にアプローチし、不調を改善していきます。

同時におうちでできるセルフケアで日常に潜む原因を減らしていくと、「当たり前だっためまいがなくなった!」「夕方になってもバテなくなった!」など、驚くほどのスピードで回復していかれます。

 

あなたも、できることから自律神経を整えていってみませんか?