やる気が出ない・落ち込み・不安はどこから?うつ状態を整えるチェックポイント
気分が憂鬱でやる気が出ない。
理由もなく不安や悲しみで頭がいっぱいになる。
動くのが億劫で家事も仕事もできない。
このような<うつ状態>に悩んでいる方は少なくありません。
とくに秋から冬に差し掛かり日照時間が短くなるこの時期は、自律神経が乱れてうつ状態に拍車がかかります。
その落ち込みは、どこから始まり、なぜ回復しないのでしょうか。
うつに限ったことではありませんが、症状の原因は今までの生活の中にあります。何かあなたの性質に合わないことを続けてしまった結果、調子が崩れてしまいました。
ということは、日々の生活をチョイチョイと変えるだけで、うつ状態が改善しやすくなるとも言えるのです。
自律神経からみるうつ状態
やる気が出ない・不安や恐怖感・焦燥感・希死念慮・身体の痛みやだるさ…
心の疲労感は、自律神経のはたらきという角度から見ることができます。
自律神経は、内臓などを動かして生命活動を維持してくれている器官です。
■交感神経:ストレス・日中の活動・闘争と逃走などをつかさどる神経。緊張して胸がドキドキする・怒りで顔が赤くなる・焦りで汗をかくなどは交感神経のはたらき。
■副交感神経:リラックス・夜間・睡眠・休息などをつかさどる神経。リラックスすると眠くなる・夜になると痛みや痒みを強く感じるなどは副交感神経のはたらき。
この2つの神経がバランスよく働くことで、私たちの心身は健康に動くことができます。
しかし、長期間のストレスやプレッシャー、乱れた食や生活習慣、ショッキングな出来事などが起こると、ストレスに反応する交感神経が働きっぱなしになってしまいます。
すると寝付きが悪い・多汗・動悸・息切れ・イライラ・パニックといった症状が起こり始めます。
さらに長期にわたって交感神経が働きっぱなしになると、頭打ちになって機能低下をはじめます。
結果、副交感神経ばかりが働くようになり、うつ状態・やる気が出ない・だるい・痛みやかゆみに敏感・めまい・軟便といった症状が起こってきます。
うつ状態の前には、ほとんどの場合強いストレスがかかり続けています。
それをストレスとして感じられているうちはまだ対策の立てようがありますが、怖いのは「ストレスだと感じていたら生活がまわらないから」と無意識のうちに感覚をマヒさせてしまうこと。
たとえ表面上はわからなくなっても身体にとってはストレスとして蓄積されてしまうため、対策もとれないままにダメージを受け続け、ダウンしてしまうのです。
コレが自律神経にダメージ!チェックポイント
イヤなこと、ショックなこと、悲しいことが起こったら心が落ち込むのは当然のこと。
けれど、そこからなかなか抜け出せず、毎日がつらく苦しい状態になっているとしたら、生活の中にある何かが健全な回復力を邪魔している可能性があります。
その邪魔者を減らしていくことで、心身がすこやかな状態に向かっていきます。
①何がストレスかわからなくなっていないか
仕事がうまくいかない、人間関係がこんがらがっている、近しい人の不幸など、ストレスがある時は心身が疲れて当然。
けれど、それがあまりにも長く続く場合「イチイチ感じてたらやっていけない」と心をマヒさせてしまう方は少なくありません。
表面上わからなくなり発散されなくなったストレスは、出口を求めて不調に行きつきます。
■「皆あることだし」「今更言っても仕方ないし」とフタをしているストレスは?
■家族とは言いたいことを言い合えているか?
■仕事で理不尽な扱いを受けたり、明らかに自分に合わないことをしていないか?
まずは、今自分が悩んでいる事・感じている事・思っていることをノートに書き出してみましょう。
どんな罵詈雑言や文章にならない単語でも構いません。「この紙の上でだけはウソをつかない」と決め、どんどん書き出し、破って捨ててしまいましょう。
繰り返しこれを行うことで、何が自分にとってストレスになっているかがわかってきます。
また、外に記録した情報は脳が忘れやすくなるため、頭の中に抱え続けずにすむようになります。
②「面倒くさい」に負けてやるべきことから逃げていないか
「片づけをしなきゃ」
「家族と話し合わなきゃいけないな」
「ヨガ教室、行ってみたいけど…」
「いい加減、これに手をつけなきゃいけないのはわかってるけど…」
ストレスは、逃げるほどに強くなるという特性を持っています。
やるべき・やりたいと思っていることを面倒くささに負けてやらずにいると、
「やりたいことをガマンさせられている」
「私はやるべきことも出来ないダメな人間だ」
というストレスを自分にかけ続けることになってしまいますし、自身=自分への信頼もうしなっていきます。
面倒くさい、と感じたことほど手をつけるようにしてみましょう。
歯磨き・お風呂・テーブルの上の片づけなど手近なことからで構いません。
しばらく続けていると、「面倒くさい」と感情が動く前にササッと済ませることが出来るようになっていきます。
③合わない食生活を続けていないか
その人その人、またタイミングや時期によって、合う食べ物・合わない食べ物は違います。
ですが、自律神経が乱れがちな人に多いのは…
■甘い物(砂糖・はちみつ・お菓子・ジュース・清涼飲料水・甘いお酒やコーヒーやお茶など)のとり過ぎ
■小麦粉もの(パン・うどん・ラーメン・パスタ・ピザなど)のとり過ぎ
■乳製品(牛乳・ヨーグルト・チーズなど)のとり過ぎ
■お薬(痛み止め・風邪薬・精神薬など)の常用
■極端な食生活(頻繁な断食・長期間にわたる菜食や肉食・反動によるドカ食いなど)
などです。
甘い物や炭水化物などの糖類は、内臓疲労を引き起こしやすいこと、血糖値の乱高下で精神的に不安定になりやすいことから、自律神経にとってはかなり負荷が大きい食べ物です。
乳製品も日本人の腸には合わないことが多く、腸の荒れから自律神経が乱れやすくなります。
お薬も必要以上に飲み続けていると、内臓や自律神経の健全なはたらきを乱してしまいます。
断食とドカ食いを行ったり来たりする、菜食や肉食を体質に合わない人が続けている状態も、内臓や神経が疲れ切ってしまいます。
頭が欲するものと身体が欲するものは一致しないことがあります。糖類はとくにストレス解消のために欲しくなることが多い物。
上記のものを頻繁にとっていると、身体の欲しいものがわからなくなりがちです。
あなたの身体は何を欲しがっていますか?
ビタミン、ミネラル、タンパク質、そして食べる楽しみは足りていますか?
頭や外にある情報ではなく、自分の身体が欲しがっているものをとるようにしましょう。
④イヤな出来事を頭の中で何度も繰り返していないか
例えば、Aさんに何かイヤなことをされて10のダメージを受けたとします。
Aさんが実際にあなたにダメージを与えたのは1回ですが、頭の中でそれを思い出すたび、あなたは10のダメージを受け続けてしまいます。
Aさんはひどい奴かもしれませんが、それ以上にあなたにダメージを与えているのはあなた自身です。
あなた自身の、傷をえぐるクセのせいなのです。
過去のイヤなこと、未来の不安などが頭をグルグルしはじめたら、まずはそれに気づきましょう。
「あ、またやってる」と気付いたら、何か他のこと(笑える本や動画、ストレッチやスクワット、スキップでも)に意識と身体を持っていきます。
一瞬でもいいので、不安とあなたの頭を切り離す訓練をしましょう。
筋トレと一緒ですぐに出来るようにはならないかもしれませんが、繰り返すことで傷をえぐるクセはなくなっていきます。
①で紹介したように、不安やイヤなことを紙に書き出して捨てるのもオススメです。
⑤スマホを触る時間が長くないか
SNS、ゲームアプリ、情報収集など、スマホはどんどん便利で面白いものになっています。
けれど、スマホから発する電磁波は脳や身体の機能にとってかなりの悪影響を与えるもの。
アメリカではズボンのポケットに常にスマホを入れて歩いていた男性に腫瘍ができ、その原因がスマホにあるとして裁判になっています。
また、SNSやゲーム、ネットサーフィンによる情報過多も脳にとって大きな負担になります。
■寝る時はスマホは別の部屋に置く
■ゲームは時間を決めて遊ぶ
■SNSをチェックしすぎない
■スマホを家に置いたり電源を切ってお外に出かける日を作る
■はだしで土や砂浜を歩き、身体の中に溜まったものをアースする
スマホとは適度な距離感を保つことで、心と身体の調子を健やかに整えやすくなります。
あなたに備わる回復力を信じて
悲しみや不安、やる気が出ない、だるい、痛い、苦しい…うつ状態は単なる「気の持ちよう」の問題ではありません。
ストレスや生活習慣によるダメージが、自律神経をはじめ脳や内臓に悪影響を与えてしまい、そこからなかなか立ち直れないことが原因です。
けれど、あなたの身体には必ず回復できる力が備わっています。
生活の中にあるアレコレが回復の邪魔をしているだけ。
ですから、まずは普段の生活習慣や考えグセを見直し、「これ邪魔なんじゃない?」というものを取り除いてみましょう。
完璧でなくても、できることからでもちろんOK。
あなたに備わっている回復力を信じて、一歩を踏み出してみてください。
「ひとりで出来るかどうか不安」
「もっと早く回復したい」
という方は、お気軽に常若整骨院へご相談くださいね。