【本気で改善したい人向け】自律神経症状の原因と対策まとめ

ブログ著者

冨高 誠治

冨高 誠治

柔道整復師、はり・きゅう師、自律神経整体

冨高 明子

冨高 明子

カウンセラー

「季節の変わり目になるとめまいや耳鳴りがする」

「なかなか寝付けないことがストレスで、ますます眠れなくなっていく」

「仕事が忙しいと、すぐに胃腸の調子が悪くなる」

「息苦しさや不安で、電車やバスに乗れない」

 

常若整骨院には、不眠・めまい・耳鳴り・パニックなど、自律神経に関わる不調でお悩みの方が大勢来院されています。

また、NHK文化センターよりお声かけ頂き、自律神経にまつわるセミナーも開催中。

そんな経験と勉強の中から、「自律神経失調症の方に知っておいて欲しい!」という部分をまとめました。

 

自律神経とは

自律神経とは、心臓をはじめとした内臓や器官を、私たちの意志とは関係なく自動的に動かし調整し、生命活動を維持する神経です。

体温・代謝・呼吸・循環・分泌・排泄・生殖などのあらゆる生命活動に直接・間接的にかかわっています。

 

自律神経は、交感神経副交感神経という2つの神経がシーソーのようにバランスをとって動いています。

片方が積極的に働いている時はもう片方は休みがちになり、休んでいた方が働き出すともう片方は休みに入ります。

 

交感神経

交感神経は、昼間や活動時に優位になる、活動・緊張などを支える神経です。

闘争と逃走の神経とも呼ばれ、キケンにぶつかった時「戦うか、逃げるか」の判断をする部分でもあります。

 

交感神経のはたらきの一例として、

■血管を収縮させる

■血圧を上昇させる

■心拍を速くする

■筋肉を緊張させる

■汗をたくさん出す

などがあります。

緊張している時に心臓がドキドキする・汗をかく・顔が赤くなるのは、交感神経のはたらきによるものです。

 

副交感神経

副交感神経は、夜やリラックスタイムに優位になる、人の休息を支える神経です。

 

副交感神経のはたらきの例として、

■血管を拡張する

■血圧を下降させる

■心拍をゆっくりにする

■筋肉をゆるめる

■汗をおさえる

などがあります。

寝起きに低血圧になったり、リラックスしていると筋肉がほぐれるのは、副交感神経のはたらきによるものです。

 

自律神経失調症って?

交感神経と副交感神経は、

■朝、交感神経のスイッチが入って日中活動的に動く

■夜になると副交感神経のスイッチが入って、リラックスして眠る

など、互いにバランスをとって動いています。

しかし、交感神経または副交感神経の働き過ぎ(亢進)によってバランスが崩れると、内臓のはたらきや体温調整・気圧調整・分泌・免疫などに手が回らなくなり、めまい・耳鳴り・不眠などの症状が現れてきます。

これを自律神経失調症といいます。

 

交感神経亢進の症状と原因

交感神経は活動=ストレスを司る神経です。

適度なストレスは交感神経を健康な状態に保ちますが、過剰なストレスがかかり続けると、交感神経亢進状態になってしまいます。

 

過度なストレスとは、

①身体的ストレス(食べ過ぎ・飲みすぎ・働きすぎ・睡眠不足・日光不足など)

②環境的ストレス(食品添加物・放射能・農薬・抗菌グッズ・お薬など)

③精神的ストレス(仕事関係・人間関係・家庭環境・長く続く不安や悩みなど)

です。

 

交感神経が働きすぎると、

■冷え

■免疫力の低下

■分泌能力の低下

■排泄や解毒力の低下

などにより、

■眠れない

■カゼをひきやすい

■疲れやすい

■ホルモンバランスの乱れ(生理不順やPMSなど)

が起こりやすくなります。

 

副交感神経亢進の症状と原因

副交感神経は休息を司る神経です。

働くべき時は働き、休むべき時にしっかり休むというメリハリのある生活で健全に働きます。
ストレスのなさすぎる生活は副交感神経を亢進状態にしてしまいます。

 

ストレスのなさすぎる生活とは、

①ストレスのなさすぎる環境(連暖房完備で季節や朝晩の気温差を感じない・一日中灯りが付きっぱなし)

②ストレスがなさすぎる生活(ダラダラしてメリハリのない生活リズム・スマホを触りっぱなし・テレビがつきっぱなし)

③ストレスから逃げ続ける性質(習い事をしてみたいけど大変そうだからやらない・掃除しなくちゃいけないけど面倒くさいからやらない)

などです。

 

副交感神経が働きすぎると、

■冷え

■分泌や排泄機能の働き過ぎで必要な栄養素まで流れ出ていく

■免疫の働き過ぎによるアレルギーや自己免疫疾患

■痛み、かゆみ

■うつ状態

などにより、

■アレルギーやアトピー

■じんましんや湿疹

■下痢

■朝起きられない

などの症状が引き起こされます。

 

パニック・うつ・内臓不調…実際の症状はどうしたらいい?

同じように交感神経が働きすぎの状態でも、パニック障害になる人もいれば、慢性疲労になる人もいます。

こういった症状のちがいは偶然ではなく、

■どんな考えグセ(本来の性格ではなく環境でゆがめられたもの)を持っているか

■どんなストレスを感じているか

■どんな食事や生活習慣を送っているか

といった部分に左右される傾向にあります。

 

①考えグセによって蓄積されるストレスが

②栄養不足・邪魔な物質・突発的な出来事や忙しさによって暴発し

③症状として現れます。

 

同じような環境に置かれていても「起こった出来事をストレスと感じるか否か」「食事はどんな状態か」によって、健康状態に差がついてきます。

 

ストレスと考えグセ

ストレスの元になる考えグセは、主に

①親からの呪い

②完璧主義

③自己犠牲

④自信がなさすぎる

⑤依存しすぎる

⑥心配性

の6つが挙げられます。

 

脳は大変面倒くさがりなため、いつも同じ思考回路=考えグセを使おうとします。

不安症の方がすぐ心配事を見つけたり、理由もないのに不安になるのは、脳が不安のための回路ばかりを使いたがるからです。

完璧主義、自己犠牲、自信がないといった考えグセも、使い慣れた思考しかしたがらない脳のせい。

 

「私はこういう性格だから仕方ない」

「もう何十年とこういう性質で今更どうしようもない」

そう思われるかもしれませんが、単なる脳の考えグセならいくらでも変えることができます。

筋トレと同じように、違う回路を鍛えればいいのです。

 

考えグセの裏にある「得」

考えグセをなかなか変えられない時は、その考えグセをすることで何か得をしている場合があります。

 

①親からの呪い

親のせいにしていれば、自分の責任として引き受けなくてすむ。

 

②完璧主義

コントロール欲求(支配欲)を満たしたい。人を信用するのが怖い。

 

③自己犠牲 ④依存しすぎる ⑤自信がなさすぎる

面倒くさがり+認めて欲しい(ことを荒立ててまで自分の意見を通すより我慢してる方が面倒じゃなくていい。でも頑張ってる風に見せたい)

 

⑥心配・不安

支配欲+暇。

自分の力の及ばないことも自分の思い通りにしたい。実働として何もしていなくても、心配していると何かした気になれる。

 

フタをした気持ちが症状になる

「私はそんなこと思ってない」

「得なんてしてない、変えられるなら変えたい」

上記を読んで、そんな風に思われたかもしれません。

 

「私はこんなこと思っていない、考えていない」と思い、フタをした感情は行き場を求めて体に症状や不調として現れます。

あなたが自律神経症状をはじめとした不調に悩まされているなら、それはあなたが自分にウソをついている証拠。

本来のあなたらしくない考えグセや行動によって、健康を阻害されているのです。

本当のあなたは自分の人生に責任を取って成長したいのに、植え付けられた恐怖心や偽のプライドが邪魔しているかもしれません。

 

自律神経を整える方法、その前に

食べ物やストレッチ等のセルフケアをする前に、知っておいた方が絶対得で効果的!な3つの法則があります。

 

①「足す」より「抜く」

体調を崩した原因は、甘い物の食べ過ぎ、仕方ないからと我慢してきたストレスなど、これまでの生活の中にあった何かです。

ヨガやサプリ、お薬などをプラスするよりも、原因である「何か」を抜く方が早い・安い・簡単なんです。

 

②外にある情報より、自分の体に聞いてみる

例えば「菜食(マクロビ)がいい」「肉食(糖質制限)がいい」という2つの意見があります。

「どっちが正しいの?」と言いたくなるかもしれませんが、体質やコンディションによって摂るべき食事は人によって違います。

あなたに合うものを知っているのはあなたの体です。

「この食べ物を食べた時、自分の体はどう反応するだろう」ということを実験するつもりで、観察してみてください。

 

③ピンとこないのはマヒしている証拠。まずはノイズを抜きましょう

「実際に自分の体で試してみてもよくわからない」

という時は、添加物・電磁波・糖類・その他の余計なもの=ノイズによって、身体の感覚がマヒしている証拠です。

身体の微妙な変化を知覚できなくなっていますから、まずはデトックスでノイズを抜きましょう。

スマホを触る時間を減らす、甘い物や炭水化物を減らす、外食を減らす。出来ることから減らしてみましょう。

 

自律神経を整えたい人が抜く・減らすべきものリスト

 

①甘い物や炭水化物

多いのは、甘い物や炭水化物のとりすぎで体調を崩している方。

とくに砂糖は麻薬レベルの依存性と害を持ち、心臓病などのリスクを跳ね上げます。

■血糖値の乱高下でイライラや不安を煽る

■細胞を酸化させ、老化を促進する

■内臓機能を低下させる

■腸を荒らし、免疫機能を低下させる

これらはすべて、内臓・内分泌系・免疫系を動かす自律神経に大ダメージを与えます。

甘い物をストレス解消目的でとっている方には、代わりに笑える動画や本をオススメします。

 

②お酒やタバコ

お酒やタバコは(体質や性格にもよりますが)解毒のために内臓に大きな負担をかけます。

お酒やタバコを燃料にして自分を焚きつけていなければやってられなかったけど、仕事を変えたらいらなくなった…という人も多いのです。

お酒やタバコにも強い依存性がありますが、甘い物に比べるとやめやすい部類といえます。

 

③スマホ・パソコン・テレビ

PCやテレビ、とくに直接触るスマホからの影響は大。

スマホによる電磁波は自律神経を狂わせるだけでなく、腫瘍などの原因として裁判にもなっています。

また、SNSのストレスや過度に入ってくる情報も、交感神経を刺激する要因になります。

 

④当たり前になってしまったストレス

家族関係、職場や学校の人間関係、雇用条件など、「言っても仕方ないし解決しようがない」と当たり前になってしまったストレス。

自分では慣れたつもりでいても、実は毎日少しずつストレスが蓄積されていきます。

自覚されず発散されないストレスは、出口を求めて体に症状として現れることになります。

 

まずは「私はコレがストレスなんだ」と自覚すること。

メモ帳などにイヤだったこと、ストレスになっていること、思っていることを書き出し、破り捨ててしまうのもオススメの方法です。

自分の思っていることを自覚し、外に吐き出すことができます。

 

そして、全てをいっぺんに変えることはできなくても、何か一つそれに対して対策をとってみること。

状況から逃げ続けていると、自律神経が「自分は常に逃げなければいけないような危険な環境にいる」と感じ、交感神経を高ぶらせっぱなしになってしまいます。

対策をとる=ストレスに立ち向かうことで自律神経が「もう逃げる必要はない」と安心し、バランスがとれやすくなります。

 

⑤「めんどくさい」という悪魔の囁き

「大変そうだから」「めんどくさいから」という理由で、本当はやりたいこと・やった方がいいと分かっていることをやらずにいませんか?

楽をしているように見えて、この思考は「やりたいことを我慢させられている」「私は何もできないダメ人間だ」というストレスを与えてしまいます。

「めんどくさい」と思った時ほど行動する方がラクなんです。

 

プラスアルファするなら

とはいえ、抜くだけじゃ、効果的かもしれないけれどつまらない。

プラスアルファするなら以下の方法がオススメです。

 

身体を整える「正しい姿勢キープ」

①かかと・ふくらはぎ・お尻・肩甲骨・後頭部を壁につけて立ちます。

 

②ウエストの後ろに両手を重ねて差し入れ、ちょうどいいぐらいの隙間を作ります。隙間が広い・狭い場合は、骨盤を前や後ろに傾けて調整します。

 

③両手を身体の脇に下ろし、前を向いて2分キープ。

 

④これを1日に4~5回行います。デスクワークの方なら1時間に1回、タイマーをセットして行うのもオススメです。

 

気を巡らせる「丹田呼吸」

①椅子に座る、またはあぐらをかいて座ります。

 

②肺やおなかをペタンコにするつもりで13秒かけて息を吐きます。

 

③おへその下に空気とエネルギーを送り込むイメージで7秒かけて息を吸います。

 

④これを2分~好きなだけ続けます。

 

内臓サポートの「白湯」

お湯を沸かし、60度前後まで冷ました白湯は、身体の毒素を排出すると同時に内臓をあたためることで、自律神経のはたらきを整いやすくしてくれます。

お茶やコーヒーばかりで水を飲まない方にとっては、純粋な水分補給にもなります。

朝起きて歯を磨いた後、夜寝る前がオススメですが、もちろん日中にもどうぞ。

 

体内リズムを整える「朝の日光浴」

自律神経は、朝の光によって活動(交感神経)のスイッチを入れ、夕方の闇によって休息(副交感神経)のスイッチを入れます。

私たちの体内機能が正常に動くためには、自然の温度差や気温差まで組み込まれているのです。

自律神経を整えたいなら、自然のリズムに沿うことがとても大切。

お天気のいい日は、朝、窓を開けたりお外に出たりして、しっかり日光を浴びましょう。

 

まとめ

あなたを困らせる不眠、めまい、耳鳴り、パニック、慢性疲労といった症状。

これらのお悩みは、生命活動を維持している自律神経の乱れによって引き起こされます。

自律神経の乱れは、

■食べ過ぎ・飲みすぎ・電磁波・精神的ストレスなどで、ストレス担当の交感神経が働きすぎる

■ダラダラした生活・交感神経のダウンなどで、休息担当の副交感神経ばかり働く

などによって起こります。

 

交感神経亢進・副交感神経亢進のカギを握るのは、食生活と考えグセ。

考えグセによって溜まるストレス × 食生活の偏り

以上によって、その人固有の症状が現れます。

 

不調の原因は、今までの生活の中にあります。

ですから、一番大切なのは生活の中から原因を取り除くこと。

■糖類のとりすぎ

■お酒やタバコの摂りすぎ

■スマホ・テレビ・パソコンの使い過ぎ

■当たり前になってしまった日々蓄積されるストレス

■「めんどくさい」という悪魔の囁き

これらを出来る所から減らしていくと、自律神経が整いやすくなっていきます。

 

「一人で食生活から考えグセまで整える自信がない」

「ある程度体調が整わないと、セルフケアまで手が回らない」

「とにかく早く自律神経を整えたい!」

という方は、お気軽に常若整骨院までご相談ください。

心と体を整えて、あなた本来の元気さを取り戻しましょう!