こんなに差がつくの!?回復の早い・遅いを決めるのは、体の変化に気づくか否かだった

ブログ著者

冨高 誠治

冨高 誠治

柔道整復師、はり・きゅう師、自律神経整体

冨高 明子

冨高 明子

カウンセラー


痛み・動きの悪さ・病気など、不調はできるだけ早く治したいものですよね。

同じ症状の方でも、治りの速さは人それぞれ。

実はものの見方ひとつで、回復具合に大きな変化があるんです。

 

実例:Nさん・Kさんご姉妹

姉妹で来院されたNさんとKさん。お二人とも足の痛みや不眠症に悩んでいらっしゃいました。

妹のNさんは、施術初日から「あっ、足が動く!」「体が変わった!」と実感され、その後回を重ねていくごとに足は軽くなり、眠れる時間も増えていきました。

対して姉のKさんは、施術後「まだここに痛みが残ってます」と変化をあまり感じないご様子。3回続けて来院されましたが、その後はパッタリといらっしゃらなくなりました。

 

「体のどの部分に注目するか」が回復のカギ

NさんとKさんご姉妹、まるで反対の反応を返していらっしゃいましたが、実は最初の治り方はほぼ同じでした。

では、なぜこのように差がついてしまったのでしょうか?

 

例えば、痛くて動かなかった膝が、来院時を100%として60%改善したとします。

Nさんは、「60%も良くなった!」体が変化した部分に対して反応します。

対してKさんは「まだ40%も痛い」体が変化しない部分に対して反応します。

これが、ご姉妹の明暗を分けた最も大きな原因です。

 

「脳が不調を忘れていく」仕組み

脳には、ニューロンという神経細胞があります。

この神経細胞の間をつなぐのがシナプスです。神経細胞の通路のようなものです。

脳の神経は、過去に使われたことのある通路ほど太くなり、何度も使われていくという特性があります。

「よく考えること」「よく感じること」ほど、よく思い出せるしよく感じられるようになるのです。

 

これを、先ほどのNさんとKさんの例に当てはめます。

「体が回復していること」に着目するNさんは、不調を追いかけません。その部分の通路が使われなくなっていくので、脳が不調を忘れやすくなっていきます。

「体がまだ痛いこと」に着目するKさんは、不調を追いかけていきます。その部分の通路が強化され、脳が不調にとらわれ続けてしまいます。

 

つまり、体の回復を早めるには、体がどんな風に変化しているかに着目することがとても大切なのです。

 

体の変化を感じれば、脳も体も応えてくれる

元々、痛みや不調は「体や生活に不具合がありますよ」というメッセージです。

それを「嫌だ嫌だ」とフタしていれば、体はもっと強い形でメッセージを送らなければならなくなります。

逆に、「これはどこかの調子が落ちてるっていうことだな」と理解して対処すれば、体はそれに応えてくれます。

 

整体は体の回復を応援する手段のひとつ。

そこで、体のメッセージを上手に受け止める方法・体の変化に気づくクセをつければ、不調はどんどん減っていきます。

「残っている痛みでなく、変化したことに着目する」

整体に通われる時は、ぜひ心に留めておいて下さいね。