入眠障害と「考えすぎる心」 〜 不安を手放し、ぐっすり眠るためにできること 〜

布団に入ったのに、なかなか眠れない。

明日の予定ややるべきことを考え始めると、頭が冴えてしまい、どんどん目が覚めてしまう。

家族の戸締りがちゃんとできているか、家の片付けは大丈夫か…そんな小さな不安が頭の中をぐるぐる回る。

「早く寝なきゃ」と思うほど焦ってしまい、眠るどころかますます目が冴えてしまう。

そうして気づけば深夜になり、翌朝起きるのがつらくなる。

このような状態が続くと、慢性的な睡眠不足となり、体の疲れが取れず、気力や集中力が低下しやすくなります。

東洋医学では、入眠障害のような「眠りにつきにくい状態」は、「気(エネルギー)の滞り」と「脾(ひ)と肝(かん)の乱れ」が関係していると考えます。

特に、明日やることを考えてしまう、家族の安全や家の片付けが気になるといった「考えすぎ」の傾向が強い人は、脾のエネルギーを消耗し、眠れなくなることが多いのです。

では、なぜ「考えすぎること」が睡眠を妨げるのか?

どうすれば、不安を手放し、ぐっすり眠ることができるのか?

東洋医学の視点から、詳しく解説していきます。


1. 入眠障害の原因は「考えすぎ」によるエネルギーの消耗

東洋医学では、睡眠と「気(エネルギー)」の巡りは深く関係しています。

特に、眠るためには「脳がリラックスした状態」であることが重要ですが、明日のことを考えすぎたり、不安を抱えすぎると、脳が興奮し、気の巡りが乱れるのです。

睡眠を妨げる要因

東洋医学での影響

体への影響

明日のことを考えすぎる

気が過剰に巡り、脳が興奮する

眠れなくなる、浅い眠りになる

家族の戸締りが気になる

肝の気が滞る

夜中に目が覚める、神経が過敏になる

家の片付けが気になる

脾の気が消耗する

眠りが浅く、疲れが取れにくい

特に、「脾」と「肝」のバランスが乱れると、頭の中がずっと働き続けてしまい、眠る準備ができなくなるのです。


① 脾が弱ると「考えすぎて眠れなくなる」

東洋医学では、「脾(ひ)」は消化を司るだけでなく、思考や気の巡りにも影響を与えます。

脾が弱ると、「思考が止まらなくなる」ことが起こりやすくなります。

  • 「あれもやらなきゃ」「これを忘れないようにしなきゃ」と思考が止まらない
  • 寝る前に明日の予定を整理しようとして、逆に目が冴えてしまう
  • 眠る前にチェックリストを作ってしまい、気持ちが休まらない

このような状態が続くと、脾のエネルギーが消耗し、さらに睡眠が浅くなりやすくなります。


② 肝の気が滞ると「不安が強くなり、眠れなくなる」

「家族の戸締りが心配」「家の片付けが気になる」といった不安が強いと、肝の気が滞りやすくなります。

肝は気の巡りを調整する役割を持っていますが、ストレスがかかると、その働きが鈍くなります。

  • 「ちゃんと戸締りしたか確認しないと落ち着かない」
  • 「片付けが終わっていないと、なんだかモヤモヤする」
  • 「何か大事なことを忘れている気がして、気が休まらない」

このような状態になると、交感神経が優位になり、体が睡眠モードに入れなくなってしまいます。


2. ぐっすり眠るためにできること

入眠障害を改善するためには、「考えすぎを手放し、気の巡りを整えること」が大切です。

① 「脾」を整える食事を意識する

脾のエネルギーを補うことで、考えすぎを防ぎ、リラックスしやすくなります。

特に、温かく消化の良い食べ物を摂ることが効果的です。

おすすめの食材:

  • かぼちゃ、さつまいも、玄米(脾を補い、思考を落ち着かせる)
  • 味噌汁、スープ(消化に優しく、体を温める)
  • 生姜、シナモン(血流を良くし、リラックスしやすくする)

逆に、冷たい飲み物や砂糖の多い食べ物は、脾の働きを弱めるため、控えたほうが良いです。


② ツボ押しでリラックスする

ツボ押しをすることで、気の巡りを整え、自然と眠りやすくなります。

おすすめのツボ:

  • 百会(ひゃくえ):頭のてっぺん(気を鎮め、リラックスさせる)
  • 内関(ないかん):手首の内側、指3本分下(心を落ち着かせる)
  • 太衝(たいしょう):足の甲の親指と人差し指の間(肝の気を巡らせる)

布団に入る前に、ゆっくりツボを押しながら深呼吸をすると、気持ちが落ち着き、眠りやすくなります。


③ 「寝る前に考える時間」を決める

「明日のことを考えるのをやめよう」と思っても、無意識に考えてしまうことがあります。

そのため、「寝る前に考える時間を決めておく」ことが効果的です。

  • 寝る1時間前に、明日の予定を書き出し、そこで考え終える
  • 布団に入ったら、「もう考えなくていい」と自分に言い聞かせる
  • 「今は休む時間」と意識する

このように、「考える時間」と「休む時間」を明確に分けることで、入眠しやすくなります。


3. まとめ 〜 「考えすぎ」を手放し、ぐっすり眠るために

入眠障害の原因は、「脳が休まらず、気の巡りが乱れること」にあることが多いです。

  • 脾を整える食事を意識する
  • ツボ押しで気を巡らせる
  • 「寝る前に考える時間」を決める

この3つを意識することで、少しずつ睡眠の質が改善され、心も体も軽くなります。

焦らず、少しずつ「考えすぎない習慣」を身につけていきましょう。