本記事では、整体だけに頼らず、「東洋医学×気功」という新しい視点で、めまいにアプローチする方法を解説します。

体の構造だけでなく、“見えないバランス”を整えることで、あなたのふらつきや不安感はきっと軽くなるはずです。

めまいと向き合うあなたが、「やっと自分に合った方法が見つかった」と思えるような、そんな一歩をお届けします。

第1章：そのめまい、“気”の乱れかも？——整体ではわからない体の内なる声

■西洋医学で異常なし。でも「めまい」は続く理由

「病院で検査しても異常なし。だけどフワフワ感やふらつきが消えない」

…そんなめまい、ありませんか？

MRIも血液検査も異常なし。でも体は確かにおかしい——。これはめまいを訴える多くの人が直面する“見えない不調”のリアルです。西洋医学では、構造や数値に異常がないと「問題なし」と判断されがち。しかし東洋医学では、こうした“不定愁訴”こそが本当のサインと考えます。

■整体に行っても改善しないケースに共通するもの

整体に通って首や肩のコリをほぐしても、一時的には楽になってもまた再発。むしろ、体のバランスが整ったはずなのに、めまいが前より強くなった気さえする……。そんな声も少なくありません。

なぜか？

それは「骨格」だけを見て、「気の流れ」まで目を向けていないからかもしれません。

■東洋医学が注目する「気・血・水」のバランスとは？

東洋医学では、身体の健康は「気（エネルギー）」「血（栄養）」「水（体液）」のバランスによって保たれるとされています。この3つのうち、めまいに関わりが深いのが“気”。

気が不足しても、逆に過剰でも、うまく巡らなくても不調が出ます。特に「頭」に気が上がりすぎてしまうと、ふらつきやぼーっとする感じが強くなることがあります。

つまり、めまい＝“気”のアンバランスとも言えるんです。

■“気の滞り”がめまいとして現れるメカニズム

では、なぜ“気”が滞るのでしょうか？

理由はシンプルです。

「ストレス」「過労」「不安」「運動不足」など、現代人が避けられない要素が、少しずつ“気”の流れを妨げていくから。東洋医学ではこれを“気滞（きたい）”と呼びます。

そして気滞が続くと、頭にだけエネルギーが集まり、体の下の方（脚や腹部）がエネルギー不足になる。“上実下虚（じょうじつかきょ）”と呼ばれる状態ですね。

結果、足元はふわふわ、頭はズキズキ。これが“気”によるめまいの正体です。

●まとめ

✔ 西洋医学で異常がなくても、“気”の乱れが原因のことがある

✔ 整体では骨格だけでなく、気の流れにも注目する必要がある

✔ めまいは、「気・血・水」のうち“気”のアンバランスで起こることが多い

✔ ストレスや不安が“気滞”を引き起こし、フワフワ感の正体になる

次章では、東洋医学の臓器システムから見た「めまいの3大原因（肝・腎・脾）」について、さらに深掘りしていきます！

第2章：東洋医学が語る「めまい」の正体——肝・腎・脾に潜む3つの原因

■「肝」が乱れると、怒りとともにふらつきが現れる

東洋医学でいう「肝（かん）」は、西洋医学の肝臓とはちょっと違います。肝は“気”の流れをコントロールし、感情では「怒り」と深くつながっています。

イライラが溜まっていたり、我慢を重ねすぎていたりすると、「肝の気」が滞りやすくなります。その結果、気が頭に上がりやすくなり、ふらつきや目の奥の重さ、頭痛といった症状が出ることがあります。

また「目」との関係も深いため、視界がぼやける、ピントが合いづらいといった症状も、肝が関係しているサインです。

■「腎」の弱りは、耳鳴りや不安感も呼び込む

腎は「生命力のタンク」とも言われ、エネルギーの根本を司る臓器です。加齢や慢性的な疲労、睡眠不足などで腎が弱ると、体は“安定”を失い、めまいや耳鳴り、不安感、足元のふらつきが起こりやすくなります。

特に「めまい＋耳鳴り＋疲労感」がセットになっている場合、腎のエネルギー不足（腎虚）が疑われます。

腎が関係する場合、整体やストレッチだけでは回復が難しく、気功などで“根本の気”を補うアプローチが効果的になります。

■「脾」が疲れると、地に足がつかない感覚に

脾（ひ）は“消化吸収”を担当し、食べたものを「気」として体中に運ぶ役割があります。甘いものの摂りすぎや、過度な思考（考えごとが多すぎる）などで脾が疲れてしまうと、気が全身にうまく巡らなくなり、特に下半身に“重さ”や“だるさ”が出ます。

「頭がボーッとして、体がついてこない」

「ふわふわしてるのに、やたら足だけ重い」

そんな人は、脾のエネルギーがダウンしているかもしれません。

■自分の“臓器タイプ”を知る簡易チェックリスト

以下のチェックで、あなたがどのタイプの“めまい”なのか、ざっくり判断してみましょう。

チェックの結果に応じて、自分に合った整体や気功のアプローチを選ぶことが、改善への第一歩になります。

●まとめ

✔ 肝の不調 → 怒りやイライラが多く、頭に熱がこもるタイプのめまい

✔ 腎の不調 → 体力の低下や不安感、耳鳴りを伴うタイプのめまい

✔ 脾の不調 → 思考過多や甘いもの依存からくる“ボーッとめまい”

✔ 自分の臓器バランスを知れば、整体＋αの手段が見えてくる

次章では、「整体だけではなぜ限界があるのか？」というテーマで、気功との違いや組み合わせの可能性を掘り下げていきます。

第3章：整体だけじゃ足りない理由——“見えないエネルギー”を整えるという視点

■整体が得意とする“構造”の調整では限界がある？

整体は、骨格や筋肉、関節のズレを整える「構造的なアプローチ」に特化しています。確かに、姿勢の崩れや首の歪みが原因で起こるタイプのめまいには、高い効果があります。

しかし、めまいの原因が“気”や“内臓のバランス”にある場合、構造的な調整だけではどうしても改善しきれないことが多いのです。

たとえば、ストレスによって常に交感神経が優位になっている人。いくら骨格を整えても、体がリラックスモードに切り替わらなければ、根本的な回復は望めません。

「整体に通ってもすぐに戻ってしまう」

「なんとなくスッキリしない」

そんなときは、“見えないエネルギーの流れ”にも目を向けるタイミングかもしれません。

■「身体」と「気」は別々に見てはいけない

東洋医学では「形（構造）」と「気（エネルギー）」はセットで考えます。

人の体は、構造的な骨や筋肉の“ハード面”と、それらを動かし、温め、巡らせる“気のソフト面”の両方が整ってはじめて健康といえるのです。

たとえば、整体で背骨をまっすぐに矯正しても、気の流れが乱れたままだと、またすぐに歪みが戻ってしまう。それは気の滞りによって、体が元の状態に“戻される”からなんです。

逆に言えば、気の巡りがよくなれば、体の構造も自然と正しい位置に戻ろうとする力が働き始めます。

■なぜ気功は、骨より先に“場”を整えるのか

気功の施術やセルフ練習では、まず“気の場”を整えることから始めます。

この“場”というのは、単に体のエネルギー状態だけではなく、空間や心の状態も含みます。

たとえば、整体は「肩がこってるから、肩を揉む」といった局所的なアプローチが多いのに対し、気功は「全体の気の流れを見て、結果的に肩こりも取れている」という流れになるのです。

これは、「症状を追わず、原因を整える」という東洋的な哲学にも通じています。

体のどこに気が滞っているのか？

その滞りはどこからきているのか？

表面のコリや痛みに惑わされず、もっと深い部分の“気のズレ”を見抜くのが、気功の役割なのです。

■気功師の手技はどう違う？整体との融合ポイント

では、実際に気功を行うプロと整体師はどう違うのでしょうか？

答えは「意識の向け方」にあります。

多くの整体師は、筋肉や骨格に意識を集中します。これに対して、気功師は“気の流れ”や“空間の情報”を読み取りながら手を当てたり、触れずにエネルギーを送ったりします。

最近では、整体師でも気功や東洋的な技法を取り入れている人も増えてきました。

ポイントは「どちらかに偏らない」こと。

体の物理的な歪みと、エネルギー的な乱れ、両方に目を向けてくれる施術者に出会えると、めまい改善のスピードもグッと早まります。

●まとめ

✔ 整体だけでは、“気の乱れ”まではアプローチしきれない

✔ 骨格と気の流れはセットで整えるのが東洋医学の基本

✔ 気功は「体の場」を整えることで、めまいの根本を調律する

✔ 整体と気功、それぞれの視点を融合したアプローチが理想的

次章では、いよいよ「気功ってどうやってやるの？本当に自分でもできるの？」という疑問にお答えする、初心者向けの気功実践パートに入っていきます！

第4章：はじめての気功体験——誰でもできる“気”のセルフ調整法

■気功って怪しい？その誤解と真実

「気功ってなんだか怪しい」「スピリチュアルっぽくて近寄りがたい」——そう思っていた時期、私にもありました。

でも実は、気功とは古代中国から続く“心と体の自己調整法”。武術のように派手な動きがあるものから、瞑想に近い静かなものまで、そのスタイルは多種多様です。

そして意外にも、気功は“日常的に気を整える方法”として、誰にでも取り入れられるほどシンプルなんです。特別な能力や宗教的な知識は不要。むしろ、日常にストレスを抱える現代人にこそフィットするアプローチなんです。

■呼吸を整えるだけで「めまい」が変わる理由

気功の基本は、まず「呼吸」です。

現代人の多くは、無意識に浅い呼吸をしています。特に、ストレスを感じているときや不安を抱えているときは、呼吸が胸や肩だけで行われ、下腹部まで届きません。

この“浅い呼吸”は、気の巡りを悪くし、自律神経のバランスも崩します。結果、脳に十分な酸素が届かず、ふわふわする・頭がぼーっとする……という“めまい感”が強くなるのです。

逆に、ゆったりとした腹式呼吸を繰り返すだけで、気の流れが整い、心も体も落ち着きます。それが、めまい軽減に繋がるのです。

■自宅でできる簡単な気功ステップ

では実際に、自宅でできる超簡単な「気功ワーク」をご紹介します。

めまいが起きやすい人向けの、“頭と足の気の流れ”を整える方法です。

【整気の基本：天地つなぎのワーク（所要時間3分）】

1. 立位または座位で、背筋をまっすぐにする
   
   → 背中をピンと伸ばし、肩の力を抜きます。

2. 目を閉じ、軽く口を閉じて、鼻で深く吸う
   
   → 息を吸いながら、「頭のてっぺんから空の光が入ってくる」とイメージ。

3. ゆっくり吐きながら、足の裏からそのエネルギーが地面へ流れていくとイメージ
   
   → 「天の気を取り込み、地に返す」というイメージで。

4. これを5〜10回ゆっくり繰り返す

5. 終わったら手をこすり合わせ、目元や耳、後頭部を軽くなでて終了