食後のゲップ・吐き気は、消化できない不安のせいだった
「実はげっぷがひどくて…」
「ご飯を食べた後、吐き気がするんです」
最初に来院された時は肩や腰の痛みなどを訴えられていた方が、問診の際にそっと打ち明けるようにおっしゃるのがこんなお悩みです。
痛みを伴ったり生活に支障をきたしにくいため、確かに「主な症状」とは言いづらいゲップや吐き気。
しかし、この症状にひどく悩まされている方もいらしゃいます。
実例:Aさん(20代男性)
胃の不快感やげっぷ、吐き気に悩んで来院されたAさん。
就活をはじめたあたりからストレスと将来の不安からか、食後にげっぷや吐き気がするようになり、就職後も改善しないどころかますますひどくなり、先日退職されたそうです。
しかし症状は変わらず、内科・心療内科で検査やお薬の処方をしてもらっても改善せず…とのこと。
お体をみせていただくと、背中がガチガチ・お腹がふにゃふにゃ。かなり細い肩なのに、むくみで全身がブヨブヨしています。
これは内臓が疲労しきっているときの状態です。
さらにどこが弱っているのかをみていくと、首(神経伝達)・小腸(糖類のとりすぎ)・胃(ストレス)・心臓(不安)に反応がありました。
これらを調整していくと、表情が目に見えてあかるくなりました。
糖類の摂り過ぎがみられたので食生活についてうかがってみると、炭水化物の多い食事をされているとのこと。
「今は炭水化物や甘い物を半分に減らし、お肉やお魚を多めに摂ってください」
とアドバイスしました。
すると次のご来院時には「食後のげっぷや吐き気がかなり減った」と嬉しいご報告をいただきました。
げっぷ=消化できないことがある証拠
げっぷや吐き気といった症状にお悩みの方は、
「消化できないことや、消化しきれない量の何ががある」
「許容量以上の仕事であっぷあっぷしている」
ことが多い傾向があります。
ここに大食い・早食い傾向が加わると、お仕事をバリバリされている経営者さんにとても多いタイプでもあります。
Aさんの場合、就活をはじめられた時のストレスや将来への不安が解消されないまま就職され、
「就職できなかったらどうしよう、変な会社に入ったらどうしよう」
「この会社はこの先大丈夫だろうか」
「会社をやめたはいいけど、これからどうなるんだろう」
という風に、解消されないままの不安が雪だるま式にふくれあがって、内臓に負担をかけていました。
不安自体は危機管理能力のあらわれですから、悪い物ではありません。
しかし体調に支障をきたすような不安は、性格というより悪いクセ。
不安症の方は不安でいることが当たり前なので、不安でいないと脳がソワソワして何か要素を見つけては嬉々として不安を作り出します。
そういう時は、
■甘い物や炭水化物などの糖質をへらす(精神的な不安定は糖類のしわざであることが多い)
■脳が不安になりはじめたら、一瞬だけでもいいので「お、やってるやってる」と客観視し、一瞬だけでもいいので不安グセと自分の間に距離をとる
■経絡のうち、不安と関連の強い心経、ストレスと関連の多い胃経をお灸などでケアする
などの方法がオススメです。
ゲップ・吐き気の発生機序
ストレス・考え方(不安)・生活習慣(食べ物、睡眠、お風呂、スマホ、運動)・好きなこと趣味 などに問題
↓
内臓に負担
↓
自律神経に負担
↓
正しい命令が出せなくなるとゲップ・吐き気
ゲップ・吐き気のセルフケア
・ストレスの発散(出来る限り毎日やって次の日にもっていかないこと)
・食べ物
男性の方は特に 寝る3時間前には食事をすませること。
食べてすぐ寝てしまうと消化が出来ず、睡眠の質がかなり悪くなり次の日身体がきつくなります)
コンビニでの食事を減らし、定食屋さんなどのバランスが良い食事にする。
人間は栄養が偏るとエネルギーの燃費が悪くなります。出来る限り色んな栄養素を摂ってください。
食事の回数を減らす。(間食は出来る限り減らす)
お腹がすくと内臓が飢餓状態になり活性化されて体調が良くなります。
芸能人のタモリさんや水谷豊さんは1日1食だそうです。
1日 3食から2食になるだけでもかなり違います。
腹八分目に医者いらず と言います。
無理のない範囲でやってみてください。
・睡眠
長期間、睡眠時間が足りないと疲労が抜けない体になっていき色んな症状がでてきます。
理想は7時間以上です。昼に5分でいいので目をつぶるだけでも頭を休めることができます。
・お風呂
シャワーだと身体の底から温まりません。
お風呂ぬるめでいいので5分以上入ってください(出来たら塩を入れるとよい)
・スマホ
寝る1時間前で止めて2~3メートル離れたところに置くと睡眠の質が上がります。
・運動(習慣にするとずっと健康になれます)
筋トレ(動画見ながらやるといい。私のおすすめは なかやまきんに君 です^^)
散歩30分
・好きなこと(趣味)がある方はない方と比べると回復力がまったく違います。
70代以上で元気な方に共通することは
なんでも一人やって好きなことをしています。
人にどういわれようが私はこれが好き!
そんな趣味があると最高です。
ゲップ・吐き気には必ず原因がありますので
あきらめずにがんばってきましょう。