夏にピッタリ!ルーを使わない<あたりまえのぜひたく>カレーを作ってみた
常若整骨院の院長はカレーバカです。
体調のために一応節制はしていますが、許されるなら毎日食べたい…と言いながら、ちょっと目を離すと週3ペースでカレー屋さんに行ってしまうレベルです。
カゼをひきかけたり調子が悪くなるとカレーを食べたくなる、と言われることもありますが、確かにカレーにはスパイスや野菜が溶け込んで、療養食的な面もあるかもしれません。
とはいえ、週3ペースでお店のカレーや市販のルーを使ったカレーを食べていては、添加物や良くない油もどっちゃり体内に入ってしまう。
どうしようかな?と思っていた時に、思い出したのです。
「あのバイブルにカレーの作り方も載っていた!」と。
私の和食バイブル「あたりまえのぜひたく」シリーズ
「おせん」「瑠璃と料理の王様と」など、日本の食を美しく愉快に描かれている漫画家・きくち正太先生。
そのきくち先生が、奥様とおうちで実際どんな料理を作って食べているかを書かれた料理エッセイマンガが「あたりまえのぜひたく」です。
そこに描かれている、身の回りにあるあたりまえの食材を使った料理の、ゆたかなこと。
大根の葉・皮・胴をすべて使い切る、大根づくしのやさしい食卓。
キズモノ昆布と鰹節やその他干し魚を煮出して作る、自家製めんつゆ。
サワラに強めに塩をして干した、自家製の塩鰆。
自分にも出来そうなものは片っ端から試し、我が家の定番メニューとあいなっています。
その中で気になりつつも手付かずだったのが「カレー」。
なにしろ刻む野菜の量がハンパじゃなく、フードプロセッサーがない上に包丁仕事が苦手なのでついつい避けてしまっておりました。
でも、今こそチャレンジする時にちがいない!
きくち家のカレー
材料(詳しい分量は本をご覧ください)
■野菜(玉ねぎ、にんじん、セロリ、にんにく、生姜)
■お肉(今回は豚バラブロック)
■カレー粉(きくち家は朝岡スパイスを元にした自家調合。今回は市販のカレー粉缶にシナモンやコリアンダー、クローブなど)
■トマト缶
■調味料(塩、しょうゆ、赤ワイン)
■ブーケガルニ(セロリの葉っぱとローリエを紐でくくる)
作り方
①豚肉を大きめの角切りにし、カレー粉・赤ワイン・醤油・つぶしたニンニクとショウガを揉みこむ。
②玉ねぎ(今回は6個)をみじん切りにし、油を熱した鍋に入れ、弱火で30分炒める。
③にんじん・セロリをみじん切りにし、②の鍋に入れてさらに30分炒める。
④フライパンで豚肉を強火→弱火でレア目に焼き、鍋に投入。フライパンに水をそそぎ、焦げ付きをヘラでこそげ、鍋に投入。
⑤鍋にトマト缶をつぶし入れ、ブーケガルニを加えて強火にする。
⑥煮立ったらアクをすくい、塩・しょうゆ・カレー粉でおおまかに味をつける。
⑦時々鍋をかき混ぜながら、2時間煮込む。
⑧2時間経ったら火からおろし、常温まで冷ます。この間にご飯を炊く。
⑨冷ましたカレーを再び火にかけ、塩や醤油、場合によってはハチミツやケチャップなどで味を調える。
⑩食べる直前にカレー粉を追加し、かき混ぜ、すこしだけ煮る。
⑪お皿にごはんとカレーをよそい、いぶりがっこと酢漬けニンニクのスライスを添えて、出来上がり!
で、お味は?
1口目は、サッパリスパイシー系で夏にピッタリ!という印象。
食べ続けるとスパイスのパンチと野菜の栄養が内側からジワジワ効いてきて、汗で毒素が押し出されるよう。
お肉は意外なほどやわらかく、脂でルーがまろやかになるのもポイント。
2日目のカレーは、野菜がかなりトロッと溶けてきて角がなくなり、さらにおいしい仕上がり!
欲望のままにラム肉(塩コショウしてレア目に焼いたもの)をトッピングしてみたり、生卵を載せてみたり…
そんなこんなで思うがままに食べ、一切胃もたれもせず、むしろ体がポカポカして軽いままに10皿ぶんをペロッと食べてしまいました。
余談:カレー好きな人たちって…
院長を含め、患者さんや治療家さんの中でも極端にカレー好きな人は案外多いんです。
そういう人たちの共通点として、
「苦労やつらさや悲しみをぐっと飲みこんで頑張らないといけない」
「人にカッコ悪い姿を見せたくない」
という傾向があるような気がします。
性質としては、大黒柱タイプ・役員や経営者のような人たち。
<辛い>という味は、五行では<金>に属します。
金は感情で言うと<言いたいことを言えない><内に秘めた悲しみ><断ち切れない想い>。
臓器でいうと<肺・大腸>です。
言いたいことを言えないでいたり、お腹が弱かったりすると、カレーを欲してしまうのかもしれません。
そこらへんもちょっと振り返りつつ…余計なものの入らないギュッと詰まったきくち家カレー、ぜひ試してみてください♪