動悸、不安、乗り物に乗れない。パニック障害を改善するには?

ブログ著者

冨高 誠治

冨高 誠治

柔道整復師、はり・きゅう師、自律神経整体

冨高 明子

冨高 明子

カウンセラー


「息が苦しくなってしまうので、地下鉄に乗れません」

「乗り物に乗ると絶対にお腹が痛くなるから、乗る前にはトイレに行かないと不安で…」

そんなパニック障害でお悩みの方が、当院には多数来院されています。

動機や息苦しさ、めまい、不安といった心身の症状だけでなく、歯医者に行けない、美容室へ行けない、バスや電車に乗れないなど生活を制限されてしまうこともあるパニック障害。

常若整骨院へ来院された方は、どのように改善していっているのでしょうか。

 

パニック障害とは

パニック障害とは、不安神経症の一種です。

例えば、地下鉄やエレベーターなどの密室にいると「もしここで事故が起こったらどうしよう」などの不安(予期不安)を強く感じ、息苦しさや動悸、めまいなどを発症します。

特にキッカケもなく突然動悸やめまいに見舞われることもあり、それ自体がストレスとなって乗り物に乗れない、歯医者に行けないなどの二次的な不便につながります。

 

パニック障害とトラウマ

パニック障害の原因は、何かしらのトラウマにあるとよく言われます。

トラウマとは、ある種の学習です。

「①こんなイヤなことがあった」「②それによってこんな被害を被った」「③二度と被害を食わない為に、①と同じような状況を避けよう」

という危機管理能力が過剰に働いている状態です。

 

ところで、

「なぜ、同じような目に遭っているのにパニック障害になる人とならない人がいるのだろう?」

と思ったことはありませんか?

性格の違い、育った環境の違いなども確かに一因ではありますが、もっと納得できる答えとして、

「パニック障害になることで、何かしらの目的を果たしたい人だけがパニックになる」

ということが言えます。

 

同じ出来事があっても、パニックになる人・ならない人がいる

例えばここに、AさんとBさんという人がいます。

お2人共、「バスの中でトイレに行きたくても行けず、苦しい思いをした」過去があります。

 

Aさんは学生さんで、部活でバスケをしています。筋肉が緊張しやすく、たびたびケガをすることもあります。

 

Bさんは会社員でデスクワークをしており、慢性的な肩こりと頭痛に悩まされています。

 

同じつらい想いをしたことのある、AさんとBさん。

パニック障害として「乗り物に乗ると必ず腹痛が起きる」「息が苦しくて不安になる」という症状が出たのは、Aさんでした。

Aさんは部活で伸び悩み、レギュラーになれないことをとても苦にしていました。

そんな折に「バスでトイレに行けない」という出来事をキッカケに、

「遠征時のバス内で体調を崩せば、自分が思ったようにプレイできないことの言い訳になる」

と潜在意識が判断してしまったのです。

たびたびケガをしてしまうのも、自分の実力を受け止めきれない・等身大の自分からの成長をはばんでしまうためでした。

 

実際のパニック障害に対して行った施術

実際に常若整骨院へ来院されたパニック障害の方に共通するのは、

■ストレスや興奮をつかさどる交感神経の働きすぎにより、心臓が働きすぎ

■リラックスをつかさどる副交感神経が働かず、腰が非常に硬い

といった、自律神経のアンバランスによる体の不調です。

自律神経のオン・オフが適切にできるように調整していくと、交感神経も副交感神経も働くべき時に働き、休むべき時に休めるようになります。

 

交感神経の昂りがおさまると、乗り物や閉鎖空間と言った刺激に過敏に反応することがなくなります。

副交感神経が正常に働くようになると、気持ちを穏やかに切り替えることができるようになります。

すると徐々に、多少の動悸がしても「なんとかなるでしょ」と大きく構えることができ、パニック発作が起こらなくなっていきます。

 

さらに、同時に「パニックになることにした目的」にもアプローチしていきます。

Aさんの場合は「自分の実力を直視したくない」ということがパニックになる目的でした。

等身大の自分を受け入れ、そこからどうすればより成長できるのかを考えられるように調整をしていきました。

 

「体に直接的な影響を与えている、自律神経のアンバランス」

「内側から心身を操っている、パニックになるための目的」

この2つを調整することで、症状を軽減し、かつ再発を防いでいきます。

 

パニック障害を乗り越える人たちの特徴

パニック障害を乗り越え、

「電車に乗れるようになった」

「歯医者に行けるようになった」

という方々の行動には、ひとつの共通点があります。

それは、不安だったことにあえてチャレンジしてみていること。

 

■飛行機に乗るのが怖くて仕方なかったけれど、仕事でどうしても乗らないといけなくなり、チャレンジしてみたら不安になったけれど発作をおこさずに乗り切れた

■怖くて20年間行けなかった歯医者に思い切って行ってみたら、意外と平気でいられた

■外出するのも怖かったけれど、少しずつ家からの距離を伸ばしながら散歩をするところから始めて、地下鉄にもチャレンジできた

 

身体・心・自律神経の状態が整ってきたら、こういったチャレンジをすることで「なんだ、意外と私イケるじゃん!」と自信がつき、不安を乗り越えることができます。

しかし逆にチャレンジしようと思ったことから直前で逃げてしまったり、実際に動悸や吐き気などで苦しくなってしまうと「やっぱりムリなんだ」と自信喪失にもつながるため、あまりチャレンジを急ぎ過ぎないことも大切です。

 

パニック障害をあきらめてしまわないで

「私はパニックだから、××が出来なくても仕方ない」

もしあなたがそう思っていたとしたら、改善のチャンスです。

なぜなら「××したくない」ということがパニックの原因になっているから。あなたはもう原因を見つけているんです。

一人で立ち向かうことが難しく感じるなら、お気軽に常若整骨院へご相談ください。