起立性調節障害は母子の連携で変わる!~東洋医学的体質改善と気功で輝く未来へ~

朝、ベッドから起き上がれないお子さんの姿を見て、あなたは「私の育て方が悪かったのか」「私のせいで…」と、ご自身を責めていませんか? 起立性調節障害という診断を受け、病院を転々としても、なかなか改善の兆しが見えず、心身ともに疲弊しているお母様方も少なくないでしょう。

しかし、どうかご安心ください。そして、ご自身を責めるのをやめてください。私はこの道20年、福岡で整体師として、東洋医学と気功の視点から、多くの子どもたちとそのご家族の起立性調節障害に向き合ってきました。その中で、この症状が「母親のせい」であると、決して単純なものではないことを強く感じています。

この文章を読み進めていただければ、起立性調節障害の本当の姿、そして母親であるあなたが、どのようにこの困難な状況と向き合い、お子さんをサポートできるのかが、これまでとは全く異なる新しい視点で見えてくるはずです。そして、何よりも、あなたが抱える心の重荷を少しでも軽くするヒントが、きっと見つかるでしょう。


起立性調節障害と東洋医学:全身のバランスの乱れ

まず、起立性調節障害について、東洋医学の視点からお話しさせてください。西洋医学では、自律神経の働き、特に交感神経と副交感神経のバランスが崩れることで、血圧や心拍数の調整がうまくいかなくなり、立ちくらみやめまい、倦怠感といった症状が出ると考えますよね。これはもちろん、大切な視点です。

しかし、私たち東洋医学のプロフェッショナルは、もっと大きな枠組みで、その人の体を丸ごと見ていきます。起立性調節障害は、単なる自律神経の問題ではなく、体全体のバランスの乱れが根底にあると捉えるんです。

東洋医学において、人の体は「気(き)」「血(けつ)」「水(すい)」という三つの要素で成り立っていると考えます。これらの要素が、全身を巡る「経絡(けいらく)」というエネルギーの通り道を滞りなく流れることで、健康が保たれます。起立性調節障害の場合、これらの要素のいずれか、あるいは複数が滞ったり、不足したりしていることが多いんです。

具体的には、以下のような状態が考えられます。

  • 気虚(ききょ): 気とは、生命活動の根源となるエネルギーのことです。気が不足すると、体を支える力が弱まり、血圧を維持する力も低下します。立ち上がった時に頭に血が巡りにくくなるのは、この気が不足しているためとも考えられます。倦怠感や疲れやすさも、気虚の典型的な症状ですね。

  • 血虚(けっきょ): 血とは、体全体に栄養や潤いを運ぶものです。血が不足すると、脳や全身の組織に十分な栄養が行き届かなくなり、めまいや立ちくらみが起こりやすくなります。顔色が悪い、爪がもろい、髪がパサつくなども血虚のサインです。特に成長期のお子さんや、生理のある女性に多く見られる症状です。

  • 肝気鬱結(かんきうっけつ): 肝は、気の巡りをスムーズにする役割を担っています。しかし、ストレスや精神的な緊張が続くと、肝の働きが滞り、気の流れが悪くなります。この「肝気鬱結」は、自律神経の乱れと深く関係しており、動悸や息苦しさ、イライラ、そして起立時の不調を引き起こすことがあります。心と体の繋がりが特に強く現れる部分です。

  • 脾(ひ)の機能低下と湿(しつ)の停滞: 脾は消化吸収を司り、気や血を生成する源です。脾の機能が低下すると、気や血が十分に作られなくなり、全身に巡りにくくなります。また、脾の働きが弱いと体内に余分な水分である「湿」が溜まりやすくなります。この「湿」が体に重だるさや、頭の重さ、めまいを引き起こすこともあります。

福岡の整体師として20年、多くの方々の頭痛改善にも携わってきましたが、起立性調節障害の症状で頭痛を訴える方も少なくありません。これらも、体内の気血水のバランス、特に気の巡りの滞りが影響していることが多いのです。


「母親のせい」ではない:複雑な要因が絡み合う起立性調節障害

「母親のせい」という言葉は、起立性調節障害で悩むお子さんを持つお母様方から、本当によく聞かれる言葉です。そして、この言葉を聞くたびに、私は胸が締め付けられます。なぜなら、これは決して単純な問題ではなく、お母様がご自身を責める必要は全くないからです。

起立性調節障害は、非常に多岐にわたる要因が複雑に絡み合って発症します。

  1. 体質的要因: 東洋医学的に見れば、生まれ持った「気虚」や「血虚」の体質、あるいは「脾」の弱い体質などが、症状の背景にあることは珍しくありません。これは、親から子へ受け継がれる遺伝的要素や、胎内にいる時の環境も影響すると考えられます。

  2. 身体的成長要因: 思春期は、体の成長が急激に進む時期です。特に、身長が伸びるスピードに血管の成長が追いつかなかったり、ホルモンバランスが大きく変動したりすることで、自律神経の調整機能が一時的に不安定になることがあります。これは、一時的な「機能不全」であり、個人の体質や成長速度に依存するもので、親の責任ではありません。

  3. 環境的要因: 学校生活の変化、友人関係、受験ストレス、スマートフォンの使いすぎによる睡眠不足など、子どもを取り巻く環境の変化やストレスが、自律神経に大きな負担をかけることがあります。これらは、親の努力だけで完全にコントロールできるものではありません。

  4. 心理的要因: 真面目で完璧主義な性格、感受性が豊かな子どもは、ストレスを内側にため込みやすく、それが自律神経の乱れとして現れることがあります。また、親子関係や家庭内の雰囲気も影響しないとは言えませんが、それはあくまで数ある要因の一つであり、決して「母親のせい」と断言できるものではありません。むしろ、母親が自分を責めること自体が、家庭全体のストレスとなり、お子さんの心にも影響を与えてしまう悪循環を生む可能性があります。

私が診てきた患者さんの約8割が、何かしらのストレスや環境の変化を経験していました。しかし、そのストレスへの反応は、子どもの持って生まれた体質や性格によって千差万別です。だから、どうかご自身を責めないでください。あなたは、お子さんのために最大限の努力をしているはずです。


気功の第一人者としての見解:自律神経を整え、心の重荷を軽くする気功

私は気功の指導を長年行っておりますが、気功は起立性調節障害の改善に非常に有効だと考えています。なぜなら、気功はまさに「気」の流れを整えることに特化しており、自律神経のバランスを調整し、体全体の自然治癒力を引き出す根本的なアプローチだからです。そして、これはお子さんだけでなく、お母様ご自身の心のケアにも繋がります。

気功を行うことで、滞っていた気の流れがスムーズになり、全身の経絡が通じやすくなります。

  1. お子さんの体と心のバランスを整える: 気功のゆったりとした動きと深い呼吸は、体内に「気」を充満させ、その気を体の隅々まで巡らせるのを助けます。特に、立ちくらみやめまいは「気の上昇不足」とも考えられるため、気功によって下半身からしっかりと気を立ち上げ、頭部まで巡らせる練習は非常に効果的です。また、気功は自律神経のバランスを整え、心身のストレスを軽減する効果があります。お子さんがリラックスして気功を実践することで、体力の回復、精神的な安定、そして免疫機能の向上に繋がります。

  2. お母様の心のケアとエネルギー充電: お子さんが起立性調節障害であることは、お母様にとって計り知れないストレスです。不安、焦り、罪悪感…。これらの感情は、お母様自身の「気」を消耗させ、心身のバランスを崩しかねません。気功は、お母様自身の気の巡りを整え、溜まったストレスやネガティブな感情を解放する手助けをしてくれます。お母様が心穏やかでいられれば、その穏やかな「気」が、お子さんの回復にも良い影響を与えるでしょう。

実際に、私のもとで気功を実践された方の中には、「朝、スムーズに起きられるようになった」「めまいが減り、学校に行けるようになった」とおっしゃるお子さんがたくさんいました。具体的な例を挙げれば、ある中学2年生の女の子は、起立性調節障害で週に3日しか学校に行けなかったのが、気功を始めて半年後には、ほぼ毎日通学できるようになりました。同時に、彼女のお母様も気功を実践することで、精神的な安定を得て、親子関係がより良好になった、という事例を多く見てきました。気功は、単なる体操ではなく、内なる生命エネルギーを高め、心身のバランスを整える奥深い行法なのです。


プロの整体師としての対策:日々の生活習慣と家族のサポート

整体師として、私が最も重視しているのは、実は「日々の生活習慣」と「心のケア」です。どんなに素晴らしい施術や気功を用いても、日々の生活が乱れていては、根本的な改善は難しいからです。起立性調節障害の改善には、特にお子さん自身の生活習慣の見直しと、お母様を始めとするご家族のサポートが鍵となります。

まず、生活習慣。食事は非常に重要です。東洋医学では、脾が気や血の生成源であるため、脾を労わる食事が大切です。冷たいものや甘いもの、脂っこいものの過剰摂取は脾の機能を弱め、気や血の不足、湿の停滞を招きます。温かく、消化の良いものを摂ることを心がけてください。例えば、朝食には冷たい牛乳ではなく、温かいスープや味噌汁を選ぶ、といった小さなことから始められます。

睡眠も非常に重要です。起立性調節障害の症状は、睡眠の質と深く関わっています。夜間の質の良い睡眠は、自律神経のバランスを整え、体力の回復を促します。東洋医学では、夜は「陰」の時間であり、体が回復する大切な時間と考えます。理想的には、午後10時には就寝し、午前6時には起床する子午流注(しごるちゅう)に基づく生活リズムが望ましいとされます。これは、時間帯によって気が巡る臓腑が異なり、それぞれの臓腑が最も活発に働く時間に体を休めることで、自然治癒力を最大限に引き出すという考え方です。十分な睡眠を取ることは、お子さんへの「休息」という優しい贈り物でもあります。無理に寝かせようとせず、リラックスできる環境を整える工夫をしましょう。

そして、ストレス。現代社会において、ストレスは避けられないものですが、上手に付き合うことが大切です。ストレスは気の滞りを生み、自律神経の乱れを助長します。瞑想や深呼吸、そしてもちろん、気功もストレス軽減に役立ちます。また、起立性調節障害による体の不調や、学校・仕事への影響で自分を責めてしまう癖があるお子さんや、お母様が、その感情を解放することが重要です。小さなことでも良いので、今日の自分や、お子さんを褒める。完璧でなくても良いと自分に言い聞かせる。失敗しても大丈夫、と自分や家族を許す。こうした心の習慣が、少しずつ、しかし確実に体と心を良い方向へ導いていくでしょう。私は患者さんに、一日に一度、鏡を見て「今日もよく頑張ったね」と自分に声をかけることを勧めています。


治療の心構え:完璧を目指さない、そして家族みんなで支え合う

20年この仕事をしてきて思うのは、起立性調節障害の治療は、「完璧」を目指すものではないということです。起立性調節障害は、その人の体質や生活習慣、精神状態、そして家族関係といった複雑な要因が絡み合って現れる症状です。一朝一夕に劇的に改善するものではありません。

もちろん、症状が落ち着くことは目標ですが、たまには調子が悪い日もあるでしょう。大切なのは、その波とどう向き合い、どうコントロールしていくかです。私も患者さんやご家族にはよくお話しします。「今日ダメでも、明日がある。少しずつ、できることを増やしていきましょう」と。気負いすぎず、焦らず、ご自身のペースで治療を続けていくことが、最終的には最も良い結果につながると信じています。

私は整体師として「手技」を用いて体を整えるのが仕事ですが、起立性調節障害の患者さんに対しては、ただ施術をするだけでなく、日々の生活における「選択」の重要性をお伝えしています。例えば、朝の起き方。急に起き上がらず、ゆっくりと時間をかけて体を起こす工夫をする。これは、自律神経への負担を減らす小さな一歩です。

大切なのは、ご自身やお子さんの体と向き合い、何が症状を悪化させ、何が改善につながるのかを、家族みんなで「知る」ことです。そのためには、体調日記をつけるなど、地道な努力が必要になるかもしれません。しかし、これこそが、お子さんの体を「治療する」最初の一歩となるのです。お子さんの主治医は、最終的にはお子さん自身。そして、その最大のサポーターが、お母様をはじめとするご家族です。私たちの役割は、その手助けをすることに過ぎません。私からのアドバイスは、あくまで一つの羅針盤。最終的に舵を切るのは、お子さんとご家族自身なのです。この考え方こそが、長年の治療経験から私が辿り着いた真実です。


起立性調節障害と季節の変動:自然との調和、そして自分との調和

起立性調節障害の症状は、季節によって変動することがよくありますよね。東洋医学では、自然界の移り変わりと人体の状態が密接に関連していると考えます。これを天人相応(てんじんおう)と言います。

例えば、春は「風」の季節。気の変動が大きく、自律神経が乱れやすい時期です。夏は「熱」の季節。汗をかきやすく、体液のバランスが崩れやすいので、脱水や気の消耗に注意が必要です。秋は「燥(そう)」の季節。空気が乾燥し、肺の機能が弱まりやすく、精神的にも不安定になりやすい時期です。冬は「寒」の季節。血行が悪くなりやすく、体が冷えることで症状が悪化することもあります。

このように、季節ごとの特徴を理解し、それに合わせたケアを行うことも、起立性調節障害の症状を安定させる上で非常に重要です。そして、この自然との調和と同じくらい大切なのが、「自分自身との調和」です。体の声に耳を傾け、ありのままの自分を受け入れること。そして、お母様がご自身を責めず、お子さんと共にこの症状と向き合うこと。これが、季節や環境の変化に左右されにくい、強くしなやかな心身を作り上げる土台となります。


最終的な問いかけ

起立性調節障害という症状は、お子さんの体が送る「バランスの乱れ」というサインです。それは、決して「母親のせい」ではありません。そのサインに耳を傾け、東洋医学の知恵と気功の実践を通じて、お子さんと共に体と心を深く理解する旅に出てみませんか?そして、その旅の中で、お子さんの体のリズムと調和し、ご家族みんなで快適な毎日を取り戻すことができるでしょうか?