「ステロイドをやめたい」あなたへ。アトピーを東洋医学と気功で根本から改善する方法
長年の臨床経験の中で、多くの方々の心身の不調と向き合ってきましたが、近年、特に深く、そしてお悩みが深刻化していると感じるのが、アトピー性皮膚炎で「ステロイドを使いたくない」「できればステロイドをやめたい」と願う方々です。「ステロイドを塗ると一時的に良くなるけれど、またすぐに悪化してしまう」「いつまでこの薬を使い続けなければならないんだろう」「脱ステロイドを試したけれど、症状が爆発してしまって、もうどうしたらいいか分からない」……そんな切実な声を聞くたびに、その方々の痛みに、私自身の心が締め付けられる思いです。現代医学では、ステロイド外用薬はアトピー性皮膚炎の基本的な治療薬であり、適切に使用することで炎症を抑える効果が期待されますね。もちろん、専門的な医療は非常に大切ですし、適切な治療を受けていらっしゃる方も多いでしょう。
しかし、東洋医学の視点から見ると、ステロイドを「やめたい」と願う心と、それに伴う症状は、単に皮膚の表面的な問題だけでなく、体の中の「気(き)」や「血(けつ)」、そして五臓六腑のバランスが深く関わっていることが見えてきます。そして、ステロイドの長期使用が体内のバランスに与える影響も考慮しながら、より穏やかに、ご自身の自然治癒力を引き出すことで、ステロイド依存から抜け出す道筋が拓けるのです。今日は、そんなアトピー性皮膚炎における「ステロイドをやめたい」という切なる願いを東洋医学でどう捉え、そして私が長年実践してきた気功の知見を交えながら、皆さまが心のざわつきを鎮め、内なる安心感と健やかさを取り戻し、肌の状態が穏やかになるための一助となれば幸いです。
アトピー性皮膚炎とステロイドの東洋医学的な理解
まず、アトピー性皮膚炎の東洋医学的な捉え方からお話ししましょう。現代医学では、皮膚のバリア機能の低下やアレルギー反応などが主な原因とされていますが、東洋医学では、体内の「熱(ねつ)」と「湿(しつ)」、そして「風(ふう)」といった邪気(病気の原因となるもの)が複雑に絡み合って皮膚に現れたものと捉えます。
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熱邪:体内にこもった過剰な熱が皮膚に現れると、赤み、炎症、熱感、かゆみといった症状を引き起こします。体の中から熱が湧き上がってくるようなものです。
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湿邪:体内の水分代謝の異常によって生じる粘り気のある邪気です。ジュクジュクした浸出液、水疱、皮膚のただれ、かゆみが強く出るなどの症状に関わります。体が余分な水分をうまく排出できていない状態です。
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風邪:風邪は、病変を移動させたり、かゆみのように症状が急に現れたり消えたりする性質を持っています。アトピー性皮膚炎の強いかゆみや、病変が広がる様子に関わります。
これらの邪気が、体の内側から発生し、あるいは外から侵入し、皮膚の表面に現れることで、アトピー性皮膚炎の様々な症状を引き起こすのです。
では、ステロイド外用薬は東洋医学的にどう作用するのでしょうか。ステロイドは炎症を強力に抑える作用があるため、東洋医学的に見れば、皮膚表面の「熱邪」や「風邪」を一時的に「押し込める」働きがあると捉えられます。これにより、赤みやかゆみといった症状は速やかに軽減されるでしょう。しかし、これはあくまで表面的な熱を抑えるだけであり、体内に熱や湿を生み出す根本原因(脾胃の不調や肝の気の滞りなど)を解決するものではありません。
ステロイドの長期使用や中止による反動(リバウンド)が起こるのは、抑え込まれていた体内の熱や湿といった邪気が、再び勢いを増して皮膚表面に噴き出すためだと考えられます。まるで、火事の鎮火に成功しても、火元が消えていなければまた燃え出すのと同じですね。
「ステロイドやめたい」と願う心理と体:東洋医学的な読み解き
さて、ここからが本題です。アトピー性皮膚炎の患者さんが「ステロイドをやめたい」と強く願う背景には、薬への依存への不安や、リバウンドへの恐怖、そして「根本的に治したい」という切なる思いがあります。東洋医学の観点から見ると、この心理と、ステロイド使用によって生じる体内の変化が深く関わっていると考えることができます。
「ステロイドをやめたい」という思いは、まさに体と心が「薬に頼らず、自分の力で治りたい」と叫んでいるようなものです。しかし、それが困難であると感じるのは、その根底に体内の深いバランスの乱れが絡んでいるからです。
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腎精(じんせい)の消耗と心陽(しんよう)の虚弱:ステロイドの長期使用の影響と根本からの疲弊
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東洋医学では、腎は生命の根源的なエネルギーである「精(せい)」を貯蔵し、体のあらゆる機能を支える重要な臓腑です。ステロイドの長期使用は、この腎の精気を消耗させる可能性があると東洋医学では考えます。特に、体の潤いを司る腎陰を消耗させ、相対的に虚熱を生じやすくすることがあります。
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腎精が消耗すると、心陽も虚弱になり、全身の活力が低下し、深いレベルでの疲労感や意欲の低下、免疫力の低下を招きます。この状態では、肌の回復力そのものも低下し、ステロイドなしでは症状をコントロールできなくなると感じやすくなります。
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「薬をやめると悪化する」というリバウンドの恐れは、この腎精と心陽の虚弱、つまり体自身の「正気」(抵抗力・回復力)が低下していることに起因していると考えられます。
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以前、ある方が「もう何年もステロイドを使い続けていて、薬を塗らないとすぐに肌がジュクジュクになる。体がだるくて、何もする気になれないし、このままずっと薬を使わなきゃいけないのかと思うと、本当に絶望します」とお話しされていました。問診すると、非常に体が冷えやすく、疲労感も強く、まさに腎の消耗が顕著でした。思わず「それはお辛いでしょう」と心の中でつぶやきました。
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肝鬱化火(かんうつかか)と血熱(けつねつ)の悪化:感情の滞りとステロイドへの依存ストレス
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ステロイドを使い続けることへの不安、症状が改善しないことへの焦り、リバウンドへの恐怖といった精神的ストレスは、肝の気の巡りを滞らせ、「肝鬱」を引き起こします。気が鬱滞すると、それが熱に変化し(肝鬱化火)、血に影響を与え、「血熱(けつねつ)」を生じやすくなります。
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この肝火や血熱は、皮膚に現れると激しい赤み、熱感、強いかゆみ、乾燥した皮膚、あるいはジュクジュクとした炎症を引き起こします。特に、ステロイドを減らしたり、やめようとしたりすると、これらの症状が爆発的に現れるのは、肝鬱化火や血熱がより強く表面に出てきたサインと捉えられます。
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このタイプの方は、イライラ、焦燥感、不眠、口の苦さなどを伴うことが多いです。
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脾胃湿熱(ひいしつねつ)と痰湿の停滞:消化機能の乱れが根本にある湿熱を生み出す
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ステロイド使用中も、飲食の不摂生(脂っこいもの、甘いもの、アルコールなど)や不規則な生活が続くと、消化吸収を司る脾胃に負担がかかり、体内に「湿気(湿邪)」と「熱(熱邪)」がこもります(脾胃湿熱)。
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この湿熱は、アトピーのジュクジュクした症状の根本原因であり、ステロイドで一時的に抑え込めても、体内に蓄積され続けます。ステロイドをやめると、抑えられていた湿熱が一気に噴き出し、強い炎症やジュクジュク、かゆみとして現れます。
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脾胃湿熱がある場合、体のだるさ、胃のむかつき、口の粘り、舌の苔が厚くベタつくなどの症状を伴うことが多いです。
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血虚生風(けっきょせいふう)と血燥(けっそう):皮膚の乾燥と修復の遅れ
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長期のアトピー性皮膚炎やステロイドの使用は、血(皮膚に栄養を与える物質)を消耗させ、皮膚を乾燥させやすくします(血虚、血燥)。
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血が不足し、皮膚が乾燥すると、かゆみが強くなります(血燥生風)。このかゆみによって掻きむしり、皮膚のバリア機能がさらに低下するという悪循環に陥ります。ステロイドをやめた際に、乾燥と激しいかゆみが主症状となる場合、この血虚や血燥が背景にあることが多いです。
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このように、「ステロイドをやめたい」という思いと、それに伴う症状の再燃の背景には、単に薬への依存だけでなく、東洋医学的な視点からは、肝、脾、腎、心といった複数の臓腑の機能失調と、それに伴う熱、湿、血の不足といった邪気の停滞が複雑に絡み合って生じていると考えることができます。だからこそ、ステロイドを「やめる」ことだけを目的とせず、体の中からバランスを整え、ご自身の自然治癒力を高めることが、安全かつ穏やかに脱ステロイドを進める鍵となるのです。
気功が導く、心身の調和と思考の鎮静、そして脱ステロイドへの道筋
私が長年、多くの患者さんに指導し、その効果を実感してきたのが気功です。気功は、呼吸、姿勢、そして意識を合わせることで、私たちの中に流れる気を整え、心身のバランスを取り戻す養生法です。薬のように即効性があるわけではありませんが、継続することで、根本的な体質改善へと導いてくれます。手技は一切使いませんが、その効果は多くの患者さんが証明しています。
アトピー性皮膚炎で「ステロイドをやめたい」とお悩みの方にとって、気功はまさに心強い味方となり得るでしょう。その理由は、気功が東洋医学的な根本原因に直接アプローチし、体内のバランスを整え、ご自身の自然治癒力を高めることに特化しているからです。
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脾胃を健やかにし、気血を生成し、「正気」を養う:
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ステロイドからの脱却には、体自身の治癒力である「正気」を高めることが不可欠です。気功の呼吸法とゆったりとした動作は、脾胃の機能を高め、消化吸収を助ける効果を期待できます。脾胃が健やかになれば、必要な気と血が効率的に生成され、心身のエネルギーが満たされ、体の中から活力が湧いてくるのを感じられるでしょう。
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正気が充実することで、皮膚の回復力が高まり、ステロイドに頼らずとも炎症やかゆみに抵抗できるようになります。
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腎精を補い、生命力を回復し、薬への依存を和らげる:
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ステロイドの長期使用や病気の慢性化による腎精の消耗に対して、気功は非常に有効です。気功は腎の機能を高め、腎精を養うことにもつながります。
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腎精が補われることで、生命力が回復し、深いレベルでの疲労感が改善されます。これにより、体の土台がしっかりし、皮膚のバリア機能も内側から強化されます。薬への依存からくる不安感も和らぎ、自分自身の回復力を信じられるようになるでしょう。
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気の巡りを整え、肝の熱と湿熱を解消する:
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ステロイドをやめる際の再燃は、抑えられていた肝火や湿熱が一気に噴き出すためです。気功のゆったりとした動きと深い呼吸法は、全身の気の巡りをスムーズにし、停滞した気を流し、特に上へとのぼりやすい熱の気を下ろし、体の中心へと落ち着かせ、体内の余分な湿や熱を排出する助けとなります。
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肝の気の滞りを解消し、焦燥感やイライラといった感情を穏やかにすることで、自律神経の緊張が解け、かゆみを掻きむしる衝動も軽減され、脱ステロイドに伴う症状の急激な悪化を緩和する助けとなります。
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自律神経のバランスを調整し、心身の過緊張を解く:
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ステロイドをやめたいと願う方は、心身の緊張が強く、リバウンドへの恐怖で交感神経が優位になっていることが多いです。これがかゆみや炎症を増幅させ、不眠につながります。
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気功の深い腹式呼吸や、ゆったりとした動作は、副交感神経を優位に導き、心身を深いリラックス状態へと誘います。これにより、自律神経の乱れが整い、心身の過緊張が和らぎ、炎症反応やかゆみが軽減され、質の良い睡眠が取れるようになることが期待できます。これは、夜寝る前に12杯のコーヒーを飲んでも眠れなかった人が、穏やかに眠りにつけるようになるようなものです。
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継続的な気功の実践は、その方の体質そのものを良い方向へと導きます。良い土壌ができれば、自然と良い作物が育つように、体質が改善すれば、ステロイドの量を徐々に減らしていく、あるいは完全にやめるための土台が築かれ、アトピー症状全体が軽減され、より穏やかで自信に満ちた日常を送れるようになるのです。ただし、脱ステロイドは専門医の指導のもと、慎重に進めることが大前提です。
日常でできる養生と気功のヒント:穏やかな脱ステロイドのために
アトピー性皮膚炎における「ステロイドをやめたい」という願いを叶え、心の穏やかさを取り戻すために、日常生活でできる養生と、手軽にできる気功のヒントをお伝えします。
食養生で心身の土台を作る
食事は、私たちの体を作り、気を生み出す源です。特に脾胃を健やかにし、気血を補い、腎を養い、肝の気をスムーズにし、熱と湿を減らす食事を心がけましょう。
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気血を補う食材:米、もち米、山芋、なつめ、竜眼肉(ドライフルーツ)、ほうれん草、人参、鶏肉、牛肉、レバー、卵など。これらは脾胃の機能を高め、気血を生成し、皮膚の回復力を高めます。特に、ゆっくりと煮込んだおかゆやスープは、消化吸収が良く、心身に優しくエネルギーを供給します。
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腎を補う食材:黒ごま、黒豆、くるみ、山芋、海藻類(特に昆布、わかめ)、エビ、豚肉など。腎精を補い、体の根源的なエネルギーを高め、深いレベルでの疲労回復と不安の軽減を促します。
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気の巡りを良くする食材:ミカンや柚子などの柑橘類、セロリ、春菊、シソ、香草など。香り高い野菜や果物は、気の滞りを解消する助けになります。精神的な緊張感やイライラがある時に良いでしょう。
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痰や湿を減らす食材:ハトムギ、緑豆、冬瓜、大根、きゅうり、緑豆など。これらは利水作用や熱を冷ます作用があり、体内の余分な湿や熱を排出する助けになります。ジュクジュクする部分がある場合は特に意識しましょう。
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刺激物を避ける:辛いもの、脂っこいもの、揚げ物、コーヒー、アルコール、チョコレート、乳製品、甘いもの(特に白砂糖を使ったもの)、香辛料は、胃腸に負担をかけ、痰や熱を生み出し、肝火を助長するため、控えめにしましょう。これらは、アトピーの症状、特にリバウンドを悪化させる可能性が高いです。日中に12杯のコーヒーを飲んでいる方も、脱ステロイド中はノンカフェイン飲料に切り替えるのがおすすめです。
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規則正しい食事:毎日決まった時間に食事を摂ることで、胃腸のリズムが整いやすくなります。寝る前の食事は消化器系に負担をかけ、熱や湿をこもらせるので、就寝の2~3時間前までには済ませるのが理想ですし、軽い消化の良いものにしましょう。
心身のリラックスを促す習慣:肌と心の環境を整える
穏やかな脱ステロイドを目指すためには、心身がリラックスできる環境を整え、ストレスを適切に管理することが不可欠です。
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質の良い休息を確保:睡眠は肌の再生と心身の回復に最も重要です。十分な睡眠時間を確保し、規則正しい睡眠リズムを心がけましょう。寝室は静かで暗く、適度な温度に保ちます。夜間に掻きむしるのを防ぐために、寝る前に爪を短く切る、綿の手袋を着用するなどの工夫も有効です。
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ストレス管理:脱ステロイドの過程では、精神的なストレスが非常に大きくなります。無理に頑張りすぎず、焦らず、小さな変化を喜びましょう。趣味の時間を持つ、好きな音楽を聴く、軽い運動をする、信頼できる人に話を聞いてもらうなど、自分なりのストレス解消法を見つけ、こまめに実践することが大切ですし、専門家との連携も非常に重要です。
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肌への刺激を避ける:お風呂の温度はぬるめにし、熱すぎるお湯は赤みやかゆみを増悪させるので避けます。体を洗う際は、低刺激の石鹸を使用し、優しく洗いましょう。タオルでゴシゴシ拭かず、優しく押さえるように水分を拭き取ります。症状のある部分は清潔に保ち、通気性の良い綿素材の衣類を着用しましょう。
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保湿を徹底する:乾燥はかゆみを増悪させます。お風呂上がりや寝る前など、こまめに保湿剤を塗り、皮膚のバリア機能をサポートしましょう。特に脱ステロイド中は、保湿が非常に重要になります。
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規則正しい生活:毎日同じ時間に寝て、同じ時間に起きる。これはシンプルですが、体内時計を整える上で非常に重要です。規則正しいリズムは、心身の安定につながり、症状の安定にも役立ちます。
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軽い運動と自然との触れ合い:ウォーキングやストレッチ、ヨガなど、軽い運動は気の巡りを良くし、心身のリラックス効果を高めます。特に、自然の中で行うウォーキングは、気の巡りを改善し、心を落ち着かせ、肌の健康にも良い影響を与えます。ただし、激しい運動は、かゆみや赤みを増悪させることがあるので、汗をかきすぎない程度にしましょう。
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入浴習慣:就寝の1時間前くらいに、38~40℃くらいのぬるめのお湯にゆっくり浸かりましょう。湯船に浸かることで副交感神経が優位になり、リラックス効果が高まります。
気功で気を巡らせ、心を穏やかに、活力を回復:ご自身でできる実践法
ここでは、ご自宅で簡単にできる気功のヒントをいくつかご紹介します。難しい型を覚える必要はありません。大切なのは、呼吸と意識を集中させることです。無理のない範囲で、短い時間から始めてみてください。
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静坐瞑想:
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椅子に座るか、床にあぐらをかいて座ります。背筋を軽く伸ばし、肩の力を抜いてリラックスします。
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軽く目を閉じ、意識を呼吸に集中させます。鼻から息を吸い込み、口からゆっくりと吐き出す。
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呼吸のたびに、体が緩んでいくのを感じ、心の中のざわつきが次第に収まっていくのをイメージします。
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5分から始めて、慣れてきたら15分程度行ってみましょう。特に不安を感じる時や、肌のかゆみや赤みが気になる時、心が落ち着かない時に行うと、心が落ち着きやすくなります。
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抱球式の簡易版:
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軽く膝を緩めて立ちます。両腕を胸の前で軽く曲げ、まるで大きなボールを抱えているような形を作ります。
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肩の力を抜き、腕の間に空間があるのを意識します。
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呼吸は自然に任せ、体の中心に意識を集中します。
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数分間、この姿勢を保つだけでも、気の巡りが良くなり、心身が安定するのを感じられるでしょう。特に、ステロイドへの不安やリバウンドへの恐怖が気になって心が落ち着かない時に試してみてください。
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吐納法:
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楽な姿勢で座るか、立ちます。
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鼻からゆっくり息を吸い込み、お腹を軽く膨らませます。
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口をすぼめ、「フーッ」と細く長く息を吐き出します。息を吐き出す時に、体の中の不要なもの、ストレス、不安、胸の苦しさ、そして体内の熱やイライラ、かゆみなどが全部出ていくイメージで行います。
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これを10回程度繰り返します。特に不安感で落ち着かない時や、寝る前に行うと、リラックス効果が高まり、気の滞りが解消されやすくなります。
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足底への意識集中:
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椅子に座るか、立った状態で、足の裏全体が地面にしっかりついているのを感じます。
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呼吸をするたびに、頭のてっぺんから新鮮な気が入り、足の裏から余分な気が抜けていくイメージを持ちます。
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特に、体がほてってかゆみが強い時や、不安感で足が地に付かないような感覚がある時に有効です。気を下に下ろす効果が期待できます。体の上部に集中しがちな熱や興奮を体全体に分散させ、地に足をつける感覚を取り戻す助けになります。
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アトピー性皮膚炎における「ステロイドをやめたい」という願いは、単なる皮膚の問題だけでなく、心身全体の気の巡りや臓腑のバランスが深く関わっている症状です。東洋医学の深い知恵と気功の実践を通して、ご自身の内なる力を引き出し、本来の健やかさと心の平和、そして穏やかで美しい肌を取り戻すことができると信じています。
私もこの20年、多くの患者さんが、ご自身の体と心の声に耳を傾け、地道な努力を続けることで、ステロイドの量を減らし、あるいはやめることができ、肌の状態が改善し、笑顔が増え、充実した日常を取り戻していく姿を目の当たりにしてきました。その回復力は、本当に素晴らしいものがあります。
あなたも、ご自身の心と体に寄り添い、真の平穏への扉を開いてみませんか?