摂食障害と整体|福岡市で「体の緊張・自律神経・消化器のケア」に向き合う専門院

【結論から言うと】
摂食障害(拒食症・過食症など)の回復には、精神科・心療内科・栄養士・心理士による専門的な医療チームのサポートが中心になります。整体はその治療を補完するものとして、摂食障害のある方の体に蓄積した「慢性的な過緊張・自律神経の乱れ・消化器の緊張・体との断絶感」にアプローチできます。「体を安全に感じる経験を積み重ねること」が、整体が担える最も大切な役割です。

【重要なご案内】摂食障害の診断・治療には精神科・心療内科・専門医療機関への受診が必要です。体重・栄養状態によっては入院治療が必要なケースがあります。現在つらい状態にある方は、まず下記の相談窓口または医療機関にご連絡ください。
摂食障害に関する相談窓口:全国の摂食障害相談ナビ(厚生労働省)・ナショナルセンター摂食障害相談支援室
当院の整体は、医師・心理士・管理栄養士などの専門家による治療を補完するものです。

摂食障害のある方の体に起きていること——なぜ「体が辛い」のか

摂食障害は「食べること」と「体」の関係に深い苦しみがある疾患です。しかし、この疾患が体そのものにもたらす影響は、食事の問題だけにとどまりません。体の構造的な緊張・自律神経の乱れ・消化器の機能低下が、回復をさらに困難にしている側面があります。

整体の現場でこれまで多く見てきたのは、摂食障害のある方の体が「縮まろうとしている」という緊張のパターンです。肩が前に入り・胸郭が閉じ・横隔膜が緊張して呼吸が浅い。体の防御姿勢が慢性化しています。この緊張は、外からの刺激への警戒と、体そのものへの不安感から生まれています。

摂食障害のある方の体に多い共通の状態

  • 全身の慢性的な過緊張(特に肩・首・腹部が固まっている)
  • 呼吸が浅い・横隔膜が緊張して動きが悪い
  • 消化器の緊張(胃・腸の動きが弱く・不規則)
  • 自律神経の乱れ(体のブレーキとアクセルの切り替えが難しい)
  • 冷えが強い・特に手足末端が冷たい
  • 体に触れられることへの抵抗感・不快感
  • 「自分の体がどこにあるかわからない感覚」(体との断絶感)

これらは摂食障害の治療と並行して、体の側からアプローチできる部分です。「体が安全だと感じられる状態」を作ることが、回復の土台になります。

整体が摂食障害のある方にできること——3つの役割

①「体に触れられる安全な経験」を積み重ねる

摂食障害のある方の中には、体への否定的なイメージや、体に触れられることへの強い抵抗感がある方がいます。整体での丁寧な触れ方が「体に安全に触れられる経験」として機能することがあります。施術者が「ここを触ってもいいですか」「今どう感じますか」と確認しながら進めることで、体への信頼を少しずつ取り戻すきっかけになります。

これは治療ではなく「体験の積み重ね」です。「体は攻撃されるものでも、否定されるものでもない」という感覚を、体を通じて少しずつ育てていくことが整体の役割です。

②自律神経を整えて「体の安全モード」を作る

自律神経とは体のブレーキ(副交感神経)とアクセル(交感神経)のことです。摂食障害のある方の多くは、体が慢性的に「緊急モード(アクセルが踏まれた状態)」にあります。この状態では消化器が正常に機能せず・眠りが浅く・感情が不安定になりやすい。

整体で骨盤・脊柱・頭蓋を整えることで、副交感神経の通り道が開き、体が「安全モード」に入りやすくなります。施術後に「体がじんわり温かくなった」「呼吸が深くなった」という感覚は、体のブレーキが初めて効いているサインです。

③消化器の緊張をほぐして「食べることへの体の抵抗」を和らげる

摂食障害のある方に消化器の緊張が強いケースが多くあります。腹部の筋肉が慢性的に収縮し・横隔膜が硬くなり・腸の蠕動運動(消化のための動き)が弱くなっています。整体で腹部周囲の緊張をやさしくほぐすことで、消化器が本来の動きを取り戻すケースがあります。ただし、この施術は必ず担当医の許可を得てから行います。

整体が摂食障害の方に「できないこと」——正直にお伝えします

摂食障害の回復において、整体にできないことを正直にお伝えします。

整体は摂食障害の根本的な治療をするものではありません。食への恐怖・体への否定的なイメージ・摂食行動のパターン——これらは精神科・心療内科の専門医・心理士によるアプローチが必要です。整体はその補完として、体の緊張と自律神経を整える役割に留まります。

栄養状態が著しく低下している方への施術は慎重な対応が必要です。体への刺激が予期しない反応を引き起こすリスクがあるため、初回に担当医からの情報と許可を必ず確認します。状態によっては整体よりも先に医療機関での栄養管理が必要と判断し、受診を先にお勧めする場合があります。

体重・体型についての評価は一切行いません。当院では体の状態を「緊張の強さ・自律神経の状態・消化器の動き」という視点でのみ評価します。体重・見た目の変化についての言及は施術の中では行いません。

実際に変化を感じた方の声(3つのケース)

※ 効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。摂食障害の治療は精神科・心療内科の専門医を中心に行ってください。整体は医療的治療を補完するものです。

【CASE 01】20代女性・摂食障害の回復過程・専門医療機関と並行来院|体の緊張・消化器の不調・体に触れられることへの抵抗感

「専門病院に通っているが、体がいつもガチガチに固まっていて、お腹も動いている感じがしない。体そのものへのケアをしてみたいと思って来た」とのことでした。担当医との連携を確認した上でのご来院でした。

初回は施術台に横になることにも抵抗があったため、椅子に座った状態での後頭部・肩へのやさしいアプローチのみから始めました。「今、ここを触ってもいいですか」という確認を毎回行い、「大丈夫」と感じられる範囲だけで進めました。3回目から施術台に自分から横になれるようになり、4か月後に「お腹が動くようになった感じがある」「体が少し安全な場所に感じられるようになった」という変化が出ました。

【CASE 02】30代女性・過食症の回復過程・心理士とも並行しているケース|腹部の慢性的な緊張・自律神経の乱れ・睡眠の質の低下

「過食の後にひどく苦しくなる。お腹がいつも固まっていて、ガスが溜まりやすい。眠りも浅くて疲れが取れない」とのことでした。心理士・内科の担当医双方に整体通院を報告した上でのご来院でした。

横隔膜・腹部周囲の筋膜に著しい緊張がありました。やさしい腹部のリリースと自律神経を整えるアプローチを中心に月3回の施術を進めました。「施術後にお腹が柔らかくなる感覚がある」「その日の夜は少し眠れる」という変化が出始め、3か月後に「過食の後の苦しさが以前より少し楽になった」とのことでした。

【CASE 03】10代女性(保護者同伴)・回復過程・専門クリニックに通院中|全身の冷え・体の硬さ・体に触れることへの過敏

「手足がいつも冷たくて、体が硬い。体に触れられることが苦手だけど、整体を試してみたいと思った」と、お母さんと一緒に来院されました。担当クリニックの先生に確認を取った上でのご来院でした。

初回は手のひらへのやさしい温かい圧だけから始めました。「今どう感じますか」「続けていいですか」を都度確認しながら進め、本人のペースを最優先にしました。5回目から足・腰への施術ができるようになり、「手足が施術後だけ温かくなる」という変化が出ました。体への過敏な反応が少し和らいできたとのことで、「体が怖いものではないという感覚が少しずつ育ってきた気がする」という言葉をいただきました。

※ 上記はあくまで個人の体験であり、同様の結果を約束するものではありません。摂食障害の治療は担当医・専門家チームの指示を最優先にしてください。

摂食障害と自律神経——なぜ体が「緊急モード」から抜け出せないのか

摂食障害のある方の体は、多くの場合「慢性的な緊急モード(交感神経優位)」にあります。この状態では、消化器の働きが低下し・体が熱を作りにくくなり・眠りが浅くなります。

緊急モードが慢性化する背景には、複数の要因が重なっています。食への不安・体への否定的な感情・周囲との関係のストレス——これらが脳に「まだ危険だ」という信号を送り続け、体のブレーキが入りにくい状態を作ります。

整体でブレーキ(副交感神経)を活性化させる骨格調整を行うことで、体が一時的に「安全モード」に入ります。この「安全モードの体験」を繰り返すことが、回復の土台になります。「施術中に初めて体が緩む感覚を知った」という方が多くいます。この感覚は、体と自分の関係を変えていく最初の一歩になります。

摂食障害と消化器——「食べること」と体の関係を体の側から理解する

摂食障害のある方の消化器は、長期にわたる食の乱れや強いストレスの影響を受けています。東洋医学では消化器を担う「脾胃(ひい)」は、感情のストレスに最もダメージを受けやすい臓腑とされています。不安・緊張・自己批判が続くと、脾胃の機能が低下し「食べても消化できない・お腹が張る・いつも不快」という状態が生まれます。

整体での腹部・骨盤周囲の丁寧なアプローチは、消化器への血流を改善し・腸の蠕動運動を助けます。「食べることへの体の抵抗感」の一部は、この消化器の緊張による不快感から来ています。消化器が楽になることで、食への体の反応が少し変わるケースがあります。

ただし、消化器への施術は体の栄養状態を担当医が確認した上でのみ行います。体の状態によっては腹部への施術を行わない判断をする場合があります。

摂食障害のある方への施術で大切にしていること

摂食障害のある方への施術は、通常の整体とは関わり方の根本が異なります。当院で特に大切にしていることをお伝えします。

「体の何を触るか」より「どのように触れるか」を優先します。体に触れることへの安心感を積み重ねることが最初の目的です。どこを触るかより、触れ方・確認の仕方・体の反応の受け取り方を最も大切にしています。

体型・体重・見た目についての言及は一切しません。施術の中で体の状態を評価するのは「緊張の強さ・自律神経の状態・消化器の動き」だけです。体のサイズや外見についての発言は、いかなる形でも行いません。

「今日はここまで」という選択肢を常に持ってもらいます。強制は一切しません。施術の途中で「やめたい」と感じたらいつでも止められます。その選択を評価も批判もしません。

担当医・心理士との連携を最優先にします。初回に担当医・心理士の情報を確認し、可能であれば連絡を取り合いながら施術方針を決定します。整体が治療チームの一員として機能することを大切にしています。

摂食障害と「体との関係」——回復において体へのアプローチが果たす役割

摂食障害の回復において、体との関係を回復させることは重要なテーマです。摂食障害では体への否定的なイメージ・体を「敵」や「コントロール対象」として感じることが多くあります。この体との関係を修復していくプロセスに、整体が補完的に貢献できる部分があります。

体に安全に触れてもらう経験・体が緩む感覚・体が温かくなる体験——これらの「体からの肯定的なフィードバック」が、体との関係を少しずつ変えていく素材になります。心理士による心理的なアプローチと、整体による身体的なアプローチが両方そろうことで、回復のプロセスが豊かになるケースがあります。

ただし、整体がこの役割を担えるのは、専門医・心理士による治療が先行している場合に限ります。整体単体で体との関係の回復を目指すことは推奨しません。必ず専門医療チームの治療と並行する形でご来院ください。

摂食障害と家族——周囲のサポートが回復を支える

摂食障害のある方を支える家族・パートナーも、大きな消耗の中にいます。「どうすれば助けられるのか」「何が正しい関わり方なのか」がわからないまま、一緒に消耗していくケースが多くあります。

当院では、ご本人の施術と合わせて、サポートする家族の方のご来院も歓迎しています。「サポートしながら自分の体も消耗している」という方のケアを、整体として担えます。また、「どう関わるか」について話せる場所として機能することもあります。ただし、家族向けの専門的な支援(家族教室・家族療法)は、専門医療機関や摂食障害の支援団体が提供するものです。そちらのご利用を合わせてお勧めしています。

摂食障害と東洋医学——「脾胃・腎・心」の関係から体を整える

東洋医学では、摂食障害に関連する体の状態を「脾胃の虚(消化・吸収のエネルギーの低下)」「腎精の消耗(生命力の根源の枯渇)」「心神不安(精神的な安定基盤の揺らぎ)」の組み合わせとして捉えます。

脾胃が弱ると「食べることへの体の反応」が乱れます。腎精が消耗すると「体の深部の冷えと疲弊」が生じます。心神が不安定になると「感情の波と体の緊張」が重なります。これらを整えるツボへのやさしいアプローチを、骨格調整と組み合わせます。

ツボへの刺激は極めてやさしい圧のみで行います。体への過敏な反応がある方には、ツボへの直接的な刺激ではなく、経絡に沿ったやさしい手の当て方のみで対応します。その方の体の反応を最優先に、施術内容をその都度調整します。

摂食障害の回復に関わる専門機関——整体と並行して活用してほしいリソース

摂食障害の回復には専門的なサポートが不可欠です。整体と並行して、以下の専門機関・相談窓口の活用をお勧めします。

  • 精神科・心療内科(摂食障害専門外来がある医療機関が望ましい)
  • 管理栄養士・栄養士による栄養サポート
  • 公認心理師・臨床心理士による心理的なサポート
  • 摂食障害支援団体(ピアサポートグループ・家族会)
  • 厚生労働省 摂食障害相談ナビ(摂食障害の相談窓口を地域ごとに検索できる)

福岡市内には摂食障害の専門的なサポートを提供する医療機関・支援機関があります。「どこに相談すればいいかわからない」という方は、上記の相談ナビから近くの専門機関を探してください。当院にご来院いただいた際にも、状態に応じた専門機関へのご案内をお伝えしています。

よくある質問(FAQ)

Q. 現在治療中でない(どこにも通っていない)状態で来院できますか?

まず精神科・心療内科への受診を優先してください。摂食障害は医療的なサポートが治療の中心です。体の緊張が辛いなど体の状態で困っていても、まず専門医への相談を先に行ってください。治療につながった後、担当医の了解を得てからご来院いただくことをお勧めしています。

Q. 体に触られることがとても苦手です。それでも来院できますか?

はい、対応しています。初回は触れることをしない「話すだけ」から始めることも可能です。「今日はどこまでならいいか」を毎回確認しながら進めます。強制は一切しません。体に安全に触れる経験を、本人のペースで積み重ねることを最優先にしています。

Q. 担当医・心理士に整体通院を相談する必要がありますか?

はい、必ず事前に伝えてください。担当医・心理士が把握した上で整体に通うことが、安全なケアの前提です。「体の緊張をほぐすやさしい整体を受けたい」と伝えてください。多くの場合、専門家チームはこの判断を支持してくれます。

Q. 体重や体型についての話をされますか?

一切しません。施術の中で体を評価するのは「緊張の強さ・自律神経の状態・消化器の動き」だけです。体重・体型・見た目についての発言は行いません。

Q. 家族(母親・パートナー)だけで相談に来ることはできますか?

はい、ご来院いただけます。ご本人が来られない状況でも、家族の方が「どう関わるか・自分の体のケアをしたい」という相談でのご来院を歓迎しています。家族向けの専門的な支援は摂食障害専門の医療機関・支援団体が担いますが、体のケアとしての整体は家族の方にも提供できます。

Q. 何回くらいで変化を感じますか?

個人差が大きく、明確な回数をお伝えすることが難しい症状です。「体が安全に感じられる場所ができた」という感覚が最初の変化として出ることが多くあります。焦らず・ゆっくり・体のペースで進めることを大切にしています。

Q. 10代の子どもでも来院できますか?

はい、保護者の方が同席した状態で対応しています。小児科・思春期外来・摂食障害専門クリニックの担当医への確認を先に行ってください。未成年の方への施術は保護者の方の同意と同席を必須としています。

Q. 福岡市のどのエリアから通えますか?

博多区・中央区・早良区・西区・城南区・南区・東区、福岡市内全エリアからご来院いただいています。体の状態によって来院が難しい日もあるため、予約の変更・キャンセルには柔軟に対応しています。

Q. 整体に来る前に、何を準備すればいいですか?

担当医・心理士への整体通院の報告と了解が最初のステップです。次に、初回のカウンセリングで「今の体の状態・体に触れることへの感覚・担当医の情報」をお聞きするため、できる範囲でこれらを確認しておいていただけると進めやすくなります。「何も準備できていない」という状態でも来院は可能です。

Q. 整体に通い始めてから、一時的に体の状態が変化することはありますか?

施術後に一時的にだるさや眠気が出ることがあります。これは体が変化を始めているサインのことが多くあります。摂食障害のある方には特に体の変化が大きく感じられることがあるため、施術後の体の状態を毎回丁寧に確認します。気になる変化があれば担当医にも報告してください。

摂食障害のある方の体に触れて、20年間感じてきたこと

摂食障害のある方の体に触れたとき、最初に感じるのは「体が小さくなろうとしている」という緊張のパターンです。肩が前に入り・胸が閉じ・腹部が収縮している。体が「存在を縮めようとしている」ように感じます。

その緊張がほんの少しほぐれたとき、「あ、体ってこんなに温かいんだ」という驚きの表情をされる方がいます。体が安全だという感覚が、初めて届いた瞬間です。その瞬間を見るたびに、体へのアプローチの意味を感じます。

「体が嫌い」「自分の体から逃げたい」という感覚の中にいる方に、「体は安全な場所になれる」ということを、施術を通じて少しでも伝えられたら——そういう整体院でありたいと、これまで思い続けてきました。

摂食障害と睡眠——眠れない夜の体に何が起きているのか

摂食障害のある方に睡眠の問題が重なるケースが多くあります。なかなか寝つけない・夜中に目が覚める・眠っても疲れが取れない——これらは自律神経の乱れと深く関係しています。

体のアクセル(交感神経)が優位なまま夜を迎えると、脳と体が覚醒状態を維持しようとします。「横になっても頭が回転している」「体は疲れているのに眠れない」という状態は、このアクセルが夜になっても緩まないことによるものです。整体で副交感神経の通り道を開くと、施術後の夜に「久しぶりに深く眠れた」という変化が出るケースがあります。

就寝前に体のブレーキを少し入れるための習慣として、次のことをお勧めしています。照明を暖色・暗めに切り替える。就寝1時間前からスマートフォンの使用を控える。ぬるめのお湯(38〜40度)に10分程度つかる。寝る前に腹式呼吸を5回行う——4秒吸って8秒かけてゆっくり吐くことで、副交感神経が少し優位になります。これらは整体の効果を日常で持続させるための橋渡しです。

摂食障害と冷え——なぜ体が温まりにくいのか

摂食障害のある方に慢性的な冷えが見られることが多くあります。手足が常に冷たい・体の芯が温まらない・夏でも冷えが続く——これらの背景には、体のエネルギー代謝の変化と自律神経の乱れがあります。

東洋医学では、腎(体の根本のエネルギーを司る臓腑)が消耗すると、体を温める力が失われるとされています。腎は「回復力の貯金」であり、長期にわたる体への負荷でこの貯金が底をついた状態では、体の深部から温まることが難しくなります。

整体で腎に関連するツボ(太渓・照海・湧泉など)にやさしくアプローチすることで、体の深部から温まる変化が出るケースがあります。施術後に「体がじんわり温かくなった」という感覚は、この腎のエネルギーが少し回復しているサインです。日常では腰・お腹・足首の保温を意識することが、腎を守る最も基本的なケアです。

摂食障害と「体との断絶感」——ボディイメージと体感覚

摂食障害の特徴的な体験の一つに、「自分の体が実際とは異なって感じられる」「体から切り離された感覚がある」というものがあります。これはボディイメージの歪みや、解離的な体験として現れることがあります。

整体での丁寧な触れ方は、「今ここにある自分の体」を感じる手助けをすることがあります。「体のこの部分に手が当たっている」「ここが温かくなっている」という体感覚を安全に確認できる経験が、体との断絶感を少しずつ橋渡しするきっかけになることがあります。

ただし、これは心理士によるボディワーク・感覚処理のアプローチとは異なります。整体が担えるのは、骨格と自律神経を整えながら「安全な触れ方」を提供することです。解離症状・ボディイメージの歪みへの専門的なアプローチは、心理士・精神科医が担います。

摂食障害の回復における「体のケア」の位置づけ

摂食障害からの回復は、一直線には進みません。よくなったと思えばまたつらくなる、という波を繰り返しながら少しずつ前進していきます。その波の中で「体のケア」はどこに位置するのかをお伝えします。

回復の中心は精神科・心療内科の治療です。薬物療法・入院治療が必要な段階では、体のケアよりも医療的な介入が優先されます。心理的なサポート(認知行動療法・弁証法的行動療法・家族療法など)も回復において重要な柱です。栄養状態の回復を管理栄養士が担う段階も重要です。

整体が力を発揮できるのは、医療的な治療が始まり・ある程度安定した段階で「体の緊張を定期的にリセットする」「体が安全に感じられる体験を積む」という補完的な役割においてです。回復のどの段階にいるかによって、整体が有効かどうかを担当医と相談した上でご来院ください。

摂食障害と福岡市の専門的なサポート——つながることが回復の始まり

「どこに相談すればいいかわからない」「専門の病院に行くのが怖い」——この記事を読んでいる方の中に、そういった気持ちがある方もいると思います。

摂食障害は、一人で抱えていても回復が難しい疾患です。専門的なサポートにつながることが、回復への最初の一歩です。福岡市・福岡県内には摂食障害の専門的なサポートを提供する医療機関・支援機関があります。「まずどこかに話したい」という方は、厚生労働省の摂食障害相談ナビを使って近くの相談窓口を探してください。

当院にご来院いただく前に、まず医療機関への相談をお願いしています。それは「整体が大切ではないから」ではなく、「医療的なサポートが整った上で初めて整体が機能する」からです。専門家チームとつながり・治療が始まった後で、「体のケアも並行したい」と思ったときに当院を思い出してください。

摂食障害によく検索されるキーワードへの回答

「摂食障害 整体 福岡」「拒食症 体のケア 福岡市」「過食症 自律神経 整体」「摂食障害 体の緊張 ケア」——これらのキーワードで検索している方に、率直にお伝えします。

整体は摂食障害の治療をするものではありません。しかし、精神科・心療内科の治療と並行しながら、体の緊張・自律神経・消化器の状態を整えることで、回復のプロセスを体の側からサポートできます。「体に安全に触れてもらう経験を積み重ねること」が整体の最大の役割です。現在治療を受けていない方は、まず専門医療機関への受診を優先してください。

摂食障害の回復に関わる支援機関への案内

現在つらい状態にある方、または身近に摂食障害で悩んでいる方がいる場合は、以下の専門機関への相談を優先してください。

厚生労働省 摂食障害相談ナビでは、地域ごとの専門医療機関・支援団体を検索できます。「どこに相談すればいいかわからない」という方の入口として活用してください。

よりそいホットライン(0120-279-338)は24時間無料で相談できる窓口です。摂食障害に限らず、生きることがつらいと感じているときにも電話できます。

摂食障害は一人で抱えていると回復が難しい疾患です。「まず誰かに話す」という一歩が、回復への入口になります。整体はその後に、体の側からサポートができる場所として存在しています。

まとめ——体の辛さを一人で抱えているあなたへ

摂食障害の回復の中心は、精神科・心療内科・心理士・管理栄養士による専門的な医療チームのサポートです。整体はその治療の補完として、体の緊張と自律神経を整え・「体が安全に感じられる経験」を積み重ねるサポートをします。

今、体の辛さを抱えながらこの記事を読んでいる方へ。まず専門医療機関への相談を優先してください。そして治療が始まった後で、体のケアも並行したいと思ったとき——そのときにここに来てください。

整体は「体を治す場所」ではありません。「体が少し安全に感じられる場所」として機能することを目指しています。

こんな方に、ぜひ一度来ていただきたいと思っています。

  • 精神科・心療内科での治療を受けながら、体の緊張のケアも並行したい方
  • 自律神経の乱れ・消化器の不調・冷えが回復の妨げになっていると感じる方
  • 体に触れられることへの抵抗感があるが、少しずつ体と向き合いたいと思っている方
  • 心理士・管理栄養士と並行して体の状態も整えたいと思っている方
  • 摂食障害のある家族を支えながら、自分の体のケアもしたい保護者・パートナーの方

体は、あなたの敵ではありません。一緒に、体が安全に感じられる時間を作っていきましょう。「来院すること自体が怖い」という方は、まずお電話で状況をお話しいただくだけでも構いません。急がなくていい。あなたのペースで、一歩ずつ進んでいきましょう。


【院長プロフィール】
整体師・東洋医学研究家。整体施術歴20年。福岡市を拠点に、摂食障害・自律神経の乱れ・消化器の不調を抱える方への体のケアを専門とした施術を提供している。精神科・心療内科・心理士との連携を重視し、「体に安全に触れる経験を積み重ねる」という視点を施術の核心に置いてきた。延べ5,000名以上の施術経験を持つ。体へのアプローチが摂食障害からの回復を支える補完的な役割を担えると信じ、専門医療チームの一員として機能することを大切にしている。「体が嫌い」という言葉を何度も聞きながら、その方の体が少しずつ温かくなっていく変化を見守ってきた20年間がある。


【重要なご案内】本記事は一般的な健康情報の提供を目的としており、医学的な診断・治療を行うものではありません。摂食障害の診断・治療には精神科・心療内科など専門医療機関への受診が必要です。現在つらい状態にある方は、まず下記にご相談ください。
摂食障害相談ナビ(厚生労働省):https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000165081.html
当院の施術は医療行為ではなく、医師・心理士・管理栄養士など専門家との連携を重視しています。体重・栄養状態によっては整体施術よりも医療機関での治療が優先されるケースがあります。