夜中に何度も目が覚めるのは体調不良のサインですか
結論から言うと、夜中に1回か2回目が覚めても、そのままスッと再び眠れるなら、多くの場合は心配のいらない自然な反応です。ただし、目が覚める回数が週に3回以上あり、それが数週間続いていて、目が覚めたあと再び眠るまでに時間がかかるなら、体調不良のサインとして受け止めたほうがいい状態です。
要点は次の3つです。原因は、眠りの浅いタイミングで起こる自然な現象と、自律神経や東洋医学でいう臓の乱れによるものの両方が考えられます。整体でできることは、体の緊張をゆるめて、自律神経がきちんとブレーキ側に切り替わりやすい身体づくりをサポートすることです。この記事は、最近夜中に目が覚めることが増えて、これは体調不良のサインなのかと気になっている方に向けて書いています。
夜中に目が覚めるのは、何回までなら普通ですか
結論として、一晩に1回か2回、短く目が覚めてすぐまた眠れる程度であれば、健康な方にもよく見られる自然な範囲です。睡眠は深い眠りと浅い眠りをおよそ90分の周期で繰り返しており、浅い眠りのタイミングで一瞬意識が浮上することは誰にでも起こります。日本では20歳以上の一般成人のおよそ15.2パーセントが、夜中に何度も目が覚める中途覚醒の悩みを抱えているという調査もあり、決して珍しい訴えではありません。
普通の範囲を超えているサインは、目が覚める回数そのものよりも、覚めたあとになかなか寝つけないこと、そしてそれが週に3回以上、数週間にわたって続いていることです。当院に来られる方の中にも、夜中に3回も4回も目が覚め、そのたびに30分以上眠れないまま朝を迎えるという方がいます。回数だけを気にしすぎるとかえって目が冴えてしまうため、覚めたあとの再入眠のしやすさを一つの目安にしてください。
年齢を重ねると夜中に目が覚めやすくなるのはなぜですか
結論として、加齢そのものが中途覚醒を増やす自然な要因の一つです。年齢とともに、深いノンレム睡眠にあたる徐波睡眠が減っていき、眠り全体が浅くなる傾向があります。60代以降になると、就床している時間のうちおよそ15パーセントが覚醒または浅い状態になるとされ、20代の頃と同じ眠り方を期待するほうが難しくなってきます。
この変化自体は病気ではなく、体の自然な流れの一部です。ただし、年齢によるものと決めつけてしまうと、そこに隠れているストレスや生活習慣の影響を見落としてしまうことがあります。40代や50代で急に中途覚醒が増えた場合は、加齢だけでなく、その時期特有の負担が重なっていないかを合わせて考える必要があります。
夜中に何度も目が覚めるのと自律神経にはどんな関係がありますか
結論として、夜中の中途覚醒には、体のアクセルにあたる交感神経が、夜になっても鎮まりきらずに働き続けていることが深く関わっています。自律神経とは、体のアクセルとブレーキのような働きで、活動しているときに優位になる交感神経と、休んでいるときに優位になる副交感神経が、状況に応じて切り替わる仕組みです。
夜間に血糖が下がりすぎると、それを補おうとしてアドレナリンやノルアドレナリン、コルチゾールといった、交感神経を強く刺激する物質が分泌されることがあります。これらは体を守るための自然な反応ですが、深い眠りの最中に急に交感神経が活性化すると、そのまま強制的に覚醒させられてしまうことがあります。日中に緊張を強いられる場面が多い方、ストレスを抱え込みやすい方ほど、夜になってもこのアクセルが踏まれたままになりやすく、結果として夜中に何度も目が覚める状態につながります。
東洋医学では夜中に何度も目が覚める状態をどう考えるのですか
結論として、東洋医学では、夜中に目が覚める状態を、体の中の気や血の乱れ、そして各臓の働きの偏りとして見立てます。当院での臨床では、大きく3つのタイプに分かれることが多くあります。
一つ目は、肝血虚(かんけっきょ)というタイプです。肝は血を蓄え、体と心の緊張を調整する働きを担っています。目の使いすぎやパソコン、スマートフォンの見すぎで血を消耗すると、肝が夜の間に体を静める力を失い、夜中の1時から3時ごろに目が覚めやすくなります。目の疲れや、こむら返りを併せ持つ方に多く見られる特徴です。
二つ目は、心脾両虚(しんぴりょうきょ)というタイプです。心は精神活動を、脾は消化と気血づくりを担っています。考えごとが多く、頭が休まらない方は、この心と脾の両方が消耗しやすく、眠りそのものが浅くなり、一晩に何度も目が覚めては、そのたびに考えごとが頭をよぎるという状態になりやすくなります。
三つ目は、胃不和則臥不安(いふわそくがふあん)というタイプです。これは、胃の調子が乱れていると横になっても安らげない、という東洋医学の古い考え方です。夕食が遅い時間になる方や、食べすぎ、消化に負担のかかるものを摂りすぎる方は、寝ている間も胃が休まらず、その負担が浅い眠りとなって夜中の覚醒につながります。
ツボでは、太衝(たいしょう)という、足の甲の親指と人差し指の骨が交わる手前のくぼみが、肝の高ぶりを鎮めるとされています。神門(しんもん)は、手首の小指側、しわの上のくぼみにあり、心の興奮を鎮める働きがあるとされます。足三里(あしさんり)は、膝のお皿の外側から指4本ぶん下がった場所にあり、胃の働きを整えるとされています。いずれも押して心地よさや軽い痛みを感じる場所です。
常若整骨院では夜中に何度も目が覚めるという相談をどう見ていますか
結論として、当院ではまず、体のどこに緊張が集まっているかを触れて確かめることから始めます。夜中に何度も目が覚めると訴える方の多くは、みぞおちの動きが硬く、首から後頭部にかけて張りが強く出ていることが少なくありません。中には、お腹まわりが冷えていて、消化の働きそのものが落ちている方もいます。
カウンセリングでは、何時ごろに目が覚めるか、覚めたときにどんな感覚があるか、夕食の時間や量、日中のストレスの度合いを丁寧に聞いていきます。当院で25,000人を施術してきた経験の中でも、この時間帯や覚め方の情報は、体のどこに負担がかかっているかを見立てるうえで重要な手がかりになります。そのうえで体の緊張をゆるめる施術と、生活の中でできるセルフケアをセットで行い、夜間に自律神経がブレーキ側へ切り替わりやすい身体づくりをサポートします。効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。
実際に夜中の目覚めが落ち着いた方はどんな経過でしたか
福岡県在住の70代女性の方は、眠りが浅く、睡眠時間が4時間から5時間ほどしかとれない状態が続いていました。一日中体が重く、食後の片づけなどの簡単な作業にも時間がかかり、仕事がはかどらないことに悩んでいたといいます。最初の問診で生活全体について丁寧に話を聞いてもらい、アドバイスを受けたことをきっかけに、それまでの睡眠がうそのように変わり、快適な生活を送れるようになりました。あわせて気になっていた便秘も落ち着き、体も軽くなったと話されています。効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。
30代女性で、乳幼児の育児と仕事を両立している方は、夜中に何度も目が覚め、そのたびに考えごとが止まらなくなる状態が続いていました。育児の状況上、睡眠そのものの時間を大きく変えることは難しかったため、まずは夕方以降のスマートフォンの使用を減らすことと、みぞおちまわりの緊張をゆるめることから始めていきました。少しずつ、目が覚めたあとに再び眠りに入れる回数が増えていったといいます。効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。
50代男性で、晩酌の量が増えてから夜中に目が覚めるようになったという方もいました。お酒を飲むと寝つきは良くなるものの、深夜に何度も目が覚めてしまい、かえって疲れが抜けにくくなっていることに気づいていませんでした。お酒の量そのものを大きく変えるのではなく、量と時間を少し見直すことと、体の緊張をゆるめる施術を並行して進めたところ、夜中の目覚めの回数が徐々に減っていったといいます。効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。
夜中に何度も目が覚めるとき、自宅でできることはありますか
短く、現実的にできることを3つ挙げます。どれか1つからで十分です。すべてを完璧にやろうとする必要はありません。
一つ目は、就寝前の2、3時間はできるだけ食事を済ませておくことです。胃が働いたまま眠りにつくと、体が休まりきらず、夜中の覚醒につながりやすくなります。二つ目は、お酒の量を少しだけ控えることです。寝つきが良く感じられても、深夜の覚醒を増やす原因になることがあります。三つ目は、寝る前に3回だけ深呼吸をすることです。ゆっくりとした呼吸は、日中働き続けた交感神経を鎮める助けになります。
できない日があって当然です。まじめな方ほど、夜中に目が覚めたこと自体を気にしすぎて、そのことがまた新しい緊張を生み、次の晩の目覚めやすさにつながってしまいます。真面目さが悪いのではなく、その真面目さを、目覚めた回数を数えることではなく、体をゆるめることへ少しだけ向けてみてください。
病院に相談したほうがいいのはどんなときですか
結論として、夜中に何度も目が覚めることに加えて、いびきや呼吸の止まりを指摘されたことがある、気分の落ち込みが2週間以上続いている、といった場合は、様子を見ずに医療機関に相談してください。夜中に繰り返し目が覚める背景には、睡眠時無呼吸症候群や、うつ病のサインが隠れていることもあります。
そのほか、動悸を伴って目が覚める、トイレのために夜中に何度も起きる、急な体重の減少や強い寝汗が続く、といった場合も、それぞれ循環器や泌尿器、内科的な原因が隠れていることがあるため、早めの受診をおすすめします。整体は医療行為ではなく、診断や薬の判断は必ず医師に相談するものです。当院でも、こうした症状が疑われる場合は、施術よりも先に受診をお願いしています。自律神経の乱れ全般については、こちらの記事でも詳しく書いています。
よくあるご質問
夜中に1回だけ目が覚めるのは異常ですか?
異常ではありません。一晩に1回か2回、短く目が覚めてすぐまた眠れる程度は、健康な方にもよく見られる自然な範囲です。
何回まで目が覚めるのなら様子を見ていいですか?
回数そのものよりも、覚めたあとにすぐ再入眠できるかどうかが目安になります。週に3回以上、数週間にわたって再入眠に時間がかかる場合は、一度体の状態を見直したほうがいい範囲です。
加齢のせいだと言われました。何もできないのですか?
加齢によって眠りが浅くなりやすいのは自然な変化ですが、それだけで片づけずに、生活習慣や体の緊張を見直すことで変化を感じられる方もいます。
何時に目が覚めるかは関係ありますか?
東洋医学の見立てでは関係があるとされています。夜中の1時から3時ごろに目が覚める方は肝の消耗が、考えごとが止まらず何度も覚める方は心と脾の消耗が関わっていることが多いという見方をしています。
お酒を飲むとよく眠れる気がするのですが、良くないのですか?
寝つきが良くなったように感じても、深夜の中途覚醒を増やす原因になることがあります。飲む量や時間を少し見直すだけでも変化が出る方がいます。
寝る前に何かを食べると眠れないのはなぜですか?
胃が働いたまま眠りにつくと、体が十分に休まらず、浅い眠りが続きやすくなります。就寝の2、3時間前には食事を済ませておくことをおすすめします。
夜中に目が覚めるたびに考えごとをしてしまいます。どうすればいいですか?
無理に考えないようにしようとするとかえって目が冴えてしまうことがあります。ゆっくりとした深呼吸を数回行い、体の力を抜くことから始めてみてください。
子どもが夜中に何度も起きます。同じように考えていいですか?
基本的な考え方は共通していますが、成長期のお子さんは生活リズムの変化やストレスの影響を受けやすい時期です。頻繁に続く場合や日中に強い眠気がある場合は、小児科での確認を優先してください。
気功やスピリチュアルな話は関係ありますか?
当院では、体の緊張や自律神経の状態を中心に見立てを行っています。ご希望があればお話しすることもありますが、無理にお勧めすることはありません。
整体で夜中の目覚めは良くなりますか?
体の緊張をゆるめ、自律神経がブレーキ側へ切り替わりやすい身体づくりをサポートすることはできます。ただし医療行為ではないため、効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。
何科を受診すればいいですか?
まずは内科です。いびきや呼吸の乱れが気になる場合は睡眠外来のある医療機関、気分の落ち込みが強い場合は心療内科への相談も選択肢になります。
常若整骨院はどこにありますか?
福岡市早良区にあり、西新駅から徒歩圏内です。夜中に何度も目が覚めることについて、福岡市内で相談できる場所を探している方にもご利用いただいています。
まとめ
夜中に何度も目が覚めることが増えて、これは体調不良のサインではないかと気になっている方へ。1回か2回、短く目が覚めてすぐ眠れるうちは、多くの場合心配のいらない自然な反応です。ただし、それが週に3回以上、数週間にわたって続き、覚めたあとになかなか寝つけないなら、体からのサインとして受け止めたほうがいい状態です。いびきや呼吸の乱れ、気分の落ち込みが続くようであれば、まずは医療機関に相談してください。そのうえで、一人で抱え込まず、体の緊張をゆるめることから、カウンセリングと施術、そして無理のないセルフケアで、夜間に自律神経が切り替わりやすい身体づくりをサポートしていきます。
院長プロフィール
冨高誠治。柔道整復師・鍼灸師。施術歴20年、25,000人を施術。福岡市早良区・西新にある常若整骨院の院長として、東洋医学の見立てと体のケアを軸に、自律神経の働きを整えやすい身体づくりをサポートしている。医療機関との連携を大切にし、体の状態を丁寧に見立てたうえで、一人ひとりに合った施術とセルフケアを提案している。
睡眠と自律神経の関係についてさらに詳しく知りたい方は、厚生労働省 e-ヘルスネットでも情報が公開されています。
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