冷え性は体質だから一生変わらないのですか?|福岡市の整体師が見る「変わらない部分」と「変わる部分」

結論から言うと、冷え性には遺伝的に受け継いだ傾向がある一方で、自律神経の働きや筋肉量、生活習慣によって変わっていく部分も大きく関わっています。「体質だから」の一言で片付けてしまうと、本当は動かせるはずの部分にまで手を止めてしまうことになります。

原因は何か。生まれ持った巡りの強さの違いと、自律神経の乱れ、筋肉量の少なさが重なって起こります。整体でできることは何か。体の緊張をゆるめ、後天的に変えられる巡りの部分にアプローチするサポートです。この記事は誰向けか。「昔からの体質だから」と冷え性そのものへの対処をあきらめかけている福岡市の方向けです。

冷え性は本当に体質だから変わらないものなのですか

結論として、冷え性のすべてが変わらないわけではありません。変わりにくい部分と、日々の過ごし方で変わっていく部分の両方があります。

慶應義塾大学病院の研究チームによる網羅的なゲノム解析では、冷えを感じやすい女性の母親も6割以上が冷えを訴えているという報告があり、冷え症には遺伝的な背景があることが示唆されています。同時にこの研究では、冷え症が一つの決まった状態ではなく、複数の異なるタイプがまとまって「冷え性」と呼ばれていることも指摘されています。つまり、遺伝的な傾向を持つ部分がある一方で、そのあらわれ方や強さは一人ひとり違い、生活の積み重ね方によっても変化する余地があるということです。

医学的には、冷え性を引き起こす仕組みとして、自律神経の働きによる血管の収縮、女性ホルモンの変化、筋肉量の少なさによる熱を作る力の低下が挙げられています。このうち、血管の収縮と筋肉量は、生まれつきの体質だけで決まるものではなく、日々の生活や体の使い方によって変わっていく部分です。「体質だから」とひとくくりにする前に、どこが変わりにくく、どこに手をつけられるのかを分けて考えることが、遠回りに見えて一番の近道になります。

体質とはそもそもどのような状態を指すのですか

体質とは、生まれ持った土台と、そのあと積み重ねてきた生活の結果が合わさった、今の体の状態のことです。生まれつきの部分だけを指す言葉ではありません。

「体質」という言葉は便利な分、思考を止めてしまう力も持っています。冷え性を長年抱えている方の多くが、子どもの頃からのことだからと、原因を探ること自体をやめてしまっています。ですが、体質と呼ばれているものの中身をよく見ると、生まれ持った巡りの強さのような変えにくい部分と、姿勢や呼吸の浅さ、運動不足、ストレスの受け止め方といった、後から積み重なった部分が混ざっています。後者は、時間をかければ働きかけられる部分です。

冷え性の改善に整体はどこまで関われますか

整体は医療行為ではなく、生まれ持った体質そのものを作り変えるものではありません。当院で行えるのは、後天的に積み重なった体の緊張をゆるめ、巡りが滞りにくい状態を整えるサポートです。

冷えが長く続くと、体は無意識のうちに身構えるように緊張し、その緊張がさらに巡りを悪くするという悪循環に入りやすくなります。当院では、この悪循環の部分、つまり変えられる部分に働きかけます。生まれ持った巡りの強さそのものは変えられませんが、その上に重なっている緊張や滞りをゆるめることで、冷えの感じ方に変化を感じる方は少なくありません。効果には個人差があり、医学的な診断や対応の代わりになるものではありません。

福岡市で整体を探すとき、何を見て選べばいいですか

まず、甲状腺の病気や血管の病気など、冷えの背景に医学的な原因が隠れていないかを、一度医療機関で確認しておくことを前提にしてください。そのうえで、「体質だから仕方ない」で終わらせず、生まれつきの部分と生活で変わる部分を分けて説明してくれる整体院を選ぶことをお勧めします。冷えている場所だけを揉んだり温めたりする施術ではなく、姿勢や呼吸、日々の過ごし方まで含めて聞き取りをしてくれるかどうかも、一つの目安になります。

常若整骨院では「体質だから」という言葉をどう受け止めていますか

当院では、「体質だから仕方ない」というお話を伺ったとき、まずその言葉を否定せず受け止めます。長年その状態と付き合ってきたこと自体が、大変な積み重ねだったはずだからです。そのうえで、体質という言葉の中身を、一緒に分けて見ていきます。

25,000人の患者さんを施術してきた中で感じるのは、子どもの頃から冷え性だと思い込んでいる方ほど、実は大人になってからの生活習慣や働き方の負担が上乗せされているケースが多いということです。生まれ持った巡りの弱さに、長年の緊張や姿勢の癖が重なり、それをまとめて「昔からの体質」と呼んでいる方が少なくありません。カウンセリングでは、いつ頃から、どんな生活の変化とともに冷えが強くなったかを丁寧に伺い、後から積み重なった部分を見分けていきます。

東洋医学では「体質」をどう考えるのですか

東洋医学では、体を温める力の源を「腎」という臓腑に見ます。腎には、生まれ持った分の力である「先天の精」と、日々の食事や睡眠によって補われていく「後天の精」の、二つの側面があると考えられています。

先天の精は、生まれ持った巡りの強さのようなもので、大きくは変えられません。ですが後天の精は、日々の過ごし方によって、補うことも、すり減らすこともできる部分です。冷え性で悩む方の多くは、先天の精の弱さそのものよりも、頑張りすぎる生活や睡眠不足によって後天の精をすり減らし続けていることが、冷えを強めている場合が多いというのが、臨床での実感です。

当院での見立てでは、冷え性は大きく3つのタイプに分かれます。一つ目は、先天の精そのものが弱く、幼少期から冷えを感じやすい「腎精不足型」です。二つ目は、後天の精を作る力が続かず、血そのものが不足して末端まで届きにくい「血虚型」です。働きすぎや過度なダイエット、睡眠不足が重なると起こりやすくなります。三つ目は、巡りの通り道そのものが滞ってしまう「瘀血型」です。長時間同じ姿勢を続けることや、体を締め付ける服装、運動不足が背景にあることが多いタイプです。

ツボでは、腎の力を補う「腎兪(じんゆ)」(腰の中央、背骨をはさんで指2本分外側)、血の巡りを助ける「膈兪(かくゆ)」(肩甲骨の下端を結んだ高さで、背骨から指2本分外側)、胃腸を通じて後天の精を補う「中脘(ちゅうかん)」(みぞおちとおへその中間点)が目安になります。

問診では「もともと冷えやすい体質だったか、それとも何かがきっかけで冷えを強く感じるようになったか」を伺うようにしています。この分け方一つで、先天の弱さに寄り添う関わり方をするのか、後天の消耗を減らす関わり方をするのか、進め方が変わってくるためです。

自律神経と「変わりにくさ」はどう関係していますか

自律神経とは、体のアクセルとブレーキのような働きです。生まれつき緊張しやすい方もいれば、緊張しにくい方もいますが、その差以上に大きいのが、日々の生活でアクセルを踏みっぱなしにしている時間の長さです。

ストレスが続くと交感神経というアクセルが踏まれ続け、血管が収縮したままになります。本来であれば、リラックスした時間に副交感神経というブレーキが働き、血管が開いて血流が回復するのですが、常に気を張っている生活では、このブレーキを踏む時間そのものが失われていきます。生まれ持った緊張しやすさは変えにくくても、ブレーキを踏む時間を意識的に作ることは、後天的に取り組める部分です。冷え性を「体質だから」で終わらせず、自律神経のどちらに偏った時間が長いかを見直すことが、変化への入り口になります。

冷え性で「体質だから」とあきらめてしまう方に多いのはどんなケースですか

子どもの頃からずっと冷え性で、周りにも「うちは家系的に冷え性だから」と言われて育った、という相談は多くあります。家族に同じ体質の方がいると、それだけで「変わらないもの」だと思い込みやすくなります。また、責任のある立場で常に気を張り続けている方や、忙しさのあまり自分の生活を後回しにしてきた方にも、この思い込みが重なって見られます。共通しているのは、生まれ持った部分と、後から積み重なった部分を、一度も分けて考えたことがなかったという点です。

実際に冷え性の感じ方が変わった方はどんな経過でしたか

40代・女性の方は、母親も祖母も冷え性で「うちは家系だから仕方ない」と長年思い込んでいました。デスクワークで座りっぱなしの時間が長く、カウンセリングで生活を振り返ると、休憩時間もほとんど体を動かしていないことに気づかれました。施術で腰まわりの緊張をゆるめながら、休憩のたびに軽く体を動かす時間を作るようにしたところ、数か月かけて、手足の冷たさを感じる頻度が少しずつ減っていったと話されています。

30代・男性の方は、営業職で外回りが多く、幼い頃からの冷え性に加えて、仕事の緊張が重なっていました。施術を重ねる中で、お腹まわりの硬さがゆるみ、あわせて夜の寝つきも良くなったとのことで、生まれ持った冷えやすさ自体は変わらなくても、日中の過ごし方次第で感じ方が変わることを実感されたそうです。

50代・女性の方は、長年「体質だから」と冷えを我慢し続けていましたが、施術とあわせて、頑張りすぎていた家庭内の役割を少し周囲に任せるようになったところ、冷えとあわせて感じていた肩や首の緊張も軽くなっていったと話されています。

いずれも効果には個人差があり、冷え性の感じ方が必ず変わることを保証するものではありません。

冷え性は自宅でどうケアすればいいですか

湯船にゆっくり浸かり、お腹まわりを意識して温める。同じ姿勢を1時間以上続けないよう、軽く体を動かす時間を挟む。夜、眠る前に深呼吸を数回して、体の緊張をゆるめる時間を作る。この3つのうち、どれか1つからで十分です。すべてを完璧にやろうとする必要はなく、できない日があって当然です。真面目に全部やろうとすることが、かえって体を緊張させてしまうこともあります。真面目さが悪いのではなく、真面目さの向け先が、少し違うだけです。

なお、自律神経の乱れそのものが気になる方は、自律神経失調症についての記事もあわせてご覧ください。冷えと自律神経は切り離せない関係にあるため、あわせて読んでいただくと、体の状態がより整理しやすくなります。

病院と整体、どちらに行くべきか迷ったらどうすればいいですか

片方の手足だけが急に冷たくなり、色が変わったり強い痛みを伴ったりする場合は、血管の病気の可能性があるため、整体より先にすぐ医療機関を受診してください。冷えとあわせて、体重の急激な増減、強いだるさ、むくみ、動悸が続く場合は、甲状腺の病気が隠れていることもあるため、内科での検査を優先してください。そうした病気が否定されたうえで、生まれ持った部分と後天的な部分の両方から向き合う冷え性として、整体を活用していただくのが、安全な順番です。

よくあるご質問

冷え性は本当に生まれつきの体質で決まっているのですか?

生まれ持った傾向はありますが、それがすべてではありません。自律神経の働きや筋肉量、生活習慣によって、感じ方が変わっていく部分も大きく関わっています。

家族みんな冷え性なのですが、遺伝が原因ですか?

冷えを感じやすい方の母親も、多くが冷えを訴えているという研究報告があり、遺伝的な背景がある可能性は示唆されています。ただし、遺伝的傾向があることと、変わらないと決めつけることは別の話です。

「体質だから仕方ない」と言われて対処をあきらめていましたが、それでもいいですか?

あきらめる前に、生まれ持った部分と、後から積み重なった部分を分けて見直してみることをお勧めします。多くの方が思っている以上に、後者の割合が大きいことがあります。

冷え性は何歳になっても変わる可能性がありますか?

年齢に関係なく、生活習慣や体の緊張の状態によって、冷えの感じ方は変わっていきます。何歳だからもう遅い、ということはありません。

東洋医学でいう「先天の精」と「後天の精」とは何ですか?

先天の精とは、生まれ持った体の力のことで、後天の精とは、日々の食事や睡眠によって補われていく力のことです。冷え性には両方が関わっています。

冷え性の改善にはどれくらいの期間がかかりますか?

体質や生活習慣によって差がありますが、緊張がゆるみ始めると、数か月かけて少しずつ変化を感じられる方が多くいらっしゃいます。

運動が苦手でも変わっていく部分はありますか?

はい。激しい運動でなくても、同じ姿勢を続けないよう意識したり、深呼吸を取り入れたりするだけでも、巡りに変化が出ることがあります。

冷え性と自律神経失調症は同じものですか?

同じではありませんが、深く関係しています。自律神経の乱れが冷えの背景にあるケースは多く、あわせて整えていくことをお勧めしています。

子どもの頃からの冷え性でも、整体で相談できますか?

はい、ご相談いただけます。ただし、成長期のお子さんについては、まず医療機関での確認を優先してください。

「体質だから」と言われた場合、整体院では何を伝えればいいですか?

いつ頃から冷えを感じているか、家族にも同じ傾向があるか、生活の中でどんなときに強く感じるかを伝えていただくと、生まれ持った部分と後天的な部分を分けて考えやすくなります。

まとめ

福岡市で、冷え性は体質だから変わらないと感じている方へ。生まれ持った部分があることは事実ですが、その中には、日々の過ごし方によって変わっていく部分も確かにあります。「体質だから」で思考を止めてしまう前に、一度その中身を分けて見つめ直してみませんか。一人で抱え込まず、まずは体の緊張をゆるめることから、当院ではカウンセリング・施術・セルフケアをセットでサポートいたします。

院長プロフィール

冨高誠治。柔道整復師・鍼灸師。施術歴20年、25,000人の患者さんを施術してきた実績があります。福岡市早良区・西新駅から徒歩圏にある常若整骨院の院長として、東洋医学と整体の両面から、冷え性をはじめとする体の巡りと自律神経の不調に向き合っています。

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