起立性調節障害 症例⑥ 親の期待に応えようと頑張っていた 中学2年生 女性
起立性調節障害で来院 中学2年生 女性
平日の朝お腹が痛い
休みの日お腹が痛くない
緊張するとすぐにお腹が痛くなる
食欲がまったくない。
学校には体がきつくて行けていない。
朝カロリーメイトだけ お菓子・パン多い
上の兄妹が通っていた進学校に行かせるため
兄妹がこなしていた同じ内容の塾の回数・部活をすすめた。
1年生の頃は元気だったが
2年生に入り腹痛・朝起き上がれなくなる時間が増えだして
夏休みに入った途端、朝まったく起き上がれなくなった。
学校・部活は休んでいるが、塾は夕方から週4回行っている。
セルフケア
話を聞いてみると、とても優しくて
ご両親の期待に応えて目標の学校に受かりたいので元気になりたいとのことでした。
本人とご両親にご提案しました。
「一回塾休みましょう。このままでは3年生になったころにはさらにひどくなります。
内臓が弱りすぎと塾のがんばりすぎて、寝ても回復しない体になってしまっています。
上のお兄さん・お姉さんは頑張れたかもしれませんが、
兄妹みんな同じように同じ時期に体力があるわけではないです。
成長が早い子もいれば遅い子もいます。
ですのでちょっとペースを落としてあげてください
しばらくは塾はおやすみしてもらって
食欲が出て調子が上がり出したら塾の回数少しずつ増やしてもらって
お腹の痛みが消え出したら学校にも行けるようになりますので、
それまではゆっくりしてあげてください。」
カロリーメイトだけでは栄養バランスが悪いので、
朝昼にバランスの良い食事にしてもらいました。
自分も若い頃は
朝は微糖の缶コーヒーだけとかひどい生活をしていてその頃はアトピーがひどかったです。
(今は奥さんのおかげでバランスの良い食事となって健康です)
食べたもので体は構成されるのでお気をつけてください。
説明
緊張するとお腹が痛くなるのは過敏性腸症候群の症状で
かなり神経が緊張して疲れてしまっている証拠です。
プラス起立性調節障害もありかなり悪い状態でした。
一旦疲れをゼロにして、少しずつ体力をあげていきました。
家族で話し合って納得した上で
セルフケアに集中してもらった結果
一ヶ月で塾に復帰でき、
3ヶ月で元の生活に戻り、
目標の学校に入学できました。
目標があると回復が早くなりやすいです。