福岡市早良区 起立性調節障害で起こる様々な症状
起立性調節障害の様々な症状について知っておく
起立性調節障害は、自律神経の働きが乱れることで日常生活に様々な障害が発生する病気で、Orthostatic Dysregulation(OD)とも呼ばれています。
小学生や中学生の子供によく起こる障害で、朝起きられない、午前中に調子が悪いなど周囲から理解を得にくいといった特徴があります。
重症化すると社会復帰に最低でも2~3年を要すると言われていますし、長期間のひきこもり・精神障害・うつ病を発症することもあるのです。
起立性調節障害で起こる様々な症状について知っておくと、発症の可能性など判断するのに役立つこともあります。
自律神経が乱れると交感神経が正常に働かなくて、朝になっても体が休息状態と勘違いして、朝起きられなくなります。
また、体の1日のスタートが遅くなることで、夜になっても交感神経が活発に働いて、睡眠を取ろうとしても副交感神経が上手く働かなくリラックスすることができないのです。
その為、眠ることができなくなってそのしわ寄せが朝に来てしまい、朝起きられないといった症状を起こしてしまいます。
子供の症状として失神発作が起きることもあります。
通常、自律神経で血圧をコントロールしているので、立ったり座ったりしても倒れることなく活動することができます。
しかし、その調節がうまくいかない状態になってしまうと、生命に関わるのでこれ以上活動せず静かに過ごさせるようとして失神してしまいます。
ちなみに、失神して倒れる前には前兆があって、冷や汗や動悸を伴うことがあります。
緊張性頭痛や片頭痛などの頭痛に悩まされることもあって、これも自律神経の乱れにより脳にまで血液を届けることができなくなってしまうためです。
このようにして脳に酸素が不足した状態になってしまうと、頭痛という症状になって起こることもあるのです。
低血圧により血流の速度が遅くなると脳に十分な栄養が届きにくくなって、組織機能が正常に働かなくなると集中力の低下が起こってしまいます。
また、集中力の低下と共に記憶力が低下することも珍しくないのです。
その他にも立っているだけで気分が悪くなる、動悸が起きる、夜眠れなくなる、イライラするなどの症状も見られます。
起立性調節障害は、主にホルモンバランスに変動が発生する思春期に起こりやすく、先に触れたように低血圧や集中力の低下、記憶力の低下などにより日常生活に支障をきたします。
その為大きな問題となりますが、治療することが可能な症状で、症状の程度や内容、患者の状態でいくつかの治療方法があります。
またホルモンバランス変動が落ち着いて安定してくると自然に治ることも少なくないのです。
ただ、できる限り早く治したり症状を軽減させたりしたい症状なので、適切な治療と生活習慣の見直しが必要です。
睡眠・運動・食事などを見直していくなど、できることから改善していくと症状が軽減して状態が良好になっていきます。
ちなみに、携帯電話・スマホ・パソコン・ゲーム機など家電製品による影響もあると考えられるので、その点も意識しておく必要があります。