福岡市早良区 月経前緊張症の具体的な症状

PMSは自分に併せた対策をしていくことも大切

生理前の約2週間の間に発生する心と体の様々な不調のことを月経前緊張症といって、生理が始まると共に緩和されたり解消したりするといった特徴があります。
月経前緊張症を意味するPremenstrual Syndromeの略でPMSとも呼ばれています。

なぜ起こるのかその原因に関しては諸説あって、現段階でははっきり解明されていない状況ですが、関係するのではないかと考えられている要素が3つあります。
1つは黄体ホルモン(プロゲステロン)と呼ばれるホルモンの影響です。
生理前の約2週間は黄体ホルモンが増える黄体期と言われていて、その期間に症状が起きやすいことから影響しているのではないかと言われています。
2つ目は一般的に喜びを感じるセロトニンという脳内物質が低下することも影響していると考えられています。
女性ホルモンのエストロゲンは排卵に向けて急上昇して排卵以降は緩やかに減っていくのですが、その時にセロトニンも急激に低下するため、心の不安定さを引き起こしやすくしていると言われています。
3つ目は女性ホルモンが正常に働く上でなくてはならない栄養素のビタミンやミネラルの欠乏が影響していると考えられています。
実は、発症する人にビタミンやミネラルなどが不足した状態もあるといわれています。

月経前緊張症の具体的な症状ですが、体に現れる症状は乳房のハリや痛み・顔や手足のむくみ・眠気・不眠・便秘・下痢・頭痛・吐き気・にきび・食欲増進などです。
このように体に現れる症状だけでも多岐にわたるもので、人によって症状が1つの場合もあれば、複数の症状に悩まされるケースもあります。
また不規則な生活を送ることなどから自律神経のバランスが乱れていたり、風邪などで免疫力が低下していたりする時に症状が強く出てしまうこともあります。
心に起こる症状はイライラする・集中力がない・憂うつ・興奮する・不安感がつきまとう・無気力・1人でいたい・仕事の能率が低下するなどです。
ただ症状の現れ方には個人差がありますし、同じ人であっても月によって程度が異なることも少なくありません。
いずれにしても何らかの症状がみられる場合には、一度病院で診てもらうことをおすすめします。

PMSの治療法としては、薬剤師に相談したうえで市販薬を服用したり、病院での治療を受けたりすることがあります。
どちらにしても事前にいつ生理がきたのか、その症状が現れた時期はいつなのかなどをメモしておいて、薬剤師や医師に伝えると診断などに役立てることができます。
ちなみに症状が比較的軽い場合なら、市販の漢方薬やサプリメントなどで抑えられる場合もあります。
また病院の治療では、基本的に痛みに対しては鎮痛剤を、むくみには利尿剤を、イライラには抗うつ剤や精神安定剤を用いるといった対症療法が行われます。
それから薬を使用しないで食事や運動などの生活習慣の改善で症状を緩和していく方法も実施されます。
PMSでは自分に併せた対策をしていくことも大切で、対策につながる食事を心掛けたり、軽い運動をする・生活習慣を見直すといったことを心掛けたりすることも必要です。