「朝起きられないのは甘え?」— それは違います。 起立性調節障害のお子さんを支えるために親御さんができること

「学校に行かなくちゃいけないのに、起きられない…」

「夜は元気なのに、朝になると体が動かなくなる…」

「怠けているわけじゃないのに、どうしても布団から出られない…」

もし、お子さんがこんなふうに苦しんでいるなら、それは 「甘え」ではなく、自律神経の乱れによる体の不調」 です。

起立性調節障害(OD)は、「低血圧」「自律神経の不調」「体のエネルギー不足」 によって引き起こされます。

特に、朝に血圧が上がらず、脳に十分な血流が行かないために、体を動かすことができない のが特徴です。

東洋医学では、これは 「気(き)と血(けつ)の巡りが悪くなり、体が本来のリズムを失っている状態」 と考えます。

だからこそ、無理をさせるのではなく、体調を整えながら少しずつ回復を目指すことが大切 なのです。

今回は、起立性調節障害で悩むお子さんを持つ親御さんのために、

「なぜ朝起きられないのか」「回復のためにできること」「親御さんが気をつけるべきポイント」 をお伝えします。


1. 起立性調節障害とは?朝起きられない本当の理由

1-1. 低血圧による「脳のエネルギー不足」

朝起きられない最大の原因は、血圧が低く、脳に十分な血流が届かないこと です。

通常、朝になると 自律神経(交感神経)が働き、血圧が上昇 して目が覚めます。

しかし、起立性調節障害の子どもは、血圧を調整する力が弱く、朝になっても低血圧のまま。

そのため、脳に酸素や栄養が届かず、体を動かすことができない のです。

これは、まるで「ガソリンが空の車を無理に動かそうとする」ようなもの。

いくら「頑張れ」と言われても、エネルギーが足りなければ動けません。


1-2. 自律神経の乱れが原因で体がついてこない

起立性調節障害は、自律神経のバランスが崩れていることが大きな要因です。

  • 昼夜逆転の生活
  • ストレスの蓄積
  • スマホやゲームによる脳の過刺激

こうした要因が重なると、交感神経(活動モード)と副交感神経(リラックスモード)の切り替えがうまくいかなくなります。

その結果、夜は眠れず、朝は起きられない という悪循環に陥ってしまうのです。


2. 回復のために親御さんができること

2-1. 「気と血を巡らせる」食事を意識する

東洋医学では、起立性調節障害は「脾(ひ)」「腎(じん)」のエネルギーが不足し、気血の巡りが悪くなっている状態 と考えます。

そのため、「血流を良くし、体を温める食べ物」 を意識的に摂ることが大切です。

積極的に摂りたい食べ物

控えたい食べ物

味噌汁、生姜湯

冷たいジュース、炭酸飲料

玄米、黒ごま

甘いお菓子、スナック菓子

青魚(サバ・イワシ)

ファストフード

特に、「朝起きたらまず温かいスープや味噌汁を飲む」 ことで、血流が促進され、目覚めやすくなります。


2-2. 経絡を整える:「腎経(じんけい)」のセルフケア

腎経は、体のエネルギーを蓄え、自律神経を整える働き があります。

ここを刺激すると、血流が促進され、朝の目覚めが少し楽になる ことがあります。

腎経を整えるツボ押し

  1. 太谿(たいけい)(内くるぶしの後ろ)を5秒押して離す ×5回
  2. 湧泉(ゆうせん)(足の裏の中央)を優しく押す ×5回

湧泉は「元気の泉」とも呼ばれ、ここを刺激すると体が温まりやすくなります。


2-3. 「スマホを手放す時間」を増やす

スマホのブルーライトは、脳を覚醒させ、自律神経を乱す大きな原因 です。

そのため、寝る1時間前にはスマホやゲームをやめる習慣をつける ことが大切です。

スマホの使用を減らすコツ

  1. 「スマホを置く場所」を決める(寝室では使わない)
  2. 「寝る前に好きな本を読む」など、代わりの習慣を作る
  3. 「夜は部屋の照明を暗めにする」ことで、脳を休ませる

最初は難しくても、少しずつ「夜のリラックスタイム」を作ることで、体が自然と回復しやすくなります。


3. まとめ:「焦らず、少しずつ回復を目指す」

起立性調節障害は、「体が限界を迎えた結果、休息を求めている状態」 です。

だからこそ、無理に起こすのではなく、「体調を整えながら、ゆっくり回復を待つ」 ことが大切です。

  1. 血流を良くする食事を意識する(温かいスープや玄米を取り入れる)
  2. 腎経のセルフケアで、体のエネルギーを補う
  3. スマホを手放す時間を増やし、自律神経を整える

「なぜ起きられないの?」と焦る気持ちは、きっと親御さんも感じていると思います。

でも、無理に動かそうとすると、ストレスが増えてしまい、回復が遅れてしまうことも。

大切なのは、「焦らず、少しずつ、体を整えること」。

そして、お子さん自身も「ちゃんと治るんだ」と安心できる環境を作ること です。

あなたのお子さんが、また元気に動ける日が来ることを心から願っています