「朝だけ咳が出るのは、“生命の火”がまだ目覚めていない証拠です」

咳と痰は、あなたの“からだの目覚まし時計”

朝、目が覚めると同時に咳が出る。

痰が絡み、しばらくの間、喉の奥がざわざわとする。

でも、昼になるころにはおさまり、夜にはほとんど気にならない。

それなのに、朝のこの不調だけが毎日続く。

「風邪かな?」「アレルギーかな?」と心配しつつも、

結局原因がわからないまま過ごしていませんか?

それは、東洋医学の視点で見ると――

「体温が低く、生命力のエンジンが朝だけ止まりかけている状態」。

つまり、体が“始動しにくい”ことによる気の滞りが原因かもしれません。


1. 朝の咳は、「肺」と「腎」が目覚めきっていない証

東洋医学では、「肺」は“気の流れの門”とされ、

「腎」は“生命の根”をつかさどる大切な臓腑です。

体温が低い人、冷え性の人、生命力が落ちている人は、

朝の時間帯に「肺」と「腎」がうまく働かず、体の内側に“余った水分”や“冷えた気”が停滞することがあります。

この“停滞”が、

✔ 咳となって外に出ようとする

✔ 痰となって喉に絡みつく

という形で、現れるのです。

とくに、肺は「朝5時〜7時」に活動が高まる時間帯。

この時間に咳が出るのは、“肺の力が弱っている”ことのサインといえます。


2. 昼には治まるのに朝だけ出る理由は、“陽気”の不足にある

五行の理論で「朝」は、太陽が昇り始める「陽」の時間。

でも、生命力が弱っていたり、体温が低い人は、

この“陽気の立ち上がり”がとてもゆっくり、弱々しいのです。

本来なら朝になると体温が上がり、内臓が目覚め、呼吸も深くなる。

でも、「陽気が足りていない」状態では、

✔ 内臓が冷えたまま

✔ 気が巡らず、体が重い

✔ 呼吸器系がスムーズに働かない

そんな状態に陥ってしまうのです。

咳と痰は、その「まだ立ち上がっていないエネルギー」が、体の奥に溜まっている合図です。


3. 「生命力」が弱まっているあなたへ――“冷え”は最大の敵

体温が低いということは、“体の火”が小さくなっている状態。

東洋医学では、これを「陽虚(ようきょ)」と呼びます。

陽虚の特徴は、 ✔ 朝の目覚めがつらい

✔ 手足がいつも冷たい

✔ 消化力が弱い

✔ 疲れが抜けない

✔ 心が前向きになりにくい

生命力は、火のようなもの。

火が弱ければ、呼吸も、代謝も、心の元気さも、全部静かになってしまいます。

だからこそ、朝の咳は、「今、火を灯して」という内側からの呼びかけ。

あなた自身が、自分の“火”を守るためのセルフケアを始めるときなのです。


4. 朝の咳・痰をやわらげる、東洋医学的セルフケア

● ツボ押し:生命力を起こすスイッチ

ツボ名

場所

効果

大椎(だいつい)

首のうしろ、骨の出っ張りの下

肺の気を補い、咳を鎮める

腎兪(じんゆ)

腰のくびれの高さ、背骨の両側

腎を温め、生命力を引き上げる

中府(ちゅうふ)

鎖骨の下、肩の少し内側

肺の入り口を開いて呼吸を整える

指の腹で5秒押し、ゆっくり3秒離す。

それを3回繰り返してください。

朝起きたらまずこのツボを刺激してあげると、身体が“始動”しやすくなります。


● 気功式 朝の呼吸ワーク

  1. 窓を開け、新鮮な空気を胸いっぱい吸い込む
  2. 吸うときは「陽の光が身体に入る」イメージで
  3. 吐くときは「夜の冷えや滞りを外に出す」意識で
  4. これを5呼吸ゆっくりと行ってください

たったこれだけでも、肺と腎がしっかり目覚め、咳や痰が落ち着きやすくなります。


「朝だけ咳が出るあなたへ。体が目覚めるのを、少し待ってあげてください。」


あとがきにかえて――「咳」は、あなたの火を守る“いのちのアラーム”

あなたの体は、今日も生きてくれています。

咳や痰は、壊れたサインではありません。

それはむしろ、「まだ整っていないところを調整しようとする、いのちの営み」。

朝だけ咳が出るということは、

「あなたの火がまだ小さい」という証。

だったら、焦らず、ゆっくり。

少しずつでいいから、自分のペースで火を灯していきましょう。

朝は、人生の始まりの時間。

そのスタートを、自分の呼吸とともに優しく迎えてあげてください。

そして、体の奥から、ゆっくり「おはよう」を言ってあげてください。

あなたの生命力は、ちゃんとそこにあります。

ただ、少しだけ時間が必要なだけ。

それを信じて、一歩ずつ整えていきましょう。

いつでも、あなたの“火”が安心して燃え続けられるように。

私がそっと、支えます。