更年期のような体の変化は男性にも起こりますか|福岡市の整体が見るLOH症候群と自律神経の関係
結論から言うと、男性にも更年期に似た体の変化は起こります。医学的には「LOH症候群(加齢男性性腺機能低下症候群)」と呼ばれ、男性ホルモンであるテストステロンが年齢とともに少しずつ減っていくことで、気力の低下や体の不調としてあらわれます。
要点は次の3つです。原因は、テストステロンの減少と、それに連動する自律神経のバランスの乱れであること。整体でできることは、緊張がこわばった体をゆるめ、ホルモンの働きを妨げにくい体の状態を整えることです。この記事は、福岡市で「最近なんとなく気力が出ない」「これは年のせいなのか、それとも何か理由があるのか」と感じている男性に向けて書いています。
更年期のような体の変化は本当に男性にも起こりますか
結論として、女性の更年期障害と同じ仕組みではありませんが、似た症状が起こることは医学的にも認められています。女性の更年期はエストロゲンという女性ホルモンが閉経前後に急激に減るのに対し、男性のテストステロンは20歳前後をピークに、その後は緩やかに、しかし確実に減っていきます。急激な変化ではないぶん自覚しにくく、「なんとなく調子が悪い」状態が長く続きやすいのが特徴です。
LOH症候群とはどのような状態ですか
LOH症候群とは、加齢に伴ってテストステロンが低下し、心と体の両方に不調があらわれる状態のことです。日本泌尿器科学会の診療の手引きでは、血液検査で総テストステロン値が一定の基準を下回っている場合に、この状態が疑われるとされています。テストステロンは筋肉や骨をつくるだけでなく、意欲や集中力、血管の健康にも関わっているため、減少すると体のあちこちに影響が出ます。
男性更年期にはどんな症状が出ますか
代表的な症状は次のようなものです。
- 全身のだるさや疲れやすさが続く
- 以前より気力ややる気が出にくくなる
- 些細なことでイライラしたり、気分が沈みやすくなる
- 寝つきが悪くなる、夜中に目が覚めやすくなる
- 集中力が続かず、仕事の能率が落ちたと感じる
- 性欲の低下や、下半身の反応の鈍さを感じる
- ほてりや発汗、逆に冷えを強く感じることがある
これらは一つひとつを見ると疲労やストレスとも区別がつきにくく、本人も周囲も「年のせい」で片づけてしまいがちです。しかし複数が重なって長く続く場合、背景にホルモンの変化が関わっていることがあります。
男性更年期は何歳くらいから起こりますか
一般的には40代後半から50代にかけて感じ始める方が多いとされていますが、30代後半でも強いストレスや不規則な生活が続くと、同じような症状が出ることがあります。年齢そのものより、テストステロンを消耗させる生活習慣やストレスの蓄積が、発症の時期を早めたり遅らせたりする要因になります。
男性更年期と自律神経はどう関係していますか
自律神経とは、体のアクセルとブレーキのような働きです。緊張しているときに働く交感神経(アクセル)と、リラックスしているときに働く副交感神経(ブレーキ)が、日中と夜とで切り替わることで、体調は保たれています。テストステロンの分泌は、この自律神経の働きと連動しており、ストレスで交感神経が働き続ける状態が長引くと、ホルモンを作る司令塔である脳の視床下部や下垂体の働きにも影響が及びやすくなります。責任やプレッシャーを抱え続ける立場の方に、この症状が出やすいと感じるのは、この連動があるためです。自律神経の乱れそのものについては、当院の自律神経失調症についての記事でも詳しく書いていますので、あわせてご覧ください。
東洋医学では男性更年期をどう考えますか
東洋医学では、加齢による生命力の衰えを「腎(じん)」の弱りとして見ます。腎とは、生まれ持って蓄えている生命力の貯金のようなもので、日々の無理や消耗によって少しずつ減っていきます。25,000人を施術してきた臨床の中では、男性更年期に近い訴えをお持ちの方は、この腎の状態によっていくつかのタイプに分かれる印象があります。
- 腎陰虚型 ほてりや寝汗、イライラが目立ち、体の中の潤いが不足しているタイプ。責任感が強く、常に気を張っている方に多い印象です。
- 腎陽虚型 体の芯からの冷えや、朝からのだるさ、意欲の低下が目立つタイプ。頑張りが続いた後に、燃え尽きたように力が抜けている状態です。
- 腎精不足型 加齢そのものによる自然な消耗が中心で、物忘れや足腰の弱りも合わせて感じるタイプ。無理に若さを取り戻そうとせず、貯金を減らさない生活が鍵になります。
ツボでは、腎陰虚型には太渓(たいけい・内くるぶしの頂点とアキレス腱の間のくぼみ)、腎陽虚型には命門(めいもん・おへその真裏、背骨の上のくぼみ)、腎精不足型には関元(かんげん・おへそから指4本ぶん下)が目安になります。いずれも強く押すのではなく、手のひらで温めるように触れる程度で十分です。
整体は男性更年期にどこまでできますか
整体はホルモンの数値そのものを変える医療行為ではありません。できることは、緊張でこわばった体をゆるめ、自律神経が切り替わりやすい状態に整えることで、ホルモンの働きが妨げられにくい土台をつくるサポートです。当院では、背中や骨盤まわりの緊張、呼吸の浅さを確認しながら、体の緊張をゆるめる施術と合わせて、日々のストレスとの付き合い方についてもお話しするようにしています。テストステロンの補充など医学的な対応が必要かどうかの判断は、必ず医療機関で行ってください。
病院に行くべきか整体に行くべきか迷ったらどうすればいいですか
まず病院を受診すべき場合を明確にしておきます。急激な体重減少、2週間以上続く強い気分の落ち込みや興味の喪失、動悸や胸の痛みなどの心血管症状、排尿時の違和感や血尿がある場合は、自己判断せず先に医療機関を受診してください。とくに排尿の症状は前立腺の状態を確認する必要があるため、泌尿器科での検査が優先されます。LOH症候群の基本的な仕組みは済生会のコラムでも解説されています。
自分の状態を確認する手がかりとして、ADAM質問票のような簡易チェックが使われることがあります。性欲の減退や早朝の勃起の減少に加え、疲労感やイライラなど複数の項目に当てはまる場合は、一度泌尿器科やメンズヘルス外来で血液検査を受けることをおすすめします。検査の結果、大きな病気が隠れていないことを確認したうえで、日々のストレス管理や体のケアとして整体を取り入れていただくのが安全な順番です。
実際に近い症状で来られる方はどんな経過でしたか
50代の会社員男性で、管理職になってから寝汗とイライラが増え、部下への当たりが強くなったことを気にして来院された方がいました。腎陰虚型の傾向が強く、背中と首まわりの強い緊張が見られたため、緊張をゆるめる施術と合わせて、就寝前のスマートフォンを減らすことをお伝えしたところ、数回の来院で寝汗の頻度が減り、感情の波が穏やかになったと話されていました。
40代後半の自営業の男性は、以前より体の芯から冷えるようになり、朝からだるさが抜けないことを相談されました。腎陽虚型の傾向があり、お腹まわりが冷たく張っている状態でした。体を温める施術を続ける中で、少しずつ朝の重さが軽くなったとのことでした。
50代後半、定年を意識し始めた男性は、物忘れや足腰の弱りを気にして来院されました。腎精不足型として、無理に若さを取り戻そうとするのではなく、今ある力を保つ生活を一緒に考えたところ、体力面での不安が和らいだと話されていました。
いずれも効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。テストステロンの状態そのものは血液検査でしか確認できないため、気になる方は医療機関での検査も合わせてご検討ください。
男性更年期は自宅でどうケアすればいいですか
現実的にできることとして、次のようなものがあります。
- 就寝前のスマートフォンやパソコンを減らし、脳を興奮させたまま眠らない
- 湯船に浸かって体を温め、一日の緊張を意識的にゆるめる時間をつくる
- 軽い筋力運動を無理のない範囲で続ける
- 一人で抱え込まず、家族や信頼できる人に不調を話してみる
ただし、これをすべて完璧にやろうとする必要はありません。どれか1つからで十分です。できない日があって当然です。むしろ真面目な方ほど、できなかった日に自分を責めてしまい、その自責がさらに緊張を生んでしまうことがあります。真面目さが悪いのではなく、真面目さの向け先を、完璧なセルフケアではなく、自分自身への労いに変えていただくことが大切です。
よくあるご質問
男性更年期は病気なのですか?
病気というより、加齢に伴うホルモンの変化による体の状態です。ただし症状が強い場合は医療的な対応の対象になることがあり、医学的にはLOH症候群と呼ばれています。
何歳から気をつければいいですか?
40代後半から意識される方が多いですが、ストレスや生活習慣によって30代でも似た症状が出ることがあります。年齢だけで判断せず、症状の有無で考えてください。
血液検査はどこで受けられますか?
泌尿器科やメンズヘルスを扱う専門外来で、テストステロン値の検査を受けられます。かかりつけ医に相談してから紹介を受ける方法もあります。
整体だけで男性更年期は良くなりますか?
整体はホルモンの数値を変える医療行為ではありません。体の緊張をゆるめ、自律神経が整いやすい状態をつくるサポートという位置づけです。数値の確認は医療機関で行ってください。
女性の更年期と何が違うのですか?
女性は閉経前後にホルモンが急激に減るのに対し、男性は緩やかに減少していく点が大きく異なります。そのぶん自覚しにくく、気づいたときには症状が長く続いていることがあります。
イライラが増えたのもホルモンの影響ですか?
テストステロンの減少は感情の波にも関わるとされています。ただし、うつ病など医学的な対応が必要な状態が隠れていることもあるため、気分の落ち込みが2週間以上続く場合は医療機関に相談してください。
性欲の低下だけでも受診していいですか?
構いません。性欲の低下や早朝の勃起の減少は、LOH症候群を疑う代表的なサインの一つです。恥ずかしがらず、泌尿器科で相談してください。
サプリメントで改善しますか?
亜鉛など特定の栄養素の不足が関わることもありますが、自己判断でのサプリメント摂取よりも、まず検査で状態を確認することをおすすめします。
ストレスの多い仕事をしていると発症しやすいですか?
強いストレスが続くと自律神経の乱れを介してホルモンの分泌にも影響しやすくなります。責任の重い立場の方に、この症状の相談が多い印象があります。
妻や家族に理解してもらうにはどうすればいいですか?
「年のせい」「気合が足りない」で片づけず、ホルモンの変化という医学的な背景があることを伝えることが第一歩です。一人で抱え込まず、話してみることをおすすめします。
整体にはどのくらいの頻度で通えばいいですか?
体の緊張の強さによりますが、まずは週に1回程度から始め、状態を見ながら間隔を調整していくことが多いです。
まとめ
福岡市で「最近なんとなく調子が悪い」「これは年のせいなのか」と感じている男性の方へ。その変化は気のせいではなく、体の中で実際に起きているホルモンと自律神経の変化かもしれません。一人で抱え込まず、まず病院で検査を受けて状態を確認し、そのうえで体の緊張をゆるめることから始めてみてください。当院では、カウンセリングと施術、日々のセルフケアをセットでお伝えしながら、無理のない形でサポートしています。
院長プロフィール
冨高誠治(とみたか せいじ)。柔道整復師・鍼灸師。施術歴20年、これまでに25,000人を施術。福岡市早良区・西新駅から徒歩圏の常若整骨院院長。東洋医学の視点を取り入れながら、自律神経の乱れや体の緊張に向き合う施術を行っている。
季節ごとの体の整え方を、メールでお届けしています。よければ、どうぞ。
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