生理痛がひどいのは何か原因がありますか?
結論から言うと、生理痛がひどくなる原因は一つではなく、子宮を収縮させる物質の出すぎ、冷えによる血の巡りの悪さ、ストレスによる自律神経の乱れが重なって起きていることがほとんどです。
要点は次の3つです。原因は、プロスタグランジンという物質の過剰分泌と、冷え・ストレスによる血流低下が組み合わさって起こること。整体でできることは、体の緊張をゆるめ、骨盤まわりの血流を促し、自律神経が働きやすい体づくりをサポートすること。この記事は、毎月の生理痛が年々強くなっている方、鎮痛剤が手放せなくなってきた方、病院に行くべきか整体に相談すべきか迷っている方に向けて書いています。
なぜ生理痛はひどくなるのですか
結論として、生理痛が年々強くなる方には、プロスタグランジンという物質が出すぎている状態に、冷えとストレスによる血流の悪さが重なっているケースが多くあります。
プロスタグランジンとは、月経のときに子宮の内側の粘膜(子宮内膜)をはがして体の外に押し出すために、子宮を収縮させる物質です。この量が多いと、必要以上に子宮がぎゅっと収縮し、ねじれるような強い痛みが起こります。さらにこの物質は血液に乗って周りの腸まで収縮させるため、お腹の張りやゆるさを伴う生理痛につながることもあります。
ここに、冷えが加わると状況は悪化します。骨盤まわりの血流が悪いと、痛みの原因物質や経血がスムーズに排出されず、子宮がより強く収縮しようとするため、痛みが増します。当院で25,000人の患者さんを施術してきた経験では、生理痛が強い方の多くに、お腹や腰まわりの冷え、あるいは肩や首の慢性的なこわばりが同時に見られます。体の緊張が抜けていないと、血流が滞りやすくなり、痛みが出やすい状態が続いてしまうのです。
加えて、仕事や家庭でのストレスが続くと、自律神経のうち緊張をつかさどる交感神経が優位な状態が長引きます。この状態が続くと血管が収縮したままになりやすく、骨盤内の血流もさらに落ちてしまいます。つまり生理痛がひどくなる背景には、プロスタグランジンという物質の問題と、冷え・ストレスによる体の巡りの問題という、二つの層が重なっていることが多いのです。
生理痛とはどのような状態ですか
生理痛とは、月経の期間に起こる下腹部痛や腰痛、頭痛、吐き気などの不快な症状の総称です。医学的には月経困難症と呼ばれ、痛みの強さや生活への影響の度合いによって、軽度・中度・重度に分けられます。
軽い生理痛は、多くの女性が経験する自然な体の反応です。一方で、鎮痛剤を飲まないと動けない、学校や仕事を休むほどつらい、という状態になると、単なる「体質」では済まされない段階に入っている可能性があります。月経困難症には、はっきりした病気が見つからない「機能性」のものと、子宮内膜症や子宮筋腫など体の中に原因がある「器質性」のものの二種類があります。年齢を重ねるごとに痛みが強くなってきた、鎮痛剤の効きが悪くなってきた、という変化がある場合は、後者の可能性も視野に入れて考える必要があります。
生理痛に整体はどこまでできますか
結論として、整体は生理痛そのものへ医学的な効果を約束するものではなく、体の緊張をゆるめ、骨盤まわりの血流を促し、自律神経が働きやすい体づくりをサポートする立場です。
具体的には、骨盤まわりや腰、お腹の筋肉のこわばりを緩め、冷えによって滞っていた血流を促していきます。また、生理痛の背景にストレスによる自律神経の乱れが強く関わっている場合は、首や肩、横隔膜まわりの緊張をゆるめることで、体全体がリラックスしやすい状態を目指します。骨盤内の血流が良くなると、経血や痛みの原因物質がスムーズに排出されやすくなり、結果として痛みが和らぎやすくなる方が多くいらっしゃいます。
一方で、子宮内膜症や子宮筋腫といった病気が背景にある場合、それを整体だけで解消することはできません。整体はあくまで体のケアとストレス管理を行う立場であり、診断や薬の判断は医師にしかできません。痛みが強い場合や、年々悪化している場合は、まず婦人科を受診したうえで、体のケアとして整体を併用するという考え方が現実的です。
福岡市で整体を探すとき、何を見て選べばいいですか
生理痛に対応する整体院を選ぶときは、次の点を確認することをおすすめします。婦人科系の症状に対する施術実績があるか、東洋医学的な見立て(体質や証のタイプ分け)を行っているか、そして医療機関との連携についてどう考えているかです。
生理痛は、原因が人によって大きく異なります。冷えが強いタイプ、ストレスによる気の滞りが強いタイプ、体力そのものが不足しているタイプなど、体質によって必要なアプローチが変わります。画一的な施術ではなく、一人ひとりの状態を丁寧に見てくれる整体院を選ぶことが、結果につながりやすいポイントです。
常若整骨院では生理痛をどう見ていますか
当院では、カウンセリングで生活習慣や冷えの状態、ストレスの度合いを丁寧に伺ったうえで、東洋医学的な見立てと施術、そしてご自宅でできるセルフケアの提案をセットで行っています。生理痛は骨盤内だけの問題ではなく、体全体の巡りと自律神経のバランスが関わっているため、施術は骨盤まわりだけでなく、首や肩、お腹、内臓の緊張まで含めて全身を診ていきます。
25,000人を施術してきた経験の中で感じるのは、生理痛が強い方の多くが、痛みそのものだけでなく「毎月これが来ると思うと憂うつになる」という精神的な負担も抱えているということです。体のケアと同時に、その不安に寄り添うことも、施術の大切な一部だと考えています。
東洋医学では生理痛をどう考えるのですか
東洋医学では、生理痛を「不通則痛(ふつうそくつう)」「不栄則痛(ふえいそくつう)」という二つの考え方で捉えます。不通則痛とは、気や血の巡りが滞ることで痛みが生じるという考え方で、不栄則痛とは、体を養う気血そのものが不足しているために痛みが生じるという考え方です。
当院ではこの二つを軸に、生理痛を大きく三つのタイプに分けて見立てています。
一つ目は気滞血瘀型(きたいけつおがた)です。ストレスや緊張が続くことで、気(体を巡るエネルギー)の流れが滞り、その滞りが血の巡りにも影響して、刺すような強い痛みが出るタイプです。イライラしやすい、胸やわき腹が張る感じがある、という方に多く見られます。
二つ目は寒凝血瘀型(かんぎょうけつおがた)です。体の冷えによって血の巡りが悪くなり、経血にレバーのような塊が混じったり、温めると痛みが和らいだりするタイプです。もともと手足が冷えやすい、冷たい飲み物をよく摂る、という方に多く見られます。
三つ目は気血両虚型(きけつりょうきょがた)です。気と血そのものが不足しているために、子宮を十分に養えず、生理の後半からじんわりとした鈍い痛みが続くタイプです。疲れやすい、生理の出血量が少ない、めまいや立ちくらみを伴う、という方に多く見られます。
ツボでは、三陰交(さんいんこう。内くるぶしの頂点から指4本ぶん上、すねの骨の後ろぎわ)、血海(けっかい。膝のお皿の内側上端から指3本ぶん上)、太衝(たいしょう。足の甲、親指と人差し指の骨が合わさる手前のくぼみ)の3つがよく使われます。三陰交は婦人科系全般に、血海は血の巡りに、太衝は気の滞りにそれぞれ働きかけるとされています。ご自宅で軽く指で押す、温めるといったセルフケアにも活用できます。
自律神経と生理痛はどう関係しているのですか
自律神経とは、体のアクセルとブレーキのような働きをする神経のことで、緊張状態をつくる交感神経と、リラックス状態をつくる副交感神経がバランスを取りながら体を調整しています。
生理周期の後半、排卵から生理が始まるまでの期間は、女性ホルモンの一つであるプロゲステロンの分泌が急激に変化し、この影響で自律神経も揺れ動きやすくなります。ここにストレスが加わると交感神経が優位な状態が続き、血管が収縮したままになりやすいため、骨盤内の血流がさらに悪くなり、痛みが強く出やすくなります。逆に言えば、副交感神経が働きやすい状態、つまり体がリラックスしている状態をつくれると、血流が保たれやすく、痛みが和らぎやすい体になっていきます。自律神経の乱れ全般については、こちらの記事で詳しく取り上げていますので、あわせてご覧ください。
生理痛で来られる方に多いのはどんなケースですか
当院に相談に来られる方には、いくつかの共通したパターンがあります。
一つは、学生の頃から生理痛が強く、鎮痛剤を飲むのが当たり前になっていたケースです。長年のことなので「体質だから仕方ない」と諦めている方が多いのですが、実際には冷えや姿勢の崩れが影響していることも少なくありません。
もう一つは、30代・40代になってから急に痛みが強くなったケースです。出産や環境の変化、仕事の負担が増えたタイミングと重なっていることが多く、体の状態が以前と変わってきているサインであることがあります。
さらに、生理痛だけでなく、肩こりや冷え、便秘なども併せ持っているケースもよく見られます。これらは別々の症状に見えて、実は骨盤内の血流や自律神経の乱れという共通の根っこでつながっていることが多いのです。
実際に生理痛が楽になった方はどんな経過でしたか
一人目は、仕事でのストレスが強く、毎月生理前になると鎮痛剤が手放せなかった30代の会社員の方です。デスクワークが中心で、肩や首のこわばりも強く、体全体が常に緊張している状態でした。施術で全身の緊張をゆるめながら、深呼吸のしやすい体づくりを続けていったところ、数ヶ月かけて鎮痛剤の使用回数が減り、生理中も普段通りの生活が送りやすくなっていきました。効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。
二人目は、育児と家事の負担が大きく、自分の体を後回しにしがちだった30代の方です。もともと冷え性で、経血にレバーのような塊が混じることが気になっていました。施術と合わせて、体を冷やさない生活習慣についてもお話しし、お腹や腰まわりを温める習慣を無理のない範囲で続けていただいたところ、経血の状態が変わり、痛みも落ち着きやすくなっていきました。効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。
三人目は、長年生理痛に悩みながら、どこに相談すればいいか分からずにいた40代の方です。婦人科では大きな病気は見つからなかったものの、痛みそのものは変わらず、精神的にもつらい状態が続いていました。当院では体のケアと並行して、不安な気持ちにも耳を傾けながら施術を続け、少しずつ体の緊張が抜けやすくなっていきました。生活の中でできることが増え、生理前後の不安感も軽くなっていったと話してくださいました。効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。
生理痛は自宅でどうケアすればいいですか
自宅でできるセルフケアとしては、次の3つをお伝えしています。お腹と腰を冷やさないこと、湯船に浸かって体を温めること、そして寝る前に深呼吸を3回ほどゆっくり行うことです。
ただし、この3つを全部やろうとする必要はありません。どれか1つからで十分です。忙しい日や、体調が優れない日にできなくても、それは仕方のないことです。むしろ、完璧にやろうとして「今日もできなかった」と自分を責めてしまうこと自体が、体の緊張につながってしまいます。真面目な方ほど、セルフケアを義務のように感じてしまいがちですが、真面目さが悪いのではなく、その真面目さの向け先が違うだけです。できた日を喜ぶくらいの気持ちで、気長に続けていただければと思います。
病院と整体、どちらに行くべきか迷ったらどうすればいいですか
結論として、鎮痛剤を飲んでも効かないほどの痛みがある場合、年々痛みが強くなっている場合、不正出血や経血量の急激な変化がある場合は、まず婦人科を受診してください。子宮内膜症や子宮筋腫といった病気が背景に隠れていることがあり、これらは早めに見つけて対応することが大切だからです。
婦人科での検査で大きな病気が見つからなかった場合、あるいは婦人科への通院と並行して体のケアも行いたい場合には、整体を体のメンテナンスとして活用していただくことができます。整体は医療行為ではありませんので、診断や薬の判断が必要な場合は、必ず医師にご相談ください。当院でも、必要に応じて医療機関への受診をおすすめしています。月経困難症の種類や受診の目安については、医療機関による解説記事も参考にしてみてください。
よくあるご質問
生理痛は年齢とともに軽くなるものですか?
必ずしもそうとは限りません。出産を経て軽くなる方もいれば、加齢による冷えや血流の低下で、逆に強くなる方もいます。体質や生活習慣によって経過は人それぞれです。
鎮痛剤を毎月飲んでいますが、体に悪くないですか?
鎮痛剤の使用については、必ず医師や薬剤師にご相談ください。整体の立場からお伝えできるのは、鎮痛剤に頼らざるを得ない状態そのものを、体のケアで和らげていく方法があるということです。
生理痛と腰痛は関係がありますか?
関係があることが多いです。骨盤まわりの血流の悪さや筋肉の緊張は、生理痛と腰痛の両方に影響することがあり、当院でもこの二つを併せ持つ方が多くいらっしゃいます。
冷え性を改善すると生理痛も軽くなりますか?
冷えによる血流の悪さが痛みの一因になっているケースでは、冷え性の改善が生理痛の緩和につながることがあります。ただし、痛みの原因は人によって異なるため、一概には言えません。
生理痛がひどいのはストレスのせいですか?
ストレスだけが原因とは限りませんが、大きく関係していることは多いです。ストレスによって自律神経が乱れると血流が悪くなり、痛みが強くなりやすい状態がつくられます。
整体は生理中でも受けられますか?
多くの場合、生理中でも施術は可能です。ただし体調によっては施術内容を調整することもありますので、来院時に生理中である旨をお伝えください。
何回くらい通えば変化を感じられますか?
体質や状態によって個人差がありますが、数ヶ月にわたって継続的に体のケアを続けていく中で、変化を感じる方が多い印象です。1回で劇的に変わるものではないことをご理解いただければと思います。
東洋医学の証のタイプは、自分で判断できますか?
ある程度の目安にはなりますが、正確な見立てには専門家によるカウンセリングが必要です。複数のタイプが重なっている方も多くいらっしゃいます。
生理痛と一緒にPMS(月経前症候群)もあるのですが、関係がありますか?
関係していることが多いです。どちらも女性ホルモンの変動と自律神経の乱れが背景にあるため、同時に起こりやすい傾向があります。PMSについては別の記事でも詳しく取り上げています。
子宮内膜症の可能性はどうやって分かりますか?
自己判断は難しく、婦人科での検査が必要です。年々痛みが強くなっている、鎮痛剤が効きにくくなってきた、という変化がある場合は、早めの受診をおすすめします。
まとめ
福岡市で生理痛の強さに悩んでいる方へ。その痛みは、決してあなたの我慢が足りないから起きているものではありません。プロスタグランジンという物質の働きに、冷えやストレスによる血の巡りの悪さが重なって起きている、体からの自然な反応です。
まず鎮痛剤が効かないほどの強い痛みや、年々悪化している痛みがある場合は、婦人科での受診を優先してください。そのうえで、体の緊張をゆるめ、巡りを整えていくケアを取り入れることで、毎月の負担が少しずつ軽くなっていく方は少なくありません。一人で抱え込まず、まずは体の緊張をゆるめることから、できることを一緒に探していければと思います。
院長プロフィール
冨高誠治(とみたか せいじ)。柔道整復師・鍼灸師。整体・気功を軸に施術歴20年、25,000人の患者さんを施術してきた経験をもとに、東洋医学と自律神経の両面から体を見立てています。福岡市早良区・西新駅から徒歩圏の常若整骨院院長。
季節ごとの体の整え方を、メールでお届けしています。よければ、どうぞ。
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