季節の変わり目に体調を崩す理由|朝晩の冷え込みで、体のどこが先に疲れるのか

結論から言うと、季節の変わり目に体調を崩すのは、気温の差そのものよりも、その差についていこうとして体の調整役が疲れ切ってしまうことが主な理由です。気合いや体力の問題ではなく、体の切り替えに使う力の貯金が、その時期に足りなくなっている状態だと私は見ています。

要点は次の3つです。

  • 原因:寒暖差・気圧・日照時間が同時に変わる時期は、自律神経が体温や血圧、胃腸の動きを細かく調整し続けます。その調整が増える分だけ、もともと疲れのたまっている人から先に不調が出ます
  • 整体でできること:体の緊張をゆるめ、調整役が休みやすく、回復しやすい土台を整えること。医療行為ではありません
  • この記事は誰向けか:春と秋、あるいは梅雨や寒くなる時期になると毎年決まって、だるさ・眠れなさ・胃腸の不調・頭の重さが出る福岡市の方

福岡市早良区・西新の常若整骨院では、25,000人の患者さんを施術してきました。その現場で見てきた、季節の変わり目に崩れる人の共通点と、崩れ方の順番を、できるだけ具体的にお伝えします。

季節の変わり目に体調を崩すのは、なぜですか

結論として、季節の変わり目に崩れるのは、体が外の変化に合わせて内側の設定を書き換える作業が一気に増え、その作業に使う余力が足りなくなるからです。

体は、外の気温が下がれば熱を逃がさないように血管を縮め、上がれば血管を広げて熱を逃がします。この切り替えを24時間やっているのが、自律神経という体のアクセルとブレーキのような働きです。

秋や春は、朝と昼の気温差が10度近くになる日があります。朝は寒くて血管を縮め、昼は暑くて広げ、夜はまた縮める。この切り替えが一日に何度も起きると、調整役はずっと働き続けることになります。

当院で関わってきた方の話を聞くと、崩れ方にははっきりした順番があります。

  • 最初に出るのは、寝つきの悪さや、夜中に目が覚める睡眠の乱れ
  • 次に、朝のだるさと、昼過ぎの強い眠気
  • そのあとに、胃もたれ・食欲のなさ・お腹の張りといった胃腸の不調
  • 最後に、頭の重さ、肩や首のこり、気分の落ち込み

この順番に気づくと、「いつもの季節の不調だ」と早めに分かります。逆に、最初の睡眠の乱れの段階で手を打てると、後ろの不調が重くならないまま過ぎる方が多い印象です。

季節の変わり目の体調不良とは、どのような状態ですか

季節の変わり目の体調不良とは、気温・気圧・日照時間の変化に体の調整が追いつかず、検査では異常が出ない形で、だるさや眠れなさ、胃腸の乱れ、頭の重さが重なって出る状態です。

病名ではありません。医療の現場では、寒暖差によって起きる不調を寒暖差疲労と呼ぶことがあります。内科や耳鼻科、婦人科で血液検査や画像検査を受けても、数値には現れないことが多いのが特徴です。

だから「気のせいでは」「年のせいでは」と自分で片づけてしまう方が少なくありません。しかし、体の中では実際に、血管の収縮や胃腸の動き、睡眠のリズムが乱れています。気のせいではなく、体が出している現実のサインです。

ここで大事なのは、毎年同じ時期に出るかどうかです。毎年、秋のはじめに必ず崩れるという方は、その時期の体の使い方や疲れのたまり方に、その方なりのパターンがあります。パターンがあるということは、先回りして備えられるということでもあります。

病院を先に受診したほうがよい体調不良は、どんなものですか

結論として、急に始まった強い症状や、季節と関係なく続く症状は、整体より先に医療機関を受診してください。季節のせいだと思い込むのは危険です。

次の表を目安にしてください。

| こんなとき | 先に行く場所 |
|—|—|
| 突然の強い頭痛、ろれつが回らない、片側の手足に力が入らない | 救急、または脳神経外科 |
| 胸の痛みや、安静にしていても続く動悸、冷や汗を伴う息苦しさ | 循環器内科、緊急時は救急 |
| 37.5度以上の熱が数日続く、咳や息切れが長引く | 内科 |
| 体重が理由なく減る、食べられない状態が2週間以上続く | 内科、消化器内科 |
| 気分の落ち込みが2週間以上続き、眠れず、何も楽しめない | 心療内科、精神科 |
| 夜に強い喉の渇きがあり、尿の量が増えた | 内科 |

季節の変わり目の不調に見えて、実は甲状腺の病気や貧血、睡眠時無呼吸、うつ状態が隠れていることがあります。一度も検査を受けたことがなければ、まず内科で確認しておくと安心して次に進めます。

整体は医療行為ではありません。診断や薬の判断は、必ず医師にご相談ください。そのうえで「異常はないと言われたけれど、つらさが残っている」という段階から、整体の出番があります。

季節の変わり目に崩れる人には、どんな特徴がありますか

結論として、崩れやすい人は、体質が弱いというより、普段から調整役を使いすぎている生活の人に多いというのが、当院の臨床で見てきた実感です。

当院で関わってきた方に多い特徴を挙げます。

  • 睡眠が6時間を切る日が週の半分以上ある
  • 夜遅くまでスマホやパソコンの画面を見ている
  • 朝食を抜く、または飲み物だけで済ませる日が多い
  • 冷たい飲み物や甘いものを、毎日のように口にしている
  • 気を使う場面が多く、家でも気が休まらない
  • 入浴はシャワーだけで、湯船につかる日がほとんどない
  • 季節の変わり目をすぎても、前の疲れが抜けないまま次の季節を迎える

どれか一つだけなら、誰にでもあります。ただ、これらが3つ以上重なっている方は、季節の切り替え時に調整役が一気に足りなくなり、一度崩れると戻りに時間がかかる傾向があります。

ここで責めないでほしいことがあります。これは、あなたの努力不足ではありません。仕事や家庭で、休めない事情が重なっていただけです。休めなかった自分を、まず認めてあげてください。

季節の変わり目の不調は、整体でどこまでできますか

結論として、整体でできるのは、体の緊張をゆるめて、調整役が休みやすく回復しやすい土台をつくることです。季節そのものを変えることも、病気を診断することもできません。

できることと、できないことを分けてお伝えします。

できること。

  • 首・背中・お腹まわりの緊張をゆるめ、呼吸が深く入りやすい状態を整える
  • 胃腸が動きやすい体の使い方や、お腹まわりの冷えへの向き合い方を一緒に考える
  • 睡眠に入りやすくなるための、夜の過ごし方を具体的に組み立てる
  • 次の季節の変わり目に向けて、崩れる順番を知って先回りする

できないこと。

  • 病気の診断や、薬を減らす・やめるといった判断
  • 一度の施術で、毎年のパターンをすぐに変えること
  • 急な強い症状への対応(その場合は医療機関が先です)

効果の出方には個人差があり、回復を保証するものではありません。そのうえで、季節のたびに同じ崩れ方をくり返してきた方が、早めに気づいて軽く済ませられるようになる、そのお手伝いはできると考えています。

福岡市で整体を探すとき、季節の不調では何を見て選べばいいですか

結論として、体のどこを見て、なぜそこが固いと考えるのかを、自分の言葉で説明してくれるかどうかを見てください。

季節の不調は、検査で異常が出ないぶん、院によって説明がまちまちです。選ぶときの目安を挙げます。

  • 初回に、睡眠・食事・仕事・家庭の状況を、時間をかけて聞いてくれるか
  • 触る前に、不調が出る時期や順番を確認しているか
  • 「必ず良くなる」と言い切らず、医療機関との線引きを示しているか
  • 施術の内容と、通う間隔の目安を説明してくれるか
  • 自宅でできることを、無理のない範囲で具体的に教えてくれるか

反対に、最初から回数券や高額なコースを強く勧められる、病院に行かないほうがいいと言われる、といった場合は慎重に考えてください。体調が不安定な時期は、判断力も落ちています。その場で決めず、一度持ち帰って考えて大丈夫です。

福岡は、海風と山からの空気が入れ替わる土地なので、朝晩の温度差を感じる日が多いと感じている方も少なくありません。通いやすさも大切な選び方の一つです。早良区・西新あたりであれば、仕事帰りや買い物のついでに通える距離かどうかも見てください。

常若整骨院では、季節の変わり目の不調をどう見ていますか

結論として、当院では、季節の不調を「その時期の問題」ではなく、「その方が普段からためている疲れが、季節の切り替えで表に出たもの」として見ています。

初回では、次のことを順番にうかがいます。

  • いつ頃から、どんな順番で崩れるか(睡眠から来るのか、胃腸から来るのか)
  • 毎年同じ時期かどうか
  • 睡眠・食事・仕事の負担・家庭の状況
  • 触れて確かめる、お腹と背中の状態

お腹は、そっと手を当てると、冷たい場所と硬い場所がはっきり分かります。季節の不調がある方の多くは、みぞおちから下腹にかけて、どこか一か所が板のように硬かったり、そこだけ手のひらにひんやり感じたりします。背中では、肩甲骨の内側から腰にかけて、片側だけ強く張っている方が多いです。

その所見に合わせて、体の緊張をゆるめる施術と、呼吸の通りをよくする調整を行います。そのうえで、生活で整えるポイントを一緒に決めます。「あれもこれも」ではなく、その方が続けられるものを一つか二つに絞ります。

25,000人の患者さんを施術してきた経験からも、続けられない大きな課題を渡すより、小さな一つが続くほうが、結果的に回復が早いと感じています。

東洋医学では、季節の変わり目の不調をどう考えるのですか

結論として、東洋医学では、季節の変わり目は体の気血の流れが乱れやすい時期と考え、五臓のうち、とくに脾(胃腸)と肝、そして腎の疲れ方で崩れ方を読み分けます。

専門用語は、日常の言葉に言い換えながらご説明します。

  • 気(き)とは、体と心を動かすエネルギーのことです
  • 脾(ひ)とは、食べたものを力に変える胃腸の働きのことです
  • 肝(かん)とは、気の流れをなめらかに保ち、感情の調整にもかかわる働きのことです
  • 腎(じん)とは、生まれ持った力と回復力の貯金のことです

東洋医学では、季節の変わり目の中でも、立春・立夏・立秋・立冬の前の約18日間を土用と呼び、脾が働く時期と考えます。この時期は、胃腸の働きが季節の切り替えを支えるため、胃腸が弱い方は崩れやすいとされています。

当院では、崩れ方を次の3つのタイプに分けて考えています。

| タイプ | 主な様子 | 疲れている場所 |
|—|—|—|
| 脾の疲れ型 | 食欲が落ちる、胃もたれ、体が重い、下痢や軟便 | 胃腸の働き |
| 肝の張りつめ型 | イライラ、寝つけない、頭痛、首肩のこり、ため息 | 気の流れ |
| 腎の消耗型 | 朝起きられない、腰がだるい、冷え、夜中に目が覚める | 回復力の貯金 |

多くの方は、どれか一つだけでなく、2つが重なっています。ただ、最初に崩れた場所を見ると、その方のいちばん弱いところが分かります。

季節によって、崩れやすい場所も変わります。春は肝が張りやすく、イライラやめまい、頭の重さが出やすい時期です。秋は肺や皮膚に乾燥の影響が出やすく、喉の違和感や空咳、肌の乾きが目立ちます。冬は腎が消耗しやすく、冷えと腰のだるさが前に出ます。

左右でも見るところがあります

当院では、体の左右差も参考にします。右側に強く張りが出る方は、仕事や外での緊張が背景にあることが多く、左側に強く出る方は、家庭や身近な人との関係で気を使い続けているケースが目立ちます。あくまで目安で、全員に当てはまるわけではありません。

ツボの場所と探し方

季節の不調で、お家で触れやすいツボを3つご紹介します。

  • 足三里(あしさんり):膝のお皿の外側の下のくぼみから、指4本ぶん下がった位置です。すねの骨の外側のきわにあたります。胃腸の疲れを感じるときに
  • 太渓(たいけい):内くるぶしの頂点と、アキレス腱のあいだにあるくぼみです。冷えや朝のだるさを感じるときに
  • 太衝(たいしょう):足の甲で、親指と人差し指の骨が交わる手前のくぼみです。イライラや寝つきの悪さを感じるときに

押すというより、手のひらや親指でゆっくり温めるつもりで、30秒ほど触れてみてください。強く押す必要はありません。

自律神経と季節の変わり目の不調は、どう関係しているのですか

結論として、自律神経とは、体のアクセルとブレーキのような働きで、季節の変わり目は、そのアクセルとブレーキを踏み替える回数が増えるため、運転手が疲れ切ってしまうのです。

アクセルにあたる交感神経は、日中の活動を支え、ブレーキにあたる副交感神経は、夜の休息と消化を支えます。気温が大きく動くと、体は体温を保つためにアクセルを踏み、そのあとブレーキを踏んで休もうとします。この踏み替えが一日に何度もあると、夜になっても切り替えがうまくいかず、寝つきが悪くなります。

この状態が続くと、次のことが起きやすくなります。

  • 夜に交感神経が下がりきらず、眠りが浅くなる
  • 朝にアクセルが入らず、起きるのがつらくなる
  • 胃腸への血流が安定せず、消化の働きが落ちる
  • 肩・首まわりの筋肉が固まったままになる

ここに気圧の変化が重なると、頭の重さやめまいが加わる方もいます。当院でも、台風が近づく前や、低気圧が通過する前日に、いつもより症状が強く出る、という声をよくうかがいます。

自律神経は、意志の力では動かせません。だからこそ、呼吸、体温、睡眠、食事といった、間接的に影響を与えられる部分から整えていきます。

季節の変わり目の不調で来られる方に多いのは、どんなケースですか

結論として、当院で多いのは、仕事の繁忙期と季節の切り替えが重なった方、育児や介護で休めない方、そして毎年同じ時期に崩れるのに理由が分からず不安になっている方です。

よくうかがう言葉を、いくつか挙げます。

  • 「毎年、9月の終わりになると必ず体調を崩します」
  • 「病院で血液検査をしたけれど、異常はないと言われました」
  • 「朝、起きた瞬間から体が重くて、会社に行くのがつらいです」
  • 「季節の変わり目だから仕方ないと言われて、それで終わりでした」
  • 「寝ているはずなのに、疲れが取れません」

こうした言葉の裏に、「また今年も来たのか」という落胆と、「いつまで続くのだろう」という不安が隠れていることが少なくありません。体の不調に加えて、気持ちの疲れが重なっているのです。

当院では、まず「そうなりますよね」と受け止めるところから始めます。原因を探す前に、これまでよく頑張ってこられたことを、はっきりお伝えするようにしています。

実際に季節の不調が楽になった方は、どんな経過でしたか

結論として、次の3つは、当院で関わってきた方の経過を、特定されない形に整えた一般的な例です。実際の口コミではなく、よくあるパターンとして読んでください。効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。

1人目:40代女性・事務職(仕事の緊張が背景)

毎年、9月から10月にかけて、寝つきが悪くなり、朝のだるさが強くなるという方でした。繁忙期と秋の寒暖差が重なっていました。お腹の右側が硬く、背中の右肩甲骨の内側も強く張っていました。

施術では、首・背中の緊張をゆるめ、呼吸が入りやすい状態を整えました。生活では、夜のスマホを布団に持ち込まないことだけを決めました。通ううちに、その年は寝つきの乱れが軽く済み、朝のだるさも以前より短い日数で落ち着いたとのことでした。効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。

2人目:30代女性・育児中(家庭の負担が背景)

春先になると頭が重く、イライラが増え、胃もたれも出るという方でした。お子さんの生活リズムに合わせて睡眠が細切れになっていました。お腹の左側が硬く、足の甲の太衝のあたりに強い張りがありました。

施術のあと、自宅では寝る前に足の甲をゆっくり温めることと、食事を作るのがつらい日は一品でよしとすることを決めました。少しずつ、イライラする日が減り、胃のもたれも出にくくなったと話してくださいました。効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。

3人目:50代男性・営業職(長年の不調で、どこに行っても変わらなかった方)

何年も前から、秋になると体が重く、冬まで引きずるという方でした。内科では異常なし、整骨院やマッサージにも通いましたが、そのときだけ楽になって戻るのくり返しでした。

触れてみると、みぞおちの下が硬く、下腹は冷たく、腰の奥に疲れがたまっているのが分かりました。胃腸と回復力の貯金の両方が減っている状態でした。施術と並行して、朝食を温かい汁物一杯から始めてもらいました。数か月かけて、季節の崩れ方が以前より軽くなり、立ち直りも早くなったとのことです。効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。

季節の変わり目の不調は、自宅でどうケアすればいいですか

結論として、セルフケアは「どれか1つだけ」で十分です。全部やろうとして、できなかった日に自分を責めるほうが、体にはよほど負担になります。

次の中から、できそうなものを一つだけ選んでください。

  • 首・お腹・足首を冷やさない(薄手のマフラーや腹巻きでも十分です)
  • 寝る20分前から、スマホの画面を見ない時間をつくる
  • 湯船に10分だけつかる(シャワーの日があっても問題ありません)
  • 朝、温かい飲み物を一杯だけ口にする
  • 息を吐くほうを長くする深呼吸を、3回する

できない日があって当然です。まじめな方ほど、「ちゃんとやらなければ」と考えて、それが緊張になってしまうことがあります。まじめさが悪いのではなく、まじめさの向け先が、少し体のほうへ向くだけで十分です。

食事も、完璧に整えようとすると、かえってストレスで体が緊張します。7〜8割できていれば合格、という気持ちでいてください。

病院と整体、どちらに行くべきか迷ったらどうすればいいですか

結論として、迷ったら先に医療機関を受診してください。そのうえで、異常がないと言われたのにつらさが残るときに、整体を併用するという順番が安心です。

整体は医療行為ではないため、診断や薬の判断はできません。次のような場合は、医療機関を優先してください。

  • 症状が急に強くなった、または日ごとに悪化している
  • 熱、息苦しさ、胸の痛み、強い頭痛を伴う
  • 体重が減っている、食欲がまったく出ない
  • 気分の落ち込みが続き、日常生活に支障が出ている

すでに通院している方は、主治医のもとで経過を見ながら、整体を併用することができます。薬を自己判断でやめたり、減らしたりすることは、絶対にしないでください。気になる点は、主治医にご相談ください。

症状の一般的な説明や受診の目安は、厚生労働省の健康情報サイトにもまとまっています。あわせてご覧ください。

自律神経の乱れが背景にあるときの考え方は、こちらの記事でも詳しく書いています。

季節の変わり目の体調不良を放っておくと、どうなりますか

結論として、放っておくと、季節をひとつ越えても疲れが抜けず、次の季節の切り替えで崩れる深さが増していくことがあります。

季節の不調は、一度で終わらずに連鎖しやすい性質があります。秋の疲れが冬の冷えにつながり、冬の冷えが春の肝の張りつめにつながる、という流れです。冬に回復力の貯金が減ったまま春を迎えると、春の動きが多い季節に使える力が足りなくなります。

ただ、これは脅しではありません。早めに気づいた方ほど、小さな手当てで軽く済んでいます。睡眠の乱れという最初の合図の段階で、夜の過ごし方を一つ変えるだけで、後ろの不調が軽くなる方は多いです。

季節の変わり目の不調が出る時期に、体の中では何が起きているのですか

結論として、時期によって、体の中で優先して働く場所が変わるため、同じ人でも春と秋で崩れ方が違います。

春は、冬に縮こまっていた体が外へ向かって動き出す時期です。気の流れが急に外へ向かうため、肝の働きが乱れやすく、頭の重さ、めまい、イライラ、首肩のこりが出やすくなります。

梅雨は、湿気によって胃腸の働きが重くなり、体がむくむ、頭が重い、だるさが取れない、といった形で表れます。気圧の低下も重なるため、関節の痛みを訴える方も出ます。

秋は、夏の暑さで消耗した体が、急な冷え込みを迎える時期です。夏のあいだに使った回復力の貯金が減ったまま寒さに入るので、朝のだるさ、咳、喉の乾き、肌の乾きが目立ちます。

冬のはじめは、冷えに体が慣れていない時期です。血管が縮み、肩こり、腰の重さ、足先の冷えが出ます。この時期の風邪の入口も、首の後ろの冷えから始まることが多いと感じています。

季節の変わり目に出る不調は、お腹や背中にどんな変化として表れますか

結論として、お腹では、みぞおちの硬さと下腹の冷え、背中では肩甲骨まわりの張りが、季節の不調の代表的な所見です。

当院で施術の前に必ず触れるのが、この二か所です。

  • みぞおち:押すと息が止まるように硬い方は、胃腸の疲れが強く、食欲や消化に出やすい
  • 下腹:手のひらにひんやり感じる方は、回復力の貯金が減り、朝のだるさや冷えが前に出やすい
  • 肩甲骨の内側:片側だけ石のように固い方は、気の流れが滞り、頭の重さやこりに結びつきやすい
  • 首の付け根:触ると冷たい方は、冷えの影響を受けやすく、寝つきの悪さにつながりやすい

こうした所見は、ご自身が気づいていないことも多く、「こんなに固かったんですね」と驚かれる方がほとんどです。体が出している合図を、触れて確かめることで、何に備えればいいかが見えてきます。

季節の変わり目の不調を悪化させやすい生活の場面は、どこにありますか

結論として、悪化しやすいのは、睡眠を削る夜、冷たいものを口にする習慣、そして休む時間を後回しにする働き方です。

具体的に挙げます。

  • 夜11時を過ぎてもスマホを見ていて、寝るのが1時を過ぎる
  • 朝は時間がなく、何も口にせずに家を出る
  • 昼はコンビニの冷たい麺やサンドイッチで済ませる
  • 仕事の疲れを、甘いお菓子と冷たい飲み物で紛らわせる
  • 休日は寝だめで予定を詰めず、翌週のために体力を温存してしまう

寝だめは、じつは自律神経のリズムを崩す原因になります。休日に平日より2時間以上遅く起きると、月曜の朝に時差ぼけのようなだるさが出やすくなります。休日も、平日と同じ時間に起きて、昼に少し横になるほうが、リズムは崩れにくいです。

季節の変わり目に備えて、いちばん優先して整えることは何ですか

結論として、いちばん優先して整えるのは、睡眠の「時刻」です。長さよりも、毎日ほぼ同じ時刻に布団に入ることが、調整役の負担を大きく減らします。

優先順位を、当院ではこう伝えています。

1. 寝る時刻と起きる時刻を、前後1時間以内にそろえる
2. 朝、温かいものを一口でも口にする
3. 首・お腹・足首を冷やさない
4. 湯船につかる日を、週に2〜3日つくる

全部を一度にやる必要はありません。1番だけでも、続けると体の切り替えが楽になります。季節が変わる2週間前から意識しておけると、さらに先回りできます。福岡であれば、9月後半と3月後半が、備えはじめる目安になります。

よくあるご質問

季節の変わり目の体調不良は、整体で良くなりますか?

整体で、体の緊張をゆるめて回復しやすい土台を整えることはできます。ただし、効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。急な強い症状は、先に医療機関を受診してください。通ううちに、季節のたびの崩れ方が軽くなったと話す方もいます。

季節の変わり目になると毎年体調を崩すのはなぜですか?

毎年同じ時期に崩れるのは、その時期にあなたの体の疲れがたまりやすいパターンがあるからです。仕事の繁忙期や生活の変化と、気温の変化が重なっていることが多いです。パターンが分かれば、先回りして備えられます。

寒暖差疲労とは何ですか?

寒暖差疲労とは、気温の差に体が対応しようとして、自律神経が疲れ切った状態のことです。だるさ、頭痛、肩こり、眠れなさ、胃腸の不調などが重なって出ます。病名ではなく、検査で異常が出にくいのが特徴です。

季節の変わり目に、いちばん多い不調は何ですか?

当院でいちばん多いのは、寝つきの悪さと朝のだるさです。次に胃もたれや食欲の低下、頭の重さ、肩や首のこりが続きます。最初に睡眠の乱れが出る方が多く、そこが合図になります。

病院で異常なしと言われたのに、つらいのはなぜですか?

検査の数値に出ない形で、体の調整役が疲れていることがあるからです。異常がないということは、病気がないという安心材料ですが、つらさが気のせいだという意味ではありません。体の緊張や生活の乱れに目を向けることで、変わることがあります。

季節の変わり目の頭痛は、どう対処すればいいですか?

まず、首の後ろとこめかみを温め、水分をとって静かに休んでください。急に始まった強い頭痛や、ろれつが回らない、手足に力が入らないといった症状があれば、すぐに救急で受診してください。繰り返す頭痛は、一度脳神経外科や内科で確認しておくと安心です。

気圧の変化で体調が悪くなるのは、気のせいですか?

気のせいではありません。気圧が下がると、耳の奥のセンサーが反応し、自律神経に影響することが知られています。低気圧の日は、無理をせず、予定を詰めすぎないことが対策になります。

季節の変わり目は、何を食べればいいですか?

温かく、消化にやさしいものを、少量でも口にするのが基本です。お粥、味噌汁、うどん、野菜の煮物などが向いています。完璧に整えようとせず、7〜8割できていれば十分です。冷たい飲み物と甘いものは、様子を見ながら量を調整してください。

季節の変わり目のだるさに、サプリは効きますか?

サプリで変わる方もいますが、睡眠と食事の土台が整っていないと、効果を感じにくいことがあります。飲んでいる薬がある方は、飲み合わせを医師か薬剤師にご確認ください。当院では、まず生活で整えるポイントを優先してお伝えしています。

子どもが季節の変わり目に必ず体調を崩します。整体は受けられますか?

お子さんも、季節の変わり目には自律神経が揺れやすいです。熱や咳、腹痛などがあれば、先に小児科を受診してください。そのうえで、疲れが抜けにくい、寝つきが悪い、といったお悩みは、ご相談いただけます。

更年期の症状と、季節の変わり目の不調は区別できますか?

重なって出ることが多く、自己判断は難しいです。ほてり、発汗、気分の波が強い場合は、婦人科で確認しておくと安心です。そのうえで、整体は体の緊張をゆるめる面でサポートできます。

薬を飲みながらでも、整体に通えますか?

通えます。主治医のもとで経過を見ながら、併用される方もいます。薬を自己判断でやめたり、減らしたりすることは絶対にしないでください。気になることは、主治医にご相談ください。

季節の変わり目の対策は、いつから始めればいいですか?

季節が変わる2週間ほど前から始めるのが目安です。睡眠の時刻をそろえる、首とお腹を冷やさない、といった小さなことで十分です。すでに崩れているときは、今日から一つだけ始めてください。

毎年のことなので、あきらめたほうがいいですか?

あきらめなくて大丈夫です。毎年同じ崩れ方をするということは、パターンがあるということです。パターンが分かれば、備え方も見えてきます。崩れ方が軽くなったと話す方は、少なくありません。

初めて整体に行くのが不安です。どんな準備が必要ですか?

特別な準備はいりません。動きやすい服装でお越しください。いつ頃から、どんな順番で崩れるか、思い出せる範囲で構いません。うまく話せなくても、こちらから順番にうかがいます。

まとめ

福岡市で、季節の変わり目になるたびに体調を崩し、「また今年も来た」と落ち込んでいる方へ。

毎年同じ時期に崩れるのは、あなたの意志や体力が足りないからではありません。体の調整役が、季節の切り替えで一気に忙しくなり、使える余力が追いつかなくなっているだけです。そして崩れ方に順番があるということは、先回りして軽く済ませられる余地がある、ということでもあります。

まずは、睡眠の時刻をそろえることや、首とお腹を冷やさないことなど、小さな一つから始めてみてください。できない日があっても、問題ありません。一人で抱え込まず、体の緊張をゆるめることから始めましょう。

当院では、カウンセリング、施術、生活で整えるポイントの共有を通して、あなたの体の回復しやすい土台づくりをサポートします。急な強い症状や、2週間以上続く気分の落ち込みがあるときは、先に医療機関を受診してください。

院長プロフィール

冨高誠治。柔道整復師・鍼灸師。施術歴20年、25,000人の患者さんを施術してきました。福岡市早良区・西新の常若整骨院にて、東洋医学の見立てと体の触診をもとに、自律神経の乱れや原因の分かりにくい不調に向き合っています。

季節ごとの体の整え方を、メールでお届けしています。よければ、どうぞ。
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