風邪をひきやすい人の体で起きていること|季節の変わり目のたびに寝込んでしまう理由
結論から言うと、風邪をひきやすい状態は、ウイルスに弱い体質というよりも、体を守る力が疲れで目減りし、しかも回復の入口が閉じたまま暮らしが続いていることが多い状態です。ウイルスはどこにでもいます。同じ職場で同じ空気を吸っていても、ひく人とひかない人に分かれるのは、そのときの体の守りの厚みが違うからです。
- 原因の見方:睡眠・食事・気の張りつめで守る力が減っているか、喉や鼻の入口が冷えて乾いていないか、腸が疲れていないかを順に見る
- 整体でできること:風邪そのものに対応するのではなく、首・胸・背中・お腹の緊張をゆるめ、呼吸と睡眠が深まりやすい体の土台づくりを支える
- この記事の対象:季節の変わり目のたびに喉から始まって寝込む方、一度ひくと長引く方、家族の中で自分だけ毎回もらってしまう方
福岡市早良区・西新駅から徒歩圏の常若整骨院で、25,000人の患者さんを施術してきた現場の観察をもとに書きます。最初にお伝えしておきます。38度以上の熱が3日以上続く、息苦しさがある、胸が痛む、咳や痰が2〜3週間以上抜けない、体重が理由なく減っている、ひと月に何度も高い熱を出す。こうした場合は、整体より先に医療機関を受診してください。日本呼吸器学会も、長引く咳や息苦しさは専門の医療機関で原因を調べることを勧めています。
風邪をひきやすいとは、どのような状態ですか
結論として、風邪をひきやすいとは、ひく回数が多いこと、ひいたときに長引くこと、ひき始めのサインを自分では止められないこと、このいずれかが重なっている状態です。
一般に、大人が風邪をひく回数は年に数回といわれています。ただ、回数の多さだけが基準ではありません。「年に2回でも、毎回2週間寝込む」という方もいれば、「月に1回、喉が痛くなって1日で引く」という方もいます。つらさの中身は人によってずいぶん違います。
当院で多くの方を施術してきた経験では、風邪をひきやすいと訴える方は、次のような特徴を持っていることが多いです。
- 最初のサインが、いつも喉のイガイガや、首の後ろのゾクッとする寒気から始まる
- 季節の変わり目、とくに朝晩の気温差が大きい時期に必ずひく
- 忙しい時期が終わって、ほっとした週末や連休の初日に熱が出る
- 一度ひくと咳だけが2週間以上残る
- 家族や同僚がひいていると、自分だけは確実にもらう
ここで大切なのは、風邪をひきやすいことを「自己管理ができていない証拠」と責めないことです。体はサインを出しているだけです。そのサインを読み取れば、対策の糸口が見えてきます。
なぜ風邪をひきやすい状態が続くのですか
結論として、風邪をひきやすい状態が続くのは、ウイルスに触れる量よりも、守る力の減り方と、減った分を補う力の弱さが主な背景にあるからです。
風邪の多くは、ウイルスが鼻や喉の粘膜から入って起こります。入口の粘膜には、ウイルスを外に押し出す小さな毛のような働きや、粘液の膜があります。この守りは、睡眠が足りないとき、体が冷えたとき、空気が乾いたとき、強い緊張が続いているときに弱くなります。
当院で見てきた中で、とくに多い背景は次の3つです。
- 眠りの浅さ:夜中に目が覚める、朝まで寝た気がしない。回復の時間そのものが足りていない
- 気の張りつめ:仕事や家庭で、ずっと気を使い続けている。体が緩む場面がほとんどない
- 腸の疲れ:食事が不規則、冷たいものや甘いものが多い。腸は体の守りの大部分に関わるといわれ、疲れると全体の守りが薄くなる
そして、もうひとつ見落とされやすいのが、補う力です。体は、使った分を休みや楽しみで補います。ところが、休みがない、楽しみがない、お酒で寝るだけ、という暮らしが続くと、減る一方になります。ひく回数が多いのは、ウイルスのせいというより、補う入口が閉じているサインであることが多いのです。
風邪をひいたあとに回復が遅いのも、同じ理由です。ダメージを回復が上回ったときに、体は変わりはじめます。逆に言えば、回復が追いつかない時期は、風邪を何度もひき直す形になりやすいのです。
風邪をひきやすい人には、どんな共通点がありますか
結論として、共通点は体質ではなく、暮らしの中の「緩まない時間」と「温まらない時間」の長さです。
当院で風邪をひきやすい方の問診をしていると、次のような共通点が見えてきます。
- 朝起きたときに、すでに喉が乾いている、または首がこわばっている
- 湯船にほとんどつからず、シャワーで済ませている
- 昼食が早食いで、夜が遅い
- 休日も家事や用事でほとんど休まらない
- 人に頼まれると断れず、気づけば予定がいっぱいになっている
- 「風邪をひいたら休めばいい」と思っているが、実際は無理をして出勤している
この中で、一番多いのが「断れない・休めない」という共通点です。これは性格の弱さではありません。まじめで責任感が強く、周りに気を配れる方ほど、自分の休みを後回しにしやすいのです。真面目さが悪いのではなく、真面目さの向け先が、自分の回復に向いていないだけです。
風邪をひいたとき、病院を受診したほうがいいのはどんなときですか
結論として、高い熱が続く、息苦しさや胸の痛みがある、咳や痰が2〜3週間以上続く、水分がとれない、のいずれかがあれば、先に医療機関を受診してください。
整体は医療行為ではありません。風邪に似た症状の裏に、インフルエンザ、新型コロナウイルス感染症、肺炎、気管支炎、副鼻腔炎、喘息、まれに別の病気が隠れていることがあります。次の表を目安にしてください。
| こんなとき | 先にすること |
|—|—|
| 38度以上の熱が3日以上続く | 内科を受診 |
| 息苦しい、息を吸うと胸が痛い | 早めに内科か呼吸器内科を受診 |
| 咳や痰が2〜3週間以上抜けない | 呼吸器内科を受診 |
| 水分がとれない、ぐったりして動けない | 当日の受診、夜間は救急の相談窓口へ |
| 黄緑色の鼻水と顔の痛みが続く | 耳鼻咽喉科を受診 |
| ひと月に何度も高い熱を出す | 内科で血液検査などを相談 |
| 体重が理由なく減ってきた | 内科を受診 |
| 糖尿病や心臓、腎臓の持病がある | かかりつけの主治医に早めに相談 |
乳幼児、高齢の方、持病のある方は、軽い風邪に見えても急に悪化することがあります。迷うときは、迷った時点で受診してください。受診して問題がなければ、それが一番の安心です。医療機関で異常がなかったあとに、整体でできることを考える。この順番が安心です。薬を飲んでいる方は、自己判断で中止せず、必ず主治医に相談してください。自律神経の乱れが背景にあることも多く、そちらは自律神経と体の不調の関係の記事で詳しく書いています。
風邪をひきやすい人に、整体はどこまでできますか
結論として、整体にできるのは、風邪の予防や感染の防止ではなく、首・胸・背中・お腹の緊張をゆるめ、眠りと呼吸が深まりやすい体の土台づくりを支えることです。
整体にできないことも、はっきりお伝えします。
- ウイルスをなくすこと
- 熱や咳を止めること
- 風邪をひかなくなると約束すること
- 診断をすること、薬の判断をすること
できることは、次のとおりです。
- 首や肩、胸まわりの硬さをゆるめ、呼吸が入りやすい状態に近づける
- みぞおちやお腹の緊張を和らげ、胃腸の動きを邪魔しにくい体にする
- 背中と骨盤まわりを整え、体が緩みやすい状態をつくる
- 睡眠・入浴・食事・休みの取り方を一緒に見直し、補う入口を増やす
一度ひくと長引く方は、回復しきる前に動いてしまう、あるいは緊張が抜けないまま次の週に入ってしまう、という流れが多くあります。ここを少しだけ変える手伝いができるのが、整体の役目です。
福岡市で整体を探すとき、何を見て選べばいいですか
結論として、風邪のひきやすさで整体を選ぶときは、「予防できる」と言い切らない院、体の状態を丁寧に聞く院、受診の目安を伝える院を選んでください。
次の4点を確認するとよいでしょう。
- 風邪やインフルエンザなど、感染症そのものに対応できるとうたっていないか
- 初回のカウンセリングで、睡眠・食事・休み・仕事の状況を聞いてくれるか
- 熱が高い日や、咳が重い日には無理に施術せず、受診を勧めてくれるか
- 施術の内容、回数、費用の目安を、最初に説明してくれるか
「免疫力が上がります」「風邪をひかない体になります」という言い方をしている院は、慎重に見てください。風邪のひきやすさは、睡眠や食事、気の張りつめ、季節など、多くの要素の重なりで決まります。1回の施術で変わるような単純なものではありません。
常若整骨院では風邪をひきやすい体をどう見ていますか
結論として、当院では風邪をひきやすい体を「守る力が減っているサイン」として、首・胸・お腹・睡眠・暮らしのつながりで見ています。
カウンセリングで最初に聞くのは、風邪をひく時期と、ひき始めの場所です。喉からなのか、鼻からなのか、寒気からなのか、お腹からなのか。ひく前の1週間に何があったのか。忙しさのピークなのか、終わった後なのか。ここで、背景がずいぶん絞れます。
次に、触れて確かめます。当院で風邪をひきやすい方を施術してきた中では、次のような所見がよく見られます。
- 首の後ろ、後頭部のくぼみのあたりが冷たく、固い
- 鎖骨の下から胸の上のほうが詰まって、息を吸ったときに動きが小さい
- みぞおちからお腹が硬く、特におへその周りが冷たい
- 背中の肩甲骨のあいだが固まり、深呼吸がしにくい
- 足首から先が冷えていて、触ると冷たさに驚かれる
- 右側の首や肩が強く張っている(仕事で気を張る方に多い)/左側が張っている(家庭で気を使う方に多い)
その上で、施術は首・胸・背中・お腹をゆるめることを中心に行い、呼吸が深く入る状態を目指します。同時に、睡眠・入浴・食事・休みの取り方を一緒に整理し、無理なく続けられる範囲で、補う入口を増やしていきます。
気功や、触れ方の細かい調整は、必要に応じて後半で加えます。前半はあくまで、体の状態を丁寧に見て、安心して受けていただくことを大切にしています。
東洋医学では風邪をひきやすい体をどう考えるのですか
結論として、東洋医学では、風邪をひきやすい体を「体の表面を守る力が弱っている状態」と見て、肺・脾・腎のどこが疲れているかを分けて考えます。
東洋医学には、衛気(えき)という考え方があります。衛気とは、体の表面を覆って外の寒さや邪気から守るバリアのような働きです。肺がこのバリアを全身に巡らせ、脾が食べものから作る気を供給し、腎がその大元を貯金のように蓄えています。どこかが疲れると、バリアが薄くなり、風邪の入口が開きます。
また、肺は「金」に当てはまり、表現すること、言いたいことを言うこと、断ち切る力、そして心の鎧とも結びつけて考えます。傷ついたときに作った鎧が、言葉の出口を塞ぐと、肺が弱りやすくなる。そう考える観方があります。不要な鎧を脱ぐことは、実は一番大事な守りの手入れかもしれません。
当院で多い3つのタイプを整理します。
| タイプ | よく見られる様子 | 背景として考えること |
|—|—|—|
| 肺の守りが薄いタイプ | 喉から始まる、咳が残る、汗をかきやすい、声が出にくい | 浅い呼吸、気の使いすぎ、言いたいことを飲み込む |
| 脾の疲れタイプ | 食欲にムラ、お腹がゆるい、体が重い、疲れが抜けない | 考えごとの多さ、不規則な食事、冷たいものや甘いもの |
| 腎の消耗タイプ | 朝の冷え、腰のだるさ、寒気が強い、風邪が長引く | 眠りの浅さ、働きすぎ、不安が続く暮らし |
これらは重なることも多く、ひとつに決めるものではありません。見立てをもとに、今の体で一番手薄な場所から整えていきます。
ツボの目安を3つ紹介します。いずれも強く押さず、息を吐きながら、心地よい程度で十分です。
- 合谷(ごうこく):手の甲側、親指と人差し指の骨が交わるくぼみ。押すと少し響くところです
- 足三里(あしさんり):膝のお皿の下の外側のくぼみから、指4本ぶん下がった、すねの骨の外側です
- 風池(ふうち):後頭部の髪の生え際、首の太い筋肉の外側にあるくぼみ。首の後ろを温めるときの目安にもなります
自律神経と風邪のひきやすさはどう関係しているのですか
結論として、自律神経とは体のアクセルとブレーキのような働きで、このバランスが崩れると、睡眠と回復が浅くなり、風邪をひきやすい状態につながります。
緊張が続くと、アクセル役の交感神経が優位な時間が長くなります。昼はそれで動けますが、夜になってもブレーキが利かないと、眠りが浅くなります。眠りは、体を修復する一番の時間です。ここが削られると、日中の守りも薄くなります。
また、自律神経は胃腸の動きや血流、体温の調節にも関わっています。ブレーキの利かない状態が続くと、手足が冷えやすく、お腹が張りやすく、朝のだるさが抜けにくくなります。
もうひとつ、よく見るのが「休みになった途端に熱が出る」パターンです。忙しい間は、アクセルが踏み続けられているので、症状が表に出にくい。ほっとした瞬間にブレーキがかかり、積もっていた疲れが一気に表面に出る。連休の初日に熱が出る方は、これに当てはまることが多くあります。
つまり、風邪をひいたこと自体が、体からの「そろそろ休んで」という合図であることもあります。責めるのではなく、休むきっかけとして受け取る見方です。
風邪をひき始めるのは、どんなタイミングが多いですか
結論として、風邪をひき始めるのは、気温差が大きい日、忙しさの山を越えた日、睡眠が短い日が続いた後に多いです。
当院で聞き取りをしてきた中で、ひき始めの場面を表にまとめます。
| ひき始めの場面 | 背景として考えること |
|—|—|
| 朝の起き抜けに喉がイガイガする | 寝ている間に口呼吸になり、喉が乾いている |
| 夕方に急にゾクッとする | 一日の疲れで、体表の守りが薄くなる時間帯 |
| 週末や連休の初日に熱が出る | 張りつめていた緊張が緩み、疲れが一気に出る |
| 季節の変わり目、朝晩の冷え込み | 気温差に自律神経が追いつかない |
| 冷房や暖房の効いた室内から外に出たとき | 体温調節の切り替えが追いつかない |
| 人混みや電車に乗った翌日 | 睡眠不足と重なるとウイルスに触れる量が影響しやすい |
ひき始めのサインは、人によって決まっています。自分のサインを知っておくと、「あ、来たな」と早めに気づけます。喉なのか、鼻なのか、首の後ろの寒気なのか。ここを手帳に一度書き出してみると、対策がぐっとしやすくなります。
首や肩の左右差は、風邪のひきやすさと関係しますか
結論として、左右差そのものが風邪を決めるわけではありませんが、どちらの側に張りがあるかは、気を張りつめている場所を考える手がかりになります。
当院の臨床で見てきた傾向として、右側の首や肩の張りは仕事や外での役割、左側は家庭や身近な人との関係を反映していることが多いです。もちろん、すべての方に当てはまるわけではありません。
たとえば、右の首が強く張り、風邪をひくのが仕事の山場の後という方は、職場での緊張が背景にあるかもしれません。左側の張りが強く、家族の看病や家事の負担が続いた後にひく方は、家庭での気の張りが背景にあるかもしれません。
問診で「どちら側ですか」と聞くだけで、話の糸口が見つかることがあります。ご自身でも、風邪の前後でどちらの首や肩が重いか、気にしてみてください。
風邪をひきやすい人に多いのはどんなケースですか
結論として、多いのは「頑張りすぎて休めない人」「眠りが浅い人」「お腹が弱く冷えやすい人」の3つのケースです。
- ケース1:責任のある立場で、休めない人。繁忙期が終わると必ず熱が出る。休む日をつくるのが苦手で、風邪をひいても出勤してしまう
- ケース2:育児や介護で、夜中に何度も起きる人。睡眠が細切れで、回復の時間がとれない。家族の風邪が、必ず自分にもうつる
- ケース3:もともと胃腸が弱く、冷えやすい人。食事が不規則で、気づくとコーヒーやお菓子で済ませている。ひくと咳が長引く
どのケースでも、共通するのは、体が悪いのではなく、補う入口が閉じているという点です。休み、眠り、楽しみ、温まる時間。このどれかが増えるだけで、体の守りは変わりはじめます。
実際に風邪をひきやすかった方はどんな経過でしたか
結論として、風邪をひきやすかった方は、睡眠・入浴・休みの取り方が少しずつ変わり、体の緊張がゆるむにつれて、寝込む回数や長引き方が変わっていきました。
なお、今回の症状については、当院の口コミに該当するものがありませんでした。以下は、当院での臨床で見てきた一般的な経過例です。特定の方の話ではなく、複数の方の経過をもとに、個人が特定されない形にまとめたものです。
1人目:40代の会社員の男性。繁忙期が終わるたびに熱を出し、咳が2週間残るのが悩みでした。首の後ろとみぞおちが硬く、湯船はほとんどつからない暮らしでした。施術と並行して、夜に湯船へ5分つかることから始め、数か月かけて、風邪をひいても早めに休む判断ができるようになりました。咳が長引く期間が短くなったと話されています。
2人目:30代の女性。小さなお子さんがいて、夜中に何度も起きる暮らしでした。家族の風邪を必ずもらい、一度ひくと1週間は動けない状態でした。無理のない範囲で、夫に夜の対応を1日だけ代わってもらう日をつくり、施術で背中と胸の緊張がゆるむにつれて、朝の目覚めが変わったと話されています。
3人目:50代の女性。昔から胃腸が弱く、冷えやすい体質でした。季節の変わり目のたびに喉から風邪が始まり、あちこちの病院でも「年齢でしょう」と言われていました。お腹と足首を冷やさない習慣を少しずつ取り入れ、お腹の硬さがゆるんでくると、風邪の長さが変わってきたと話されています。
いずれも、効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。
風邪をひきやすいとき、自宅でどうケアすればいいですか
結論として、自宅でのケアは「首の後ろを温める」「寝る前に湯船にゆっくりつかる」「喉を乾かさない」のうち、どれか1つで十分です。
3つ全部をやる必要はありません。できない日があって当然です。ここが大切です。きっちりやろうとして、できなかった日に自分を責めると、その自責が緊張になり、かえって回復を遠ざけます。やれる日にやる、やれない日は休む。それくらいのおおらかさが、回復には合っています。
- 首の後ろを温める:蒸しタオルや、マフラー、ネックウォーマーで、首の付け根を温める。風池や大椎のあたりが目安です。外出時は、薄手のスカーフ1枚でも違います
- 寝る前の湯船:38〜40度のぬるめのお湯に、5分から10分つかる。長くつかる必要はありません。体が芯からゆるむと、眠りに入りやすくなります
- 喉を乾かさない:寝室の湿度を保つ、起きたらまずひと口の白湯を飲む。口呼吸になりやすい方は、就寝時にマスクをする方法もあります
どれも、強い効果をうたうものではありません。「今日はこれだけ」で十分です。
風邪の引きはじめに、その日できることは何ですか
結論として、引きはじめのその日は、「温まる・水分をとる・早く寝る」の3つのうち、できるものから行うことが大切です。
引きはじめのサインを感じたら、頑張って予定をこなそうとせず、できる範囲で予定を軽くしてください。
- 温まる:首、お腹、足首を冷やさない。入浴は、熱が出ているときや体がだるいときは無理をせず、軽く温まる程度に
- 水分をとる:白湯や常温の水、温かいお茶を少しずつ。冷たい飲み物は控えめに
- 早く寝る:いつもより1時間早く布団に入る。眠れなくても、横になるだけで体は休まります
ただし、高い熱がある、息苦しい、水分がとれない、という場合は、無理せず医療機関を受診してください。引きはじめに薬を使うかどうかは、体質や持病、他の薬との兼ね合いがあるので、主治医や薬剤師に相談してください。
風邪をひきやすい人が、食事や睡眠で気をつけることは何ですか
結論として、食事は温かいものを中心に完璧を目指さず7〜8割でよく、睡眠は時間の長さより、寝る前の緊張を下げることを優先してください。
食事について、冷たい飲み物や甘いものを一切やめる必要はありません。完璧にやめようとすると、それがストレスになって逆効果になります。7〜8割、温かいものを選べていれば十分です。朝に温かい汁物を一杯。夜に冷たい飲み物を控えめにする。そのくらいから始めてください。
睡眠について、就寝1時間前からスマホの画面を見る時間を減らす、部屋の明かりを少し落とす、布団に入ったら深呼吸を3回する。どれも、緊張のブレーキを踏むための工夫です。眠れない夜があっても、横になって目を閉じているだけで、体はある程度休まります。
また、休みの日に何もしない日をつくることも大切です。予定を詰め込んだ休日では、補う入口は開きません。1日の中に、15分でも、自分のためだけの時間をつくってみてください。
初めて来院するとき、風邪のひきやすさの相談ではどんなことを聞かれますか
結論として、初回では、風邪をひく時期・ひき始めの場所・睡眠・食事・仕事や家庭の状況・持病や服薬を、時間をかけて伺います。
聞かれる内容の例です。
- 風邪をひくのは年に何回くらいか、いつ頃が多いか
- ひき始めは、喉・鼻・寒気・お腹のどこからか
- 睡眠は何時間で、途中で目が覚めるか
- 入浴は湯船か、シャワーか
- 仕事の忙しさ、家庭での役割、休みの取り方
- 持病や、飲んでいる薬、これまでに受けた検査
話しにくいことは、無理に話さなくて大丈夫です。今までの暮らしを否定することはありません。ここまでよくやってこられましたね、というところから始めます。そのうえで、触れて、体の硬さや冷えを確かめ、今日できることと、続けられそうな工夫を一緒に決めていきます。
病院と整体、どちらに行くべきか迷ったらどうすればいいですか
結論として、迷ったら先に病院です。そこで大きな問題がないとわかってから、整体で体の条件を整える、という順番が安心です。
風邪のように見える症状の背景には、整体の範囲を超えるものが含まれることがあります。内科で熱や咳の原因を調べてもらう、必要なら血液検査や画像検査を受ける、耳鼻咽喉科で鼻や喉を確認してもらう。こうした確認を先にしておくと、整体に通うときの不安が減ります。
検査で大きな異常がなかった場合も、「異常なし」と言われて安心するだけでは、ひきやすさは変わりません。そこで、病院の検査では見えない、体の緊張・睡眠・暮らしの側の条件を整えるのが、整体の役目です。
薬を飲んでいる場合は、整体を始めても自己判断で中止しないでください。薬の調整は、必ず主治医に相談してください。
よくあるご質問
風邪をひきやすいのは体質ですか?
体質だけで決まるものではなく、睡眠・疲れ・緊張・冷えなど、そのときの条件の重なりで変わる部分が大きいです。もともとの体力に差はありますが、暮らしの条件を整えることで、ひく回数や長引き方が変わる方もいます。
風邪をひきやすいのは免疫力が低いからですか?
一概には言えません。免疫は多くの要素が関わる複雑な働きで、数値で簡単に測れるものではありません。「低い」と決めつけるより、睡眠・食事・休みの条件を一つずつ整える見方のほうが、現実的です。気になる場合は、内科で相談してください。
整体で風邪をひきにくくなりますか?
整体が風邪を予防するとは言えません。ただ、首・胸・お腹の緊張がゆるみ、眠りや呼吸が深まりやすくなることで、回復しやすい体の土台づくりを支えることはできます。効果には個人差があります。
風邪をひいている最中に整体を受けてもいいですか?
熱がある、咳がひどい、だるさが強いときは、施術を控えて休んでください。ほかの方への感染の配慮もあります。症状が落ち着いて、体力が戻ってから受けるほうが安心です。
季節の変わり目に毎回風邪をひくのはなぜですか?
朝晩の気温差に、自律神経の切り替えが追いつかないためと考えられます。体温の調節や血流を担う自律神経が疲れていると、守りが薄くなります。変わり目の2週間前から、睡眠と首・お腹の保温を意識するのがおすすめです。
風邪をひいた後、咳だけが長く残るのはなぜですか?
風邪の後で気道の粘膜が敏感になり、咳が残ることがあります。2〜3週間以上続く、息苦しさがある、夜に咳き込んで眠れない場合は、呼吸器内科で調べてもらってください。
ビタミンやサプリメントは必要ですか?
食事で偏りが大きい場合は、補うことが役立つ場合もあります。ただ、飲む種類や量は、体質や持病、薬との兼ね合いがあります。迷うときは、医師や薬剤師、管理栄養士に相談してください。
運動は風邪のひきやすさに関係しますか?
適度に体を動かすことは、血流や睡眠によい影響を与えることが多いです。ただし、疲れているときに無理に運動すると、かえって負担になります。ウォーキングを10分、のように軽いものから始めてください。
手洗いやマスクだけでは足りませんか?
手洗いやマスクは、ウイルスに触れる量を減らす有効な方法です。その上で、睡眠や休みで守る力を保つことも合わせて考えると、より安心です。どちらか一方ではなく、両方の組み合わせが大切です。
風邪をひきやすい子どもに、整体はできますか?
お子さんの場合は、まず小児科での確認を優先してください。そのうえで、保護者の方が休める時間をつくり、家庭の空気を整えることも、お子さんの回復を支えます。詳しい施術の可否は、お気軽にご相談ください。
風邪をひくと、毎回喉からなのですが、理由はありますか?
喉が、その方の体の中で一番手薄な入口になっている可能性があります。首の前側が硬い、口呼吸になりやすい、話す機会が多いなど、背景はさまざまです。喉の痛みが強い、飲み込みにくい場合は、耳鼻咽喉科を受診してください。
病院で異常なしと言われても、通っていいですか?
はい、大丈夫です。検査で数値に出ない疲れや緊張は、日常の中に確かに存在します。病院での確認を終えたうえで、体の条件を整える場として整体を使う、という考え方で問題ありません。
風邪をひきやすい人が、まず始めるとよいことは何ですか?
寝る前の湯船に5分つかること、首の後ろを冷やさないこと。この2つのうち、どちらか1つからで十分です。できない日があっても、責めないでください。
風邪をひきやすいのは、心が弱いからですか?
いいえ、心の強さ弱さとは関係ありません。むしろ、周りに気を配り、感じる力が強い方ほど、体で受け取りやすい傾向があります。弱さではなく、頑張ってきた証と捉えてください。
まとめ
福岡市で、季節の変わり目のたびに風邪をひき、一度ひくと長引いて困っている方へ。
風邪をひきやすいことは、意志の弱さでも、だらしなさでもありません。眠りの浅さ、気の張りつめ、腸の疲れ、補う入口の閉じ具合が重なって、体が「そろそろ守りを厚くしたい」と伝えているサインです。
まず、受診の目安に当てはまらないかを確認してください。そのうえで、首の後ろを温める、寝る前に湯船に5分つかる、起きたらひと口の白湯を飲む、のうちどれか1つだけ試してみてください。できない日があっても大丈夫です。
一人で抱え込まず、まず体の緊張をゆるめることから始めてみませんか。カウンセリングと施術、日々のセルフケアを組み合わせて、風邪の季節も穏やかに過ごせる体づくりを、一緒に支えていきます。
院長プロフィール
冨高誠治(柔道整復師・鍼灸師)。施術歴20年、25,000人の患者さんを施術。福岡市早良区・西新の常若整骨院院長。東洋医学の見立てをもとに、自律神経・呼吸・内臓の不調に、身体のケアとストレス管理の両面から関わっている。
季節ごとの体の整え方を、メールでお届けしています。よければ、どうぞ。
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