食後の吐き気、喉の詰まり…嚥下障害を改善する毎日のレッスン3つ
「ごはんを食べると吐き気がする、吐いてしまう」
「食べ物は液状になるまで噛み砕かないと呑み込めない」
「いつも喉が詰まったかんじがする」
こういった症状にお悩みの方は、
・嚥下障害
・梅核気
・咽喉頭異常感症
・ヒステリー球
といった症状名がつけられることが多いようです。
喉の詰まり・食後の吐き気・えずく・呑み込めないといった症状で苦しんでいる方は少なくありません。
嚥下障害で常若整骨院にいらっしゃる患者さんには、実はある共通点があります。
それは、
「暴言やモラハラで気が休まらない」
「過剰な心配や不安で、家でもリラックスできない」
ということでした。
実例①Xさん(40代女性)
食べたものを吐き戻してしまう、喉が詰まった感じがして気持ちが悪いといったお悩みで来院されたXさん。
お体をみてみると、首回りと腰がガチガチの状態。とくに首の硬さはひどく、のどを締め付けてしまっていると言えるほどでした。
首が異様に硬い場合、「誰かに行動を制限されている」「思い通りにいかないことが多すぎる」といったストレスを受けていることがほとんどです。
そこでお話をうかがってみると、旦那様の暴言がひどく、やることなすことを非難されているということでした。
Xさんが出張で旦那様と離れると、食後の吐き気は全く出なくなるのだそうです。
首と腰の緊張をゆるめ、胃腸の状態を整えるよう施術をしていくと、食後の吐き戻しは軽減していきました。
しかしXさんは旦那様と話し合うことができず、吐き戻しや喉の詰まりが全くなくなる状態にはなかなかたどり着くことができません。
「ストレスの原因と向き合う事が一番の解決策です。ご自身のストレスをお子さんにぶつけてしまったら、今度はお子さんがつらい状態になってしまいます。そうなる前に、ご自身をもっと大事にしてください」
とお伝えし、Xさんを見守っています。
実例②Pさん(70代女性)
不眠・動悸・食べ物を飲み込みづらいといったことで悩んで来院されたPさん。
お体をみせていただくと、肩がほとんど上がらず、背中もガチガチの状態でした。
不眠や動悸は、過剰なストレスや忙しさなどで交感神経が働きっぱなしになることで引き起こされます。
お話をうかがってみると、「夫がやることなすことを非難してきて、私を何もできないグズのように扱う」「夫から距離を置きたいけれど身体がつらくて外出もできない」とのことでした。
胃と連動している肩の動きを整え、内臓の状態があらわれやすい背中の硬さを整えていくと、徐々に飲み込みづらさや動悸が改善されていきました。
また、Pさんが長時間外出することは難しいものの、旦那さんに沢山お外に遊びに行って頂くことで離れている時間を確保できるようになりました。
家で心が休まらないと、嚥下障害が起こりやすい?
身体に現れる症状は、
「食事・行動・考え・環境など、何か自分に合わないことをしているから改善してください」
という心身からのサインです。
■食べ物を飲み下せない、呑み込みづらい
■食後に吐き気を感じたり、実際に吐き戻してしまう
■喉がつかえた感じ、詰まった感じがする
こういった症状をひもとくと、
飲み込めない=これ以上詰め込めないキャパシティオーバー、受け入れられないことがある状態
喉がつまる=言いたいことがあるけど言えない状態
吐き戻してしまう=言葉の代わりに食べ物をぶちまけている
ということが推測できます。
「暴言やモラハラなどの強いストレスがあり、それに反論や反発ができない」
という状態は、嚥下障害を招きやすいといえます。
さらにそれが本来休息場所であるはずの家庭内で起こると、リラックスすることができなくなってしまいます。
呼吸・分泌・免疫・内臓を動かしている自律神経は、
■日中・活動・ストレス担当の交感神経
■夜間・休息・リラックス担当の副交感神経
がバランスよく働くことで生命維持活動を行っています。
リラックスができない状態が続くと交感神経ばかりが働くことになり、睡眠・動悸・気道の開閉などがうまくいかなくなりやすいのです。
「受け入れられないことを強いられている」
「反論・反発ができない」
「家でリラックスができない」
これらの条件が重なると、嚥下障害が起こりやすくなってしまいます。
嚥下障害を改善するために、毎日やりたいこと3つ
嚥下障害を招くのは、
「受け入れられないことを強いられている」
「反論・反発ができない」
「家でリラックスができない」
といったストレスです。
これらを一度に解決するのは至難の業ですが、段階を踏んで軽減していくことはできます。
①ノートに思っていることを書き出す
ストレスと言われると
「そんなの誰にでもあるでしょ?」
と思って終わってしまいがち。
けれど、自分にとって何がストレスなのかをきちんと自覚し、現実的な対策をとることは、健康にとって不可欠です。
まずはノートやメモ帳に、毎日思っていることを吐き出すつもりで書いてみましょう。
この人のこんなところがムカツク!でも、痛くてつらい…でも、頭の中でこんなことがグルグルしちゃう…でも、なんでも構いません。
書いたページは破り捨ててしまいましょう。誰かに見られるかも…思うと素直になりきれないかもしれませんが、捨ててしまうのですから誰に遠慮することもありません。
そうしてノートに書き出しているうちに、
「当たり前だし慣れたつもりでいたけど、夫の言動がすごくイヤだった!」
「ずっとAさんのことがストレスだったけど、実はAさんの言いなりになってる自分がストレスだったのかも…」
「いつも不安で心配だったけど、これって勝手に妄想して辛くなってるだけだった?」
といったことが見えてきます。
■思っている事を吐き出す
■ストレスを自覚する
この2つの効能で、嚥下障害の元になる「言いたいことを言えない」「ストレスの対策が練られない」という面をカバーできます。
②ストレスの元凶に対処する
嚥下障害に悩む方に多いのは、家庭内での暴言やモラハラです。
暴言やモラハラを行うのは、支配的にならなければ自分は誰からも慕われないのだ、と思っている寂しい人。
暴言やモラハラを受け止めてくれる人がどこかへ行ってしまうことが怖くて、余計に口汚くなったり、「お前はダメな人間で私がいなければ生きていけないのだ」と共依存に巻き込もうとします。
そういった支配を跳ね除けることがまず第一です。
■黙って耐えるのではなく「そんなことを言われると辛い」ときちんと伝える(溜め込まずに済みます)
■黙って暴言を吐かれっぱなしにならず、時には毅然と反論する(溜め込まずにすみます)
■暴言を録音し、相手に聴かせる(自分の口汚さにおののき、言わなくなる人も)
■黙って不機嫌さをアピールしてくる時は「ちゃんと言わないとわからないよ」と言い聞かせる
■「お願いがあるんだけど」と「さすが!あなたがやると違う!」というホメ言葉で相手のご機嫌をよくしておく
■あまりにひどい場合は日記や動画、録音などで記録をとっておき、第三者に相談する
①のノートなどを通してご自身と向き合っていると、経済的理由・面倒くささや体調不良で家事に手が回らないなどの理由で相手に依存しているがゆえに、暴言やモラハラをガマンしてしまっていることに気づく場合があります。
その際は、
■家事や仕事などのやるべきことをキチンとやる(自信がつき、相手に過剰に従わずにすみます)
■経済的な自立を計画してみる(求人情報誌を眺めてみるだけでもOK)
■掃除・話し合い・「面倒くさい」と思うことほどやる(自信がつき、強くなります)
このような手段が有効です。
③リラックスできる時間を作る
ストレスに立ち向かう時、しっかり休息をとることも忘れてはいけません。
リラックスする時間は、
「心身がしっかりゆるんでいること」
「頭の中でアレコレ考えずにいること」
「深い呼吸ができていること」
の3つが揃っていることが大切です。
■暴言を吐く人から離れる時間を作る
■居心地の良い場所(自宅の部屋やベランダ・行きつけのカフェ・図書館・神社・公園など)を作る
■頭の中でイヤなことややるべきことがグルグルしはじめたらメモに書いて「今は考えない時間!」と割り切る
■スマホの電源を切ったり、別の部屋に置いておく
■腹式呼吸(7秒かけて息を吐き、4秒かけて息を吸う)を行う
こういったことが有効です。
特に最後の腹式呼吸は、寝る前やトイレに入っている数分だけでも効果が得られますよ。
まとめ
飲み込めない、食後の嘔吐、喉の詰まりなどの嚥下障害。
これらの症状に悩まされている方は、
「暴言やモラハラで気が休まらない」
「過剰な心配や不安で、家でもリラックスできない」
という傾向があります。
これらのストレスを軽減していくことが改善への近道。
■ストレスをノートに書き出し、破って捨てる
■イヤなことを言われたら反論する
■言いたいことをきちんと口に出す
■ストレスになる人と適切な距離を置く、離れる時間を作る
■リラックスできる場所や時間を確保する
といった対策が有効です。
嚥下障害は、
「もうこれ以上この状況に耐えられない!」
という心身からのサインです。
どうかあなたの心身の訴えに耳を傾けて、できることから始めてみてください。
「一人じゃどうしたらいいかわからない!」
という方は、お気軽に常若整骨院へご相談くださいね。