出産後にアトピーがひどくなった方へ|東洋医学が語る“血虚・湿熱・育児ストレス”の正体
長年の臨床経験の中で、本当に多くの方々の心身の不調と向き合ってきましたが、近年、特に深く、そしてお悩みが深刻化していると感じるのが、子どもの頃は落ち着いていた、あるいは軽度だったアトピーが、「産後に再燃したり、急激に悪化したりした」という方々です。「出産後から全身に湿疹が広がり、かゆくて眠れない」「育児の疲れと相まって、肌がボロボロになっていく」「こんな肌では、赤ちゃんにも申し訳ないし、自分の将来も不安で仕方ない」……そんな切実な声を聞くたびに、その方々の痛みに、私自身の心が締め付けられる思いです。現代医学では、産後のホルモンバランスの変化や育児ストレス、睡眠不足などがアトピー悪化の要因として指摘されますね。もちろん、専門的な医療は非常に大切ですし、適切な治療を受けていらっしゃる方も多いでしょう。
しかし、東洋医学の視点から見ると、産後にアトピーが悪化するのには、明確な理由があります。単に皮膚の表面的な問題だけでなく、出産という女性の体に大きな変化をもたらす出来事と、それに続く育児という新たな生活環境のストレスが複合的に絡み合い、体の中の「気(き)」や「血(けつ)」、そして五臓六腑のバランスが深く関わっていることが見えてきます。今日は、そんな産後に悪化したアトピー性皮膚炎を東洋医学でどう捉え、そして私が長年実践してきた気功の知見を交えながら、皆さまが心のざわつきを鎮め、内なる安心感と健やかさを取り戻し、肌の状態が改善していくための一助となれば幸いです。
アトピー性皮膚炎の東洋医学的な理解:内なる「熱」と「湿」、そして「風」の現れ
まず、アトピー性皮膚炎について、東洋医学の基本的な考え方からお話ししましょう。現代医学では、皮膚のバリア機能の低下やアレルギー反応などが主な原因とされていますが、東洋医学では、体内の「熱(ねつ)」と「湿(しつ)」、そして「風(ふう)」といった邪気(病気の原因となるもの)が複雑に絡み合って皮膚に現れたものと捉えます。
-
熱邪:体内にこもった過剰な熱が皮膚に現れると、赤み、炎症、熱感、かゆみといった症状を引き起こします。体の中から熱が湧き上がってくるようなものです。
-
湿邪:体内の水分代謝の異常によって生じる粘り気のある邪気です。ジュクジュクした浸出液、水疱、皮膚のただれ、かゆみが強く出るなどの症状に関わります。体が余分な水分をうまく排出できていない状態です。
-
風邪:風邪は、病変を移動させたり、かゆみのように症状が急に現れたり消えたりする性質を持っています。アトピー性皮膚炎の強いかゆみや、病変が広がる様子に関わります。
これらの邪気が、体の内側から発生し、あるいは外から侵入し、皮膚の表面に現れることで、アトピー性皮膚炎の様々な症状を引き起こすのです。
産後に悪化するアトピー:東洋医学的な読み解き
さて、ここからが本題です。出産という女性の体に一大イベントの後、アトピーが悪化したり、再燃したりする背景には、東洋医学的な観点から見ると、産褥期(さんじょくき)の体質変化と、育児という新たな生活環境からの影響が深く関わっていると考えます。
産後の心身は、まるで大仕事を終えたばかりの工場が、休む間もなく次の製品(赤ちゃん)のケアに追われているようなもの。本来の機能を回復させる時間がないまま、新たな負荷がかかることで、様々なひずみが生じるのです。
「産後にアトピーが悪化する」という症状の背景には、主に以下の要因が複合的に絡み合っていると考えられます。
-
血虚(けっきょ)と陰虚(いんきょ)による「血の不足」「体の潤い不足」:
-
出産は、大量の出血を伴うことが多く、東洋医学では「血(けつ)」の消耗が非常に大きいと考えます。血は皮膚に栄養を与え、潤いを保つために不可欠な物質です。また、血は陰液(体の潤い)の一部でもあり、血が不足すると陰液も不足しやすくなります。
-
血虚や陰虚になると、皮膚に十分な潤いや栄養が供給されず、皮膚が乾燥してカサカサになり、かゆみが強まります。これを「血燥(けっそう)」と呼び、体内に「風邪」のようなかゆみを生じさせます。
-
また、陰液が不足すると相対的に熱(火)が優位になり、虚熱(きょねつ)が生じ、皮膚をさらに乾燥させ、かゆみや炎症を増幅させます。特に夜間のほてり、寝汗、手足のほてり、口の渇きを伴うことが多いです。
-
以前、ある方が「出産後、体中が乾燥してかゆみがひどくなった。夜も赤ちゃんのお世話で眠れないし、肌がボロボロになっていくのが辛い」とお話しされていました。まさに血虚と陰虚による産後アトピーの悪化の典型例でしたね。
-
-
肝鬱化火(かんうつかか)と血熱(けつねつ):「育児ストレス」と「血の熱」の複合:
-
育児は、喜びと同時に大きなストレスやプレッシャーを伴います。睡眠不足、授乳の悩み、自由時間の制限、社会的孤立、完璧な母親でなければという思いなどが、肝の気の巡りを滞らせ、「肝鬱」となります。
-
肝の気が鬱滞すると、それが熱に変化し(肝鬱化火)、血に影響を与え、「血熱(けつねつ)」を生じやすくなります。肝火や血熱は、性質上、全身、特に頭部や顔面、体の上部に激しい赤み、熱感、強いかゆみ、乾燥した皮膚、あるいはジュクジュクとした炎症を引き起こします。
-
特に、ストレスを感じるとかゆみが強くなる、イライラすると症状が悪化する、夜間にかゆみが増す、という方は、この肝鬱化火や血熱が強く関わっていると考えられます。
-
-
脾胃虚弱(ひいきょじゃく)と痰湿(たんしつ)停滞:「産後の消化機能低下」と「体内のドロドロ」:
-
産後は、出産による体力消耗や育児の疲れ、不規則な食事などにより、消化吸収を司る脾胃に大きな負担がかかります。脾胃の機能が低下すると、必要な気血が十分に生成されないだけでなく、体内に「湿気(湿邪)」と「熱(熱邪)」がこもりやすくなります(脾胃湿熱)。
-
この「湿熱」は、皮膚に現れるとジュクジュクした浸出液、水疱、ただれ、強い赤み、そしてしつこいかゆみを引き起こします。特に、ジュクジュクしたアトピーや、体のだるさ、便秘や下痢、口が粘る、舌の苔が厚くベタつくなどの症状を伴うことが多いです。
-
産後に食欲が落ちたり、冷たいものばかり摂ったりする習慣は、脾胃をさらに弱らせ、症状悪化につながることがあります。
-
以前、ある方が「出産後、全身がジュクジュクして、特に肘の内側から汁が止まらない。赤ちゃんのお世話で疲れて、食事も適当に済ませることが多くて…」とお話しされていました。まさに脾胃虚弱と痰湿停滞による産後アトピー悪化の典型例でしたね。
-
-
腎精不足(じんせいぶそく):「生命力の消耗」と「根本からの回復遅延」:
-
出産は、女性の体にとって非常に大きな負担であり、腎に貯蔵されている「精気(生命エネルギーの根源)」を消耗させます。また、産後の睡眠不足や育児の過労も、腎精をさらに消耗させます。
-
腎精が不足すると、生命力が低下し、深いレベルでの疲労感、意欲の低下、そして免疫力や皮膚の回復力そのものが低下します。これにより、アトピー症状が改善しにくく、慢性化しやすい傾向が見られます。
-
漠然とした不安感、抜け毛、腰や膝のだるさなども伴うことがあります。
-
このように、産後にアトピーが悪化する背景には、単に皮膚の炎症として片付けられるものではなく、東洋医学的な視点からは、出産による血と精の消耗、育児ストレスによる肝や心、脾胃の機能失調、そしてそれらが複合的に絡み合って生じる熱、湿、血の不足といった邪気の停滞が深く関わっていると考えることができます。
気功が導く、心身の回復と育児への安心感
私が長年、多くの患者さんに指導し、その効果を実感してきたのが気功です。気功は、呼吸、姿勢、そして意識を合わせることで、私たちの中に流れる気を整え、心身のバランスを取り戻す養生法です。薬のように即効性があるわけではありませんが、継続することで、根本的な体質改善へと導いてくれます。手技は一切使いませんが、その効果は多くの患者さんが証明しています。
産後のアトピー悪化でお悩みの方にとって、気功はまさに心強い味方となり得るでしょう。その理由は、気功が東洋医学的な根本原因に直接アプローチし、体内の熱や湿、乾燥を調整し、心身のバランスを回復させることに特化しているからです。
-
脾胃を健やかにし、気血を生成し、心身の活力を回復する:
-
出産と育児で消耗した気血を回復させることは、最も重要な土台です。気功の呼吸法とゆったりとした動作は、脾胃の機能を高め、消化吸収を助ける効果を期待できます。脾胃が健やかになれば、必要な気と血が効率的に生成できるようになります。
-
気血が満たされることで、心身の倦怠感が軽減され、体の中から活力が湧いてくるのを感じられるでしょう。赤ちゃんのお世話をするためのエネルギーが満たされ、精神的な安定につながります。
-
特に、母乳育児中の方は、気血の生成がお子さんにも影響するため、非常に重要です。
-
-
腎精を補い、生命力を回復し、根源的な不安を癒す:
-
出産による腎精の消耗や、産後の過労による腎精不足に対して、気功は非常に有効です。気功は腎の機能を高め、腎精を養うことにもつながります。
-
腎精が補われることで、生命力が回復し、深いレベルでの疲労感が改善されます。これにより、漠然とした不安感や恐怖感が和らぎ、内なる安心感が育まれます。この安心感が、赤ちゃんへの過剰な不安や加害恐怖といった強迫観念を和らげる土台となります。
-
-
気の巡りを整え、肝と心の熱を鎮める:
-
育児ストレスやアトピーの炎症による焦燥感は、肝や心の熱が上部に集中しているサインです。気功のゆったりとした動きと深い呼吸法は、全身の気の巡りをスムーズにし、停滞した気を流し、特に上へとのぼりやすい熱の気を下ろし、体の中心や足元へと落ち着かせるのに役立ちます。これにより、心身の興奮が鎮まり、かゆみや赤みが軽減されていきます。
-
肝の気の滞りを解消し、イライラや焦燥感といった感情を穏やかにすることで、自律神経の緊張が解け、かゆみを掻きむしる衝動も軽減され、皮膚の損傷を防ぐことにつながります。
-
-
体内の湿熱を解消し、皮膚の炎症を鎮める:
-
脾胃湿熱が産後アトピーの悪化の原因となっている場合、気功は非常に効果的です。気功の呼吸法と動作は、脾胃の機能を高め、体内の水分代謝を改善し、余分な湿や熱を排出する助けとなります。
-
湿熱が解消されれば、皮膚のジュクジュクした浸出液やただれが改善し、赤みやかゆみも軽減されていくことが期待できます。
-
-
自律神経のバランスを調整し、心身の過緊張を和らげる:
-
産後の女性は、ホルモンバランスの変動や育児ストレスで自律神経が乱れやすい状態にあります。気功の深い腹式呼吸や、ゆったりとした動作は、副交感神経を優位に導き、心身を深いリラックス状態へと誘います。
-
これにより、自律神経の乱れが整い、心身の過緊張が和らぎ、炎症反応やかゆみが軽減され、質の良い睡眠が取れるようになることが期待できます。これは、夜寝る前に12杯のコーヒーを飲んでも眠れなかった人が、穏やかに眠りにつけるようになるようなものです。
-
継続的な気功の実践は、その方の体質そのものを良い方向へと導きます。良い土壌ができれば、自然と良い作物が育つように、体質が改善すれば、産後のアトピー悪化も和らぎ、健やかに眠れるようになり、本来の穏やかで充実した育児ができるようになるのです。
日常でできる養生と気功のヒント:産後の回復と穏やかな育児のために
産後のアトピー悪化を改善し、心の穏やかさを取り戻すために、日常生活でできる養生と、手軽にできる気功のヒントをお伝えします。無理のない範囲で、できることから始めてみてください。完璧を目指さず、「これくらいで大丈夫」と自分を許すことが大切です。
食養生で心身の土台を作る(特に授乳中の母親の食事)
食事は、産後の心身を回復させ、気血を生成する源です。特に心血、肝血、腎精を補い、脾胃を助け、肝の気をスムーズにし、湿熱を減らす食事を心がけましょう。授乳中の母親は、ご自身の食事が直接お子さんに影響するため、特に注意が必要です。
-
血と気を補う食材:米、もち米、山芋、なつめ、竜眼肉(ドライフルーツ)、ほうれん草、人参、鶏肉、牛肉、レバー、卵、魚(特に赤身魚)など。これらは脾胃の機能を高め、気血を生成し、産後の回復と精神安定に役立ちます。煮込み料理やスープなど、消化に良い温かいものがおすすめです。
-
腎を補う食材:黒ごま、黒豆、くるみ、山芋、海藻類(特に昆布、わかめ)、エビ、豚肉、すっぽんなど。腎精を補い、深いレベルでの疲労回復と、産後の不安軽減を促します。
-
気の巡りを良くする食材:ミカンや柚子などの柑橘類、セロリ、春菊、シソ、香草など。香り高い野菜や果物は、気の滞りを解消する助けになります。育児ストレスによるイライラがある時に良いでしょう。
-
湿熱を減らす食材:ハトムギ、緑豆、冬瓜、大根、きゅうり、緑豆、苦瓜(ゴーヤ)など。これらは利水作用や熱を冷ます作用があり、体内の余分な湿熱を排出する助けになります。ジュクジュクする部分がある場合は特に意識しましょう。
-
刺激物を避ける:辛いもの、脂っこいもの、揚げ物、コーヒー、アルコール、チョコレート、乳製品、甘いもの(特に白砂糖を使ったもの)、香辛料は、体内に熱や湿を生み出し、肝火を助長するため、控えめにしましょう。これらは、アトピーの悪化や夜間のかゆみを増悪させる可能性が高いです。日中に12杯のコーヒーを飲んでいた方も、産後はノンカフェイン飲料に切り替えるのがおすすめです。
-
規則正しい食事:育児中は難しいかもしれませんが、できる限り毎日決まった時間に食事を摂るよう心がけましょう。無理なら、少量ずつでも良いので、温かいものを口にするだけでも違います。
心身のリラックスを促す習慣:肌と心の環境を整える
産後の心身を癒し、心の囚われから解放されるためには、親御さん自身の心身がリラックスできる環境を整え、ストレスを適切に管理することが不可欠です。それがお子さんにも伝わります。
-
質の良い休息を確保:赤ちゃんのお世話でまとまった睡眠が取れないことが多いですが、可能な限り、赤ちゃんが寝ている時に一緒に休む、家族に協力を求めるなどして、こまめな休息を心がけましょう。寝室は静かで暗く、適度な温度に保ちます。夜間に掻きむしるのを防ぐために、寝る前に爪を短く切る、綿の手袋を着用するなどの工夫も有効ですし、赤ちゃんにも優しい素材を選びましょう。
-
ストレス管理:育児は大きなストレスです。完璧な母親を目指さず、「ほどほど」で大丈夫だと自分を許すことが非常に重要です。信頼できる人に話を聞いてもらう、育児サービスを利用する、パートナーや家族に協力を求めるなど、一人で抱え込まない工夫をしましょう。親御さんの心の状態が安定すれば、お子さんも落ち着きます。
-
肌への刺激を避ける:お風呂の温度はぬるめにし、熱すぎるお湯は赤みやかゆみを増悪させるので避けます。体を洗う際は、低刺激の石鹸を使用し、優しく洗いましょう。タオルでゴシゴシ拭かず、優しく押さえるように水分を拭き取ります。症状のある部分は清潔に保ち、通気性の良い綿素材の衣類を着用しましょう。
-
保湿を徹底する:乾燥はかゆみを増悪させ、炎症を慢性化させます。お風呂上がりや寝る前など、こまめに保湿剤を塗り、皮膚のバリア機能をサポートしましょう。
-
規則正しい生活:できる限り毎日決まった時間に寝て、同じ時間に起きるよう心がけましょう。規則正しいリズムは、心身の安定につながり、お子さんの成長リズムを整える助けにもなります。
-
軽い運動と自然との触れ合い:ウォーキングやストレッチなど、軽い運動をすることは気の巡りを良くし、心身のリラックス効果を高めます。お子さんを連れて散歩に出かけるなど、自然の中で過ごす時間も良い影響を与えます。ただし、激しい運動は、かゆみや赤みを増悪させることがあるので、汗をかきすぎない程度にしましょう。
-
入浴習慣:就寝の1時間前くらいに、38~40℃くらいのぬるめのお湯にゆっくり浸かりましょう。湯船に浸かることで副交感神経が優位になり、リラックス効果が高まります。
気功で気を巡らせ、心を穏やかに、活力を回復:親御さんへの実践法
ここでは、ご自宅で簡単にできる気功のヒントをいくつかご紹介します。忙しい産後でも無理なく続けられるよう、短時間でできるものを選んでみました。大切なのは、呼吸と意識を集中させることです。無理のない範囲で、短い時間から始めてみてください。
-
静坐瞑想(親御さん向け):
-
お子さんが寝ている間や、短い空き時間に、椅子に座るか、床にあぐらをかいて座ります。背筋を軽く伸ばし、肩の力を抜いてリラックスします。
-
軽く目を閉じ、意識を呼吸に集中させます。鼻から息を吸い込み、口からゆっくりと吐き出す。
-
呼吸のたびに、体が緩んでいくのを感じ、心の中のざわつきが次第に収まっていくのをイメージします。
-
5分から始めて、慣れてきたら15分程度行ってみましょう。親御さんの心が落ち着けば、その穏やかな気がお子さんにも伝わります。
-
-
抱球式の簡易版:
-
椅子に座るか、軽く膝を緩めて立ちます。両腕を胸の前で軽く曲げ、まるで大きなボールを抱えているような形を作ります。
-
肩の力を抜き、腕の間に空間があるのを意識します。
-
呼吸は自然に任せ、体の中心に意識を集中します。
-
数分間、この姿勢を保つだけでも、気の巡りが良くなり、心身が安定するのを感じられるでしょう。特に、漠然とした不安を感じやすい時や、心が落ち着かない時に試してみてください。
-
-
吐納法:
-
楽な姿勢で座るか、立ちます。
-
鼻からゆっくり息を吸い込み、お腹を軽く膨らませます。
-
口をすぼめ、「フーッ」と細く長く息を吐き出します。息を吐き出す時に、体の中の不要なもの、ストレス、不安、胸の苦しさ、そして育児の疲れや悩み、肌の不調などが全部出ていくイメージで行います。
-
これを10回程度繰り返します。親御さんの感情が安定することで、お子さんの心身も穏やかになります。
-
-
足底への意識集中:
-
椅子に座るか、立った状態で、足の裏全体が地面にしっかりついているのを感じます。
-
呼吸をするたびに、頭のてっぺんから新鮮な気が入り、足の裏から余分な気が抜けていくイメージを持ちます。
-
特に、育児の疲れで体がフワフワする時や、不安感で足が地に付かないような感覚がある時に有効です。気を下に下ろす効果が期待できます。地に足をつけ、安定感を取り戻す助けになります。
-
産後のアトピー悪化は、単なる皮膚の問題ではなく、出産による体の大変化と、それに続く育児という新たな負荷によって、心身全体の気の巡りや臓腑のバランスが深く関わっている症状です。東洋医学の深い知恵と気功の実践を通して、ご自身の内なる力を引き出し、本来の健やかさと心の平和、そして赤ちゃんとの穏やかで充実した日々を取り戻すことができると信じています。
私もこの20年、多くの患者さんが、ご自身の体と心の声に耳を傾け、地道な努力を続けることで、アトピー症状が和らぎ、心身の回復を遂げ、笑顔が増え、充実した育児ができるようになっていく姿を目の当たりにしてきました。その回復力は、本当に素晴らしいものがあります。
あなたも、ご自身の心と体に寄り添い、真の平穏への扉を開いてみませんか?