勃起不全は加齢だけが原因ですか|福岡市・常若整骨院

結論から言うと、いいえ、加齢だけが原因ではありません。2023年に行われた全国調査では、20代前半の勃起不全の有病率は50代前半とほぼ同じ水準だったことが分かっています。年齢のせいだと決めつけてしまうと、本当は対応できるはずの原因を見落としてしまうことがあります。

  • 原因は何か:加齢は関係する要素の一つですが、それだけで説明がつくことは少なく、生活習慣・心の状態・体質による個人差が大きく影響します
  • 整体でできることは何か:年齢に関わらず、血流や自律神経の働きやすさ、体の緊張へ体のケアとして関わることはできますが、勃起不全そのものの診断や医学的な対応は行いません
  • この記事は誰向けか:福岡市で「年齢だから仕方ない」と思い込んでいる方、若いのに勃起不全を感じて年齢のせいではないはずなのにと戸惑っている方向けの記事です

勃起不全は年齢とともに増えるだけのものですか

結論として、いいえ、単純に年齢に比例して増えるものではありません。

日本性機能学会の臨床研究促進委員会が2023年に20歳から79歳の日本人男性6,228人を対象に行った調査では、勃起硬度スコアという指標をもとにEDの有病率を年代別に調べています。その結果、20歳から24歳の有病率は26.6パーセントで、50歳から54歳の27.8パーセントとほぼ同じ水準でした。さらに、30代・40代よりも20代の有病率が高いという、直感に反する結果も示されています。

この調査は25年ぶりの大規模な全国調査で、EDの有病者数は全体で約1,400万人と推計されています。加齢とともに右肩上がりに増えていくという単純なグラフではなく、若い世代にも別の理由で一定数のEDが起こっているという実態が、この調査によってはっきりと見えてきました。

加齢以外にはどんな原因がありますか

結論として、心の状態・生活習慣・体質による消耗の個人差という三つが、加齢と並ぶ大きな原因です。

心の状態が原因になるものを心因性のEDと呼びます。仕事のプレッシャー、以前うまくいかなかった経験への不安、パートナーとの関係の緊張などが、緊張や興奮を担う交感神経を優位にし続け、勃起に必要な血管の弛緩を妨げます。20代・30代では、この心因性が加齢よりも大きな比重を占めていることが多いとされています。

生活習慣が原因になるものは、年齢を問わず起こります。喫煙・過度な飲酒・運動不足・睡眠不足は、いずれも血流や自律神経の働きに影響し、20代や30代であっても器質性のEDを引き起こすことがあります。糖尿病や高血圧といった生活習慣病も同様で、これらは何歳で発症するかによってEDの出方が変わってきます。

そしてもう一つ、体質による消耗の個人差があります。これは次の章で詳しく見ていきます。加齢という「時間の長さ」だけでは説明がつかない部分が、ここに関わってきます。より詳しい原因の全体像は、当院の別記事「EDの原因にはどんなものがありますか」でも整理していますので、あわせてご覧ください。

なぜ「年齢のせい」と決めつけるとよくないのですか

結論として、年齢のせいだと決めつけてしまうと、本来なら見直せるはずの原因を放置してしまうことになるためです。

一つ目の問題は、生活習慣病の早期発見のサインを見逃すことです。陰茎の血管は、心臓や脳の血管よりも細く、動脈硬化の変化が数年早く現れやすいという医学的な知見があります。つまりEDは、全身の血管の状態を映す早期警告としての役割を持っています。これを年齢のせいだと片づけてしまうと、糖尿病や高血圧といった、本来対応できるはずの背景を確認する機会を失ってしまいます。

二つ目の問題は、心因性のEDであれば対処の余地があるにもかかわらず、諦めてしまうことです。心因性のEDは、緊張や不安という心の状態が引き起こしているため、その緊張がゆるむと自然に回復していくケースが少なくありません。年齢のせいだと思い込んで何もしないままにしておくと、実際には変えられる部分にすら手をつけないまま、時間だけが過ぎていきます。

三つ目の問題は、若い世代自身が「自分は年齢が原因ではないはずだから、これは何か重大な病気ではないか」と、かえって強い不安を抱えてしまうことです。年齢だけが原因という思い込みが逆に作用して、若い世代の不安を増幅させてしまう場合もあります。

いずれの場合も、大切なのは「年齢だから仕方ない」で止めずに、実際に何が重なっているのかを一つずつ見ていく姿勢です。

東洋医学では加齢と勃起不全の関係をどう考えますか

結論として、東洋医学では、加齢そのものよりも「生まれ持った腎精の蓄えの個人差」と「その蓄えを後天的に補い直す力の差」という二つの軸で見ていきます。

東洋医学でいう腎精とは、生まれ持って備わっている生命力の貯金のようなものです。これは年齢が上がるほど自動的に減っていくという単純なものではなく、もともとの蓄えの量そのものに個人差があると考えます。同じ年齢であっても、腎精の残り方には差があるという前提です。

そしてもう一つ重要なのが、脾(ひ)の働きです。東洋医学でいう脾とは、食べたものを消化吸収し、それを気血に変えていく力を指します。腎精は生まれ持った先天の蓄えであるのに対し、脾は日々の食事から後天的にエネルギーを補い直していく働きを担っています。脾の働きがしっかりしている人は、日々の食事によって腎精をゆるやかに補い続けることができるため、同じ年齢でも消耗の進み方が緩やかになりやすいとされます。反対に、脾が弱っている人、つまり消化吸収の力が落ちていたり、暴飲暴食や不規則な食生活が続いている人は、腎精を補い直す力そのものが弱く、同じ年齢でも消耗が早く進みやすくなります。

つまり東洋医学の視点で見ると、加齢そのものが直接の原因というよりも、生まれ持った蓄えの個人差と、脾によってそれを日々どれだけ補えているかという二つの要素が組み合わさって、体感としての「衰え方」に差を生んでいるということになります。60代でも脾がしっかり働いている人は底力を保ちやすく、20代でも脾が弱り消耗が早い人は、年齢に見合わない不調を感じやすいというわけです。

同じ年代でも人によって差が出るのはなぜですか

結論として、腎精の蓄えの個人差、脾による補充力の差、そしてストレスや生活習慣という後天的な消耗要因が、それぞれ違う配分で重なっているためです。

たとえば同じ50代であっても、規則正しい食生活を続け、消化吸収の力が落ちていない人は、腎精を補い直す力が保たれているため、体感としての衰えを感じにくい傾向があります。一方で、外食や飲酒が多く、脾の働きが弱っている人は、同じ50代でも消耗が先に進みやすくなります。

これは20代であっても同じです。生まれ持った腎精の蓄えが比較的少なく、そこに睡眠不足や過度なストレスが重なった場合、年齢的には若くても、体感としては消耗が進んだ状態になることがあります。年齢という時間の長さだけでは、体の底力を測ることはできないということです。

常若整骨院では年齢と勃起不全をどう見ていますか

当院では、勃起不全そのものを診断したり医学的な対応を行ったりすることはしません。福岡市で25,000人の患者さんを施術してきた中で見えてきたのは、「年齢のせい」と話される方の中にも、実際には慢性的な疲労や消化の不調、自律神経の乱れといった、年齢以外の要因が重なっているケースが多いという傾向です。

カウンセリングでは、いつ頃から気になり始めたか、疲れている日と楽な日で差があるか、食欲や消化の調子はどうか、睡眠や生活のリズムはどうかといった点を丁寧にうかがいます。年齢という一つの軸だけで判断せず、その方の体質や生活の重なりを見ていくことを大切にしています。

整体は年齢による変化にどこまで対応できますか

結論として、整体ができるのは、年齢に関わらず体のコンディションを整える手伝いまでです。加齢そのものを止めることはできません。

できることとしては、慢性的な緊張で自律神経の働きが乱れている状態へ体のケアとして関わること、血流が滞りにくい体づくりのサポート、消化吸収の働きやすさを整える東洋医学的な視点からのアプローチなどがあります。できないこととしては、血管や神経の器質的な異常を検査で見極めること、ホルモンの数値を調べること、糖尿病や高血圧といった生活習慣病そのものへの医学的な対応です。これらは医療機関の領域であり、整体が代わることはできません。

若くても勃起不全が気になる場合はどうすればいいですか

結論として、年齢のせいではないはずだと戸惑う前に、心の状態と生活習慣の両方を、焦らず一つずつ確認していくことをおすすめします。

20代・30代であっても、心因性のEDは珍しくありません。特徴として、一人でいるときや朝方には自然に勃起が起こるのに、特定の場面だけ難しくなるという傾向があります。この場合は、体の機能そのものは保たれているため、緊張や不安がゆるんでいくにつれて自然に変化していくことが多くあります。

一方で、喫煙・過度な飲酒・睡眠不足といった生活習慣が重なっている場合は、器質的な要因が絡んでいる可能性があります。若いからといって生活習慣病の可能性を除外できるわけではないため、思い当たる習慣があれば、そこから見直していくことが助けになります。

いずれの場合も、一人で抱え込んで「自分だけおかしいのではないか」と思い込む必要はありません。多くの方が一生のどこかで一度は向き合う状態です。

自宅でできることはありますか

年齢に関わらず取り組みやすいものを三つ挙げます。

一つ目は、湯船にしっかり浸かって体を温めること。冷えは血流を滞らせやすく、年齢を問わず巡りに影響します。二つ目は、寝る前にスマートフォンを置き、深呼吸を数回してから眠りにつくこと。交感神経が優位なまま眠りに入ると、翌日以降も緊張が抜けにくくなります。三つ目は、食事の時間を決め、腹八分目を意識すること。脾の働きを保つことは、年齢に関わらず腎精を補い直す力につながります。

ただし、三つ全部を完璧にやろうとする必要はありません。どれか一つからで十分です。できない日があって当然で、できなかった日に自分を責め始めると、その自責感がかえって緊張を強め、逆効果になってしまいます。真面目さが悪いのではなく、真面目さの向け先が違うだけです。

実際に年齢のせいだと思っていたが違った方はどんな経過でしたか

当院にいらした患者さんの傾向として、次のような経過をたどられる方が多くあります。効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。

一人目は、28歳のIT関連職の男性です。まだ若いのにという戸惑いから来院され、カウンセリングで慢性的な睡眠不足と強い仕事のプレッシャーが重なっていることが分かりました。生活のリズムを少しずつ整えながら施術を続けるうちに、以前より緊張が抜けやすくなったと話されました。

二人目は、45歳の公務員の男性です。健康診断で血糖値の高さを指摘され、年齢のせいだと思っていた不調が、実は生活習慣病の早期のサインだったのではと気づかれました。食事の見直しと施術を並行して続けながら、体の変化を見守っています。

三人目は、68歳の男性で、退職後に趣味の時間を楽しまれている方です。同世代の友人が元気なのに自分だけ早く衰えたと感じ、来院されました。食欲や消化の調子が長らく優れなかったことが分かり、脾の働きを整えるセルフケアと施術を続けるうちに、以前より体の底力を感じられるようになったと話されています。

病院と整体、どちらに相談すればいいですか

次のような場合は、整体より先に泌尿器科など医療機関への相談を優先してください。数週間から数か月という短い期間で急激に症状が進んだ場合、朝方の自然な勃起も含めて全く起こらない状態が続く場合、糖尿病・高血圧・心臓の病気など基礎疾患をお持ちの場合、複数の薬を服用中の場合です。年齢が若いか高いかに関わらず、これらのサインがある場合は、まず医療的な確認を優先することが大切です。

そのうえで、日常的な体のケアや自律神経の働きやすさを整えたいという場合には、整体がお役に立てる部分があります。病院での確認と体のケアは、対立するものではなく併走できるものです。自律神経の働きについては、当院の別記事「自律神経失調症についての記事」でも詳しく書いています。

よくあるご質問

勃起不全は年齢が上がるほど必ず重くなるものですか?

いいえ、必ずそうとは限りません。生まれ持った腎精の蓄えや、脾による補充力、生活習慣の重なり方によって個人差が大きく、年齢だけで重さが決まるわけではありません。

20代なのに勃起不全が気になるのは珍しいことですか?

いいえ、珍しいことではありません。2023年の全国調査では、20代前半の有病率は50代前半とほぼ同じ水準だったと報告されています。

年齢のせいだと決めつけると、どんな問題がありますか?

生活習慣病の早期発見のサインを見逃したり、心因性であれば対処できるはずの部分を諦めてしまったりすることがあります。実際に確認できる原因を一つずつ見ていくことが大切です。

心因性の勃起不全と器質性の勃起不全は、どう見分ければいいですか?

一人でいるときや朝方に自然な勃起があるかどうかが一つの目安です。特定の場面だけ難しくなる場合は心因性が疑われますが、正確な見極めは医療機関での確認が必要です。

脾の働きが弱いと、なぜ消耗が早くなるのですか?

脾は食事から気血を作り出し、後天的に腎精を補い直す働きを担っています。脾が弱ると、この補い直す力そのものが落ちるため、同じ年齢でも消耗が早く進みやすくなります。

生活習慣を見直せば、年齢による変化を止められますか?

加齢そのものを止めることはできませんが、生活習慣を整えることで血流や脾の働きを保ちやすくなり、変化の進み方を緩やかにできる可能性があります。

若い世代の勃起不全は自然に治まることが多いのですか?

心因性で、緊張や不安が背景にある場合は、その緊張がゆるむにつれて自然に変化していくことが少なくありません。ただし生活習慣病が絡んでいる場合は別に確認が必要です。

年齢が高くても勃起不全と無縁な人がいるのはなぜですか?

生まれ持った腎精の蓄えが豊かで、なおかつ脾の働きが保たれ、生活習慣による消耗が少ない場合、年齢が上がっても体の底力を保ちやすいためと考えられます。

整体で年齢による衰えそのものを止めてもらえますか?

いいえ、加齢そのものを止めることはできません。整体でできるのは、血流や自律神経の働きやすさ、脾の働きへ体のケアとして関わることまでです。

何歳から医療機関に相談すべきか、目安はありますか?

年齢に関わらず、急激な悪化・朝方の勃起も含めて全く起こらない状態・基礎疾患がある場合は、早めに泌尿器科へ相談することをおすすめします。

まとめ

福岡市で「年齢のせいだから仕方ない」と思い込んでいる方へ。勃起不全は、加齢だけで説明がつくものではありません。生まれ持った腎精の蓄えの個人差、脾による補充力の差、心の状態や生活習慣の重なりが、年齢という時間の長さ以上に大きく関わっています。年齢だから仕方ないと片づけてしまう前に、今の生活の中に思い当たる要因がないか、一つずつ整理してみてください。当院では、カウンセリング・施術・セルフケアを組み合わせ、年齢に関わらず体のコンディションを整えるお手伝いをしています。急激な変化や基礎疾患がある場合は、まず医療機関への相談を優先してください。

院長プロフィール

冨高誠治(とみたか せいじ)。柔道整復師・鍼灸師。施術歴20年、福岡市早良区・西新の常若整骨院院長。これまでに25,000人の患者さんを施術し、東洋医学と気功を軸とした体づくりのサポートを行っている。西新駅から徒歩圏。

勃起不全の原因全体についてはこちらの記事で詳しく書いています。自律神経の働きやすさについてはこちらの記事もあわせてご覧ください。年齢別の有病率調査については一般社団法人日本性機能学会の発表資料もご参照ください。

季節ごとの体の整え方を、メールでお届けしています。よければ、どうぞ。
▼ 常若だより 登録はこちら
https://my919p.com/p/r/dqRWbTcm

author avatar
dmt35sqkjuve