耳鳴りまで!?手芸に熱中する人が陥りがちな肩こりを再発させない方法

ブログ著者

冨高 誠治

冨高 誠治

柔道整復師、はり・きゅう師、自律神経整体

冨高 明子

冨高 明子

カウンセラー


冬になると、クリスマスやバレンタインといったイベントに向けて編み物に励む方を見かけるようになってきます。

常若整骨院には、編み物だけでなく刺繍や羊毛フェルトなどを楽しむ方がチラホラと来院されています。

そんな手芸好きの方に共通するのが肩こり。

しかし手芸に熱中するあまり、時には肩首のコリだけで済まないこともあって…。

 

実例:Aさん(30代女性:会社員)

耳鳴りに悩んで来院されたAさん。

ここ最近耳がふさがった感じが続いており、それに伴って耳鳴りがするようになってきたそう。

 

お体を見せて頂くと、肩・首・右足首・右手首がガチガチの状態。

そこでまず、右足首がクルクル回るように調整すると、肩の動きが良くなりました。

続いて右手首の調整を行うと、頭まわりがスッキリとして、耳鳴りがほとんど聞こえなくなりました。

 

お話をうかがってみると、ここ最近編み物に没頭していたそう。

同じ姿勢で細かい作業を続けていたために、足首と手首に負荷がかかってズレる→肩と首がガチガチに→耳まわりの神経を圧迫していたようです。

 

肩こり・首こりが耳鳴りを引き起こす理由

首には、頭と体をつなぐ神経の束と太い血管が通っています。

この神経と血管が、筋肉のコリによって圧迫されると、

 

■神経伝達がうまくいかなくなる

・誤作動(聞こえないはずの音が聞こえる、聞こえるはずの音が聞こえなくなる)

・脳・臓器・器官の過労(伝達させるために大きな信号を発しなければいけなくなる)

 

■血流が悪くなる

・栄養が行き届かなくなる(ぼーっとする、冷える、貧血)

・酸素が行き届かなくなる(立ちくらみ、めまい、頭痛)

 

■圧迫される

・耳の閉塞感、疲れ目、充血、顎関節の動きの悪さ、頬の痛み

 

こういったことが起こりやすくなります。

 

Aさんの場合、編み物に熱中するあまり、右足を下にした横座り・肩首が緊張した状態が続いていました。

これによって硬くなった首の筋肉が耳まわりの神経・血管を圧迫。耳の閉塞感・耳鳴りに繋がっていました。

 

デスクワークや手芸に熱中しながら、肩こり・耳鳴りをふせぐアイテム

デスクワークや手芸に熱中している方のほとんどは、数時間にわたって同じ姿勢をしています。

これが肩こり・耳鳴りを引き起こす一番の原因といってよいでしょう。

 

デスクワーク型の肩こり・耳鳴りを防ぐ最強のアイテムは、タイマーです。

タイマーを1時間セットし、鳴ったら以下のストレッチ<良い姿勢キープ>を2分行ってください。

 

①後頭部・肩甲骨・お尻・ふくらはぎ・カカトを壁につける

②ウエストのうしろに手を2枚重ねられるスキマがあるか確認する(スキマが広い・狭い場合は骨盤を傾けて調整)

③手を下ろし、気をつけの姿勢で2分キープ。

 

<良い姿勢キープ>は、筋肉・骨格・神経の位置を正しい場所に戻して体に叩き込むと同時に、神経・血液の通り道を確保してくれます。

まだストレッチが必要な場合は、腕をゆっくりと背泳ぎの要領でうしろにまわします。

 

肩こり・耳鳴りの時に選ぶべき治療院は?

肩こりになったら、マッサージ・整体院・整骨院・カイロプラクティックなどに通われる方も多いと思います。

肩こりと同時に耳鳴りがしている場合、グイグイ揉んだり押したりする所はNG。

グイグイ筋肉を揉むと、その刺激に耐えるために翌日もっと硬く凝り固まってしまうのです。

ボクサーが腹筋を鍛えるため、お腹にバスケットボールをバンバンぶつけてることがありますが、それはこの仕組みを応用したもの。

 

耳鳴りまでしてくるということは、かなり重度の肩こりです。

硬くなった筋肉は柔軟性を失っているので傷つきやすく、強い刺激に耐えられません。

肩こりがひどい方ほど、ソフトタッチ・無痛の施術がオススメです。

常若整骨院で行っている自律神経整体もお体にほとんど触らない無痛整体です。

マッサージならエステのように肌表面を整えるところ、整体・整骨院・カイロなら無痛や低刺激をうたっている所を選びましょう。

 

また、肩こり・耳鳴りの原因が肩や耳にあるとは限りません。

Aさんの場合も、足首と手首のズレ→肩首のコリ→耳鳴りという流れで調子を崩していました。

症状のある場所だけでなく、体全体・生活全体から原因を探り当てるところを選ぶようにしましょう。

そうすれば、症状を繰り返すことがありません。

 

デスクワークも手芸も、健康あってこそ!

お仕事や趣味に熱中することは、生活にハリやうるおいをもたらしてくれます。

しかしそのために肩こり・耳鳴りといった不調になっては、いらぬ不安にとらわれたり、パフォーマンスを落としたりと生活に支障をきたしかねません。

これからも素敵なお仕事・作品を生み出し続けるために、どうぞ体をいたわってくださいね。