あなたはどのタイプ?甲状腺の不調にみる<無茶な頑張り方>

ブログ著者

冨高 誠治

冨高 誠治

柔道整復師、はり・きゅう師、自律神経整体

冨高 明子

冨高 明子

カウンセラー


常若整骨院にいらっしゃるお客さんの中に、案外多いのが甲状腺まわりの不調で悩んでいる方。

機能亢進・機能低下・甲状腺がんなどお悩みは様々ですが、共通しているのは「何かに対して頑張りすぎている」ということです。

体に表れる症状は、その人が置かれている状況や押し込めた心の反映である、というのが伝統医学の考え方。

今回は甲状腺まわりの不調について紐解いてみましょう。

 

実例:Oさん(40代女性)

甲状腺がんが見つかり、すぐに手術を受けられたOさん。

肩が動かない・声が出ない・将来への不安といったことで悩み、来院されました。

お体をみていくと、手術の影響で肩の動きが制限されたり、声が出にくくなっている状態でした。

手術の影響を軽減していくと同時に、「なぜOさんの体は甲状腺にがんを作ったのか?」を掘り下げていきました。

Oさんはいわゆるせっかちで、動いたり働いたり頭を使っていないと落ち着かないというタイプの方でした。お仕事・子育て・家族のことにフルパワーで取り組んでいたようです。

しかし、心身のキャパシティ以上の無理が重なり、「これ以上がんばりたくありません」というサインを甲状腺がんという形で体が出したようです。

3カ月みっちり施術を受けられた結果、肩の動きや声が改善。焦りや不安もなくなり、「前向きな気持ちを持てた」とおっしゃってくださいました。

 

実例:Yさん(20代女性)

中学生の時から橋本病(甲状腺腫大)で運動制限や薬が欠かせない生活をされていたHさん。

お話を聞いてみると、学生時代の部活に物凄い選手がいたそうで、その人に負けないようにと限界以上に頑張っていたそうです。

施術としては、甲状腺を通る経絡(任脈・督脈)と、当時からのストレスに関わる経絡(心経)を主に調整していきました。

数か月後の検査では数値が正常になり、お薬もいらないとの診断をもらえたそうです。

 

甲状腺のはたらきと「頑張り」との関係

甲状腺はのど元に位置している器官です。、

甲状腺ホルモンを血中に分泌することで代謝(新陳代謝、体温調整など)を正常に保つはたらきをしており、心臓や脳、胃腸のはたらきにも深くかかわっています。

また、甲状腺の裏にある副甲状腺は、カルシウムの代謝をたすけています。

代謝とは、体に入ってきた物質を体内で使える形に変えること。

機関車(身体)が、石炭(物質)を燃やして(代謝して)その蒸気(エネルギー)で動くようなイメージです。

 

東洋医学をはじめとした伝統医学では、身体は心や内面の反映だと考えることができます。

甲状腺のはたらきは代謝=火に石炭をくべること。

それは心のはたらきで言うと、やる気を燃やすこと・頑張ろうとすることです。

甲状腺に何らかの異常が起こっている場合、まず考えたいのは「分を超えて頑張っていないか」です。

やる気があることや頑張ろうとする気持ちはすばらしいものですが、体に不調をきたすということは何かしらの無理を伴っている=自分に合わない頑張り方をしているという証拠なのです。

 

タイプ別・甲状腺&頑張りの不調への対策

甲状腺まわりの不調には、大きく分けて機能亢進(バセドウ病)・機能低下(橋本病)・がんや腫瘍の3つがあります。

それぞれの不調には、対応するそれぞれの「頑張りすぎ」があるのです。

 

甲状腺機能亢進:「頑張りたくなくても頑張らないと!」

甲状腺の機能亢進は、火を燃やし過ぎている状態です。

「キャパシティを超えて頑張りすぎる」「頑張りたくないけど頑張らないといけない」「自分以外に出来る人がいない」といった状態を反映しています。

甲状腺だけに限らず、機能亢進はいずれ頭打ちになり機能低下に転じます。

「頑張りたくなくても頑張らないと」という気持ちも、その状態が長期間続けば「頑張らないといけないけど、もう疲れた…」と変化していくかもしれません。

 

対策としては、

■周囲の人に仕事を割り振りする

■家事代行サービスを利用してみる

■頑張る時間とプライベート時間を明確に分ける(「頑張る時はこの服を着る」などわかりやすいスイッチを作るのもオススメ)

■やりたくて頑張っていることと、やりたくないけど頑張っていることをノートに書き出して把握する(やりたくないことはほどほどに)

…などがおすすめです。

 

甲状腺機能低下:「また頑張るから、少し休ませて」

甲状腺の機能低下は、火を燃やせなくなった状態です。

「頑張らないといけないけど、もう疲れた」「また頑張るから少し休みたい」といった状態を反映しています。

 

対策としては、

■とにかく休む

■1日10分でいいので、頑張っていること(仕事・育児・家事など)について考えない時間をつくる

■「元気になったらやらなければいけないこと」「ノルマ」ではなく、「元気になったらやりたいこと」「楽しみ」について考える

■子供の時、何をしていると楽しかったか・何をしてよく遊んだか・何を褒められたかを思い出し、やってみる(歌ったり踊るのが好きだった人はカラオケやダンス、お絵かきや工作が好きだった人は手芸やイラスト、外で遊ぶのが好きだった人はハイキングやアスレチック、等)

…などがおすすめです。

 

甲状腺がん「死んでも頑張るもんか!」

甲状腺にがんが出来ているのは、火を燃やすボイラー部分が使えないようにされた状態。

がんは命にかかわりますから「死んでも頑張りたくない」「もう頑張ってやるものか」という命がけの頑固さ、間違った頑張り方をしている自分への警鐘を反映しています。

心身がここまで強い意思表示をするのは、例えば自分の頑張りで自分の嫌いな人が得をしたり、納得のできない頑張りを強要され続けていることが考えられます。

 

対策としては、

■自分が納得いかないことを、ノートに書き出してみる(悪口・愚痴・泣き言上等!気持ちをぶちまけましょう)

■「頑張りたくない」「頑張ってやるもんか」と口に出してみる(心が「わかってくれたんだね」と感じ、体に反映させる必要がなくなる)

■しっかり休息することも大切な仕事だと認識する(休むこと、止まることに罪悪感を感じる人も多いようです。)

…などがオススメです。

 

甲状腺の不調は、頑張り方を見直すキッカケ

体に表れる症状は「自分本来からズレてるよ」「無理してるよ」というサインです。

甲状腺に異常が見つかったら、それは「変な頑張り方してるよ」というお知らせ。

「でも頑張らないわけにはいかない」

「どうやって頑張り方を変えたらいいかわからない」

「みんなに比べたら、私なんか全然頑張ってないのに…」

もしそう思われたら、常若整骨院へご相談ください。

身体を回復に導くと同時に、あなたに最適な頑張り方を見つけます。

 

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