自律神経失調症と「外面が良い人」の関係 〜 溜め込んだストレスが体に与える影響 〜
普段は優しく、周囲から「いい人」と思われている。
仕事や学校では愛想がよく、誰とでも穏やかに接することができる。
しかし、家に帰ると、溜め込んだストレスが一気に噴き出し、イライラしたり、無気力になったりする。
このような状態が続いていると、体も心もバランスを崩しやすくなります。
特に、自律神経失調症の症状が出やすくなり、頭痛・めまい・胃の不調・疲労感・不眠など、さまざまな不調が現れることがあります。
東洋医学では、このような状態を「気の滞り」や「肝(かん)の不調」と考えます。
本来、ストレスは適度に発散することで体内のバランスが保たれますが、「外面が良い人」は無意識のうちにストレスを溜め込みすぎてしまうのです。
では、なぜ「外でいい人を演じること」が自律神経を乱すのか?
どうすれば、無理をせずに心と体のバランスを整えられるのか?
東洋医学の視点から、詳しく解説していきます。
1. 「外面が良い人」が自律神経失調症になりやすい理由
「いい人」として振る舞うこと自体は、決して悪いことではありません。
しかし、「本当の感情を押し殺すこと」が続くと、体に負担がかかりやすくなります。
東洋医学では、気(エネルギー)の流れが滞ることで、さまざまな不調が引き起こされると考えます。
特に、外で気を使いすぎる人は、「肝」のエネルギーが停滞しやすくなるのです。
行動の特徴 |
東洋医学での影響 |
体への影響 |
---|---|---|
外では愛想が良い |
気の消耗が激しい |
疲れやすく、気力が低下する |
本音を我慢しすぎる |
肝の気が滞る |
イライラしやすく、感情の起伏が激しくなる |
家ではストレスを吐き出す |
気のバランスが崩れる |
頭痛・めまい・胃の不調が起こりやすくなる |
この状態が続くと、「気の流れが乱れる → 自律神経が乱れる → 体調不良が続く」という悪循環に陥りやすくなります。
① 肝の気が滞ると、イライラと疲労感が増す
「肝(かん)」は、体のエネルギーの流れをコントロールする臓器です。
しかし、ストレスを抱えすぎると、肝の気が滞り、イライラや疲れが強くなることがあります。
特に、外で気を使いすぎる人は、
- 「本当は言いたいことがあるのに言えない」
- 「断りたいのに、NOと言えない」
- 「人に嫌われたくなくて、無理をしてしまう」
こうした気持ちを日常的に抱えやすく、肝の気が滞る原因になりやすいのです。
② ストレスを溜め込むと、胃腸の働きが弱くなる
ストレスを長期間溜め込んでいると、胃腸の働きにも影響が出やすくなります。
東洋医学では、「脾(ひ)」という臓器が胃腸の機能を支えていますが、肝の気が滞ることで脾の働きも弱まりやすくなります。
その結果…
- 食欲が落ちる、または過食になる
- 胃が痛くなる、または張る感じがする
- 便秘や下痢になりやすくなる
このような症状が出ることが多くなります。
③ 交感神経が過剰に働き、夜にリラックスできなくなる
日中、外で気を張って過ごしていると、交感神経(緊張モード)が優位になりやすくなります。
しかし、交感神経が優位なままだと、夜になってもリラックスできず、寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったりすることがあります。
- 寝る前にスマホを見てしまう(リラックスできない)
- 布団に入ると、考えごとが止まらない(交感神経が優位なまま)
- 夜中に何度も目が覚める(自律神経の乱れ)
こうした状態が続くと、体の回復力が落ち、疲れがどんどん蓄積されてしまいます。
2. 自律神経を整えるためにできること
「外で気を使いすぎて疲れる」「家ではストレスを吐き出してしまう」という状態を改善するには、日常の中で気の流れを整えることが重要です。
① 肝の気をスムーズに流すツボ押し
気の流れを良くするためには、ツボを押して滞りを解消することが効果的です。
おすすめのツボ:
- 太衝(たいしょう):足の甲の親指と人差し指の間(ストレスを緩和する)
- 合谷(ごうこく):手の甲の親指と人差し指の間(気の巡りを良くする)
- 三陰交(さんいんこう):内くるぶしから指4本分上(リラックス効果)
軽く押しながら、深呼吸をすると、ストレスが和らぎやすくなります。
② 気を巡らせる食事を意識する
ストレスが溜まると、体が冷えやすくなるため、温かい食べ物を意識すると気の流れが整いやすくなります。
おすすめの食材:
- ショウガ、ネギ、ニンニク(気を巡らせる)
- かぼちゃ、さつまいも(脾を強くし、胃腸を整える)
- 発酵食品(味噌、納豆、ヨーグルト)(腸内環境を整える)
逆に、冷たい飲み物や砂糖の多い食べ物は控えたほうが良いです。
③ 「少しだけ本音を出す習慣」をつける
ストレスを溜め込みすぎないために、「少しだけ本音を出す」ことを意識してみましょう。
- 「無理なことは無理」と言ってみる
- 「自分の気持ちをノートに書き出す」
- 「気の許せる友人に悩みを話してみる」
小さなことからでも、自分の気持ちを外に出すことで、気の流れがスムーズになり、体調も安定しやすくなります。
3. まとめ 〜 「いい人」でいることより、自分を大切にすることが大事
外で気を使いすぎると、気が滞り、自律神経が乱れやすくなります。
しかし、少しずつ「本当の自分を出すこと」を意識するだけでも、気の流れが良くなり、体調が安定していきます。
無理をせず、少しずつ「自分を大切にする時間」を増やしていきましょう。