不眠とマルチタスクの深い関係――在宅ワークの落とし穴と東洋医学で整える眠りのスイッチ
在宅ワークになってから、夜、眠れなくなった。
仕事とプライベートの境目がなくなり、頭がいつまでも「オン」のまま。
さらに、自分に対してダメ出しばかりしてしまい、「今日もちゃんとできなかった」と反省してばかり。
そんな日々が続くと、心も体も疲れ切っているのに、
なぜか夜になると目が冴えてしまい、眠れない。
そして、また次の日も重たい朝を迎える――。
これは、ただの不眠ではなく、現代特有の「脳と気の乱れ」によるエネルギーのバランス崩壊ともいえる状態です。
東洋医学では、不眠は「神(しん)」の不安定、「脾(ひ)」の弱り、そして「気の滞り」が複雑に絡み合って起こると考えます。
整体と気功を通して、“頭が休まらない生活”を整える方法を一緒に見ていきましょう。
1. マルチタスクが「脾」と「心」を疲弊させる理由
複数のことを同時に進めるマルチタスク。
一見、効率的に思えるかもしれませんが、東洋医学ではこれは「脾の気」を大きく消耗する行為とされています。
脾は、消化吸収だけでなく、「思考の整理」「心の安定」に深く関わる臓腑。
マルチタスクが続くと…
✔ 頭の中が常にざわざわしている
✔ 1つ終わる前に次のことを考えてしまう
✔ 一つひとつを深く味わえず、心が落ち着かない
この状態が続くことで、気が乱れ、「心神」が不安定になり、夜になっても脳が休まらなくなってしまうのです。
2. 在宅ワークで「オンとオフ」が混ざると、眠れない体になる
自宅にいるのに、仕事のメールが気になってスマホを確認。
夕食後にもタスクが気になってパソコンに向かう。
ベッドに入ってからも、今日のやり残しを考えてしまう。
在宅ワークには自由さがある一方で、
「自分で切り替えないと、ずっと仕事モードのまま」になってしまう危険性があります。
東洋医学では、こうした生活は「心火上炎(しんかじょうえん)」と呼ばれ、
心の火が頭に上ってしまい、脳の熱が冷めない状態になってしまうのです。
この状態では、副交感神経が働きにくく、眠りのスイッチが押されにくくなってしまいます。
3. 自分へのダメ出しが「気」を消耗させ、不眠を悪化させる
✔ 今日も思った通りにできなかった
✔ あのメール、もっとちゃんと返せばよかった
✔ なんでこんなに自分は要領が悪いんだろう
こうした“自分責め”は、一見、反省のようでいて、
実は「心のエネルギーを消耗し、気の流れをせき止めてしまう」原因になります。
東洋医学では、「思い悩む」感情は「脾の気」を消耗させ、
血の巡りも悪くなり、結果として「心」が養われなくなる。
つまり、自分へのダメ出しが続くと、「眠る力」そのものが弱まっていくのです。
4. 整体で“眠れる姿勢”と“呼吸のリズム”を取り戻す
不眠の方の多くは、首や肩、背中に強い緊張が見られます。
在宅ワーク特有の姿勢の悪さ、長時間の同じ体勢がそれをさらに悪化させます。
整体では…
✔ 首の緊張をゆるめ、脳への血流を整える
✔ 肩・背中のこわばりを解き、副交感神経を優位にする
✔ 骨盤と背骨のバランスを整え、自然な呼吸を取り戻す
「呼吸が深まること」=「心が落ち着くこと」
整体は、心身を“眠れるモード”に導くためのスイッチとして非常に効果的です。
5. 気功で「頭を鎮め、心を休める」夜の習慣をつくる
気功では、「頭に昇った気」を丹田(おへその下)に降ろすことがとても大切です。
これにより、過活動になっていた脳の熱が冷め、自然な眠気が訪れるようになります。
夜の気功呼吸法(3分)
- 楽な姿勢で座り、目を閉じる
- 鼻からゆっくり4秒吸い、口から8秒かけて吐く
- 吐く息で「頭の熱が足元へ流れる」イメージ
- 吸う息で「静けさが丹田に満ちる」イメージ
この呼吸を毎晩行うことで、
✔ 思考の波が静まり
✔ 自律神経が整い
✔ 「眠れる頭と心」を取り戻すことができます
6. 不眠・マルチタスク・在宅疲れに効く東洋医学的ツボ
ツボ名 |
場所 |
効果 |
---|---|---|
神門(しんもん) |
手首の小指側のくぼみ |
心を鎮めて、眠りに導く |
百会(ひゃくえ) |
頭のてっぺん |
頭の気を下げて、過活動を静める |
三陰交(さんいんこう) |
内くるぶしから指4本上 |
脾と腎を補い、疲れと不安をやわらげる |
軽く指で押して、深呼吸とともにゆっくり刺激してみてください。
ツボと呼吸の相乗効果で、眠る準備が整います。
まとめ:眠れない夜は、“がんばりすぎた今日”の証拠です
不眠は、怠けや心の弱さではありません。
それは、「脳がずっと働き続けてきた証」
そして、「自分を責めすぎて、心が休めなくなっている証拠」なのです。
整体で体をゆるめ、
気功で呼吸と気を整え、
ほんの少し「自分をゆるす」習慣を取り入れることで、
眠れなかった夜も、少しずつ変わっていきます。
マルチタスクの中でも、在宅の忙しさの中でも、
「自分の静けさ」に戻る時間をつくること。
それこそが、不眠を根本から整えるカギになります。
あなたの眠りを取り戻すその一歩を、整体と気功がやさしく支えてくれます。