「立ち上がった瞬間、クラクラ…」「何もしていないのにふらつく…」

そんな“めまい”に悩まされていませんか？

めまいは、単なる疲れや寝不足だけでなく、体の中で起きているバランスの乱れや、自律神経の不調などが原因になっていることもあります。「年齢のせいかな」と見過ごしがちですが、放っておくと日常生活に大きな支障をきたすことも。だからこそ、正しい原因を知り、自分に合った対策を取ることがとても大切です。

この記事では、めまいの主な原因や改善に役立つ生活習慣、自宅でできるエクササイズ、ストレスケア、そして整体の活用法までを幅広く紹介します。めまいに振り回されない快適な日常を取り戻すためのヒントを、ギュッと詰め込みました。

「どうにかしたいけど、何から始めればいいかわからない…」

そんなあなたに寄り添う内容になっています。ぜひ最後までご覧ください！

第1章：めまいの主な原因を知ろう

「めまい」と一言でいっても、原因はさまざま。中には体の不調のサインとして現れていることもあるので、まずはどんな原因が考えられるのかをしっかり押さえておきましょう。

内耳の異常によるめまい

私たちの体のバランス感覚は、耳の奥にある「内耳（ないじ）」という部分が大きく関わっています。この内耳には、三半規管や耳石器といった“体の揺れ”を感知する装置があり、ここがうまく働かなくなると、地面がぐらぐらするような回転性のめまいを引き起こすことがあります。

たとえば「良性発作性頭位めまい症」は、寝返りをうったときや顔を上に向けたときなど、特定の動きで急にグルグルとしためまいが起こる病気です。耳石（じせき）と呼ばれる小さな石のようなものが、誤った場所に入り込むことでバランスが乱れるのが原因です。

また「メニエール病」は、耳の中のリンパ液が過剰にたまり、内耳の機能が乱れることでめまいを引き起こすもの。耳鳴りや難聴などを伴うのが特徴で、繰り返し症状が出ることがあります。

自律神経の乱れによるめまい

不規則な生活や強いストレスが続くと、自律神経（交感神経と副交感神経のバランスをとる神経）が乱れやすくなります。このバランスが崩れると、血流が不安定になったり、脳への酸素供給が低下したりして、ふわっとしためまいが起こることがあります。

特に女性の場合は、ホルモンバランスの変化と相まって、自律神経の乱れが起きやすく、更年期や月経前後にめまいを感じる方も少なくありません。

生活習慣の影響も見逃せない

めまいは、食事・運動・睡眠といった生活習慣とも深く関わっています。栄養不足や脱水、長時間のスマホ・パソコン使用による眼精疲労、姿勢の悪さなども、慢性的な疲れや筋肉の緊張を引き起こし、結果としてめまいの原因になることがあります。

例えば、朝食を抜いて低血糖状態になったり、水分が不足して血流が悪くなったりすると、立ちくらみのような軽いめまいを感じやすくなります。

病気が原因の場合も

中には脳の異常（脳梗塞、脳出血など）や、心臓・血圧に関連する病気が背景にあるケースもあります。これらは命に関わる可能性もあるため、「今までにない激しいめまい」「ろれつが回らない」「手足のしびれ」などの症状がある場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。

第2章：めまいを改善する生活習慣

めまいを改善するためには、まず毎日の生活習慣を見直すことが大切です。特別な薬や治療に頼る前に、普段の生活の中で「何を変えればいいか？」を知ることで、自然と症状が軽くなるケースも少なくありません。

ここでは、めまいをやわらげるために意識したい基本的な生活習慣について詳しく見ていきましょう。

睡眠リズムを整える

寝不足や不規則な睡眠は、自律神経のバランスを乱し、めまいを悪化させる原因になります。特に「朝起きても疲れが取れていない」「寝つきが悪い」といった悩みがある人は要注意。

理想は、毎日同じ時間に寝て、同じ時間に起きること。休日の寝だめは逆効果になることもあるので注意しましょう。また、寝る1時間前にはスマホやPCの画面を見ない、部屋の照明を暗めにする、ぬるめのお風呂に入るなどの習慣を取り入れると、ぐっすり眠りやすくなります。

バランスの取れた食事を心がける

栄養バランスが偏った食事も、めまいの原因に直結します。とくに不足しがちな鉄分やビタミンB群、マグネシウムは、貧血や神経の働きに関係し、体のバランスを保つ上で欠かせない栄養素です。

また、水分補給も非常に重要。脱水になると血流が悪くなり、脳に酸素が届きづらくなるため、朝起きたらまず1杯の水を飲む習慣をつけましょう。カフェインやアルコールの過剰摂取も、めまいを引き起こすことがあるのでほどほどに。

姿勢を正し、適度に体を動かす

デスクワークやスマホの長時間使用で、ついつい猫背になったり、肩がガチガチに固まっている人は要注意。首や肩まわりの筋肉がこると、血流が悪くなってめまいが起きやすくなります。

座りっぱなしにならないように、1時間に1回は立ち上がって体を動かすこと、簡単なストレッチを取り入れることが大切です。ウォーキングや軽い体操も、自律神経の調整に役立ち、気分もリフレッシュされます。

「運動が苦手…」という人も、無理にきつい運動をする必要はありません。まずは深呼吸をしながら肩を回すだけでもOK。小さな積み重ねが、体のバランスを整える第一歩になります。

生活リズムを整えるだけで、めまいは軽くなる

生活習慣は一朝一夕で変わるものではありませんが、少しずつ意識することで、体はちゃんと応えてくれます。寝る時間、食べる内容、姿勢、呼吸…。何気ない日常の選択が、あなたの体調を左右しています。

まずはできるところから、ひとつずつ始めてみましょう。

第3章：自宅でできるめまい改善エクササイズ

「薬には頼りたくないけど、何か自分でできることはないかな？」

そんな方におすすめなのが、自宅で手軽にできる“めまい改善エクササイズ”です。

体のバランス機能を鍛えたり、耳の中で乱れた情報処理をリセットするような動きを取り入れることで、症状の緩和や再発防止につながることがあります。

エプリー法：良性発作性頭位めまい症に効果的

エプリー法は、「良性発作性頭位めまい症（BPPV）」というめまいに特化した体操で、耳の中にある“耳石”を元の位置に戻すためのエクササイズです。

＜基本の流れ（片側の場合）＞

1. ベッドに座り、頭を45度横に向ける（めまいが出る側）

2. そのまま後ろに倒れて仰向けに（頭を下に約30秒キープ）

3. 頭を反対側45度に回してまた30秒

4. 体ごと横向きになり、さらに30秒

5. ゆっくり起き上がる

※医師に相談のうえで実践してください。めまいが強く出たときは無理に続けないでくださいね。

平衡感覚トレーニング

体のバランスを整えるには、平衡感覚を意識的に鍛えることも効果的です。三半規管の働きを活性化させる簡単な運動を日々の習慣にしてみましょう。

• 片足立ち（30秒×左右）

• つま先歩き・かかと歩きでバランスを意識

• 目を閉じて立つ・歩く（安全な場所で）