体のモットーは相互扶助。子宮全摘した体で起こっている事

ブログ著者

冨高 誠治

冨高 誠治

柔道整復師、はり・きゅう師、自律神経整体

冨高 明子

冨高 明子

カウンセラー


常若整骨院にいらっしゃる方の中には、大きな手術を受けている方も少なくありません。

乳がんや甲状腺がんで体の一部を切除されいる方もいらっしゃいます。

不思議と同じような悩み・状態の方が立て続けに来院されることが多いのですが、ここの所増えているのが子宮全摘手術を受けられている方です。

 

実例:Kさん(40代女性)

首の痛みや目の腫れ、動悸でお悩みだったKさん。

お体を見せて頂くと、首回りの他に骨盤と股関節がかなり硬い状態でした。

お話を聞いてみると、数年前に子宮摘出手術を受けられたそう。お悩みの症状は2~3年前からなので、関連付けて考えたことはなかったそうです。

子宮を摘出したことによって卵巣や骨盤に負担・ゆがみが生じ、首の骨のねじれ・胸周りの筋肉疲労などにつながった様子。

卵巣と骨盤の状態を整えると、体全体が軽くなり、足元に踏ん張りがきくようになりました。

 

子宮を摘出すると起こること

子宮には、妊娠や生理といった働きの他にもいくつかの役割があります。

例えば、

■骨盤の中におさまり、卵巣と共に骨盤を支える

■感情やストレスを受け止める

■体内に入ってきた毒素を一時的に溜めて排出する(頭皮から入った物質は40秒で子宮に届くという説も)

などなど。

子宮を摘出すると、これらの働きを他の臓器や筋肉が肩代わりしようとします。

その筆頭が卵巣です。

 

子宮の分まで働こうとして卵巣が疲れる

硬くなった卵巣が骨盤を引っ張って歪ませる

骨盤がゆがむと、連鎖的に肩首が引っ張られてゆがむ(たすき掛けのイメージ)

神経伝達の阻害・胸周りのコリによる動悸などが起こる

 

また、

 

子宮の分まで働こうとして卵巣が疲れる

卵巣にホルモン分泌をうながす視床下部も疲れる

視床下部は後頭部に位置するため、後頭部~首が凝る

首こり・内分泌系の機能低下・自律神経系の症状・更年期症状

 

このような不調が出やすくなってきます。

 

摘出した子宮をカバーする体づくり

しかし、人の体の適応力はすごいものです。

手術を受けて元とは違う状態になっても、それをフォローするように他の内臓や筋肉たちが働いてくれます。

エネルギー的な話をすると、子宮を摘出した後も、エネルギーや情報として子宮はそこに残っている場合がほとんど。

このエネルギー的な子宮にアプローチすると同時に、周囲でがんばっている卵巣をはじめとした内臓・筋肉・神経を整えることで、体全体がうまくバランスを取れるようになっていきます。

「とってしまったから、もうどうしようもない」

「不調には耐えるしかない」

という風に終わらないのが体の不思議であり、持っているパワーのすごさでもあります。

 

健気に頑張る体をいたわり、時には感謝を

お体は、思っているよりもずっと健気です。

どんなに疲れていても任された仕事をまっとうしようとしますし、時には周囲の内臓や筋肉の助けにも入ります。

症状や病気は、そんな健気な体からのSOS。

「困る!」「どうしてこんなことに」と思ってしまうのと同じくらい、頑張ってくれたことにねぎらいの気持ちを持って差し上げてください。

そうすれば、お体は期待に応えるため、回復力を上げて頑張ってくれますよ。

 

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