産後うつが長引く本当の理由|福岡市で自律神経と体の緊張を整えるサポート

結論から言うと、産後うつには精神科・産婦人科などの医療機関での診断と関わりを最優先にしてほしいと思っています。

そのうえで、体の緊張がほぐれず、自律神経のバランスが乱れたままでは、回復に時間がかかることがあります。整体は産後うつを直接どうにかできるものではありませんが、体の緊張をゆるめて自律神経が整いやすい状態をつくるサポートとして、医療と並行してご利用いただける場があります。

このページでは、福岡市・常若整骨院(院長・冨高)が、20年の施術経験から見えてきた「産後うつが長引きやすい体の側面」についてお伝えします。一人でつらさを抱えている方に、少しでも参考になれば幸いです。

なぜ産後うつは長引くのか

出産のあと、気分の落ち込みやイライラ、涙もろさ、眠れない夜が続いている。「産後だから仕方ない」と思って耐えているうちに、気がついたら何か月も経っていた。そういう声を、現場で何度も聞いてきました。

産後うつは、出産後の女性の10〜20%に現れると言われています。決して珍しい状態ではありません。しかし、本人にとってはとても苦しく、「自分がおかしいのではないか」「こんなはずではなかった」という自責感が重なって、さらに心が消耗していくことが多い。

長引きやすい理由は、一つではありません。ホルモンの急変、睡眠不足、孤立感、体の緊張の慢性化、そして「頑張らなければいけない」という思い込みが重なり合って、回復を遅らせていきます。

ホルモンの急変が体の土台を揺さぶる

産後うつが起きやすい最大の理由は、ホルモンの急激な変動にあります。

妊娠中に高く保たれていたエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)は、出産を境に急速に低下します。これらの女性ホルモンには抗うつ・抗不安の作用があり、その急激な減少が気分の落ち込みや不安感を引き起こしやすくなります。ホルモンの変化は「心の問題」ではなく、「体が起こしていること」です。根性や気持ちの持ちようで解決できるものではありません。

産後うつは出産後1週間〜2週間ほどで始まることが多く、産後3か月以内に発症するケースが大半を占めます。症状が続く期間は数か月から、長いと1年程度に及ぶこともあります。「もうよくなってもいいはずなのに」という焦りが、かえって体の回復を遅らせることも少なくありません。

睡眠不足と疲労の蓄積が回復を遠ざける

新生児のお世話は、夜中の授乳・おむつ替え・抱っことまとまった眠りをほとんど取れない日々が続きます。睡眠不足が続くと、自律神経(体のアクセルとブレーキの役割を持つ神経システム)が乱れやすくなり、ちょっとしたことで情緒が不安定になります。

疲労が抜けないまま何週間も経つと、体の緊張が慢性化して、本来なら休めるはずの時間にも体がゆるまなくなっていきます。食欲が変わる、頭が重くなる、集中できなくなる。体の消耗が、心の不調をさらに深めるという悪循環が起きやすい状態です。

孤立感と「一人で頑張らなければ」という重さ

育児が始まった直後から、これまでの生活リズムが一変します。職場や友人との関係が薄くなる、誰かに話せる場がない、パートナーに理解してもらえないと感じる。そういった孤立感が、心の疲弊をさらに深めます。

体の緊張と心の孤立が重なると、「もう限界だ」という感覚が何度も波のように来てしまいます。そこで「自分がダメだからだ」という自己否定が入ると、体の緊張はさらに強くなります。

「見えない労働」の重さを誰も認めてくれないとき

産後は、身体的な育児の負担だけでなく、精神的な「見えない労働」も莫大な量になります。赤ちゃんの表情や体調の変化を絶えず読み取る。授乳のタイミングを記録する。何時に何をすべきか頭の中で常に管理する。こうした「管理の労働」は、目に見えにくいため周囲からも自分からも過小評価されがちです。

「特に何もしていないのに、なぜこんなに疲れているのかわからない」という言葉をよく聞きます。でも実際には、体と頭と心をフル稼働し続けているのです。それだけのエネルギーを消耗して、体の緊張が解けないのは当然のことです。

産後うつと整体の関係――できることとできないこと

ここは正直にお伝えしたいと思います。

産後うつは、精神科・産婦人科・心療内科などの医療機関での診断と関わりが基本です。整体は病気を診断したり、精神的な症状を直接どうにかしたりする場所ではありません。

では、整体は産後うつにまったく関係がないのか、というと、そうとは言い切れません。関係があるとすれば、「体の緊張」の部分です。

産後うつの状態にある方は、ほぼ例外なく体がひどく緊張しています。肩・首・骨盤まわりがこわばり、呼吸が浅くなり、体のエネルギーの流れが滞った状態になっていることが多い。

体の緊張が抜けないでいると、自律神経が働きにくくなります。自律神経の働きが乱れたままだと、睡眠の質が下がり、食欲が安定せず、感情の波が大きくなりやすい。その悪循環が、回復を遅らせる一因になることがあります。

整体でできることは、この「体の緊張をゆるめる」サポートです。肩や首、骨盤まわりのこわばりをほぐし、呼吸が少し深くなるような状態をつくる。そうすることで、自律神経が整いやすい土台をサポートします。

ただし、それは医療の代わりではありません。重いうつ状態、強い不安感、希死念慮(死にたい・消えてしまいたいという気持ち)がある場合は、必ず医療機関を受診してください。整体はあくまでも、医療のそばで体のケアをする補完的な立場です。

福岡市で整体を探す人が知っておくべきこと

産後の体は、一般の整体とは別の配慮が必要です。骨盤は出産後も徐々に戻っていく途中にあり、ホルモンの影響で関節の柔軟性が高まっている時期でもあります。そのため、強い刺激や急激な矯正は体への負担になることがあります。

整体院を選ぶときに確認してほしいのは、次のような点です。

まず、産後ケアの経験がある院かどうかです。産後の体の特性(ホルモン変動・骨盤の状態・授乳中の体への配慮)を理解した施術を行っているかどうかを、事前に確認するといいでしょう。施術者が産後の状態をよく知らないまま一般的な強さで施術を行うと、体に余計な負担がかかることがあります。

次に、心身を一体として診てもらえるかどうかです。産後うつは体だけの問題ではありません。施術中に話を聞いてもらえる、カウンセリング的な対話がある院は、心の疲弊にも寄り添いやすい環境です。「体だけ」「症状だけ」に向き合う施術者よりも、その人全体をみようとする姿勢のある院を選ぶことをおすすめします。

そして、無理のないペースで通えるかどうかです。産後の生活は赤ちゃんのリズムによって予定が変わりやすい。通院のハードルが高くない、柔軟に対応してもらえる院を選ぶと続けやすくなります。

常若整骨院の考え方――カウンセリング・施術・セルフケアをセットで行う理由

福岡市の常若整骨院では、体と心を一体として診ることを大切にしています。

施術の前に、必ずカウンセリングの時間を取ります。今どんな状態か、何が一番つらいか、生活のなかで何が難しくなっているか。言葉にしながら、体の緊張の場所とつながりを確認していきます。

産後うつの状態の方に多いのは、「体の奥底から力が抜けない感じ」です。横になっていても、ぼんやりしていても、体がずっと何かを抱えているような緊張感。その緊張の根っこは、頭・首・肩・胸・骨盤と連動していることが多い。施術ではその緊張の流れをたどりながら、ゆっくりとほぐしていきます。

強い刺激よりも、体が安心して反応できるような穏やかなアプローチを基本にしています。産後のデリケートな時期には、力で押し込むよりも体が「ああ、ゆるんでいいんだ」と感じられるような施術のほうが、結果として変化が出やすい。

そして施術のあとに、セルフケアをお伝えします。「家でも体の緊張をゆるめる時間を作ることが、一番の回復支援になる」と考えているからです。施術を受けるのは週に1時間もない。残りの時間をどう過ごすかが、体の状態を決める。セルフケアはできるものだけでいい。無理のない範囲でいい。そのことを毎回お伝えするようにしています。

「早く元に戻らなければ」という焦りが、かえって体をこわばらせることがあります。体が回復しやすい状態をつくることを、一緒に積み重ねていく。それが当院の姿勢です。

東洋医学から見た産後うつ――腎と心の消耗から読む

東洋医学の視点から産後の状態を見ると、出産は体の根本的なエネルギーを大きく消耗するできごとです。

東洋医学では「腎(じん)」という概念があります。これは解剖学的な腎臓とは少し異なり、体を支える根本の気力・生命エネルギーの貯金場所のようなものです。現代的に言うと、回復力・免疫力・体の土台を担う機能全般にあたります。出産は、この腎の気(=回復力の貯金)を大量に使うできごとです。腎が消耗すると、疲労感が深くなり、朝から体が重く、気力がわかない状態が続きます。腰がだるい、足がむくむ、体の底冷えが取れないという状態も、腎の消耗として読めることがあります。

さらに、「心(しん)」という概念があります。これは物理的な心臓と、精神・意識・感情を司る機能を合わせたもので、「心の臓器」と言ってもいい存在です。眠れない、夢をよく見る、ドキドキする、気分が落ち込む、泣けてくる。こうした状態は「心(しん)の気が不安定になっている」と見ます。心の気が乱れると、些細なことで涙が出る、安心感が持てない、夜中に目が覚めてしまう、という状態が出やすくなります。

「肝(かん)」もかかわります。体のエネルギーの流れを調整する役割を持つ肝が滞ると、イライラ・気分の波・胸が詰まる感じ・肩のこわばりが出やすくなります。特に、感情を抑え込む生活が続いているときに、肝の流れが滞りやすくなります。

産後うつの多くは、腎・心・肝が同時に弱った状態にあると見ることができます。体の疲弊と感情の不安定さが同時に出るのは、この三つの臓が絡み合っているからです。

産後うつのときに意識したいツボ

三陰交(さんいんこう)

内くるぶしの頂点から指4本ぶん上、すねの骨の後ろぎわにあります。気と血を補い、自律神経を整えやすくするツボです。産後のホルモンバランスや睡眠の乱れが気になるときに、お風呂上がりに親指でゆっくり押してみてください。押して少し痛気持ちいい程度で、強く押しすぎないことが大切です。

内関(ないかん)

手首の内側、手首のシワから指3本ぶん上、2本の腱と腱の間にあります。不安感・動悸・胸の苦しさに関連するツボです。息が詰まる感じがするときや、気持ちがざわつくときに、親指でゆっくり押さえるとやわらぐことがあります。

神門(しんもん)

手首の内側、小指側のくぼみ(手首のシワの端)にあります。心を落ち着かせ、睡眠の質を整えやすくするツボです。就寝前に両手首を交互に軽く押してみてください。力を入れすぎず、じんわりと圧をかける感覚で。

百会(ひゃくえ)

頭頂部の中央、両耳を結んだ線と前後の正中線が交わる点にあります。気の流れを整え、頭の重さや気分の落ち込みをやわらげやすくします。指先でやさしく押さえる程度で十分です。頭頂部が重くてぼんやりするとき、気分が沈んで体が動かないときに意識してみてください。

いずれのツボも、痛みが強い場合や体調が悪化した場合は使用をやめ、医療機関に相談してください。

自律神経と産後うつの関係――アクセルが入りっぱなしの体

自律神経は、体の「アクセル」と「ブレーキ」の役割を担う神経システムです。アクセル側(交感神経)は活動・緊張・戦う状態を、ブレーキ側(副交感神経)は休息・回復・消化の状態を担います。

健康な状態では、昼間はアクセルが優位に働いて活動し、夜はブレーキが優位になって体を休める、というサイクルが成立しています。

ところが産後は、睡眠不足・育児の緊張・ホルモンの急変が重なることで、このサイクルが乱れやすくなります。特に多いのが「ブレーキが効かない」状態です。

夜中に赤ちゃんの声に反応し続け、常に「何かがあったら対応しなければ」という緊張感を保ち続けていると、交感神経(アクセル)がずっと入りっぱなしになります。その結果、夜に横になっても眠れない、体がゆるまない、ちょっとしたことで過剰に反応してしまうという状態になります。

この「アクセルが入りっぱなし」の状態が続くと、体の回復は著しく落ちます。免疫機能も落ちやすくなり、全身の疲労感が抜けなくなります。感情の波も大きくなり、些細なことで泣けてくる、あるいは何も感じなくなる、という両極端の状態が出やすくなります。

特徴的なのは、「疲れているのに眠れない」という状態です。アクセルが入りっぱなしのため、体は疲弊しているのに頭は休めない。横になっていても、頭の中でぐるぐると「明日の授乳どうしよう」「あのとき怒鳴ってしまった」という考えが止まらない。このパターンが産後うつの状態にある方に非常に多く見られます。

整体では、首・肩・背中・骨盤まわりの筋肉をゆるめることで、副交感神経(ブレーキ)が入りやすい状態をつくるサポートをしています。ブレーキが少し入るようになると、眠りの質が変わってきたり、気持ちが少し楽になったりすることがあります。ただ、これには個人差があります。

実際に多いケース

「赤ちゃんのそばにいたくない」という気持ちが出てきたとき

施術に来られる産後の方の中に、「赤ちゃんが泣き止まないと、消えてしまいたくなる」とおっしゃる方がいます。こうした気持ちは、産後うつの症状として現れることがあります。

「こんな気持ちになるなんて、自分はダメな母親だ」と思う必要はありません。体とホルモンがそういう状態になっているというだけで、あなたの人格や育児への愛情の問題ではありません。

ただし、こうした気持ちが強い場合は、整体よりも先に、産婦人科や精神科・心療内科への相談を強くおすすめします。自分を責め続けることが、体の緊張をさらに強めていきます。まず「これはホルモンと睡眠不足が起こしていること」と観るだけで、体が少し楽になることがあります。

「病院では異常がない」と言われたのに、体がつらいとき

血液検査や診察では異常がないと言われたけれど、体がだるい、頭が重い、何もしたくない状態が続いているという相談も多いです。

こうした状態は、検査数値には出にくいけれど体の中で起きている自律神経の乱れや、体の緊張の慢性化であることが多い。「検査で異常がないなら、気のせいだ」と自分を追い込むと、体の緊張はさらに強くなります。異常がないのは、病気ではないということではなく、数値に出ない体の消耗がある、ということです。整体のアプローチが、その部分のサポートとして役に立てることがあります。

誰にも言えずに一人で抱えてきたとき

「パートナーに言っても理解してもらえない」「親に心配をかけたくない」「友達には育児の愚痴を言いにくい」。そういう方が、施術台の上で初めて話せた、というケースが少なくありません。

体の緊張をゆるめながら、ただ話を聞いてもらえる時間があるだけで、体が少し変わることがあります。言葉に出して、誰かに受け取ってもらうことで、体の中に詰まっていたものが動き始めることがある。施術という場が、そういう機能を持つことがあります。

3人の事例

Aさん(32歳・第一子出産後3か月)

仕事をバリバリこなしてきた方で、育児休業中に「自分が何もできない」という感覚が強くなり、涙が止まらない日が続くようになりました。産婦人科で軽度の産後うつと診断され、薬の処方を受けながら当院にも通い始めました。

施術では、首と肩、骨盤まわりの緊張が非常に強い状態でした。呼吸が浅く、横になっても体が緩まない様子がはっきり感じられました。3回ほどの施術で「夜、少し眠れるようになってきた」とおっしゃっていました。「体を触ってもらうだけで、誰かに助けてもらっている感じがして、気持ちが少し楽になった」というコメントが印象に残っています。医療機関での関わりを続けながら、体のケアを並行されました。

効果には個人差があり、同様の回復を保証するものではありません。

Bさん(28歳・第二子出産後5か月)

上の子の育児と新生児のお世話が重なり、パートナーは仕事が忙しく帰りが遅い。睡眠がとれない状態が数か月続き、「自分が壊れていくような感じがする」と話してくれました。体は常に力が入っており、首から腰にかけて一本の棒のようにこわばっていました。

施術を受けながら、生活の中でできることを一緒に探していきました。炊事の量を減らす、パートナーに一つだけ頼む夜を作る、朝だけ15分横になる時間を作る。小さな変化を積み重ねるうちに、「少しずつ生活にゆとりができてきた」と話してくださいました。

体が変わったというより、「自分を大切にすることを少し許せるようになった」という言葉が、今も記憶に残っています。誰かに受け取ってもらえる場が、体の回復の入口になることがあると実感しました。

効果には個人差があり、同様の回復を保証するものではありません。

Cさん(39歳・第一子出産後8か月)

産婦人科でも心療内科でも「様子を見ましょう」と言われ続け、どこに行っても根本的なところが変わらないという状態で来院されました。

体の緊張はかなり根強く、首から肩にかけてほとんど動かない状態でした。東洋医学的には腎・心両方の消耗が強く見受けられました。気力がわかない、朝が来るのが憂うつ、体の底に冷えがある、という状態が長く続いていました。

施術を重ねながら、ゆっくりと体の緊張がほぐれてきました。「気持ちが楽になったというより、体の力が少し抜けるようになって、そのあと自然と気持ちも落ち着いてきた感じ」とのことでした。体の変化が先にあって、気持ちが後からついてくる。そのパターンは、産後うつの回復に多く見られます。

効果には個人差があり、同様の回復を保証するものではありません。

自宅でできるセルフケア

産後うつの状態にあるとき、「何か頑張らなければ」という感覚は手放してください。ここで紹介するのは、「やらないより少しいい」という程度のことです。できる日にできるものだけやれば十分です。

首とお腹を冷やさない。首の後ろとお腹が冷えると、自律神経に直接影響します。タオルを一枚首に巻くだけでいい。お腹に湯たんぽやカイロを当てるだけでいい。産後は体が冷えやすく、特に骨盤周りや腹部の冷えが体全体の緊張を強めることがあります。

寝る前の深呼吸を3回だけ。鼻からゆっくり吸って、口からゆっくり吐く。これを3回。副交感神経(ブレーキ)が少し入りやすくなります。完璧にやろうとしなくていい。「とりあえず3回」だけで十分です。

スマホを寝る前30分だけ遠ざける。画面の光が脳を刺激して、睡眠の質を下げます。できる日だけでいい。「絶対やらなければ」とプレッシャーをかけると逆効果になります。

早めに布団に入る。完璧に眠れなくていい。横になっているだけでも体は休もうとしています。「眠れなかったらどうしよう」と考え始めると余計に眠れなくなります。眠れなくても横になっている、それだけでいい。

食事で甘いもの・小麦製品・乳製品を少し控える。産後のホルモン変動と腸の状態は密接にかかわっています。これらを一切やめる必要はありませんが、過剰になっているときは体の不調を長引かせることがあります。できる範囲で、少し意識するだけでいい。

症状を責めない。「なぜ自分はこうなのか」という問いかけが、一番体を消耗させます。今は体がホルモンの嵐の中にある、と観るだけでいい。原因探しよりも、今日の体を少しだけ楽にすることに意識を向けてください。

一人で全部やらない。家族、パートナー、行政の産後サポートなど、一つでも借りられるものを借りてください。完璧な育児より、母親が少し楽な育児のほうが、長い目で見て子どものためになります。

医療機関との連携について

産後うつは、整体だけで対処しようとするのは危険な場合があります。以下のような状態がある場合は、まず医療機関(産婦人科・精神科・心療内科)を受診してください。

気分の落ち込みが2週間以上続いている。死にたい・消えてしまいたいという気持ちが出てきた。赤ちゃんや自分を傷つけたいという気持ちが出てきた。食事がほとんど食べられない。ほとんど眠れない日が1週間以上続いている。日常の育児が困難なほど気力や体力が落ちている。

「こんなことを言ったら怖がられる」「大げさだと思われる」と感じても、これらの症状は医師や助産師に伝えることが大切です。

当院は医療機関の関わりに沿いながら、体の緊張をゆるめる補完的なサポートを行います。「医師の診察を受けながら、体のケアもしたい」という方には、その流れに合わせた施術をご提案します。診断・薬の判断は必ず医師にご相談ください。

FAQ・よくある質問

Q1. 産後うつは整体で楽になることがありますか?

整体が直接産後うつを解決するわけではありませんが、体の緊張をゆるめることで自律神経が整いやすくなり、睡眠の質が変わってきたり、気持ちが少し落ち着きやすくなることがあります。効果には個人差があります。まず医療機関での診断・関わりを受けていただき、その補完として整体をご活用いただくことをおすすめします。

Q2. 産後うつはどのくらいの割合でなりますか?

出産後の女性の10〜20%に産後うつが見られると言われています。決して珍しい状態ではなく、体のホルモン変動が主な原因です。「心が弱いから」「根性がないから」というものではありません。

Q3. 産後うつはどのくらいで落ち着きますか?

個人差が大きく、数か月で落ち着く方もいれば、1年程度かかる方もいます。早期に医療機関に相談して適切なサポートを受けることが、回復を早めることにつながります。

Q4. 授乳中でも整体を受けられますか?

授乳中でも整体は受けられます。産後の体の特性を考慮した、負担の少ない施術を行っています。気になることがあれば施術前にお伝えください。

Q5. パートナーが産後うつかもしれません。どうすればいいですか?

まず産婦人科か心療内科に一緒に相談することをおすすめします。そのうえで、「何を手伝えばいいか」を具体的に聞いてあげてください。「何でも言って」よりも「洗い物はやるよ」「今夜の沐浴は担当するよ」という具体的な申し出が、心の負担を軽くすることが多いです。

Q6. 赤ちゃんを連れて来院できますか?

はい、お子さんを連れてのご来院も対応しております。事前にお知らせいただければ、施術室でそばに寝かせておくなどの配慮を行います。

Q7. 整体を受けると産後うつが悪化することはありますか?

一般的には施術で悪化するケースは少ないですが、体の状態によっては一時的に疲労を感じる方もいます。体調が思わしくない日は無理せずお休みいただき、必ず施術前に体調をお知らせください。

Q8. 産後うつと「マタニティブルーズ」はどう違いますか?

マタニティブルーズは産後3〜5日ごろに現れる一時的な涙もろさや気分の波で、多くは1〜2週間で自然に落ち着きます。産後うつはそれより長く続き、2週間以上気分の落ち込みや育児への困難さが続く場合に疑われます。区別が難しい場合は産婦人科に相談してください。

Q9. 東洋医学では産後うつをどう見ますか?

東洋医学では、出産によって「腎(じん)=回復力の貯金」と「心(しん)=精神・感情を司る機能」が大きく消耗した状態と見ます。体の根本的な気(エネルギー)が不足しているため、休んでも回復しにくい、気力がわかない、眠りが浅いという状態が続きやすくなります。施術ではこの消耗を補う方向でアプローチします。

Q10. 何回くらい通えばいいですか?

状態によって異なりますが、まず3〜5回ほど通っていただき、体の変化を確認しながら次のステップを考えます。「何回通ってください」と一律に言うのではなく、体の状態と生活のリズムに合わせてご提案します。

Q11. 医師の診察と並行して整体を受けてもいいですか?

はい、並行して受けていただくことは問題ありません。医師に処方された薬の内容や方針をお知らせいただければ、それに合わせた施術内容を調整します。

Q12. 産後うつで体のどこが緊張しやすいですか?

首・肩・背中(特に肩甲骨のあいだ)・骨盤まわりが緊張しやすいです。また、胸(横隔膜のあたり)がこわばって呼吸が浅くなっているケースも多く見られます。

Q13. 男性(父親)も産後うつになることがありますか?

はい、父親にも産後うつが見られることがあります。育児の責任感・仕事との両立・パートナーの変化への戸惑いなどが重なって、気力の低下や不眠が現れることがあります。父親の産後うつは見過ごされやすいため、体や心の変化に気づいたら一人で抱えずに相談することが大切です。

Q14. 骨盤矯正も一緒に受けられますか?

産後の骨盤ケアも施術の中でサポートしています。ただし、精神的な不調が強い時期は骨盤への直接的な強い刺激は避け、まず体全体の緊張をゆるめることを優先します。状態を確認しながら進めます。

Q15. 産後うつが続いている間、食事で気をつけることはありますか?

甘いもの・小麦製品・乳製品の過剰摂取は、体の炎症や腸内環境の乱れを通じて気分の不安定さに影響することがあります。これらを完全にやめる必要はありませんが、過剰になっているときは少し意識してみてください。また、鉄分・たんぱく質・ビタミンB群の不足は産後の体の消耗を深めやすいため、産婦人科や栄養士への相談も選択肢の一つです。

Q16. 産後うつで整体に行くのをためらっています。どんな人が来ていますか?

「整体なんて大げさかもしれない」「こんな状態で行っていいのか」と思っている方が多いです。当院には、医療機関に通いながら体のケアもしたい方、症状はそれほど重くないけれど体の疲れが抜けない方、誰かに話を聞いてほしいけれど病院に行くほどかわからない方などが来られています。どんな状態でも、まず体の緊張をゆるめることからはじめられます。

まとめ――福岡市で産後うつに悩んでいる方へ

産後うつは、あなたの弱さではありません。

出産というからだの大変動のあと、ホルモンが急落し、睡眠を奪われ、育児という初めての責任を担いながら、体がぎりぎりの状態で続けてきた結果です。

「自分がおかしい」「もっと頑張らなければ」と思う気持ちはよくわかります。でも今のあなたにいちばん必要なのは、頑張りではなく、体の緊張をゆるめること、そして一人で抱えないことです。

まず産婦人科や心療内科などの医療機関に相談してください。そのうえで、体のケアも一緒に受けたいと思ったとき、福岡市の常若整骨院が、体の緊張をゆるめるサポートとして隣にいます。

「病院では異常がないと言われたけれど、体がずっとつらい」「薬を処方されているけれど、体のこわばりが取れない」「一人で抱えてきて、もう限界かもしれない」。

そう感じている方に、この場があります。

一人で全部やろうとしなくていい。今日より少しだけ体がゆるむ日を、一緒につくっていきましょう。

院長プロフィール

冨高誠治(とみたか せいじ)
常若整骨院 院長(福岡市)
施術歴20年 / 延べ25,000名を施術

整体・気功・東洋医学を軸に、体と心を一体として診る施術を行っています。「早く卒業できるように」を大切にしており、依存ではなく自立を目指したサポートを心がけています。整体師向けの教育活動も行っています。