
嗅覚障害が長引く本当の理由|福岡市・常若整骨院が整体から解説する体質と嗅神経の回復
なぜ嗅覚障害は長引くのか
嗅覚障害が長引く方の多くは、こんな言葉をもらいます。「嗅神経が傷ついているので、自然に戻るのを待つしかない」と。しかし実際には、半年、1年が経っても匂いが戻らず、途方に暮れている方が少なくありません。
なぜ戻らないのか。そこには、嗅神経そのものの問題だけでなく、体全体の回復力が落ちているという背景があります。
嗅細胞は、脳につながる神経細胞としては例外的に再生能力を持っています。鼻の粘膜にある嗅上皮(きゅうじょうひ)と呼ばれる部分に嗅細胞が並んでおり、傷ついても一定の条件が整えば新しい細胞が生まれてきます。しかし、「条件が整えば」というのが重要です。その条件には次のものが含まれます。
嗅粘膜への十分な血流が確保されていること。自律神経が副交感神経優位に切り替わり、粘膜の修復が進んでいること。全身の炎症状態が落ち着いていること。睡眠の質が保たれていること。こうした条件が揃わないと、嗅細胞の再生はなかなか進みません。
さらに、長期にわたって匂いを感じない状態が続くと、脳側の問題も出てきます。嗅覚は他の感覚と違い、記憶や感情と結びついた脳の古い部分、嗅球・扁桃体・海馬と直接つながっています。長期間刺激が届かないと、脳の嗅覚に関わる部位が刺激を受け取る準備を緩め始め、たとえ嗅細胞が回復してきても「脳がうまく匂いを受け取れない」という状態になることがあります。
コロナ後遺症として嗅覚障害が長引く場合には、これに加えて全身の気力・体力の消耗、自律神経のリセット不全、腸内環境の長期的な乱れが重なります。当院で延べ25,000名を診てきた経験では、嗅覚障害が半年以上続いている方ほど、体全体が「余力のない状態」になっているケースが目立ちます。頑張ろうとしても疲れがたまりやすく、眠りが浅く、食後の消化が重い、そういう体のサインが重なっている方の回復は、特に時間がかかりやすい傾向があります。
嗅覚障害が長引く理由をひとことで言うと、「嗅神経の修復に必要なエネルギーと環境が、体に残っていない」という状態です。症状が出ている鼻だけを見ていても変わらない理由が、ここにあります。
嗅覚障害が起きやすい人の特徴
嗅覚障害には、匂いが弱くなる「嗅覚低下」、まったく感じなくなる「嗅覚脱失」、実際にない匂いを感じる「異臭症・嗅覚過敏」といったタイプがあります。当院で相談を受ける方に共通している傾向をまとめると、次のようになります。
とても真面目で、仕事・家事・育児を一人で抱え込んできた背景がある。休んでいても「もっとやらなければ」という気持ちが続く。睡眠時間はとれているつもりでも、朝起きたときに疲れが残っている。食欲はあるがなんとなく消化が重い。冷えやすく、特に足先や手先が冷たい。以前と比べて気力がわきにくくなっている。季節の変わり目や体力が落ちたタイミングに症状が悪化しやすい。
これらが重なっている方ほど、嗅覚の回復に時間がかかる傾向があります。「自分のことを後回しにしてきた」という背景が、体質的な消耗として積み重なっていることが多くあります。
嗅覚障害と整体の関係
はっきり伝えておきます。整体は嗅覚障害そのものを「どうにかする」ものではありません。
整体が担えるのは、体全体の緊張をゆるめて自律神経の切り替えを助け、全身の血流と回復力を底上げすることです。嗅粘膜に新しい細胞が生まれやすい環境を、体のコンディション面から整える、そういう役割です。
具体的には、次のような変化が起きやすくなります。首・後頭部の緊張がゆるむことで、頭部への血流が改善しやすくなります。横隔膜が動きやすくなり呼吸が深まることで、副交感神経が働きやすくなります。腸の動きが整いやすくなり、腸内環境の回復をサポートしやすくなります。全身の慢性的な過緊張が抜けてくることで、眠りの質が変わりやすくなります。
「においを感じたくて鼻だけを見ていた」という方が、体全体の緊張と向き合うことで「眠りが変わった」「冷えが楽になった」という変化を先に感じ、その後で匂いが少しずつ戻り始めた、というケースを多く見てきました。症状が出ている場所だけでなく、体の全体を整えるという視点の転換が、長引く嗅覚障害の回復に関わることがあります。
ただし整体は医療行為ではありません。嗅覚障害の原因によっては、耳鼻咽喉科での診察が最優先になります。手術が必要なケースや、ステロイド点鼻薬・亜鉛補充など薬による対応が有効なケースもあります。整体はあくまで体の回復力を整えるサポートの立場です。
福岡市で整体を探す人が知っておくべきこと
嗅覚障害で整体を探すとき、いくつかの点を確認しておくと選びやすくなります。
症状の経緯を丁寧に聞いてくれるかどうか。嗅覚障害は感冒後・コロナ後、副鼻腔炎、頭部外傷、自律神経性など原因によってアプローチが異なります。症状の場所だけを見るのではなく、いつから・どういう経緯で・体全体の状態はどうかを把握しようとしてくれる院を選んでください。
医療機関との連携に対して柔軟かどうか。「整体だけで大丈夫です」と断言する院は、嗅覚障害の複雑さを把握していない可能性があります。医療機関との並行受診を前提にしてくれるかどうかは重要な確認ポイントです。
セルフケアまで一緒に考えてくれるかどうか。施術だけで完結するのではなく、日常の生活習慣・食事・睡眠の改善まで視野に入れて話してくれる院が、長期的な変化につながりやすい傾向があります。
福岡市早良区・西新駅から徒歩圏にある常若整骨院では、嗅覚障害の相談においても、まずカウンセリングで体全体の状態と生活背景を丁寧に聞くことから始めています。「鼻の問題」として捉えるのではなく、体全体の回復力として向き合う視点を大切にしています。
常若整骨院の考え方
常若整骨院では、嗅覚障害を「鼻の問題」として捉えるのではなく、「体全体の回復力が落ちた結果として嗅覚が影響を受けている」という視点で向き合っています。
施術の流れは、カウンセリング・施術・セルフケアの三本柱です。
カウンセリングでは、いつから嗅覚が変化したか、どんなきっかけがあったか、睡眠・食事・ストレスの状態、日常の生活習慣を聞きます。嗅覚障害の背景には、過労・ウイルス感染後の体力消耗・強いストレス体験など、方によって異なる要因が重なっています。その全体像を把握してから施術を行います。
施術では、体全体の緊張をゆるめることを最初に行います。特に首・後頭部・横隔膜・骨盤底の緊張は、嗅覚の回復に大きく関わってくる部位です。交感神経と副交感神経の切り替えがスムーズにできる状態をつくることが、回復への土台になります。
セルフケアでは、毎日の生活でできることを具体的にお伝えします。嗅覚トレーニング(においを嗅ぐリハビリ)は、体が整った状態で行うと効果の出方が変わってきます。体のコンディションを整えながら行うことで、脳が匂いの刺激を受け取りやすくなるからです。
東洋医学から見た嗅覚障害
東洋医学では、嗅覚は「肺(はい)」と深く関係すると考えます。肺は鼻を主る(つかさどる)臓器で、肺の気が充実していれば、鼻の通りは良く匂いもよく分かります。逆に肺の気が不足したり、外からの邪気(ウイルスや冷えなど)に侵されると、鼻の機能が落ち、嗅覚に影響が出やすくなります。
しかし嗅覚障害が長引く場合、肺だけでなく「腎(じん)」と「脾(ひ)」も関わってくることが多くあります。東洋医学の「腎」とは、現代医学の腎臓とは少し違い、生命力や回復力の貯蔵庫のような役割を持つ概念です。腎の力が充実しているときは回復が早く、消耗しているときはあらゆる修復が遅れます。長期にわたる過労・睡眠不足・慢性的なストレスは腎を消耗させやすいと言われています。
東洋医学の「脾」は、食べたものを気血(体のエネルギーと血流)に変える変換機能を担います。脾が弱ると、いくら食事をとっても栄養が全身にうまく行き渡らず、鼻粘膜や嗅神経への栄養供給が追いつかなくなります。嗅覚トレーニングを続けているのに変化が出にくい方には、この脾の弱りが背景にあることがあります。
当院では、嗅覚障害を次の3つのタイプで見立てることが多くあります。
肺気虚型(はいききょたい)とは、肺の気が不足している状態です。風邪やコロナ後に嗅覚が落ちた方、疲れやすく声が弱い、乾いた咳が出やすい、皮膚が乾燥しやすいという特徴があります。季節の変わり目に体調が崩れやすく、体の表面(皮膚・粘膜)を守る力が弱っています。感冒後嗅覚障害の初期から中期にかけて多くみられるタイプです。
腎精虚型(じんせいきょたい)とは、腎の生命力が消耗している状態です。長年の疲労蓄積や、コロナ後遺症で体力が落ちた方に多くみられます。腰がだるい、足が冷えやすい、夜中に目が覚める、耳鳴りが気になるという特徴が重なります。嗅覚だけでなく、全身がじわじわと弱っている感覚がある方がこのタイプです。回復に時間がかかる傾向があり、焦らず体の底力を整える長期的なアプローチが必要になります。
脾虚型(ひきょたい)とは、胃腸の変換力が落ちている状態です。食欲はあるのに体が重い、食後に眠くなりやすい、消化が遅い、むくみやすいという方が多くなります。胃腸が弱ると食べたものが気血に変わらず、嗅粘膜への栄養供給が滞ります。嗅覚トレーニングを続けているのに変化が出にくい方に、このタイプが多い印象があります。
東洋医学では、これらのタイプを組み合わせて見立て、体の足りているところと不足しているところを整えていくアプローチをとります。
ツボについて
東洋医学的なアプローチで参考になるツボをご紹介します。ただし、ツボの刺激は症状の種類や体質によって合う・合わないがあります。強く押しすぎず、気持ちいい程度を目安にしてください。
迎香(げいこう)は、小鼻のきわ、鼻の両脇にあるツボです。両手の人差し指を小鼻の両側に当て、軽く押しながら円を描くように撫でると、鼻の通りが変わりやすくなることがあります。
合谷(ごうこく)は、手の甲で親指と人差し指の骨が交わる少し手前のくぼみにあります。頭部・顔・鼻への気の流れを整えるツボとして広く使われます。軽く押す程度で十分です。
足三里(あしさんり)は、膝の外側から指4本ぶん下、すねの外側のくぼみです。脾の機能を補い、胃腸の働きを整えることで全身のエネルギー供給を助けます。長引く不調の回復に広く活用されるツボです。
太渓(たいけい)は、内くるぶしの頂点とアキレス腱の間のくぼみにあります。腎のエネルギーを補う代表的なツボで、慢性的な疲労感・腰の重さ・冷えに用いられます。嗅覚が長期間回復しない方の体質改善に、腎のアプローチとして参考になります。
太淵(たいえん)は、手首の内側、親指側のくぼみにあります。肺の気を補うツボで、肺気虚型の嗅覚障害に参考になります。呼吸を深めるセルフケアと組み合わせると効果的です。
自律神経と嗅覚障害の関係
自律神経とは、体のアクセルとブレーキのような役割を持つ神経系です。交感神経(アクセル)が優位なときは体が緊張して活動モードになり、副交感神経(ブレーキ)が優位なときは体がゆるんで修復モードになります。
嗅覚の回復には、体が修復モードになれる時間が必要です。ところが、慢性的なストレスや過労で交感神経が常に優位になっている状態では、体はアクセルを踏み続けて、ブレーキを踏む時間がありません。睡眠中でさえ体が緊張したままだと、嗅粘膜の修復が進みにくくなります。
さらに、嗅覚障害が続くこと自体がストレスになります。「匂いが感じられない不安」「食事の楽しみがなくなった喪失感」「日常生活の支障」という心理的負担が交感神経をさらに活性化させ、体を緊張モードに押し込みます。体が緊張するから嗅覚が回復しにくく、嗅覚が回復しないから体が緊張する。この循環が長引く原因のひとつです。
嗅覚は感情・記憶と特別な関係にある感覚です。他の感覚(視覚・聴覚など)と違い、嗅覚の情報は脳の感情中枢(扁桃体・海馬)に直接届きます。好きな人の香り・子どもの頃の懐かしい匂い・食卓の匂いが一瞬で記憶を呼び起こすのはそのためです。嗅覚が失われると、感情や記憶と結びついた日常の小さな喜びが一緒に薄れていく感覚があります。そのことが気持ちを落ち込ませ、さらに体の緊張を深める、という流れが生まれやすくなります。
この循環を断つためには、意識的に体をゆるめる機会を日常に組み込むことが大切です。整体はその一つの手助けになります。ただし整体だけですべてが解決するわけではなく、日常の生活習慣との組み合わせが重要です。
実際に多いケース
当院で嗅覚障害の相談を受ける方の中で、特に多いパターンが3つあります。
ひとつ目は、コロナ・感冒後に嗅覚が落ちたまま半年以上経過しているケースです。感染時の急性期には目立つ症状がなかったのに、後から嗅覚が変化した方もいます。回復を急いで嗅覚トレーニングを始めたが変化が出ない、という状態で来られる方も多くいます。検査では問題がないと言われているため、「自分ではどうにもできない」という感覚で来られることが多い印象です。
ふたつ目は、副鼻腔炎が慢性化しているケースです。鼻づまりや鼻水は波があるが、においだけがいつまでも鈍い、という状態が続いています。耳鼻科での薬による対応と並行して、体全体のコンディションを整えたいという希望で来られます。
みっつ目は、「検査では異常がない」と言われたケースです。自律神経性の嗅覚障害やストレス性の場合、検査上に変化が出にくいことがあります。「異常はないと言われたのに、においがわからない」という状態は、体全体の消耗や自律神経の乱れが背景にあることが多くあります。検査で異常がないからこそ、「自分の気のせいかもしれない」という不安を抱えている方も少なくありません。
3人の事例
事例1|仕事のプレッシャーが続いた40代男性
長期にわたる職場でのプレッシャーが続いていた方でした。コロナに感染後、嗅覚が3割程度まで落ちたまま9か月が過ぎていました。耳鼻咽喉科でのステロイド点鼻薬による対応も続けていましたが変化が乏しく、知人の紹介で来院されました。
初回のカウンセリングでは、睡眠が5〜6時間で目が覚めやすく、仕事の疲れが週末に残るようになっていること、食後に胃が重い感覚が続いていると話されていました。体の緊張を確認すると、首から後頭部・横隔膜が特に固くなっていました。
施術では全身の緊張をゆるめ、特に首・後頭部・横隔膜を中心にアプローチしました。セルフケアとして、食後すぐ横にならない・夜のスマホ時間を1時間以内にする・湯船に浸かる習慣を提案しました。
数回の施術を経て「眠りが深くなってきた気がする」「食後の重さが減ってきた」という変化が先に出ました。においの回復については個人差が大きく時間がかかりましたが、「以前より匂いを感じやすくなってきた」という変化が出ました。
効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。
事例2|育児と家事を一人で担ってきた30代女性
第二子出産後から嗅覚が鈍くなったことに気づき、最初は産後の疲れと思っていたものの、1年が経っても改善しないため来院されました。検査上の異常はないと言われていました。
睡眠時間は6時間ほどですが夜中に目が覚めやすく、体が常に冷えていて足が特に冷たい、食欲はあるが体に力が入らないという状態でした。東洋医学的には腎精虚・脾虚の複合タイプとして見立てました。
全身の緊張をゆるめる施術に加え、冷たいものを食事から少しずつ減らす・首とお腹を冷やさない・夜は早めに布団に入るという生活面のアドバイスも行いました。「食事の匂いがうっすら戻ってきた」という変化が出始め、気持ちの上でも「少し前より楽になった」という声をいただきました。
回復のペースは個人差があり、すべての方に同様の変化が出るものではありません。
効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。
事例3|長年の不調でどこに行っても変わらなかった50代女性
更年期の時期から嗅覚が鈍くなり始め、耳鼻科・神経内科・漢方外来と複数の医療機関を受診したが「これ以上難しい」と言われた状態で来院されました。実際にない匂いがする「異臭症」も並行してありました。
全身の慢性的な緊張・眠りの浅さ・更年期による体力の消耗が長年積み重なっていた状態でした。腎精虚を中心に、肺気虚の要素も合わさっているタイプと見立てました。「今すぐ匂いを取り戻す」というより「体全体の回復力を整え直す」という方向で、長期的に施術を継続されています。
「異臭症が出る頻度が減ってきた」「全体的に体が楽になっている」という変化が出ています。嗅覚そのものの完全な変化については個人差があります。
効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。
自宅でできるセルフケア
嗅覚障害には、日常の生活習慣が大きく関わります。次のことを無理のない範囲で実践してみてください。
首とお腹を冷やさない。エアコンの冷気が直接当たらないよう、薄手のストールやカイロを活用してください。嗅粘膜への血流は冷えで落ちやすくなります。
嗅覚トレーニングを体をゆるめた状態で続ける。バラ・ユーカリ・レモン・クローブなど4種類の香りを1日2回、20秒ずつ嗅ぐリハビリです。「集中して匂いを感じ取ろう」と力まず、体をゆるめリラックスした状態で行う方が、脳が刺激を受け取りやすくなります。
湯船に浸かる習慣をつくる。38〜40度のぬるめのお湯に15〜20分浸かることで、全身の血流が改善し、副交感神経が働きやすくなります。
夜のスマホを減らす。交感神経が刺激され続けると睡眠の深さが失われます。寝る1時間前からスマホ・PCを手放し、体を修復モードに移行させてください。
食事で胃腸に負担をかけない。冷たいもの・甘いもの・乳製品・小麦の過剰摂取は脾(消化機能)を消耗させやすいとされます。温かく消化しやすいものを食事の中心にすることで、体の栄養供給力を底上げしやすくなります。
深呼吸を1日3回。吐くことを先に意識し、息を細く長く吐き切ってから自然に吸う、という呼吸を3〜5回繰り返します。横隔膜がゆるみ、副交感神経が働きやすくなります。これは、嗅覚トレーニングを行う前に一呼吸おくと、より取り組みやすくなります。
症状を責めない。「なぜ戻らないのか」「自分の何がいけないのか」という自己批判は交感神経を高め、体の緊張を深めます。体がいまできることを丁寧にやりながら、回復を急がないという姿勢も、長期的な変化を引き寄せる要素になります。
医療機関との連携について
嗅覚障害は、整体だけで対応できない場合があります。次のような状態がある場合は、まず医療機関を受診してください。
嗅覚の変化が急に起きた場合、または頭痛・頭部外傷・発熱を伴う場合は、耳鼻咽喉科・神経内科を優先してください。副鼻腔炎が疑われる場合(鼻詰まり・黄色い鼻水・顔の圧迫感)は耳鼻咽喉科での検査が必要です。嗅覚の変化と同時に高熱・ひどい倦怠感・激しい頭痛がある場合は緊急の受診が必要です。もともとがんの既往がある方で嗅覚変化が出た場合は、まず担当医に相談してください。
整体は医療機関での対応と並行して活用するものです。「整体に来ているから医療機関は不要」という判断は、状態によっては危険な場合があります。診断・薬の判断は必ず医師に相談してください。
よくある質問(FAQ)
Q. 嗅覚障害は整体で良くなりますか?
整体が直接嗅覚を回復させるものではありません。体全体の緊張をゆるめ、自律神経と血流の環境を整えることで、回復しやすい身体の土台をつくるサポートができます。医療機関での対応と並行して活用することをお勧めします。
Q. コロナ後の嗅覚障害がずっと続いているのはなぜですか?
コロナ感染後の嗅覚障害が長引く背景には、嗅神経周囲のダメージに加え、全身の気力・体力の消耗、自律神経のリセット不全、腸内環境の長期的な乱れが重なっていることが多くあります。体質的な土台が整わないと、嗅神経の再生が進みにくくなります。
Q. 嗅覚トレーニングを続けているのに変わりません。なぜですか?
嗅覚トレーニングは、体が修復モードになれている状態で行うと効果が出やすくなります。慢性的な疲労・冷え・睡眠不足・消化不良がある状態では、脳と体がトレーニングの刺激を受け取りにくくなっています。まず体全体のコンディションを整えることが先になる場合があります。
Q. 嗅覚障害で受診すべき科はどこですか?
まずは耳鼻咽喉科を受診するのが基本です。副鼻腔炎・嗅裂の閉塞・薬剤性など、医療での対応が必要な原因を除外することが先決です。「検査で異常なし」と言われた場合は、自律神経外来・神経内科・心療内科へのご相談も選択肢になります。
Q. 嗅覚障害は何年も続くことがありますか?
はい、残念ながら長年続くケースがあります。ただし「何年も続いているから絶対に戻らない」ということはありません。体の回復力の状態によって、変化が出る可能性は残っています。焦りすぎず、体全体の底上げを長期的に続けることが大切です。
Q. 異臭症(実際にない匂いがする)にも整体は関係しますか?
異臭症は、嗅神経が回復する途中で起こることがあります。自律神経の過緊張が長期間続いていると、脳の感覚処理が過敏になり、実際にない匂いを感じることがあります。体全体の過緊張をゆるめるアプローチが、異臭症の落ち着きに関わることがあります。
Q. 副鼻腔炎による嗅覚障害と、コロナ後の嗅覚障害は違いますか?
はい、仕組みが異なります。副鼻腔炎による嗅覚障害は、鼻の粘膜の腫れや鼻水によって匂いの分子が嗅細胞に届かない状態(気導性嗅覚障害)です。コロナ後・感冒後の嗅覚障害は、嗅神経自体や周囲の支持細胞がダメージを受けた状態(末梢神経性嗅覚障害)です。原因によって対応が異なるため、耳鼻咽喉科での診断が重要です。
Q. 嗅覚障害があると気持ちも落ち込みます。整体は関係しますか?
嗅覚は感情・記憶と直接つながった感覚です。においがわからなくなると、食事・懐かしい記憶・日常の小さな喜びが変わり、気持ちが落ち込みやすくなります。「においが戻らない不安」がさらに体を緊張させる悪循環もあります。体の緊張をゆるめる整体のアプローチは、気持ちの安定にも間接的に関わることがあります。
Q. 漢方薬と整体を組み合わせても良いですか?
問題ありません。漢方薬は体質に合ったものを選ぶと全身の回復力を整えるのに役立ちます。整体と漢方薬はともに「体の回復力を底上げする」という方向性が共通しています。漢方薬の選択は漢方専門の医師・薬剤師にご相談ください。
Q. 嗅覚障害は自然に戻ることはありますか?
はい、特に感冒後の嗅覚障害では自然に変化するケースもあります。嗅細胞は再生能力を持つため、体のコンディションが整えば回復に向かうことがあります。ただし、長期間(1年以上)変化がない場合は、何らかの介入を検討することをお勧めします。
Q. 整体に来るタイミングはいつが良いですか?
「嗅覚の変化に気づいてから、医療機関での診察を済ませた後」というのが基本的な流れです。原因の把握と医療上の対応を終えてから、体全体のコンディション管理のために整体を活用していただくのが、最もスムーズな流れです。医療機関と並行して来られる方も多くいます。
Q. 嗅覚障害の回復に必要な期間はどのくらいですか?
原因や体質によって大きく異なります。感冒後嗅覚障害の場合、嗅覚トレーニングを続けて回復に3か月〜1年以上かかることが多いとされています。体全体のコンディションを整えながら取り組むと、回復しやすい環境が整いやすくなりますが、具体的な期間は個人差があり、保証できるものではありません。
Q. コロナ感染から1年以上経っていますが、今からでも変化は出ますか?
可能性は残っています。嗅神経の再生は非常に緩やかな場合がありますが、体のコンディションを整えることで環境が変わることがあります。長期間経過していても、諦めずに体全体の回復力を底上げする取り組みを続けることが大切です。
まとめ
福岡市で嗅覚障害に悩んでいる方へ。匂いがわからなくなった、コロナ後からずっと嗅覚が戻らない、嗅覚トレーニングを続けているのに変わらない、検査では異常がないと言われた、そういう方に向けてこの記事を書きました。
嗅覚障害が長引く背景には、嗅神経の局所的な問題だけでなく、全身の回復力の低下・自律神経の慢性過緊張・体の冷え・消化機能の弱りが重なっていることが多くあります。「鼻だけを見ていても変わらない」という方が、体全体を整え始めることで少しずつ変化を感じてきたケースを、当院でも多く見てきました。
整体に即効性を期待するものではありません。ただ、体全体の緊張をゆるめ、自律神経と血流の環境を整えることで、回復しやすい土台をつくることはできます。耳鼻咽喉科での対応と並行しながら、体のコンディションを整えていく選択肢のひとつとして、整体を活用していただければと思います。
一人で抱え込まず、まず体の緊張をゆるめることから始めてみてください。
院長プロフィール
冨高誠治(とみたか せいじ)。常若整骨院(福岡市早良区・西新駅から徒歩圏)院長。施術歴20年。延べ25,000名の施術経験を持つ。
整体・気功を軸に、東洋医学の視点から体全体のエネルギーの流れを整える施術を行っている。慢性的な不定愁訴・自律神経の乱れ・長年変わらない不調を専門とし、「検査で異常なし」と言われながらも変化が出ない方の相談に多く対応してきた。嗅覚障害についても、耳鼻咽喉科での対応と並行しながら体全体の回復力を整えるサポートを行っている。整体は医療行為ではないため、診断・薬の判断は必ず医師に相談いただく立場を明確にしている。症状が強い場合や急激に悪化した場合は、医療機関の受診を最優先にすることを基本方針としている。











