嗅覚障害が長引く理由|コロナ後遺症・慢性の嗅覚喪失と福岡市での整体ケア
結論から言うと、長引く嗅覚障害には、嗅神経そのものへのダメージと、それを回復させるはずの体の力が低下していることが重なっているケースが多くあります。
ポイントをまとめると、次の3点です。まず、嗅覚が長引く背景には「神経の回復が追いついていない」という状態があること。次に、整体でできることは嗅覚を直接もとに戻すことではなく、体の緊張をゆるめて回復しやすい土台をつくるサポートであること。そしてこの記事は、コロナ感染後に匂いが戻らない、慢性的に鼻の感覚が落ちている、病院では「時間が経てば戻るかもしれない」と言われたままという方を想定して書いています。
嗅覚が失われる経験は、日常のあちこちで影響が出ます。食事の楽しさが半減する。ガス漏れや煙のにおいに気づけないという不安が生まれる。好きだった香りが感じられなくなり、気持ちまで沈んでいく。それでも「たいした病気じゃない」と後回しにしてきた方が、じつはとても多いのです。
福岡市・常若整骨院では、嗅覚障害の方に対して「体からできるアプローチ」をお伝えしています。施術歴20年の経験をもとに、体の緊張をゆるめること、自律神経のバランスを整えること、そして生活の土台を立て直すことを軸に関わっています。ひとりで抱え込まず、まず読んでみてください。
なぜ嗅覚障害は長引くのか
長引く嗅覚障害の方には、嗅神経(においを脳に伝える神経)が回復しきれていないケースが多くあります。
においを感じるしくみを簡単に言うと、空気中のにおい分子が鼻の奥にある「嗅上皮(きゅうじょうひ)」という部分に届き、そこにある嗅細胞が反応して、嗅神経を通じて脳に信号を送ります。この経路のどこかが障害を受けると、においがわからなくなります。
嗅覚障害は、大きく3つのタイプに分かれます。
一つ目は気導性嗅覚障害です。副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎などによって鼻の中がつまり、においの分子が嗅上皮まで届かない状態です。原因となる炎症が落ち着けば比較的回復しやすいタイプです。
二つ目は嗅神経性嗅覚障害です。ウイルス感染(風邪・インフルエンザ・新型コロナなど)によって嗅細胞や嗅神経そのものが傷つく状態です。回復に時間がかかり、神経のダメージの程度によっては症状が残るケースがあります。
三つ目は中枢性嗅覚障害です。においの信号を処理する脳(嗅球・嗅索など)に問題がある状態で、頭部外傷、脳梗塞、神経変性疾患などが原因になることがあります。
新型コロナウイルス感染症による嗅覚障害は、二つ目の嗅神経性に分類されることが多く、ウイルスが鼻の中の「支持細胞」に感染することで、嗅神経細胞の栄養補給や位置固定のしくみが乱れると考えられています。研究によると、感染から1年以上経っても嗅覚に問題がある方が46%にのぼり、7%は1年後も嗅覚を完全に失ったままというデータもあります。
ここで大切な点があります。嗅神経細胞には、傷ついても新しい細胞を作り直す「再生能力」があります。ただし、その再生を支えるためには、体に十分な栄養・血流・安定した神経の環境が必要です。慢性的なストレス、睡眠不足、体の冷え、食生活の乱れがあると、この再生のペースが落ちます。
病院での検査で「異常がない」とされながらも、においが戻らないケースの多くは、こうした「回復力の土台が整っていない」状態が関係しています。鼻の中に問題がないとしても、体全体の回復力が低ければ、嗅神経はなかなか元に戻れないのです。
嗅覚障害に対して整体でできること・できないこと
整体は嗅覚障害を直接回復させるものではありません。これはまず明確にしておきます。
ただし、嗅覚障害が長引く方の体を診ると、共通している状態があります。首・肩まわりの筋肉が慢性的に硬くなっている。頭部・鼻まわりの血流が落ちている。自律神経が乱れ、夜になっても体の緊張が抜けない。睡眠が浅く、疲労が抜けにくい。こういった状態が重なると、体が本来持っているはずの回復力が発揮されにくくなります。
整体でできることとして考えているのは、次のことです。首や頭部まわりの筋肉の緊張をゆるめ、頭部への血流を整えやすくすること。自律神経のバランスを整えて、睡眠の質と体の回復力を高めること。体全体の緊張を抜いて、嗅神経の再生が進みやすい土台をつくること。これらはあくまでサポートですが、「体が回復しやすい状態をつくる」という意味で、無視できない関わりです。
一方でできないことも明確にします。嗅神経の直接的な修復・再生をうながすことは、整体には難しい。医学的な診断、薬の処方、ステロイド点鼻などの医療的処置も整体にはできません。嗅覚障害が深刻な場合や急に悪化した場合、発症からまだ日が浅い場合は、まず耳鼻咽喉科を受診することを最優先にしてください。
福岡市で嗅覚障害の整体を探すときに見るべきポイント
福岡市で嗅覚障害に取り組む整体院を探すとき、最も大切なのは「できることとできないことを正直に話してくれる院かどうか」です。
「嗅覚障害を整体で改善します」と断言する院には注意が必要です。整体は医療ではなく、嗅神経の直接的な修復はできません。それを明確にしたうえで、体の緊張をゆるめるサポートや、自律神経のバランスを整えるアプローチを提案してくれる院が、誠実に向き合っている証拠です。
次に確認したいのは、カウンセリングの丁寧さです。嗅覚障害は原因が複数絡み合っていることが多く、体の状態だけでなく、睡眠・食事・ストレス・生活習慣まで含めて丁寧に聞いてくれる院のほうが、根本からアプローチできます。
施術後の変化を一緒に確認してくれることも重要です。体の重さが変わった、首の動きが楽になったなど、測定できる変化を施術の前後で確認することで、体が少しずつ変化していることが実感できます。即効性ではなく、体が変わっていく実感を一緒に積み重ねてくれる院を選んでください。
整体院と医療機関を並行して使うことは、なんら問題ありません。「どちらかを選ぶ」のではなく、それぞれの役割を理解して使い分けることが、長引く嗅覚障害への賢い向き合い方です。
常若整骨院の考え方
常若整骨院では、嗅覚障害のある方に対しても、まず体全体のエネルギーの流れと緊張の状態を確認することから始めます。
嗅覚が戻らないとき、多くの方は「鼻だけの問題」と思いがちです。ただ、20年間の施術経験から感じているのは、嗅覚が落ちている方の体には、首や後頭部の慢性的な筋肉の硬さ、消化器系の疲れ、睡眠の質の低下など、全身に影響が出ているケースが多いという点です。
当院では、初回に丁寧なカウンセリングを行います。いつから症状が始まったか、コロナやインフルエンザとの関係はあるか、睡眠・食事・ストレスの状態はどうか、ほかに気になっている体の不調はないか、聞かせていただきます。症状の部分だけでなく、生活の全体像を把握することで、本当のアプローチの方向が見えてきます。
施術では、首・後頭部・肩まわりの筋肉の緊張をゆるめることで、頭部の血流が整いやすい状態をつくります。あわせて、自律神経のバランスを整えるアプローチを行い、夜に体が自然に休まる状態を回復させることを目指します。セルフケアの指導も毎回お伝えしており、院にいない時間の積み重ねが体を変える土台になると考えています。
「依存させず、早く卒業させる」というのが、当院の基本的な考え方です。できるだけ早く、患者さん自身が体の状態を感じ取り、セルフケアで維持できる状態に持っていくことを目指しています。
東洋医学から見た嗅覚障害|肺・腎・脾の三臓が連動する
東洋医学では、嗅覚障害は「肺」「腎」「脾」という3つの臓の働きと深く関係すると考えます。
肺が鼻を主る
肺とは、東洋医学において呼吸・鼻・皮膚の働きをまとめる臓です。「肺は鼻に開竅(かいきょう)する」という言葉があり、鼻の機能は肺のエネルギー(肺気)に支えられています。肺気が弱まると、においを感じ取る鼻の力も低下すると考えます。
コロナウイルス感染症は、東洋医学的には「外邪が肺を侵した」状態と見ることができます。感染によって肺のエネルギーが消耗し、鼻への気の流れが乱れる。これが嗅覚障害の下地になる、という見立てです。
肺と表裏の関係にある大腸も関係します。東洋医学では肺と大腸は一体の系統として動いており、腸の状態が悪いと肺の気も乱れやすくなります。コロナ後遺症で腸の不調(便秘・下痢・腹部の違和感)と嗅覚障害が同時に残っている方がいますが、これは肺大腸の表裏関係から見ると整合性があります。
肺に関係するツボとして知られているのが、迎香(げいこう)です。小鼻の両わきにある少し凹んだところで、鼻の通りや嗅覚にアプローチするツボとして古くから使われています。指の腹でやさしく押さえ、鼻で深呼吸をしながら30秒ほどあてるだけでも、鼻まわりの血流感が変わることがあります。
腎が脳髄を補う
腎とは、東洋医学において「精(せい)」と呼ばれる生命エネルギーを蓄える臓です。腎精(じんせい)は、脳や神経を養う源でもあります。東洋医学では「脳は髄の海(ずいのうみ)」と表現されており、腎の働きが落ちると、神経の再生力や脳の回復力が低下すると考えます。
嗅神経は神経組織ですから、腎のエネルギー不足は嗅覚の回復に影響を与えます。加齢、過労、長引くストレス、睡眠不足が続くと腎の力が落ちます。コロナ後遺症で長期間体が消耗したあとにも、腎精が底をついている状態になりやすいと見ています。
腎に関係するツボとして太渓(たいけい)があります。足の内くるぶしの最も出ている部分から、かかとのほうへ指1本分ほどずらした、アキレス腱の手前のくぼみです。疲れを感じるとき、夜眠れないとき、長引く不調があるとき、ゆっくり押さえることで腎のエネルギーを補う働きがあると言われています。
脾が気血を生む
脾とは、東洋医学において食べたものを消化吸収し、体を動かすエネルギー(気)と血(けつ)を生み出す臓です。嗅神経が再生するためには、材料となる栄養と血流が必要です。食事が乱れていたり、冷たいものの摂りすぎで消化機能が低下したりすると、気血の生産が滞り、神経の回復が遅れます。
夏のエアコンによる体の冷えは、脾のエネルギーを消耗させやすい環境です。冷えた室内に長時間いて、冷たい飲み物ばかり飲む生活は、消化を支える体の温かさを奪います。「夏になると鼻の感覚が余計に落ちる気がする」という方の背景に、このような脾虚(ひきょ)の状態が関係していることがあります。
三陰交(さんいんこう)は、脾・肝・腎の3つの経絡が交わるツボで、内くるぶしの頂点から指4本ぶん上、すねの骨の後ろ際にあります。体全体の血の巡りと、消化機能を整える働きがあると言われています。入浴中や就寝前に、ゆっくり押さえてみてください。
自律神経と嗅覚障害の関係
自律神経とは、体のアクセルとブレーキのような働きをしています。アクセル(交感神経)は活動・緊張を担い、ブレーキ(副交感神経)は休息・回復を担います。
ストレスや過労、不規則な生活が続くと、アクセルがかかりっぱなしの状態になります。このとき鼻の粘膜を流れる血管も収縮し、嗅上皮(においを感じる部位)への血流が落ちます。血流が落ちれば、酸素や栄養の供給が減り、嗅神経細胞の再生が鈍くなります。
コロナ後遺症で嗅覚障害が残っている方の多くは、同時に倦怠感・頭のもやもや・睡眠障害・気分の落ち込みなどを抱えていることが少なくありません。これらはいずれも自律神経の乱れが関係していることが多く、体全体のアクセルとブレーキのバランスを整えることが、嗅覚の回復にも間接的につながっていきます。
「鼻だけを診れば嗅覚が戻る」のではなく、「体全体の回復力を整えることで、嗅神経も回復しやすくなる」というのが、整体から見た嗅覚障害へのアプローチです。
夜になっても体の力が抜けない、眠りが浅い、起きても疲れが取れない、という方は、自律神経のブレーキが弱まっているサインです。この状態では、どんな回復も遅れます。まず体の緊張をゆるめることを優先することが、回復への近道だと考えています。
実際に多いケース
嗅覚障害でご相談にいらっしゃる方には、いくつかの共通したパターンがあります。
最も多いのは、コロナ感染後から嗅覚が戻らないというケースです。感染当初は他の症状が目立っていたため嗅覚のことは後回しにしていたが、半年・1年経っても匂いがわからないままという方がいます。耳鼻咽喉科で検査を受けると「嗅神経の回復を待つしかない」と言われ、具体的な次の一手がないまま時間だけが経っているという状況です。
次に多いのは、何年も前から徐々に嗅覚が落ちてきたというケースです。副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎を長年繰り返す中で、いつの間にか「匂いが薄い」状態が当たり前になっていた。ある日ふと「食べ物の香りがほとんどわからない」ことに気づいて受診したが、鼻の炎症は落ち着いているのに嗅覚だけが戻らない、というパターンです。
もう一つは、強い疲労やストレスの時期を境に嗅覚が落ちたというケースです。育児・介護・仕事の重圧が続いた時期に嗅覚が落ちはじめ、その後も回復していないという方です。体の疲弊が自律神経を乱し、鼻まわりの血流と嗅上皮の状態に影響を与えたと考えられます。
どのケースも共通しているのは、「鼻だけに問題があるのではなく、体全体の回復力が落ちている」という状態です。この状態に気づかずに、鼻だけのケアを続けても限界があります。
3人の事例
次にご紹介するのは、実際に近い状況のケースを整理したものです。個人の特定につながる情報は変更しています。なお、効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。
事例1|仕事とストレスが関係したケース
40代男性。IT系の仕事でリモートワーク中心の生活が続き、1日12時間以上画面の前にいることも珍しくありませんでした。新型コロナに感染し、2週間で熱は下がったものの、匂いがほとんど感じられない状態が6ヶ月以上続いていました。食事の楽しさがなくなり、気力もわかず、「何かを失った感覚がずっとある」とのことでした。
当院では、首・後頭部・肩まわりの慢性的な筋肉の緊張が強く、頭部への血流が落ちやすい状態でした。施術と並行して、睡眠時間の確保、1日1回の鼻呼吸の意識、スマートフォンの使用時間を夜9時以降は控えることをお伝えしました。3ヶ月ほど続ける中で「少しずつ匂いの輪郭が戻ってきた」「気力が出てきた気がする」とおっしゃっていました。効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。
事例2|育児と家庭の負担が関係したケース
30代女性。第二子の育児中で睡眠が慢性的に不足していました。3年ほど前に感冒を機に嗅覚が落ち、その後「完全には戻らない」状態のまま育児を続けていました。「香水をつけても何も感じない。料理の香りもほとんどわからない」と、日常生活への影響が大きかったようです。
体を診ると、消化器系の疲れ(食欲の波が大きく、冷たいものを好んでいた)と、夜間の体の冷えが目立ちました。施術では全身の緊張をゆるめることを優先しつつ、夜に腹部を冷やさない習慣、カフェインを控えて睡眠の質を上げること、食事に温かいものを意識的に加えることをお伝えしました。半年ほどのちに「じんわり匂いが感じられる日が増えた。料理が楽しくなってきた」と教えてくださいました。効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。
事例3|長年の不調でどこに行っても変わらなかったケース
50代女性。副鼻腔炎を15年以上繰り返し、耳鼻咽喉科での内服・点鼻・手術も経験しましたが、嗅覚は「5割くらいしか戻らない」状態が長く続いていました。「もう諦めているけれど、少しでも変わればと思って来た」とおっしゃっていました。
体を診ると、全身の筋肉が長年の疲弊で硬く、特に後頭骨・頸椎まわりの緊張が顕著でした。東洋医学的には肺と脾の両方が消耗しており、気血が回りにくい状態でした。施術でゆっくりと全身の緊張をほぐしていくと、「頭が少し軽くなった」「鼻で息がしやすくなった気がする」という変化が出始めました。嗅覚が完全に元通りになったわけではありませんが、「体全体がだいぶ楽になった。食事の香りがうっすら感じられる日が増えた」とのことでした。効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。
自宅でできるセルフケア
嗅覚障害のある方が日常でできることをまとめます。難しいものはありません。続けやすいことから始めてください。
迎香(げいこう)のマッサージを習慣にする。小鼻の両わきのくぼみに指の腹を当て、やさしく円を描くように30秒ほどほぐします。朝起きたときと就寝前に行うと習慣づけやすいです。鼻まわりの血流がじんわり改善します。
嗅覚トレーニングを始める。バラ・ユーカリ・レモン・クローブの4種類の香りを1日2回、各10秒程度ゆっくり嗅ぎます。香りと記憶をつなぐ神経の回路を刺激する方法で、医療の場でも用いられているリハビリの手法です。精油(アロマオイル)を使って自宅で始められます。
首と肩の緊張をゆるめる。顎を引いてゆっくり頭を左右に倒す、肩を大きくゆっくり後ろに回す。1回10〜15秒、呼吸を止めずに行います。首まわりの緊張が緩むと、頭部の血流が整いやすくなります。
鼻を冷やさない。夏のエアコンの風が直接顔・鼻に当たる環境では、鼻粘膜が冷えて血流が落ちます。エアコンの向きを変える、薄手のマスクを活用するなど、鼻が冷えすぎない工夫をしてください。
温かいものを食べる。冷たい飲み物・食べ物が続くと、脾(消化機能)が疲弊して気血の生産が落ちます。朝に温かいスープや白湯を一杯飲むだけでも、体の内側から温める習慣になります。
睡眠を7時間確保する。嗅神経の再生は、深い眠りの時間に進みます。夜のスマートフォンを減らし、できるだけ同じ時間に布団に入ることが、体の回復力を上げる最も効果的な手段の一つです。
腸を整える。東洋医学では肺と大腸は表裏一体です。腸の調子が落ちると肺の気も乱れやすくなります。食物繊維を意識的に摂る、発酵食品(納豆・味噌など)を日常に取り入れる、小麦や砂糖を減らすなど、腸からのアプローチも嗅覚の回復を支える一つの手段です。
自分を責めない。嗅覚が戻らないことへの焦りと不安が、体の緊張をさらに強めます。「体が回復しようとしているプロセスの中にいる」と思って、1日1日を丁寧に過ごすことが、遠回りに見えて最も確実な道です。
医療機関との連携について
嗅覚障害は、まず耳鼻咽喉科での診察と検査を受けることをお勧めします。嗅覚検査(T&T嗅覚計や基準臭識別検査など)で障害のタイプと重症度を確認することは、今後のアプローチを考えるうえで欠かせません。
特に次のような場合は、すみやかに医療機関を受診してください。急に嗅覚が完全になくなった場合。嗅覚障害とともに頭痛・視野の変化・手足のしびれがある場合。においが「変な臭い」に変わった(異臭症)場合。発症からまだ1ヶ月以内で早期の対応が見込める時期。これらのケースは、医療的な対応が最優先です。
整体は医療行為ではなく、診断・薬の処方はできません。医師の診断を受けたうえで、「体の回復力を高めるサポート」として整体を活用することが、安全で効果的な向き合い方です。当院では必要に応じて、医師・心理士など他の専門家との連携も進んで行っています。
よくある質問(FAQ)
コロナ感染後から1年以上嗅覚が戻らないのですが、整体でアプローチできますか?
整体で嗅覚を直接回復させることはできませんが、体の緊張をゆるめて回復しやすい土台をつくるサポートは可能です。首・後頭部の血流改善と、自律神経のバランスを整えるアプローチで、体全体の回復力が上がることがあります。ただし、まず耳鼻咽喉科での診察を受けてから、補完的な選択肢として検討してください。
病院では「時間が経てば戻るかもしれない」とだけ言われました。ほかにできることはありますか?
嗅覚リハビリ(嗅覚トレーニング)は、医療の場でも推奨されている方法です。4種類の香り(バラ・ユーカリ・レモン・クローブ)を1日2回嗅ぐことで、嗅神経の回路を刺激します。また睡眠・食事・ストレスの状態を整えることが、嗅神経の再生を後押しします。焦らず、体を整える習慣を積み重ねることが大切です。
整体に行くと嗅覚が戻ると思っていいですか?
そう断言することはできません。整体は「回復しやすい体の状態をつくるサポート」です。効果には個人差があり、すべての方が同じように変化するとは言えません。まず医療機関での診断を受けてから、補助的に活用してください。
検査で「鼻の異常なし」と言われたのに、なぜ匂いがわからないのですか?
鼻の中の構造的な問題がなくても、嗅神経そのものが傷ついている場合や、中枢(脳の嗅覚処理部分)に問題がある場合は、一般的な鼻の検査では異常が見つかりにくいことがあります。このような場合は専門的な嗅覚検査を行う耳鼻咽喉科に相談することをお勧めします。
においがわからないと食欲も落ちてしまいます。どうすればいいですか?
食欲の低下は嗅覚障害の方に共通して起こりやすい変化です。味(甘・酸・塩・苦・うまみ)は嗅覚がなくてもある程度感じられます。食感・温度・食器・盛り付けを変えることで、食べることへの意欲を少し取り戻せる場合があります。また体の緊張が抜けてくると、感覚が鮮明になる方もいます。
コロナ後遺症の嗅覚障害はいつか必ず戻りますか?
必ず戻るとは言えません。研究によると、感染から1年以上経っても嗅覚に問題が残る方が46%います。ただ、適切なケア(嗅覚トレーニング・生活習慣の改善・必要に応じた医療的処置)を続けることで、回復が進む方も多くいます。時間がかかっても諦めずにケアを続けることが大切です。
東洋医学では嗅覚障害はどの臓器と関係しますか?
東洋医学では「鼻は肺に開竅する」とされ、鼻の機能は肺のエネルギーに深く関係すると考えます。さらに、嗅神経の再生には腎精(脳髄を養うエネルギー)が必要であり、気血の生産を担う脾の働きも関係します。肺・腎・脾の3つが連動している状態を整えることを重視します。
副鼻腔炎が長年続いていますが、嗅覚障害にも関係しますか?
関係があります。副鼻腔炎によって鼻の中に炎症・むくみ・鼻茸などが生じると、においの分子が嗅上皮まで届きにくくなります。副鼻腔炎が落ち着いても嗅覚が戻らない場合は、嗅神経そのものが傷ついている可能性もあります。耳鼻咽喉科での継続的な管理が重要です。
においが「変なにおい」に変わっています。これは何ですか?
これは異臭症(いしゅうしょう)と呼ばれる状態で、本来の匂いとは異なる不快な臭いとして感じられることがあります。コロナ後遺症で発症することがあり、嗅覚障害の中でも対応が難しい症状の一つです。まず耳鼻咽喉科を受診してください。
嗅覚障害とうつや気力低下が同時に起きているのですが、関係しますか?
関係することがあります。嗅覚は脳の扁桃体(感情を処理する部位)に直接つながっており、嗅覚の低下が気分や意欲に影響を与えることが知られています。コロナ後遺症では嗅覚障害と倦怠感・うつ症状が並走するケースが多く報告されています。精神科・心療内科との連携が必要な場合もあります。まず医療機関に相談してください。
嗅覚障害があっても、ガス漏れや火事に気づくにはどうすればいいですか?
ガス漏れ・煙のにおいに気づかないリスクは実際にあります。ガス漏れ警報器(都市ガス・プロパン対応)と煙感知器を設置することを強くお勧めします。嗅覚障害がある方の安全管理として、これは非常に重要な備えです。
子どもが嗅覚障害になった場合も、大人と同じ対応でいいですか?
子どもの嗅覚障害も、まず小児耳鼻咽喉科での診察を最優先にしてください。子どもの場合は急性鼻炎・副鼻腔炎・アレルギー性鼻炎が原因であることが多く、適切な対応で回復するケースが多くあります。整体は子どもにも施術しますが、まず医療機関での診断が先です。
まとめ
福岡市で嗅覚障害に悩んでいる方へ。コロナ感染後に匂いが戻らないという方へ。病院では「時間が経てば」とだけ言われ、具体的な手がかりもなく過ごしている方へ。
嗅覚障害が長引く理由は、嗅神経のダメージだけではありません。体全体の回復力が落ちていること、慢性的な緊張や睡眠不足で自律神経が乱れていること、消化機能の低下で気血が足りなくなっていること。これらが重なると、嗅神経が再生しようとしてもうまくいかない状態になります。
整体は嗅覚を直接回復させるものではありません。ただ、体の緊張をゆるめ、頭部への血流を整え、自律神経のバランスを取り戻すことで、「回復しやすい土台」をつくることはできます。
一人で抱え込まないでください。まず耳鼻咽喉科での診察を受け、そのうえで体のケアを丁寧に重ねることが、長引く嗅覚障害に向き合う最も確実な道だと考えています。
福岡市・常若整骨院では、初回のカウンセリングから丁寧にお話を聞きます。嗅覚障害とともに倦怠感・頭のもやもや・睡眠の乱れなどを抱えている方も、ぜひ一度ご相談ください。匂いのある日常を、少しずつ取り戻していきましょう。
院長プロフィール
冨高誠治(とみたか せいじ)。常若整骨院(福岡市)院長。整体・気功を軸に施術歴20年。延べ25,000名以上の施術経験を持つ。
自律神経の乱れ、慢性的な不定愁訴、東洋医学的な見立てを組み合わせた施術を専門としている。初回カウンセリングで体と生活習慣の全体像を把握し、施術・セルフケア・生活指導を三本柱としてサポートを行う。「依存させず、早く卒業させる」ことを施術の基本姿勢とし、患者さん自身が体の舵取りができる状態を目指している。











