抜け毛が秋に急増する本当の理由|福岡市・常若整骨院が東洋医学から読む体質の深層

結論から言うと、秋に抜け毛が急増する場合、その多くは「夏のダメージが2〜3ヶ月のタイムラグを経て表面化した休止期脱毛」であり、体の内部では気血(エネルギーと血液の源)の製造と循環が低下しています。整体でできることは頭皮に直接アプローチすることではなく、自律神経を整え、内臓の働きを通じて気血が全身に届きやすくなる「体の土台づくり」をサポートすることです。

  • 原因は何か:夏の紫外線・冷房・疲労が毛母細胞にダメージを与え、2〜3ヶ月後に「休止期脱毛」として現れる。東洋医学では腎・肝・脾・肺の四臓の消耗として読む。
  • 整体でできることは何か:頭皮への直接施術ではなく、自律神経の慢性過緊張をゆるめ、内臓の血流を回復させ、気血が頭皮まで届きやすい体の状態をつくること。
  • この記事は誰向けか:シャンプーのたびに排水口に集まる髪の量が増えて不安な方、育毛剤やシャンプーを変えても変わらない方、「もう年齢的に仕方ない」と諦めかけている福岡市在住の方。

なぜ秋に抜け毛が急増するのか

「9月になったら急にシャンプーのたびに大量に抜けるようになった」——この訴えは、当院でも毎年秋になると増えます。延べ25,000名を施術してきた経験から言うと、秋の抜け毛増加には明確なメカニズムがあります。

人の髪には「ヘアサイクル(毛周期)」があります。成長期・退行期・休止期の3段階を繰り返し、健康な頭皮では85〜90%の髪が成長期にあります。残りの10〜15%は休止期で、この段階の髪は2〜3ヶ月後に自然と脱落します。正常な範囲での1日の抜け毛本数は50〜100本とされていますが、秋の時期には200〜300本に増えることもあります。

この増加の背景にあるのが、「夏のダメージの時間差発現」です。

夏の強烈な紫外線は、毛根深部に届きます。髪の成長に不可欠な毛母細胞(もうぼさいぼう)に活性酸素を発生させ、細胞の働きを弱めます。傷ついた毛母細胞は成長期の維持が難しくなり、本来なら成長期を続けるはずの髪が休止期へと早期移行します。休止期に入った髪は、2〜3ヶ月後の秋に一斉に抜け落ちる——これが「夏のダメージが秋に出る休止期脱毛」の正体です。

加えて、夏のエアコンによる頭皮の慢性的な血行不良も見逃せません。冷房の効いた部屋では末梢血管が収縮し続け、頭皮への血流が低下します。頭皮は体の末端のひとつですから、慢性的な血流低下が毛根への栄養供給を妨げます。

さらに、夏は汗とともにミネラルが大量に失われる季節です。鉄・亜鉛・マグネシウムなどは髪の成長に必要な栄養素ですが、夏の発汗と食欲低下が重なると慢性的な不足状態になります。冷たい麺類や簡単な食事で済ませがちな夏の食生活は、タンパク質の摂取量も落ちやすく、髪の材料そのものが不足します。

ただし、夏のダメージだけが原因とは限りません。体の深部で慢性的に気血が消耗し続けている場合、秋をきっかけにいちだんと悪化することがあります。「毎年秋になると抜け毛がひどい」「育毛剤を使っても次の夏にはまた戻る」という方は、体質の深部に目を向ける必要があります。

福岡市は夏の気温と湿度が特に高く、頭皮の皮脂分泌が盛んになりやすい地域的な特性があります。毛穴が詰まりやすく、頭皮環境が悪化しやすい土地柄です。さらにデスクワーク中心の生活や、育児など精神的なストレスが重なれば、夏の消耗はいっそう大きくなります。

また、このような「ストレス・栄養不足・疲労など複数の要因が重なって起こる抜け毛」は、医学的に「びまん性脱毛(全体的に薄くなる)」として現れることが多く、円形脱毛や男性型脱毛(AGA)とは異なる背景があります。体の内側からのアプローチが有効なケースが多いのも特徴です。

抜け毛と整体の関係(できること・できないこと)

整体は、抜け毛を「直接減らす」施術ではありません。この点を最初に正直にお伝えします。

整体でできることは、主に3つです。

ひとつめは、自律神経の慢性過緊張をゆるめることです。ストレスや疲労が続くと、交感神経が優位な状態が長引き、末梢血管が収縮し続けます。頭皮も末梢ですから、血流が落ちて毛根への栄養供給が滞ります。施術によって体の緊張をゆるめ、副交感神経が働きやすい状態に整えることで、頭皮への血流が回復しやすくなります。

ふたつめは、内臓の動きを整えることです。消化器の緊張がほぐれると、食べたものが気血に変換されやすくなります。「食べているのに栄養が届いていない」という状態は、内臓の慢性緊張が背景にあることが多く、東洋医学では「脾(ひ)」の機能低下として読みます。

みっつめは、体全体の慢性緊張パターンをゆるめることです。首・肩・後頭部・みぞおちの固まりが全身の血流を妨げ、頭皮血流の低下につながります。特に首後頭部の板のような固まりは、頭部への血流を直接制限します。

一方、整体でできないことも明確です。毛乳頭細胞の直接的な再生、AGAの原因となるジヒドロテストステロン(DHT)の抑制は医療機関でのフォローが適切です。整体はあくまで「体の土台を整える補完的な役割」として位置づけています。

【内部リンク:慢性疲労症候群と気血の消耗についてはこちら】

福岡市で整体を探す人が知っておくべきこと

福岡市内には薄毛専門クリニックが複数あります。医療機関は薬・育毛対応・FAGA(女性の薄毛)など、得意とする領域が異なります。

整体院を選ぶ場合に確認したいのは、問診(カウンセリング)に時間をかけているかどうかです。抜け毛の背景には、睡眠の質・食習慣・ストレスの質・ホルモン変動・腸内環境など複数の要因が絡み合っています。頭皮だけを見るのではなく、生活全体を聞いてもらえる院を選ぶことが重要です。

当院に来られる方の多くは、次のような背景を持っています。クリニックで薬を試したが効果が限定的だった方。育毛剤やサプリを使い続けているが変わらない方。抜け毛以外にも冷え・睡眠の浅さ・消化の不調など体全体の不定愁訴がある方。こうした方にとって、整体は補完的な役割を果たします。

医療機関と整体を「どちらか一方」ではなく「両方を組み合わせる」という選択が、最も合理的です。

常若整骨院の考え方

常若整骨院(福岡市早良区・西新駅から徒歩圏内)では、抜け毛の相談に来られた方に対して、まず時間をかけたカウンセリングを行います。

カウンセリングで必ず聞くのは、次の3点です。

睡眠の質(夜中に目が覚めるか、夢が多いか、何時に眠るか)。食事の内容と消化の状態(食後にだるいか、胃が重いか、何を食べているか)。ストレスの感じ方と感情の出しやすさ(誰かに話せているか、溜め込んでいないか)。

これらは抜け毛のためだけでなく、体全体の回復力を読む鍵です。

施術では、首から後頭部にかけての緊張と、みぞおちの固まりを特に重視します。ストレスや疲労が続いている方は、この2か所が板のように固まっていることが多く、そこをゆるめると全身の血流が変わります。「頭皮がじんわり温かくなった」「頭が軽くなった」という体感変化が出てくることが多くあります。

気功を使ったアプローチで、体の深部のエネルギーの流れを整えることもあります。施術後に「頭がクリアになった」「肩から上の重さが取れた」と感じる方もいます。

セルフケアの指導も必ず行います。整体で過ごす時間は1週間のわずかな時間です。日々の食事・睡眠・体を温める習慣を変えることが体質の底上げにつながります。施術と生活習慣改善をセットで行うのが、常若整骨院の基本的な考え方です。

東洋医学から見た抜け毛

東洋医学には「髪は腎の余り(じんのあまり)」「血の余り(ちのあまり)」という言葉があります。

「余り」とは余剰という意味ではなく、「最後に届くもの」という意味です。体の中心にある臓腑(腎・肝・脾・肺)が十分に機能してはじめて、末端である髪にエネルギーと血が届く。臓腑が消耗すれば、末梢の髪は最初に影響を受けるという考え方です。

腎(じん)と髪の関係

腎は東洋医学において「生命力の貯金」と呼べる臓腑です。腎の精気(せいき)は成長・生殖・老化を主り、髪の密度・ツヤ・太さはこの腎の充実度に連動します。腎が消耗すると、根元から細くなる・白髪が増える・髪のコシがなくなるという変化が表れます。

腎の消耗が起きやすいのは、産後・更年期・長年の過労・夜更かしの慢性化・強いストレスが続いた時期などです。秋は東洋医学で「冬の入り口」にあたり、腎の弱りが出やすい時期と重なります。当院では施術のとき腰や仙骨の周辺に冷えを感じる方が多く、これが腎の消耗のサインとして読めることが多くあります。

肝(かん)と髪の関係

肝は血を蔵する臓腑です。東洋医学に「臥則血帰于肝(がすればちはかんにかえる)」という言葉があります。眠っているあいだに、全身を巡った血が肝に戻り、翌朝にまた全身に送り出される。この夜間の血の回収・補充サイクルが正常に機能してはじめて、髪に栄養が届きます。

夜中に目が覚める、眠りが浅い、夢が多いという方は、肝血虚(かんけつきょ)のサインかもしれません。ストレスや感情の抑圧、夜更かしが続くと肝の血が消耗します。

また、肝は爪を主ります。爪が割れやすい・縦スジが増えた方は肝血虚の傾向があります。目の乾き・疲れ目・視力の変化も、肝血虚に伴うことが多い症状です。

感情との関係も深く、怒りや抑圧された感情が積み重なると肝が詰まり(肝気鬱滞)、血の流れが滞ります。「誰にも言えないまま溜めてきた」という方の肝は、触れるとかなり固くなっていることが多くあります。

脾(ひ)と気血の製造

脾は気血の製造工場です。食べたものを気(エネルギー)と血(血液の素材)に変換し、全身に送り出す役割を担います。

夏の冷飲食(冷たいものの食べ飲みすぎ)、消化に良いものばかりを選ぶ偏食、食事を抜く習慣が続くと、脾の消化吸収力が低下します。すると気血の材料が入ってこない、あるいは入っても変換できない状態になり、「食べているのに栄養が届いていない」という状況が生まれます。

東洋医学では「思傷脾(しそうひ)」という言葉があります。考えすぎが脾を傷めるという意味です。心配事や将来への不安を頭の中でぐるぐると回し続けると、脾の働きが落ちて気血の製造が滞ります。真面目で几帳面な方、育児や仕事で気が抜けない方にこのタイプが多く見られます。

施術中に「みぞおちが板のように固い」「食後すぐに眠くなる」「食べてもすぐ空腹になる」という訴えがある方は、脾の消耗を体の中心から確認できます。

肺(はい)と皮毛の関係

東洋医学では「肺は皮毛(ひもう)を主る」とされます。肌と体毛(髪を含む)を潤す機能は肺が担うという考え方です。

秋は肺の季節です。秋の乾燥した空気は肺を傷めやすく、肺気虚(はいききょ)になると皮毛を養う力が低下します。「秋になると肌も髪もパサつく」という方には、肺の弱りが背景にあることがあります。

また、肺は大腸と「表裏(ひょうり)」の関係にあります。腸内環境が乱れると肺の働きにも影響が出ます。夏の冷飲食や抗生剤の服用などで腸内細菌のバランスが崩れると、腸肺相関を通じて皮毛の状態も低下します。腸内環境と抜け毛の関係は、近年の研究でも腸内細菌が短鎖脂肪酸や各種ビタミン・ミネラルの吸収に関わることが示されており、「腸が整うと髪も変わる」という体質の連動性は東洋医学的にも現代栄養学的にも説明できます。

3証タイプ分け(どのタイプかチェックしてみてください)

腎精虚型(じんせいきょがた)

根本的な生命力の消耗が背景にあります。産後・更年期後・長年の過労・重い病気の後に出やすく、体の芯から疲れているタイプです。

確認してみてください:根元から細くなってきた/白髪が増えた/腰がだるい・腰が疲れやすい/夜中の3〜5時頃に目が覚める/骨や関節が疲れやすい感じがある/髪全体のボリュームとコシが落ちてきた。

肝血虚型(かんけつきょがた)

血の貯蔵量が減っているタイプ。ストレス・夜更かし・長時間のデジタル作業・感情の抑圧が続いた方に多くなります。

確認してみてください:眠りが浅い・夢が多い/爪が割れやすい・縦スジが出てきた/目が乾く・疲れ目がひどい/夜中(特に1〜3時頃)に目が覚める傾向がある/生理量が減ってきた感じがある(女性の場合)/イライラしやすい、または感情を内側に押し込めている。

心脾両虚型(しんぴりょうきょがた)

考えすぎ・感情抑圧が気血の製造と循環を止めているタイプ。「頑張り屋」「誰かのために尽くしてきた」という方に多く、当院でもこのタイプは少なくありません。

確認してみてください:食後にだるくなる・胃が重く感じる/疲れているのに脳が覚醒して眠れない(入眠に時間がかかる)/不安や心配事が頭から離れにくい/食欲が安定しない(食べすぎるか食べられないか)/誰かに話せていない・溜め込みがちだと感じる/意欲や集中力が落ちてきた。

自律神経と抜け毛の関係

自律神経とは、体のアクセル(交感神経)とブレーキ(副交感神経)のような働きをする神経系です。このアクセルとブレーキが適切に切り替わることで、内臓の動き・血流・免疫・睡眠・消化が正常に機能します。

ストレス・過労・睡眠不足が続くと、アクセルがかかりっぱなしの状態が長引きます。末梢血管が収縮し続け、頭皮を含む末梢への血流が低下します。毛根が慢性的な栄養不足に置かれると、髪のサイクルが乱れ、休止期に入る本数が増えます。

施術の場面で感じることをひとつ挙げると、秋に抜け毛を訴えて来院する方の首の付け根と後頭部は、触れると板のように固まっていることが多くあります。首は自律神経の幹線路です。ここが詰まると、頭部への血流が低下するだけでなく、アクセルとブレーキの切り替え自体が滞ります。

また、みぞおちの固まりも見逃せないサインです。みぞおちが硬い方は横隔膜が制限され、迷走神経(副交感神経の主要な経路)が慢性的に圧迫された状態になります。この神経の通りが悪くなるとブレーキが効かなくなり、体が常に戦闘モードで過ごすことになります。

施術で首とみぞおちをゆるめると、「頭が軽くなった」「頭皮がポカポカした」という反応が出やすくなります。内臓の緊張がゆるんで消化吸収が改善し、睡眠の質が上がってくると、気血の製造と循環が底上げされ、髪への栄養供給が変わってきます。

【内部リンク:自律神経失調症と整体についてはこちら】

実際に多いケース

「夏から秋にかけて抜け毛が増えた」という相談では、次のような背景を持つ方が多く来院されます。

フルタイムで働きながら育児をしている30〜40代女性。夏のあいだ、エアコンと外気温の差に毎日さらされ、食事は時間がなくて簡単に済ませることが多かった。秋になってシャンプーのたびに排水口の詰まりが目立つようになり、不安を感じて来院されます。問診では「夜中に目が覚める」「食後に眠くなる」「なんとなくイライラしやすい」という訴えが重なっています。

育毛剤を使い続けても変化のない50代女性。更年期を過ぎてから急に量が減り、「加齢だから仕方ない」と思っていたが、諦めきれずに相談に来られます。問診すると腰の疲れ・夜中の目覚め・手足の冷えが重なっており、腎精虚の傾向が読み取れます。

産後2年以上経っても抜け毛が多い30代女性。産後すぐは「産後脱毛だから」と言われていたが、2年以上経っても量が戻らず、誰にも言えないまま抱えていた。体全体の疲弊が続いていると感じて来院されます。産後の腎精消耗に加え、育児による慢性的な睡眠不足と脾の消耗が重なっているケースが多くあります。

3人の事例

当院の口コミには、抜け毛に特化した専用カテゴリの事例はありません。ただし、抜け毛と同様の体質的背景(気血の消耗・自律神経の慢性過緊張)を持つ方の全身回復例は多数あります。以下は抜け毛の直接的な事例ではありませんが、同じ体質的背景を持つ方の変化の参考としてご覧ください。効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。

事例1:40代女性・フルタイム勤務・夏の冷飲食とデスクワーク疲弊

仕事の責任が重なる時期に、夏のあいだ冷たい飲み物と麺類を多用していた。9月に入って排水口の抜け毛量が急増し、不安を感じて来院。問診では「食後にだるい」「胃が重い」「夜の寝つきが悪い」という複数の訴えがあった。

施術では首の緊張とみぞおちの固まりを中心にゆるめた。並行して、朝食に温かいスープを加えること・夜9時以降は食べないことを実践してもらった。施術を重ねるうちに「食後のだるさが減ってきた」「目が覚める回数が減った」という変化が先に出てきた。その後、抜け毛の量が以前より落ち着いた感じがするという変化があった。効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。

事例2:30代女性・育児中・産後からの回復不足と感情の抑圧

第一子出産後、慢性的な睡眠不足と育児の孤立感が続いていた。誰にも弱音を言えず、「良いお母さんでいなければ」とひたすら頑張ってきた。秋になって鏡で分け目が広がっていることに気づき、ショックを受けて来院。「育毛シャンプーに変えた」「サプリを飲み始めた」が変わらなかった。

施術では全身の緊張パターンをゆるめながら、誰かに話す・感情を外に出すことの大切さも伝えた。食事面では乳製品と甘いものを控え、温かいものを食べることを心がけてもらった。「施術後に頭皮が温かくなった気がする」という感覚変化が出てきた後、少しずつ体が楽になっていった。効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。

事例3:50代女性・更年期後・「もう仕方ない」と長年諦めていた抜け毛

「更年期に入ってから急に増えた」と感じていたが、クリニックでは「ホルモン低下によるもの」と言われるだけで対処法を示されなかった。諦めていたが、友人の勧めで来院。腰のだるさ・夜中の目覚め・手足の冷えが重なっており、腎精虚の傾向が強かった。

冷え対策(足湯・腹巻き)と早めの就寝を続けながら施術を重ねていくと、「腰が楽になった」「夜中に目が覚める回数が減ってきた」という変化が先に出てきた。その後、抜け毛の量がやや落ち着いてきたと感じられるようになった。効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。

自宅でできるセルフケア

体の土台から整える5つの習慣

首と肩を温める。冷房の強い環境ではネックウォーマーや薄手のストールを活用する。首が慢性的に冷えると頭皮への血流が落ち続けます。入浴後に首の後ろを温かいタオルで1〜2分包む習慣も、継続しやすいセルフケアです。

夜9時以降は食べない。消化にエネルギーを使っていると、夜間の「臥則血帰于肝(眠りながら血を回収する機能)」が妨げられます。肝がきちんと血を補充できると、翌朝の気血の循環が変わります。

1日1回、温かいものを食べる。夏のあいだ冷たいものに慣れてきた胃腸を、秋から少しずつ温め直します。朝のみそ汁1杯から始めるだけで、脾の回復に向かいやすくなります。甘いもの・乳製品・冷たい飲み物を減らすことも、脾への負担を軽くします。

吐くことから始める深呼吸を1日3回行う。吸うのではなく「吐ききる」ことが先です。吐き切ったあとに自然に吸える、という感覚を大事にしてください。吐く息を長くすることで横隔膜がゆるみ、迷走神経が活性化されます。これがブレーキ(副交感神経)を整える最も簡単な方法です。

就寝前のスマホを減らす。青い光の刺激で交感神経が興奮し、肝の血の回収が妨げられます。「眠れているのに疲れが取れない」という方は、就寝30分前からスマホを置くことを試してみてください。

ツボ(抜け毛の体質改善に使えるポイント)

百会(ひゃくえ):頭頂部の中心、左右の耳を結ぶ線と鼻の中心から上に伸びる線が交わる点。指の腹で軽く押さえるか、温めます。気の要穴で、頭部全体の気血の巡りを整えます。1日1〜2回、10〜20秒程度。

太渓(たいけい):内くるぶしの頂点から指1本ぶん後ろ、アキレス腱との間にあるくぼみ。腎の原穴(げんけつ)で、生命力を補う基本のツボです。寝る前に5〜10秒押して離す、を3〜5回繰り返します。

三陰交(さんいんこう):内くるぶしの頂点から指4本ぶん上、すねの骨の後ろぎわ。肝・脾・腎の三陰経が交わる場所で、気血を補い全身に巡らせる働きがあります。やや強めの圧で1回5〜10秒、3〜5回。妊娠中は使用を避けてください。

血海(けっかい):膝のお皿の内側の上角から指3本ぶん上の筋肉の膨らみ。血を動かし、頭皮を含む全身の末梢まで血を届けるサポートをします。

足三里(あしさんり):膝の外側のくぼみから指4本ぶん下、すねの骨の外縁。脾胃を補い、気血の製造を促進します。消化の弱い方・食後にだるい方に特に使ってほしいツボです。

医療機関との連携について

次の状態が当てはまる場合は、まず皮膚科・内科・産婦人科を受診することを優先してください。整体はその後の補完として位置づけます。

急に大量に抜け、円形や帯状に抜ける部分がある(円形脱毛症の可能性)。抜け毛だけでなく、爪の変形・皮膚の変化・発熱・体重の急変を伴う(全身疾患の可能性)。甲状腺疾患・自己免疫疾患の既往がある。強い立ちくらみ・息切れ・持続する倦怠感がある(貧血の可能性)。薬の服用開始後に急に抜け毛が増えた(薬剤性脱毛の可能性)。

1日に100本を超える抜け毛が3ヶ月以上続く場合には、専門医への受診を検討してください。

整体は医療行為ではありません。診断・薬の判断は必ず医師に相談してください。抜け毛の原因が体質的な気血の消耗や自律神経の慢性過緊張にある場合、医療機関のフォローと並行して整体を活用することで、回復しやすい体の土台づくりをサポートできると考えています。

よくある質問

秋の抜け毛は放っておけば自然に落ち着きますか?

夏のダメージによる一時的な休止期脱毛であれば、数ヶ月かけて自然に落ち着くことが多いです。ただし、毎年秋になるたびに繰り返す、または年々ひどくなるという場合は、体質の深部の消耗が進んでいる可能性があります。放置せず、生活習慣の見直しと体の状態の確認をおすすめします。

育毛剤やシャンプーを変えれば抜け毛は減りますか?

頭皮への直接アプローチは、表面の環境を整える意味で一定の意義があります。ただし、体内の気血製造や自律神経の慢性過緊張が根本にある場合、外からのケアだけでは変化に限界があります。育毛剤を使い続けても変わらない方の多くは、内側から体の状態を整えることで変化が出てきます。

整体で頭皮に直接触ってもらえますか?

常若整骨院では、頭皮への直接施術ではなく、首・後頭部・みぞおちなどの緊張をゆるめることで頭部の血流を整えるアプローチをとっています。「頭皮を押してもらう」施術とは異なりますが、首とみぞおちをゆるめると頭皮がじんわり温かくなる感覚を体感される方が多くいます。

抜け毛は産後どのくらいで落ち着きますか?

産後脱毛は出産後2〜5ヶ月がピークで、多くは1年以内に落ち着くとされています。ただし、1年以上経過しても抜け毛が多い場合は、産後の腎精消耗と脾の疲弊が長引いている可能性があります。整体での体質サポートが変化のきっかけになることがあります。

更年期の抜け毛に整体は効果がありますか?

更年期に伴う女性ホルモンの低下は毛根の縮小を引き起こします。これに加えて腎精の消耗・肝血の不足が重なると、抜け毛がより顕著になります。整体で体の緊張をゆるめ、腎・肝・脾をサポートするツボを活用することは、更年期の体質を整える補完的なアプローチとして位置づけられます。ホルモン補充など医療機関のフォローと組み合わせることが、最も合理的です。

腸内環境と抜け毛は関係しますか?

関係があります。腸内環境が乱れると、東洋医学で「脾・肺の機能が低下する」という状態になります。また腸内で産生されるビオチン・短鎖脂肪酸・ビタミンB群などは気血の材料にもなります。夏の冷飲食で腸内環境が乱れた状態のまま秋を迎えると、腸肺相関(gut-lung axis)を通じて皮毛(髪を含む)の状態にも影響が出ます。腸内環境の改善は抜け毛の体質対策においても基本のひとつです。

食事を変えると抜け毛は改善しますか?

食事は気血の製造に直結します。特に夏の冷飲食で脾が疲弊している場合、温かいものを取り入れるだけで変化が出てくることがあります。乳製品・小麦・砂糖を控えることが脾への負担を軽くする基本です。食事の改善は効果が出るまでに3〜6ヶ月単位が目安になります。継続することが大切です。

AGAの場合も整体で変わりますか?

AGAの主な原因はジヒドロテストステロン(DHT)の影響による毛乳頭細胞の縮小で、医療機関でのフィナステリドやミノキシジル処方が基本的な対応です。整体はAGAそのものを止めることはできません。ただし、自律神経の過緊張・頭皮血流の低下・睡眠の質の低下がAGAを悪化させている場合、整体での補完は体の底力を整える意味で組み合わせる価値があります。

整体は何回くらい通えばいいですか?

体質の深部から変わるには、最初の3ヶ月を目安に定期的な施術をおすすめしています。ただし、施術回数よりも日々の生活習慣の変化の方が回復の速度に大きく影響します。「通い続けること」ではなく「自分で体を整えられる状態になること」が目標です。

ストレスが続くと抜け毛は増えますか?

増えます。ストレスが続くと交感神経が優位になり、末梢血管が収縮して頭皮血流が低下します。また、強いストレスは毛周期を乱し、成長期の髪を早期に休止期へ移行させることが知られています。東洋医学では、ストレスは肝気の詰まりを生み、血の流れを妨げます。ストレスそのものをゼロにはできなくても、体の緊張をゆるめる習慣(深呼吸・入浴・早寝)で影響を和らげることはできます。

福岡市のどこで受けられますか?

常若整骨院は福岡市早良区(西新駅から徒歩圏内)にあります。地下鉄空港線の西新駅が最寄りです。福岡市内はもちろん、市外・県外からもお越しの方がいます。初回はカウンセリングに時間をかけますので、余裕を持ってお越しください。

子どもの抜け毛や円形脱毛症にも対応できますか?

子どもの円形脱毛症は免疫学的な背景が強く、まず皮膚科での診断を優先してください。その後の補完として、お子さんの体の緊張をゆるめたり、親御さんのエネルギー状態を整えることで、回復しやすい環境をつくるアプローチをとることがあります。親子のエネルギーは連動していることが多く、親御さんが整うとお子さんも変わりはじめるという変化が見られることがあります。

まとめ

福岡市で「秋になって急に抜け毛が増えた」と感じている方へ、「育毛剤やシャンプーを変えても変わらない」と感じている方へ。

抜け毛の多くは、夏の蓄積ダメージが2〜3ヶ月後に表面化した体からのサインです。表面だけへのケアで変わらない場合、体の内側——腎の精気、肝の血、脾の気血製造力、肺の皮毛を養う力——どこかが消耗していることが多くあります。

東洋医学が他の整体と違うのは、「頭皮の問題として見ない」という点です。髪は結果であり、体の内側の状態がそこに現れているという考え方に立ちます。育毛剤では変わらなかった方が、体の深部を整えることで変化を感じはじめるケースを、当院では繰り返し経験しています。

一人で抱え込まず、まず体の緊張をゆるめることから始めてみてください。首を温める・深呼吸をする・温かいものを食べる・夜のスマホを置く。こうした小さな積み重ねが、体の底力を回復させる起点になります。

「もう年齢的に仕方ない」「体質だから」と諦める前に、一度体の状態を整えることから始めてみてください。どうぞお気軽にご相談ください。

院長プロフィール

冨高誠治(とみたか せいじ)。常若整骨院(福岡市早良区・西新駅から徒歩圏内)院長。施術歴20年、延べ25,000名を施術。整体・気功・東洋医学を軸に、自律神経の慢性過緊張・体質の深部消耗・不定愁訴に対応。カウンセリングと施術を組み合わせ、患者さんが薬や施術に依存せず、自分で健康を整えられる状態になることを目標としています。「早く来なくていいようになってほしい」が診察の基本スタンスです。医療機関との連携を大切にし、整体だけで何でも解決しようとはしません。副鼻腔炎・過敏性腸症候群・アトピーなど慢性症状の体質改善も多数対応しています。