便秘と下痢を繰り返すのはストレスと関係ありますか?福岡市の整体師がみる腸のサイン
結論から言うと、便秘と下痢を交互に繰り返す状態は、ストレスと強く関係しています。腸は自律神経に動かされている臓器なので、ストレスで自律神経のバランスが崩れると、腸の動きが速くなりすぎたり遅くなりすぎたりを繰り返すためです。
要点は次の3つです。原因は、自律神経の乱れによって腸の蠕動運動が不安定になること。整体でできることは、体の緊張をゆるめて自律神経が働きやすい状態に戻すサポートをすること。この記事は、病院で検査を受けても異常が見つからないのに便秘と下痢を繰り返し、どう向き合えばいいか分からずにいる福岡市の方に向けて書いています。
なぜ便秘と下痢を繰り返すことがあるのですか
結論として、腸を動かしている自律神経が、ストレスによって乱れているケースが多くあります。自律神経とは、体のアクセルとブレーキのような働きで、腸の運動もこのアクセルとブレーキで調整されています。緊張が続くとアクセルを踏みっぱなしの状態になり、腸が固く縮んで便秘になります。逆に緊張が緩んだ瞬間や、疲れが限界に達したタイミングでブレーキが急に外れると、今度は腸が一気に動いて下痢になります。この切り替えが不安定なまま繰り返されるのが、便秘と下痢を交互に経験する方の典型的なパターンです。
腸の粘膜には、気分にも関わるホルモンであるセロトニンを作る細胞が多く集まっています。ストレスが続くとこのセロトニンの働きが乱れ、腸の運動をうまくコントロールできなくなることも分かってきています。脳と腸は自律神経を通じて双方向に影響し合っており、これを脳腸相関と呼びます。緊張しているとお腹が痛くなる、大事な場面の前にトイレが近くなるという経験は、この脳腸相関がそのまま体に出た例です。
便秘と下痢を繰り返す状態とはどのような状態ですか
便秘と下痢を繰り返す状態とは、大腸そのものに炎症や病変がないにもかかわらず、腸の動きが過敏になって症状が入れ替わる状態です。医学的には過敏性腸症候群の中の混合型と呼ばれるタイプに近く、下痢型、便秘型、そして便秘と下痢を交互に繰り返す混合型の3つに分けて説明されることが一般的です。
大切なのは、検査で異常が出ないからといって、体に何も起きていないわけではないという点です。腸の動き方そのものが乱れているために、機能としての不調が出ている状態です。検査に映らないからこそ、周りから「気のせい」「神経質すぎる」と誤解されやすく、本人が一番つらい思いをしていることも少なくありません。
整体では便秘と下痢を繰り返す状態にどこまで対応できますか
整体は医療行為ではなく、診断や薬の処方を行う場所でもありません。できるのは、体の緊張をゆるめ、自律神経が本来の働きを取り戻しやすい身体づくりをサポートすることです。背中や首まわりの緊張、呼吸の浅さ、骨盤まわりの硬さといった、自律神経の乱れにつながりやすい部分に働きかけ、緊張の連鎖を緩めていきます。
一方で、できないこともはっきりさせておく必要があります。潰瘍性大腸炎やクローン病、大腸がんなど、腸そのものに病変がある場合の診断や薬による対応は医師の領域です。整体で状態が変わりはじめたとしても、それは薬による対応の代わりになるものではなく、体の緊張をゆるめることで自律神経が働きやすい土台を整えるサポートだとご理解ください。
福岡市で整体を探すとき、何を見て選べばいいですか
腸だけを揉むのではなく、自律神経全体を見てくれるかどうかが一つの目安になります。お腹の状態だけでなく、睡眠、食事、生活リズム、ストレスの状況まで丁寧に問診してくれる院は、体を一つのつながりとして見ている証拠です。加えて、レッドフラグ(強い痛みや血便など受診が優先される症状)について説明できるかどうかも大切なポイントです。医療機関との連携を前提にせず「整体だけで様子を見ましょう」とだけ言う院には注意が必要です。
常若整骨院では便秘と下痢を繰り返す状態をどう見ていますか
当院では、東洋医学でいう肺と大腸の弱りとして見ることが多くあります。大腸は、体に入ってきたものを受け取り、要らないものを手放す臓器です。当院で25,000人の患者さんを施術してきた経験の中では、便秘と下痢を繰り返す方には、気を使いすぎる方、完璧主義の方、先のことが気になって仕方ない方が多い傾向があります。
これは、性格が悪いという意味では全くありません。むしろ、周りへの配慮や責任感が強いからこそ、体が「もう手放してもいいよ」というサインを出しているのだと当院では考えています。手放す力が弱っているときは、便として要らないものを出す働きも乱れやすくなります。溜め込みすぎれば便秘に、我慢の限界で一気に緩めば下痢に、という形で体に出てくるのです。
東洋医学では便秘と下痢を繰り返すことをどう考えるのですか
東洋医学では、症状の出方によって体質(証)をいくつかのタイプに分けて考えます。
一つ目は、気を張り詰めた状態が続く肝気鬱滞型です。人前や大事な場面で急にお腹が痛くなり、下痢に傾きやすいタイプです。太衝(たいしょう。足の甲、親指と人差し指の骨が合わさる手前のくぼみ)を優しく押すと、張り詰めた気持ちがゆるみやすくなります。
二つ目は、消化する力そのものが弱っている脾虚型です。疲れやすく、食後にお腹が張りやすい方に多く、便秘に傾きやすい傾向があります。足三里(あしさんり。膝のお皿の下から指4本ぶん下、すねの外側)は、消化を助けるツボとして知られています。
三つ目は、体を温める力が消耗した腎陽虚型です。朝方に冷えとともに下痢が出やすく、冷え性を伴うことが多いタイプです。関元(かんげん。おへそから指4本ぶん下)を手のひらで温めると、お腹の冷えが和らぎやすくなります。
自律神経とお腹の調子はどう関係しているのですか
自律神経とは、体のアクセルとブレーキのような働きで、交感神経がアクセル、副交感神経がブレーキにあたります。腸の運動は主に副交感神経が担っており、リラックスしているときに活発になります。ところが緊張状態が続くとアクセルを踏みっぱなしになり、腸への血流が後回しにされて動きが鈍くなります。これが便秘です。
その後、緊張がふっと緩んだ瞬間や、我慢の限界を超えたときに副交感神経が急に優位になると、腸が一気に動き出して下痢になります。つまり便秘と下痢は正反対の症状に見えて、どちらも同じ自律神経の乱れから起きている、地続きの現象だということです。
便秘と下痢を繰り返す方に多いのはどんなケースですか
当院に来られる方でよくお聞きするのは、平日は緊張状態が続いて便秘気味になり、休みの日になると一気にお腹を下してしまうというパターンです。頑張り屋で責任感が強く、人に頼るのが苦手な方に多く見られます。また、育児や介護など、休む時間そのものが取りにくい生活を送っている方にもよく見られる傾向です。
季節の変わり目、特に夏の疲れが抜けきらないまま迎える秋は、自律神経への負担が一年の中でも増えやすい時期です。気温差に体を合わせるだけでエネルギーを使うため、もともとお腹が敏感な方は、この時期に症状が強く出やすくなります。
実際に便秘と下痢が落ち着いた方はどんな経過でしたか
当院に寄せられた声から、いくつかの経過をご紹介します。
70代女性の方は、眠りが浅く一日中体が重い状態が続き、あわせて便秘も気になっていました。初回の問診で生活全体について丁寧にお話をうかがい、睡眠の質を整えることから取り組んだところ、眠りが安定するとともに体の重さが和らぎ、便秘の気になる回数も減っていきました。
指の関節の腫れや首の痛み、末端の冷えとあわせて長年の便秘に悩んでいた女性の方は、気温が低い日でも以前ほど寒さを感じなくなり、体の節々の痛みが和らいでいく中で、便秘の悩みも軽くなっていきました。ご本人は「痛みがあること自体が異常なサインだったと気づかされた」と話しています。
80代女性の方は、胃もたれや消化不良に加えて下痢と便秘を交互に繰り返す状態が4、5年続いていました。これまでの精神的な出来事が体の状態と深く関わっていると理解が進んだことで、無理をして避けていた食べ物が自然と欲しくなくなり、負担の少ない食生活へと移行できたそうです。
いずれも効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。同じ経過をたどるとは限らない点はご了承ください。
自宅でどうケアすればいいですか
自宅でできることとして、次の3つをお伝えしています。お腹と腰まわりを冷やさない服装を選ぶこと。寝る前に深呼吸をゆっくり3回行うこと。1日の中で何も考えない時間を数分でも作ること。
ただし、これを3つとも毎日きっちりやろうとする必要はありません。どれか1つからで十分です。できなかった日があって当然ですし、できない自分を責める必要も全くありません。むしろ、まじめに全部やろうとすること自体が、体を緊張させる方向に働いてしまうことがあります。真面目さが悪いのではなく、その真面目さの向け先を、少しだけ自分を休ませる方に向けてみてください。
病院と整体、どちらに行くべきか迷ったらどうすればいいですか
血便がある、体重が急に減っている、発熱が続いている、40歳を過ぎてから初めてこうした症状が出た、貧血のような症状を伴う、といった場合は、自己判断せずまず医療機関を受診してください。これらは大腸の病変など、整体で扱う範囲を超えた可能性があるサインです。診断や薬の判断は必ず医師に相談し、必要に応じて医師と連携しながら、整体は体の緊張をゆるめるケアとして活用するという位置づけが安全です。
よくあるご質問
便秘と下痢を繰り返すのは過敏性腸症候群ですか?
可能性の一つとして考えられますが、自己判断せず、まずは消化器内科で炎症性の病気がないかを確認することをおすすめします。検査で異常がないと分かったうえで、自律神経の乱れとして整体でのケアを検討する流れが安全です。
ストレスを減らせば自然によくなりますか?
ストレスの軽減は大切ですが、それだけで整うとは限りません。すでに乱れてしまった自律神経のパターンが体に染みついていることが多く、体の緊張そのものをゆるめる働きかけが必要になる場合があります。
何歳くらいから起こりやすいですか?
年齢を問わず起こりますが、責任が増える20代後半から40代、また更年期などホルモンの変化がある時期に相談が増える傾向があります。
男性より女性に多いのですか?
女性のほうが相談に来られる割合はやや多い印象ですが、男性でも仕事のプレッシャーが強い方には珍しくありません。
食事だけ変えれば改善しますか?
食事は大切な要素の一つですが、それだけで説明がつかないケースも多くあります。自律神経の状態とあわせて見ていくことをおすすめします。
整体は何回くらい通えばいいですか?
体質や生活状況によって異なるため一概には言えません。まずは体の状態を確認しながら、無理のないペースで進めることをおすすめします。
子どもにも同じことが起こりますか?
起こることがあります。子どもの場合は、環境の変化や家庭内の緊張が影響していることも多いため、大人と同じように体の緊張から見ていく視点が役立ちます。
検査で異常なしと言われたら、もう何もできませんか?
そんなことはありません。検査に異常が出ないのは、腸そのものではなく腸の動かし方(機能)の問題である可能性が高いからです。自律神経へのアプローチという選択肢が残っています。
薬に頼りたくないのですが整体だけで大丈夫ですか?
医師から処方されている薬がある場合は、自己判断で中止せず必ず医師に相談してください。整体は薬の代わりではなく、体の緊張をゆるめるサポートとして並行して活用いただくものです。
一度落ち着いてもまたぶり返しますか?
生活が忙しくなる時期や季節の変わり目には、症状が戻りやすいことがあります。そのときは自分を責めず、また体の緊張をゆるめることから始めていただければと思います。
まとめ
便秘と下痢を繰り返している方へ。それは気のせいでも、あなたが神経質すぎるからでもありません。自律神経が乱れ、腸がその影響をまっすぐ受け止めているだけです。病院で検査をして異常がないと分かったうえで、それでもつらさが残っているなら、一人で抱え込まず、まず体の緊張をゆるめることから始めてみてください。当院では、カウンセリングと施術、そして無理のないセルフケアをあわせてお伝えしながら、腸が本来の動きを取り戻しやすい身体づくりをサポートしています。
院長プロフィール
冨高誠治。柔道整復師・鍼灸師。施術歴20年。福岡市早良区・西新駅から徒歩圏の常若整骨院院長。整体と気功を軸に、東洋医学の見立てを取り入れた施術を行っている。
季節ごとの体の整え方を、メールでお届けしています。よければ、どうぞ。
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