眠れないあなたに。春の不眠対策
そろそろ寝なくちゃ、という時間になっても眠気がやってこない。
寝なければと思うほど目が冴える。
夜中に何度も目が覚める。
布団の中でモンモンとしている間に時間が過ぎていく…。
寝付けない・眠りが浅いといった不眠のお悩みは、季節の変わり目になるとグッと増えます。
特に多くなるのが冬から春になっていくこの季節。
この時期の眠りに関するお悩みは、なぜ起こるのでしょうか。そしてどうやって乗り切っていけばいいのでしょう?
春に不眠のお悩みが増える理由
眠りには、自律神経が深く関わっています。
自律神経とは、意識して動かさなくても勝手に内臓などを動かして生命活動を維持してくれている神経のこと。
体温調整・呼吸・代謝・循環・吸収・分泌・免疫・生殖など、働きは多岐にわたります。
自律神経は、
■日中の活動・ストレス・緊張などをつかさどる交感神経
■夜間の休息・リラックスなどをつかさどる副交感神経
の2つがバランスよく動くことで、身体を健康に保っています。
朝~夕方の日中にかけては交感神経が優位な時間。心臓がほどよく早く動き体温も高く、健康的なストレスで活動的に動きます。
夕方~朝にかけての夜間は副交感神経が優位な時間。鼓動はゆっくりになり、体温もやや下がり、リラックスして眠気を覚えます。
日照時間の短い冬の間は、副交感神経が働きやすい時期です。
ほっこりリラックスしやすい季節でもありますが、副交感神経が働きすぎるゆえに、うつっぽく気分が落ち込んだり、片頭痛や朝起きられないといった症状も現れやすいといえます。
段々と日照時間が増えて来る春は、副交感神経優位の状態から、交感神経優位の状態に切り替わっていくタイミングです。
色々なことに意欲的になれる季節でもあり、ストレスを感じやすくなったり、ドキドキイライラしやすい季節でもあります。
さらに、冬から春になっていく季節の変わり目は、
■寒暖差が激しい
■低気圧と高気圧が繰り返される
■仕事や学校などの生活の変化が多い
こういったことによって、副交感神経と交感神経の切り替えを要求され、激しく揺さぶられます。
自律神経が疲れてバランスが崩れ、交感神経が働きすぎる状態になると、副交感神経に切り替わるべき夜になっても交感神経が動いてしまい、眠気を感じない・眠れない・目が覚めるといったことが起こりやすくなるのです。
自律神経を整えて、春の睡眠を深くする方法4つ
不眠の大きな原因は、交感神経のスイッチが夜になっても切れず、入りっぱなしになってしまうこと。
交感神経を高ぶらせる要因を減らすことが第一です。
その上で、プラスアルファのケアで自律神経がバランスよく働くように整えていきましょう。
スマホ・PC・テレビを消す
スマホ・PC・テレビなどによる刺激は、交感神経が昂る大きな原因です。
とくに、スマホによる電磁波やブルーライト、SNSによるストレスは深刻な問題を引き起こしています。頭の周囲にスマホを置いていると、電磁波によって脳細胞がダメージを受けることがわかっています。
寝る時は、スマホを別の部屋に置いて体から離しておくようにしましょう。隣の部屋に置いておいても、目覚ましタイマーの音は聞こえます。もしくは、別途目覚まし時計を用意してください。
ストレスを追いかけ過ぎない
考えてもどうしようもないこと、やらなければいけないことなどを考え続けていると、交感神経をどんどん高ぶらせ、心身に負担をかけてしまいます。
頭や心に休憩をとることも、体調管理にはとても大切。
■寝る2時間前になったら、イヤなこと・仕事・問題について考えないと決める
■頭に浮かんで来たらメモだけして、明日考える
■どうしても問題に追われている時は「トイレに行った時は考えない」「お風呂の最中は考えない」などのルールを決め、頭の休憩時間を確保する
考えすぎてしまう人はそれがクセになっているので、頭が勝手に心配や不安ややらなければいけないことを追いかけようとします。
そこに理性でストップをかける訓練をすると、徐々に頭の切り替えが上手にできるようになりますよ。
甘い物や炭水化物を減らす
甘い物や炭水化物のとりすぎで自律神経のバランスが崩れている方はおどろくほど多いんです。
とくに砂糖はマイルドドラッグと呼ばれる依存性を持ち、心臓病などのリスクも跳ね上げます。
■血糖値の乱高下でイライラや不安を煽る
■細胞を酸化させ、老化を促進する
■内臓機能を低下させる
■腸を荒らし、免疫機能を低下させる
これらはすべて、内臓・内分泌系・免疫系を動かす自律神経に大ダメージを与えます。
甘い物をストレス解消目的でとっている方には、代わりに笑える動画や本をオススメします。
日向ぼっこをする
日中、太陽の光にしっかり当たると、体内でセロトニンというホルモンが作られます。
セロトニンには精神を安定させる作用があり、イライラや不安など、交感神経を高ぶらせるような気持ちの不安定さを穏やかにしてくれます。
さらに、太陽の光を浴びた約15時間後には、睡眠をうながすメラトニンという物質が分泌されます。
メラトニンは暗い環境でよく分泌されるので、夜はお部屋の照明を少し落としたり、スマホやテレビなど強い光を発するものをあまり見ないようにすることもオススメです。
お天気の良い日はもちろん、曇りの日程度の明るさでもセロトニンやメラトニンを分泌させるには十分。
室内に閉じこもりっぱなしにせず、朝やお昼休みにはできるだけお外に出て日光を浴びるようにしましょう。
暁を覚えない春眠を目指して♪
春眠暁を覚えず、と言われる春ですが、実は不眠に悩まされる人が増える季節でもあります。
原因は、寒暖差・気圧差・生活環境の変化などで、自律神経の働きが乱れ、活動やストレスをつかさどる交感神経が高ぶりやすくなること。
■寝る前はスマホやテレビを見ない
■頭の中でイヤなこと、やらないといけないことをリピートするのをやめる
■甘い物や炭水化物を減らす
■太陽の光を浴びる
こういったセルフケアで自律神経のバランスを良くすることで、眠りの質を整えることができます。
毎日を楽しく活動的に過ごすためには、睡眠をはじめとした休み時間が欠かせません。
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