動悸が続く本当の理由|福岡市で整体を活用して自律神経を整える
結論から言うと、心臓の検査で異常がないにもかかわらず動悸が続く場合、その多くは自律神経のアクセルとブレーキの切り替えが慢性的に乱れた状態です。
要点を3点で整理します。まず、機能性の動悸(検査で心臓に異常がない動悸)の本質は、心臓そのものではなく、心臓に信号を送る自律神経の慢性過緊張にあります。次に、整体では首・横隔膜・みぞおち周辺の緊張をゆっくりゆるめ、副交感神経が正常に働きやすい身体づくりをサポートできます。そしてこの記事は、病院で検査を受けたにもかかわらず「心臓には異常がない」と言われ、それでも動悸が続いている方、薬を服用しても根本から変わらないと感じている方、特に更年期前後の女性や、仕事や育児のストレスが積み重なっている方に向けて書いています。
なぜ動悸は長引くのか
動悸が長引く方には、身体の緊張が慢性的に抜けていないケースが非常に多くあります。これは当院で延べ25,000名を診てきた経験の中で、繰り返し確認してきた事実です。
心臓のペースメーカーとも言える洞房結節という部位は、交感神経と副交感神経の両方から常に信号を受け取っています。交感神経(体のアクセル)からアドレナリン系の刺激が来ると心拍数が上がり、副交感神経(体のブレーキ)からアセチルコリン系の信号が来ると心拍数が落ち着く仕組みです。健康な状態では、この二つがその人の状況に応じてスムーズに切り替わっています。
ところが、慢性的なストレス、睡眠不足、長時間のデスクワーク、更年期の女性ホルモン低下、食習慣の乱れなどが積み重なると、この切り替えが乱れます。交感神経が一方的に高まった状態が続き、心臓が必要以上に速く、あるいは強く打つのを自覚するようになります。これが「検査では心臓に異常なし」と言われるタイプの動悸の正体です。医学的には心臓神経症、機能性動悸、自律神経性動悸などと呼ばれることもあります。
立秋(2026年は8月7日)を過ぎた今の時期は、この問題が特に起きやすいタイミングです。夏の間、体は強い暑さに対応するために交感神経を使い続け、エネルギーを相当消耗しています。秋になって気温が変わり始めると、夏に蓄積した疲労と、急な寒暖差への対応が重なり、自律神経の切り替えがさらに乱れやすくなります。
東洋医学では夏を「心(しん)の季節」と呼びます。心は東洋医学で「火の臓器」とされ、夏の暑さで心が過熱した状態になりやすいと考えます。秋になって気温が下がり始めても、夏に消耗してきた腎(じん=水の臓器)が心の熱を冷やしきれない状態が続く。これが「心腎不交(しんじんふこう)」と呼ばれる状態で、夜の動悸・のぼせ・不眠が重なりやすいのはこのためです。
さらに秋は「肺の季節」です。肺は東洋医学で「悲しみ・憂い」と連動するとされ、夏の疲れが出てくる秋に気持ちが沈みやすくなる方が増えます。悲しみや憂いが肺に影響すると、呼吸が浅くなり、横隔膜が硬直します。横隔膜は副交感神経の幹線である迷走神経が通る組織です。横隔膜が固まると迷走神経が圧迫され、副交感神経のブレーキが心臓に届きにくくなる。こうして「秋になって動悸が悪化した」という状況が生まれます。
加えて、「また動悸が来るかもしれない」という予期不安があると、その不安そのものが交感神経を刺激し、次の動悸を招くという悪循環が定着します。体が過敏なパターンを学習してしまうとも言えます。このループに入った方は特に長引かせやすい傾向があります。
動悸と整体の関係
整体が動悸に対してできること、できないことを、はっきりお伝えします。
整体が直接的に心臓の病気を診断したり、不整脈そのものを止めたりすることはできません。胸痛をともなう動悸、突然意識を失いそうになる感覚、脈が不規則に飛ぶ感触がある方、動悸とともに冷や汗や強い息苦しさが出る方は、まず循環器科や内科を受診してください。
その前提のうえで、「検査では心臓に異常がなく、自律神経の乱れと診断された」という方に対して、整体は体の緊張をゆるめ、副交感神経が正常に働きやすい状態に整えるサポートができます。
具体的には、首の後ろから後頭部の緊張、横隔膜の硬直、みぞおちの固さ、骨盤周囲の緊張などをゆっくりゆるめていきます。これらの部位は副交感神経の幹線である迷走神経の通り道にあたります。ここが慢性的に固まると、副交感神経が心臓に届かず、アクセルが踏みっぱなしの状態になります。
施術を通じて身体の緊張が抜け始めると、呼吸が深くなり、みぞおちが自然に動くようになり、夜の眠りが変わり始めます。そのあとで、動悸の頻度や強さが変わってきたとおっしゃる方が多くいます。ただし、効果には個人差があります。整体は回復しやすい身体づくりをサポートするものであり、動悸の解消を保証するものではありません。
福岡市で整体を探す人が知っておくべきこと
福岡市内には自律神経専門を掲げる整体院が複数あります。ただ、「自律神経専門」「病院で異常なし」「薬以外の選択肢」という言葉は、多くの院が同じように打ち出しているため、それだけでは施術の中身を判断する材料にはなりません。
整体院を選ぶ際に確認したいのは次の点です。
まず、カウンセリングの時間をとっているかどうかです。動悸は日常のストレス、睡眠の質、食生活、過去の体験などが複合的に絡んでいます。身体だけを触っても、生活習慣や考えグセが変わらなければ根本が変わりにくいことが多い。きちんと話を聞いてくれる院を選ぶことが大切です。
次に、施術の方針が「症状を直接消す」ではなく「身体が回復しやすい状態に整える」という立場かどうかです。動悸に限らず、自律神経の問題は時間をかけて変化します。「1回で治します」という表現には注意が必要です。
また、「動悸が続く場合は循環器科を受診してください」「整体は医療行為ではありません」というように、医療安全について明示的に伝えている院かどうかも確認しておくとよいでしょう。急ぎすぎず、しっかりと体の土台を整えることを大切にしているかが、長期的に見て重要な指標です。
当院がある福岡市早良区西新エリアは、公共交通機関でのアクセスがよく、市内各地からお越しいただける場所にあります。「西新 動悸 整体」「西新 自律神経 整体」でお探しの方もぜひ参考にしていただければ幸いです。
自律神経失調症が何年も変わらない本当の理由|福岡市・常若整骨院の体質から読む整体アプローチ
常若整骨院の考え方
常若整骨院では、動悸を含む自律神経系の不調に対して、カウンセリング・施術・セルフケア指導の3つをセットで行っています。
初回のカウンセリングでは、動悸がいつ出るか、どんな状況で強くなるか、睡眠の質、食生活、仕事や家庭の状況、過去の体験や考えグセなどをていねいに聞きます。身体の状態を施術で確認しながら、どこに緊張が集まっているかを整理します。動悸の多くは「心臓だけの問題」ではなく、首・横隔膜・みぞおち・骨盤周囲の緊張パターンがセットで現れています。問診と触診を合わせることで、その方固有の緊張の構造が見えてきます。
施術は、強い刺激を与えるマッサージではなく、身体が受け入れやすい圧で、首・肩甲骨周辺・横隔膜・みぞおち・仙骨周辺などの緊張をゆっくり解いていきます。施術後に「呼吸が深くなった」「身体が温かくなった」「みぞおちがやわらかくなった」「目の前が明るくなった感じがした」とおっしゃる方が多くいます。施術中に涙が出てきたという方もいます。長年抑えてきた緊張が解けるとき、感情が一緒に動くことがあります。それは回復の過程で自然なことです。
セルフケア指導では、呼吸の仕方、食事のタイミング、スマホの使い方、睡眠前の過ごし方など、日常生活で変えられる具体的なことをお伝えします。施術は週に1回あるとすれば1時間に満たない時間です。残りの167時間を過ごす日常のほうが、回復に対してはるかに大きな影響を持ちます。整体はその後押しをする場所だと当院では考えています。
東洋医学から見た動悸
東洋医学では動悸を「心悸(しんき)」と呼びます。心悸とは、心臓の拍動を自覚してしまう状態のことです。
東洋医学の「心(しん)」とは、西洋医学の心臓に対応する概念ですが、それだけでなく、精神・意識・感情の安定も司ると考えます。「心は神明を主る」という言葉があります。心は体のコントロールタワーであり、心に過剰な熱が集まると、コントロールが乱れて動悸・不眠・不安が起きるという見立てです。
この「心の熱」を鎮めるのが「腎(じん)」の役割です。腎は体全体の潤いと回復力の貯金を司る「水の臓器」で、心の火が燃え上がっても冷やす力を持っています。しかし過労、睡眠不足、更年期後の女性ホルモン低下、夏の暑さによる消耗などで腎の水が枯れてくると、心の火を鎮める力が失われ、特に夜になると動悸・のぼせ・不眠が出やすくなります。この状態を「心腎不交(しんじんふこう)」と呼びます。心と腎のバランスが崩れている状態、火と水が分断された状態です。
夏に心が過熱し、秋になって腎の水の枯渇がより顕著になる。立秋前後に「動悸が急に悪化した」「夜に特につらくなった」という方が増えるのはこのためです。
さらに、「肝(かん)」も関係します。肝は東洋医学でストレスや感情の流れを司る臓器です。イライラ・我慢・気の遣いすぎが積み重なると肝の気が詰まり(気滞)、その余剰の熱が心に波及して動悸を引き起こすことがあります。「怒った後にドキドキした」「緊張した後に心臓がバクバクした」という経験がある方は、肝から心への影響を感じているケースが多いです。真面目で感情を抑えてきた方に多いパターンです。
また、「脾(ひ)」の問題も見逃せません。脾は気血を製造する臓器です。考えすぎ、食事の不規則さ、過労などで脾が消耗すると、気血が心を養うのに不足してきます。心血虚(しんけっきょ)という状態です。心が十分な血に養われなくなると、心拍が乱れやすくなり、些細なことで動悸を感じやすくなります。
秋に特有の「肺」との関係も重要です。秋は「金の気」「肺の季節」で、悲しみや憂いといった感情が肺に影響しやすいとされます。肺と心は隣り合う臓器で、肺の呼吸機能が低下すると心臓への血流にも影響が出やすい。夏の疲れで肺気が消耗した状態で秋を迎えると、動悸・息苦しさ・気分の落ち込みが重なって現れることがあります。
以下に4つの証(タイプ)を整理します。自分がどのタイプに近いかを参考にしてみてください。
心肺両虚型(しんぱいりょうきょがた):夏の心の過熱と、秋に入った肺の消耗が重なっているタイプです。動悸に加えて呼吸が浅い、息苦しい、悲しい気持ちが続く、咳き込みやすいという方に多く見られます。秋の移行期に最もよく現れるパターンで、当院では立秋以降に増える印象があります。
腎陰虚心火亢進型(じんいんきょしんかこうじんがた):腎の水が枯れて心の火を鎮められなくなっているタイプです。夜の動悸・のぼせ・口の乾き・手足がほてる・夜中に目が覚めるという方に多いです。更年期前後の女性に頻繁に見られます。
肝気鬱滞型(かんきうったいがた):感情を抑えてきた、ストレスを飲み込んできた体のパターンです。イライラした後、緊張した後、感情が高ぶった後に動悸が出る。みぞおちから肋骨のあたりが張っている感じがある方に多いです。
脾気虚気血不足型(ひきょきけつぶそくがた):考えすぎ、過労、不規則な食事で脾が消耗し、心を養う血が不足してきたタイプです。動悸のほかに、疲れやすい、少し動くと息切れがする、食欲にムラがある、顔色が白い、という方に多く見られます。秋に食欲が落ちてきた方、夏の疲れがずっと残っている方はこのタイプを確認してみてください。
ツボについては以下の4か所が基本になります。一般の方にわかるよう、場所の探し方を具体的に記します。
内関(ないかん)は、手首の内側の横じわの中央から肘に向かって指3本ぶん上、二本の腱の間のくぼみです。動悸・息苦しさ・吐き気・不安感に広く使われる重要なツボで、動悸が起きたときにその場でゆっくり刺激することができます。
神門(しんもん)は、手首の内側の横じわ、小指側の端のくぼみです。心の安定を助けるツボで、動悸・不安・不眠・焦りに使われます。力を入れすぎず、3秒押して3秒離すを繰り返します。
太渓(たいけい)は、内くるぶしの最も高いところとアキレス腱の間のくぼみです。腎を補い、心の火を鎮める働きがあります。腎陰虚心火亢進型の方に特に有効です。
三陰交(さんいんこう)は、内くるぶしの頂点から指4本ぶん上、すねの骨の後ろぎわです。血と気の流れを整え、自律神経全体のバランスに働きます。
自律神経と動悸の関係
自律神経とは、体のアクセルとブレーキにあたる二つの神経系のことです。交感神経(アクセル)は心拍数を上げ、血管を緊張させ、素早く動ける状態にします。副交感神経(ブレーキ)は心拍数を落ち着かせ、消化を促し、体を休ませます。
この二つは状況に応じて切り替わるものですが、慢性的なストレスや睡眠不足が続くと、交感神経が高止まりの状態になります。すると、安静にしているのに心臓がドキドキしたり、寝る前になると脈が速くなったりします。
特に問題なのが、「首の慢性的な緊張」と「横隔膜の硬直」です。
副交感神経の幹線である迷走神経は、脳幹から首を通り、胸郭・横隔膜・腹部内臓へと伸びています。迷走神経は全身の副交感神経の約75%を担うとも言われる、非常に重要な神経です。首の後ろが常に前に引っ張られているような状態、あるいは横隔膜が呼吸のたびに十分動いていない状態では、迷走神経への圧迫が続き、副交感神経のブレーキが心臓に届きにくくなります。
当院で動悸を訴える方の身体を触れてみると、共通した所見があります。首が慢性的に前傾しており、後頭部から首の付け根にかけて指が入らないほど固まっています。みぞおちは板のように硬く、深呼吸をしても肋骨の下が動かない。背中の中部、胸椎の3〜5番あたりに凝り固まりがある。呼吸が鎖骨から上だけで行われており、腹部がほとんど膨らまない。こういった所見が繰り返し確認されます。
呼吸と副交感神経の関係は直接的です。息を長くゆっくり吐くと、迷走神経が刺激されて副交感神経が活性化します。これは「呼吸性洞不整脈」とも関連する現象で、吸気時に心拍が増え、呼気時に心拍が落ち着くという、健康な心臓に備わった自然なリズムです。このリズムが失われているとき、つまり呼気時にも心拍が落ち着かないとき、それが「動悸として感じられる」状態の一側面です。
更年期との関係も重要です。エストロゲンは自律神経の調節機能にも関わるホルモンです。更年期にエストロゲンが急激に低下すると、自律神経のバランスが崩れやすくなり、ほてり・のぼせ・発汗とともに動悸が起きやすくなります。検査では心臓の異常は見つからないが、自律神経の乱れが確認されるケースです。
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実際に多いケース
当院に「動悸」を主訴として来院される方には、いくつか共通したパターンがあります。
一つ目は、仕事や人間関係のストレスが積み重なって動悸が出始め、内科・心療内科で薬を処方されたものの、薬を飲んでいても動悸が完全にはおさまらず「この状態がずっと続くのか」と不安になっているケースです。最初は「しばらく休めば治まる」と思っていたが、忙しい日々の中で休めないままズルズルと続いているという方が多いです。
二つ目は、更年期を迎えた40〜50代の女性で、婦人科・内科・心療内科とさまざまな医療機関を受診したが、どこでも「検査では異常なし」「自律神経の乱れ」と言われ、どう対処すればいいかわからなくなっているケースです。エストロゲンの低下と自律神経の乱れが重なることで、動悸・ほてり・不眠・気分の波が同時に起きやすくなります。
三つ目は、夜に横になると動悸が強くなる、静かな場所にいると脈が気になるというケースです。夜は副交感神経が優位になるべき時間ですが、昼間の緊張が抜けていない方は夜になっても交感神経が高止まりのまま。加えて、静かになると心臓の音が感じ取りやすくなり、「また動悸が来た」という意識がループを強化します。
四つ目は、秋になってから突然動悸が増えた、という方です。夏はむしろ元気だったのに、涼しくなってきた途端に体調が崩れるパターン。夏に交感神経を使い続けた疲れが、秋の気温変化をきっかけに一気に表に出てくる状態です。東洋医学では「夏の消耗が秋に出る」と表現します。
共通しているのは「心臓のせいではないとわかっているのに、動悸のたびに怖くなる」という体験です。怖さが交感神経をさらに刺激し、次の動悸を招く。このループを緩めることが、回復の入り口になります。
3人の事例
以下の事例は、当院に来院された方の声をもとに作成しています。個人が特定されないよう属性のみ記載しています。効果には個人差があり、すべての方に同様の変化が起きることを保証するものではありません。
1人目は20代・男性のケースです。動悸と強い不安感があり、外に出ることへの恐怖感も重なっていました。病院での対症療法とは別に、「なぜ自分の身体がこの症状を出したのか」「自分はもともとどんな性格だったか」を整体のカウンセリングで丁寧に深掘りしたことが変化のきっかけになったとのことでした。「不安には向き合いつつ、症状が出る前のいつも通りの日常に戻れていることがうれしい」という言葉をいただいています。(効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。)
2人目は10代・男性のケースです。動悸と不安感が続いてから、釣りや外出など以前楽しめていたことができなくなっていました。施術と日常生活の見直しを続けるなかで、「釣りや神社に行けるようになった」と報告していただきました。「たまに動悸・不安感が出ますが、あせらずのんびり過ごします」という言葉が、回復のプロセスをよく表していると感じています。焦らずに過ごせるようになること自体、自律神経の状態が変わってきたサインです。(効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。)
3人目は40代・女性・会社員のケースです。更年期の時期と重なって動悸が増え、複数の医療機関を受診したがいずれも「異常なし」「自律神経の乱れ」と診断されるのみで、どう対処すればよいかわからない状態でした。当院では、首後部の慢性緊張、横隔膜の固まり、みぞおちの板状の硬さを確認し、これらをゆっくりゆるめることから始めました。食事のタイミング・睡眠前の過ごし方・呼吸の練習をお伝えし、数週間後に「体が温かくなる感覚が久しぶりだった」「夜の動悸が気にならない日が増えてきた」とおっしゃっていただきました。(効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。)
自宅でできるセルフケア
動悸が気になるときに自宅でできることを、具体的にお伝えします。むずかしいものは一つもありません。
呼吸を整える練習を日課にしてください。4秒かけて鼻から吸い、7秒そのまま止め、8秒かけて口からゆっくり吐き出す「4-7-8呼吸法」を1日3セット行うだけで、副交感神経が活性化しやすくなります。特に夜、布団に入る前の3セットが効果的です。動悸が起きたとき、その場でこの呼吸を1セットやってみてください。
首とデコルテを温めてください。タオルをお湯で温めて首の後ろにあてるだけで、首の筋肉がゆるみ、迷走神経への圧迫が軽減します。シャワーのときに首の後ろに温水を当てることも同じ効果があります。秋になったらとりわけ意識して首を冷やさないようにしてください。
スマホを寝る1時間前に置いてください。スマホのブルーライトと、次々と流れてくる情報が交感神経を刺激し続け、寝る前に動悸が起きやすい状態をつくります。「ニュースを見るのをやめるだけで夜が楽になった」という方が実際に多くいます。
カフェインを見直してください。コーヒー・紅茶・緑茶・栄養ドリンクに含まれるカフェインは交感神経を直接刺激します。動悸が気になる期間は、午後2時以降のカフェインをやめてみてください。これだけで夜の動悸が減る方も少なくありません。
湯船に入ることを続けてください。42度以上の熱い湯ではなく、38〜40度のぬるめのお湯に15分つかると副交感神経が優位になります。夏も含め、湯船に入る習慣を続けることが秋の移行期の自律神経の安定につながります。特に腰から下をお湯につける半身浴は、腎を温め、心の熱を落ち着かせる意味でも有効です。
内関のツボをセルフケアに取り入れてください。手首の内側の横じわの中央から肘に向かって指3本ぶん上、二本の腱の間のくぼみを反対の親指でゆっくり10秒押し、3秒離す。これを3回繰り返します。動悸が気になったその場でやるだけでも、呼吸が深くなる感覚が出ることがあります。
最後に、「症状を責めない」という視点をセルフケアの一つとして加えてください。動悸のたびに「また出た、どうしよう」と焦ることが、次の動悸を呼ぶ最大の引き金です。「体が何かを知らせようとしている」と少し余裕を持って見ることができると、自律神経の緊張が緩みやすくなります。
医療機関との連携について
以下の症状がある場合は、整体の前に必ず循環器科・内科を受診してください。整体はこれらの症状の診断・治療を行うことができません。
胸の痛みやしめつけ感をともなう動悸。意識を失いそうになった、または実際に失った。脈が規則的でなく「飛ぶ感じ」がある。動悸とともに強い息苦しさや冷や汗が出る。顔や唇が青白くなる。これらはいずれも、心臓の器質的な問題を疑うサインです。早めに医療機関を受診してください。
整体は医療行為ではありません。当院は「整体を受ければ薬をやめられる」「病院に行かなくていい」とはお伝えしていません。主治医が処方した薬の調整は必ず医師に相談してください。
心療内科・婦人科・内科の治療と並行して当院を利用される方も多くいます。医療機関と整体を組み合わせることで、体の緊張をゆるめながら回復の土台を整えやすくなると当院では考えています。
動悸に関する一般的な情報は、厚生労働省のe-ヘルスネット(www.e-healthnet.mhlw.go.jp)も参考にしてください。
FAQ・Q&A
検査で心臓に異常がないのになぜ動悸が出るのですか?
心臓の構造に問題がなくても、心臓に信号を送る自律神経のバランスが乱れると動悸は起きます。交感神経(アクセル)が優位になりすぎると、心臓が必要以上に速く・強く打ち、それを自覚します。これを機能性動悸といい、慢性的なストレス・更年期・睡眠不足・首や横隔膜の慢性的な緊張が主な原因です。
秋になると動悸が悪化するのはなぜですか?
夏に自律神経が消耗した状態で、気温・気圧の変化に切り替えが追いつかなくなるためです。東洋医学では、夏に心(火の臓器)が過熱し腎(水の臓器)が消耗した状態で秋を迎えると、心の火を鎮める力が不足して動悸・不眠・のぼせが出やすくなると説明します。立秋前後に症状が変わった方は、この移行期の消耗が表に出てきているサインです。
動悸は整体で楽になりますか?
検査で心臓に異常がない機能性動悸については、整体で身体の緊張をゆるめることで動悸の頻度や強さが変わってきた方が多くいます。ただし効果には個人差があり、すべての方に同様の変化が起きるとは言えません。心臓の器質的な異常がある場合は整体の対象外ですので、まず医療機関を受診してください。
更年期の動悸はなぜ起きやすいのですか?
エストロゲンの低下が自律神経の調節機能に影響するためです。エストロゲンは自律神経の安定にも関わるホルモンで、これが急激に低下すると、血管運動神経の調節が乱れ、心拍変動が増大します。ほてり・のぼせ・発汗と同時に動悸が起きやすい更年期特有のパターンがあります。東洋医学では腎の水の枯渇(腎陰虚)として説明します。
夜の動悸が特につらいのはなぜですか?
夜は本来副交感神経(ブレーキ)が優位になるべき時間ですが、昼間の緊張が抜けていない方は夜になっても交感神経が高止まりのままです。また、周囲が静かになることで心臓の拍動が感じ取りやすくなり、「また動悸が来た」という意識がさらに交感神経を刺激するという悪循環が起きます。東洋医学では夜は心腎不交が最も強く出る時間帯とも考えます。
薬を飲んでいても動悸が変わらないのはなぜですか?
薬は症状を緩和する働きをしますが、首・横隔膜・みぞおちの慢性緊張、日常の考えグセや生活習慣が変わらなければ、体は同じ状態に戻ります。薬の調整は必ず主治医に相談したうえで、生活習慣の見直しと身体の緊張を整えることを並行することが重要です。
首こりと動悸は関係しますか?
関係します。副交感神経の幹線である迷走神経は首から横隔膜にかけて走っています。首の後ろが慢性的に硬くなると迷走神経が圧迫され、副交感神経のブレーキが心臓に届きにくくなります。その結果、交感神経が優位のまま続き、動悸を感じやすくなります。当院では動悸を訴える方の首は、ほぼ例外なく後頭部から首の付け根にかけて固まっています。
深呼吸をすると逆に苦しくなります。これは動悸と関係しますか?
横隔膜が硬くなっていると、深呼吸をしようとしても横隔膜が十分に動かず、かえって息苦しくなることがあります。横隔膜は迷走神経の通り道でもあるため、ここが硬直していると副交感神経の働きが弱まり、動悸・息苦しさが起きやすくなります。深呼吸が苦しい方は、胸だけで呼吸している可能性があります。
動悸とパニック発作は同じものですか?
動悸はパニック発作の症状の一つですが、同じものではありません。パニック発作は動悸に加えて、めまい・手足のしびれ・「このまま死んでしまうかも」という強烈な恐怖感が10〜20分程度続く状態です。動悸だけが繰り返す場合は必ずしもパニック障害とは限りませんが、発作的に強い恐怖感が出る場合は心療内科への相談をおすすめします。
心臓の薬を飲みながら整体を受けても大丈夫ですか?
薬を服用しているまま整体を受けることは可能です。ただし、薬の種類や体の状態によって注意が必要な場合があります。整体を受ける前に主治医に「整体を受けたい」とお伝えし、問題ないことを確認してから来院されることをおすすめしています。
動悸の改善には何回くらい通う必要がありますか?
個人差が大きいためお伝えしにくいのですが、当院では初回から数回で「呼吸が深くなった」「みぞおちがやわらかくなった」「体が温かくなった」という変化を感じる方が多くいます。動悸の頻度や強さが変わるまでには、日常生活の習慣改善も含めて数週間から数か月かかることが多いです。「1回で解決する」ものではなく、身体の土台を少しずつ整えていくプロセスです。
福岡市早良区以外から来院できますか?
はい、お越しいただけます。当院は西新駅から徒歩圏にあり、福岡市内からはもちろん、福岡県内各地や近隣県からも来院される方がいます。動悸・自律神経の不調で「どこに行けばいいかわからなかった」という方がお越しになることも多いです。初回はカウンセリングに十分な時間をとっています。
整体を受ける前に循環器科を受診する必要がありますか?
動悸の症状が初めて出た方、胸痛や意識を失いそうな感覚がある方、不整脈の疑いがある方は、まず循環器科か内科で検査を受けることをおすすめしています。すでに「心臓には異常なし」と言われた方は、その診断書や説明の内容をできれば教えていただけると、当院でのカウンセリングに役立ちます。
まとめ
動悸で悩んでいる方、特に「心臓には異常がない」と言われたにもかかわらず動悸が続いている方、薬を飲んでも根本から変わらないと感じている方へ。
あなたが感じているつらさは、気のせいでも、弱いからでもありません。自律神経のアクセルとブレーキの切り替えが乱れた状態の体が、正直に症状を出しているだけです。
立秋を過ぎた今の時期は特に、夏の消耗が表に出やすいタイミングです。心の過熱、腎の消耗、肺への負担が重なりやすい秋の入り口に、身体の緊張をゆるめ、呼吸を深くし、回復しやすい土台を整えることが今必要なことかもしれません。
一人で抱え込まず、まず身体の緊張を少しゆるめることから始めてください。常若整骨院では、カウンセリングと施術とセルフケアを通じて、その過程をサポートします。
院長プロフィール
冨高誠治(とみたかせいじ)。常若整骨院院長。福岡市早良区(西新駅から徒歩圏)。施術歴20年、延べ25,000名を施術。東洋医学・気功を基盤とした独自の見立てと、カウンセリングを組み合わせた施術を行う。動悸・自律神経失調症・パニック障害・更年期障害など、「検査では異常なし」の慢性不定愁訴を多く扱ってきた。施術は医療行為ではなく、症状によっては医療機関との連携を積極的に推奨している。











