電話やプレゼンで声が出てこない吃音の本当の原因|東洋医学から見る肺・心・腎の関係と福岡市整体のアプローチ

結論から言うと、大人になっても吃音が続く・仕事の場面で悪化するのは、「声が出ない」という現象だけの問題ではなく、体全体の緊張と内側の消耗が長年積み重なっているからです。

声を出すとき、人の体は複数の筋肉と呼吸のリズム、そして神経の働きを同時に使います。この連携が「うまく話さなければ」「またどもったらどうしよう」という緊張によって乱れるとき、吃音は悪化します。東洋医学の視点では、この背景に「肺(言葉を出す力)・心(心神の落ち着き)・腎(生命力の土台)」の3つの消耗が関係しているケースが多くあります。

この記事では、大人の吃音が長引く理由を東洋医学の見立てから解説し、福岡市・常若整骨院でどのようなケアができるかをお伝えします。電話や会議の場でつらさを抱えている方、長年どもることに悩んできた方の参考になれば幸いです。

なぜ吃音は大人になっても続くのですか

結論として、吃音が大人になっても続く最大の理由は「予期不安の悪循環」と「体の慢性的な緊張」の2つが重なっているからです。

子どもの頃からある発達性吃音は、成長の中で多くの場合、自然に変化していきます。ただ、「またどもったらどうしよう」という不安が積み重なると、話す前から体が固まるようになり、その緊張がさらにどもりを引き起こします。どもる→不安になる→もっと緊張する→さらにどもる、という循環が体に刻まれていきます。

この悪循環はよく知られていますが、見落とされがちなのは「体そのものが緊張しやすい状態になっている」という側面です。声は喉だけで出しているのではなく、横隔膜・腹筋・背筋・顔周りの筋肉、そして自律神経の働きが複雑に絡み合っています。慢性的に体が緊張しやすい状態になると、話す前から全身が準備状態に入り、そこに「うまく話さなければ」という意識が加わると、言葉が出てこなくなります。

もう一つ大きいのは「緊張が過ぎると幅が消える」ということです。音楽家がプレッシャーで演奏の緩急を失うように、「うまく話そう」と力を入れすぎると、話し方から間・抜き・リズムが消えます。その「詰まり」が、吃音そのものの形で出てきます。力を抜くほど言葉は出やすくなり、握りしめるほど出なくなる——これが大人の吃音の核心にあるパターンです。このパターンはイップス・書痙・あがり症といった「本番で固まる」症状全般に共通する本質でもあります。

吃音とはどのような状態ですか

吃音とは、言葉がスムーズに出てこない状態のことです。話そうとした言葉の最初の音が繰り返される(「た、た、田中です」)、音が引き伸ばされる(「たーーなかです」)、音が詰まって出てこない(ブロック)、という形で現れます。

日本では約100万人が吃音を抱えているとされ、成人の吃音は大きく2種類に分かれます。発達性吃音は幼児期(2〜5歳頃)に始まるもので、成人になっても継続するケースです。獲得性吃音は、大人になってからストレスや脳の疾患などをきっかけに突然始まるものです。

吃音を経験している方が感じるつらさは、声が出ないという外から見える部分だけではありません。「次の言葉を出す前に体全体が固まる」「相手の目が気になって話せなくなる」「電話が恐怖になった」という内側の緊張と消耗が、長年積み重なっていきます。「うまく話せないのは自分が弱いからだ」と感じてきた方も多いのですが、それは体と神経の消耗によるものです。意志や性格の問題ではありません。

吃音と関連して、話す場面に強い恐怖を感じる「場面緘黙(ばめんかんもく)」や、電話・人前だけで症状が出る「社交不安」が重なることもあります。いずれも体の緊張と予期不安が絡み合っているという点では共通しています。

吃音に整体はどこまでできますか

整体は吃音の「言語症状そのもの」を直接変えることはできません。声の出し方・話し方のトレーニングは言語聴覚士という専門家が担う領域であり、整体はその仕事ができません。

整体ができるのは、吃音の背景にある「体の緊張」「呼吸の浅さ」「自律神経の切り替えのしにくさ」にアプローチすることです。

25,000人の患者さんを施術してきた経験の中で繰り返し見てきたのは、「うまく話そう」という力みが全身の緊張として蓄積されている状態です。首・肩・胸郭・横隔膜・腰、このあたりが慢性的に固まっていると、呼吸が浅くなり、声を出すための土台が崩れます。また、自律神経のアクセル(交感神経)が常にかかっている状態では、話す場面でさらにアクセルが踏まれて過緊張になります。

施術で体の緊張がゆるむと「電話の前の緊張が少し落ち着いた」「体が楽になって少し声が出やすくなった」という変化を感じてくれる方もいます。ただし個人差があり、すべての方に同じ効果があるとは言えません。言語療法との組み合わせを前提にして考えていただく方が現実的です。

福岡市で整体を探すとき、何を見て選べばいいですか

吃音のケアで整体を探す際に確かめていただきたいのは、次の3点です。

一つ目は「カウンセリング(聞く姿勢)があるか」です。吃音は体の緊張と心理的な側面が深く絡み合っています。体だけを施術するアプローチより、「どんな場面でつらいか」「いつ頃から悩んでいるか」をきちんと聞いてくれる院を選ぶと、施術の精度が上がります。

二つ目は「呼吸・横隔膜・自律神経を全身の視点から確認してくれるか」です。吃音の背景にある体の緊張は、首・肩の一点にとどまらず、横隔膜の硬さや全身の呼吸パターンにまで関わっています。全身の観点から対応してくれる院を選んでください。

三つ目は「医療機関との連携スタンスが明確か」です。吃音の専門的な言語療法は言語聴覚士・医療機関の領域です。「整体だけで完全に変えられる」という表現は避け、言語聴覚士や医療機関への受診も含めて話してくれる院が信頼できます。

常若整骨院では吃音をどう見ていますか

常若整骨院では、吃音を「声だけの問題」ではなく「体と心の緊張の積み重なりが、声という形で出ている状態」として見ています。

施術では、まず話を聞くことから始めます。どんな場面でつらいか、いつ頃から悩んでいるか、普段の生活で緊張を感じやすい場面はどこか。その聞き取りをもとに、体のどこに緊張が集まっているかを確かめながら施術を進めます。

印象的な変化として、「吃音でもいいや、と思えてから減った」という方がいます。これは偶然ではありません。「うまく話さなければ」という力みを手放した瞬間に、体の緊張がゆるんで声が出やすくなる——というメカニズムを体で実感されたケースです。主導権が「うまく話さなければという焦り」から「自分」に戻ったとき、体が変わります。整体の場は、その「力みを手放す練習」を体でできる場にもなります。

施術後にはセルフケアもお伝えしています。日常の中で体の緊張をゆるめる習慣が積み重なると、話す場面での体の反応が変わってきます。

東洋医学では吃音をどう考えるのですか

東洋医学では、吃音を「肺・心・腎の3つの臓腑が連鎖して消耗している状態」として読みます。

まず肺(はい)は「言葉を出す力の臓」です。東洋医学では、肺は呼吸だけでなく「宣発(せんぱつ)」という外に広げる働きを持ちます。言葉を声として外に出すのは、この宣発の働きそのものです。「言いたいことが言えない」「表現できない」という状態が続くと、肺の宣発が乱れます。

次に心(しん)は「心神(しんしん)」、つまり精神の安定・意識の落ち着きをつかさどります。「うまく話さなければ」「どもったらどうしよう」という過緊張の状態が続くと、心神が乱れて神経が過敏になります。東洋医学では「心は神明を蔵する」と言い、精神の安定が崩れると全身の反応が乱れると考えます。

そして腎(じん)は生命力の土台です。東洋医学で「腎精(じんせい)」と呼ぶものが蓄えられており、慢性的な緊張や消耗が続くと腎精が減り、体の底力が落ちます。腎が弱ると「怖さ・不安感」が強くなります(東洋医学では「恐れは腎を傷める」と言います)。これが吃音の予期不安を悪化させます。

この3つが連鎖して悪化するケースがよく見られます。肺の宣発が乱れ、心神が過緊張し、腎が消耗する——その結果として声が詰まりやすくなります。

体質的な証のタイプとしては、大きく3つに分かれます。

心神不寧型(しんじんふねいがた)は、緊張と不安が前面に出るタイプです。話す前から体が固まり、心拍が上がります。予期不安の悪循環が中心になっています。手首の内側の小指側にある神門(しんもん)というツボは、心神を落ち着かせる働きを持ちます。場所は手首を曲げたときにできるシワの小指側の端(小指の延長線上)です。緊張が強い夜や、電話・プレゼンの前に軽く押さえる習慣が助けになることがあります。

腎精虚型(じんせいきょがた)は、慢性的な消耗が積み重なっているタイプです。長年悩み続けてきた方、疲れると症状が強くなる方に多く見られます。内くるぶしの後ろのくぼみにある太渓(たいけい)というツボは、腎を補う代表的なツボです。両足の太渓を毎晩入浴後に軽く温めるだけで、腎を補う土台づくりになります。

肺気虚型(はいきょがた)は、呼吸が浅く、声に力が入りにくいタイプです。息を吸ってから言葉を出す、というリズムが乱れやすい方です。喉の真ん中・舌骨のすぐ下にある廉泉(れんせん)というツボは、声や言葉を出す働きと深く関わっています。

子どもの吃音と大人の吃音は何が違うのですか

結論として、子どもの吃音は「発達の過程にある流動的な状態」であり、大人の吃音は「長年の緊張と予期不安が体に刻まれた固定化した状態」である点が大きく異なります。

子どもの吃音は、2〜5歳頃に多く始まります。言葉の発達が急速に進む時期に、思考のスピードと発話のスピードが合わなくなることで生じやすいとされています。この時期の吃音は、多くの場合、成長の過程で自然に落ち着いていきます。過度に指摘したり「ゆっくり話して」と繰り返したりすることが、かえってどもりへの意識を強めるため、環境を整えることが大切とされています。

大人の吃音は、長年にわたる「どもること」への意識が体のパターンとして定着している状態です。「また詰まるかもしれない」という予期不安が話す前から作動し、その緊張が体に先に出ます。子どもの吃音と根本のメカニズムは重なっていますが、大人の場合は「予期不安→緊張→どもる→さらに不安」という回路が何年・何十年もかけて強化されているため、変化には体と神経の両方へのアプローチが必要です。

また、新学期・仕事の再開・異動・転職など、環境が変わるタイミングで吃音が悪化することがよく見られます。新しい場面では「どう見られるか」「うまくやれるか」という意識が強まり、体の緊張が高まります。東洋医学では、これを「心神の過緊張」として読みます。環境の変わり目に吃音が気になり始めた場合、その背景には心と腎の消耗が関わっていることが多くあります。

自律神経と吃音はどう関係しているのですか

結論として、自律神経の「アクセルとブレーキ」の切り替えがうまくいかない状態が、吃音を悪化させやすくします。

自律神経とは、体のアクセル(交感神経)とブレーキ(副交感神経)のような働きのことです。アクセルは緊張・興奮・活動に対応し、ブレーキはリラックス・休息・消化に対応します。健康な状態では、この2つが場面に応じて切り替わります。

吃音の方に多いのは、話す場面でアクセルが強くかかりすぎる状態です。体は「これは危険な状況だ」と判断して緊張状態に入ります。すると、横隔膜が固まり、呼吸が浅くなり、声を支える筋肉群が過緊張します。この状態での発話は、力みの中から言葉を絞り出そうとする形になり、どもりが出やすくなります。

問題は、これが繰り返されると「話す場面 → アクセルが踏まれる」という回路が強化されることです。特定の場面(電話・プレゼン・初対面の人との会話など)でアクセルが踏まれやすくなり、ブレーキに切り替えられないまま話し続けることになります。

25,000人のべ11万回の施術経験の中では、「話す場面で体が固まる」という方の多くが、首や胸郭・みぞおちのあたりにも慢性的な緊張を持っていることを見てきました。体の緊張が抜けにくい状態では、アクセルからブレーキへの切り替えがさらに難しくなります。まず体の緊張をゆるめることが、自律神経の切り替えを助ける土台になります。

自律神経と体の緊張のつながりについては、自律神経と整体の関係(常若整骨院)にも詳しく書いていますので、あわせて参考にしてください。

吃音で来られる方に多いのはどんなケースですか

常若整骨院にお越しになる吃音の方に共通しているのは、「真面目・繊細・相手の気持ちに敏感」という傾向です。

「うまく話さなければ」「相手に迷惑をかけてはいけない」という意識が人一倍強く、話す前から体が緊張してしまっています。これは性格の弱さではありません。周りへの配慮と誠実さが、声に出る前から体に出ているということです。

仕事の電話が怖くなったケースがよく見られます。若い頃からある吃音が、社会人になって電話対応が増えた頃から特に気になりはじめた方です。「またどもったら申し訳ない」という意識が電話の前に膨らみ、手が震えるほど緊張する状態になっていきます。

特定の音(行)で必ず詰まるケースも多くあります。「ありがとうございます」が言えない、名前の最初の音が出てこない、など、特定のパターンが固定してしまっている方です。「この言葉は言えない」という確信が体に入っていて、その言葉が来るたびに全身が固まります。

子どもの頃から長年悩み続けてきたケースでは、「これが変われば」と思いながら大人になり、自分なりに工夫しながらも根本的な変化を感じられないつらさを持ち続けている方が多くいます。疲れると症状が出やすく、体の消耗と症状がリンクしています。

また、仕事のプレゼンや人前での発表だけに吃音が出るケースもあります。普段の会話では問題なく、「見られている」「評価される」という場面でのみ体が固まります。これは心神の過緊張、つまり「見られる自分」への意識が過剰になっているケースとして読めます。

実際に吃音が楽になった方はどんな経過でしたか

実際にお越しになった方の経過をいくつかご紹介します。なお、個人差があり、すべての方に同じ効果があるとは限りません。

福岡市在住の9歳の男の子は、吃音で来院されました。施術後、本人が「体が軽い、気持ちが良かった」と話してくれたそうです。保護者の方から「どんどん吃音の回数が減って、様子が変わっていくのがわかりました」というご報告をいただきました。最初は施術を不安がっていたとのことですが、体が軽くなるのを実感してから喜んで通ってくれるようになったとのことです。効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。

九州在住の20代男性は、吃音とうつ状態で来院されました。施術の中で日常生活の中にある改善のヒントをお伝えしたところ、電子タバコ・カフェイン飲料・スマホの使いすぎがメンタルに影響していることに気づき、少しずつ見直していきました。「少しずつ実践していったところ、体調は改善できてきたのかなと思います」と話してくださいました。効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。

30代の女性は、仕事のプレゼンと電話対応が特につらく、「また詰まった」という経験が積み重なって仕事への苦手意識が強くなっていました。施術を続ける中で、首・胸郭の緊張がゆるんでいき、「電話の前の緊張が少し落ち着いてきた」と感じてくれるようになりました。以前は毎回あった「プレゼント前夜の不眠」が減り、「話すことへの怖さが全体として小さくなった気がする」とお話しくださいました。効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。

吃音は自宅でどうケアすればいいですか

以下のケアを、どれか1つから試してみてください。全部やろうとしなくて構いません。できなかった日は「まあいいや」で流してください。

一つ目は「吐く息を長くする」ことです。息を吸うのが先になりがちですが、吐くことを先にするのがポイントです。4つ数えながら鼻から吸い、8つ数えながら口からゆっくり吐く。吐く息が長くなると、自律神経がブレーキ側に傾き、体の緊張がゆるみやすくなります。話す場面の直前に1〜2回やるだけでも、少し変化を感じる方がいます。

二つ目は「神門(しんもん)のツボを夜に軽く押す」ことです。場所は、手首を曲げたときにできるシワの小指側の端(小指の延長線上)です。心神を落ち着かせる働きを持つツボで、夜寝る前に両方の手首を30秒ずつ、少し痛いくらいの力で押さえるだけで構いません。

三つ目は「夜10時前に横になる日を週に何日か作る」ことです。腎精を補うのは睡眠だけです。「早く寝なければ」と力まずに、「横になるだけでも構わない」という気持ちで試してみてください。

四つ目は「話す前に足を温める」ことです。足湯や靴下の重ね履きで足元を温めると、体の重心が下に落ち着き、上半身(首・喉・胸郭)の緊張がゆるみやすくなります。「頭に血が上る」「首から上が固まる」タイプの緊張に特に効きます。

どれか1つからで十分です。真面目な方ほど「全部やらなければ」と思いがちですが、その真面目さを少しゆるめることが、実は一番効くセルフケアになることがあります。

病院と整体、どちらに行くべきか迷ったらどうすればいいですか

吃音の場合、言語聴覚士がいる医療機関や専門のリハビリ施設が、言語そのものへのアプローチができる場所です。まず言語療法の専門機関への相談を検討してください。吃音の専門的な診断・言語療法については、国立障害者リハビリテーションセンターのウェブサイトも参考になります。

整体は、その補完として「体の緊張」「呼吸の質」「自律神経の土台」にアプローチする役割を担えます。

特に次のような状態では、まず医療機関への受診を優先してください。突然吃音が始まった(獲得性吃音の疑いがある)場合。呂律が回らない・手足に力が入りにくいなど、他の神経症状が同時に出ている場合。発熱・急激な体重減少など、別の疾患が疑われる症状がある場合。強いうつ・不安障害など精神的なつらさが大きい場合。

吃音と長年付き合い「言語療法も試したことがあるが、体の緊張はなかなか変わらない」「特定の場面での恐怖が先に来てしまって言語練習が入りにくい」という方には、整体で体の土台から整えるアプローチが役立つことがあります。体の緊張がゆるむことで、言語療法の練習が入りやすくなるケースもあります。

吃音がある方が整体に来るときに知っておいていただきたいことはありますか

整体はあくまで「体の緊張と自律神経の土台を整える場」であり、吃音そのものを直接変える専門機関ではありません。この前提をはっきり持っていただくことが、整体を正しく活用するうえで一番大切なことです。

常若整骨院では、初回に必ずカウンセリングから始めます。吃音がいつ頃始まったか、どんな場面でつらいか、現在言語聴覚士や医療機関に通っているかを聞いたうえで施術の方向を決めます。「整体に来たら言語療法はやめてもいい」ということではなく、両方を並行して使っていただくことを前提としています。

施術の内容としては、首・肩・胸郭・横隔膜周りの緊張をゆるめることを中心に、自律神経の切り替えを助けるアプローチをします。東洋医学の見立てで心神・肺・腎のどこが消耗しているかを確かめながら、ツボへのアプローチも組み合わせます。

「すぐに変わるかもしれない」と期待しすぎず、「体の緊張がゆるんでいく過程を積み重ねる」という長い視点でお越しいただくと、整体との付き合い方が楽になります。短期間で結果を求めようとする力みそのものが、体の緊張を強めてしまうことがあります。

よくあるご質問

子どもの頃からある吃音が、大人になって悪化しました。なぜですか?

大人になると仕事・電話・人前での発言など、話すことへのプレッシャーが増す場面が多くなります。それに伴って予期不安が強くなり、「話す前から体が固まる」状態が積み重なると、吃音が出やすくなります。体の緊張と予期不安が連動して悪化していくケースが多くあります。

電話だけ吃音が出ます。なぜですか?

電話は相手の顔が見えない分、「声だけで伝えなければ」というプレッシャーが強くなりやすい場面です。表情・身ぶりでの補完ができないため、体が緊張しやすくなります。「また詰まったら」という予期不安が電話という場面と結びついて強化されていることが多くあります。

吃音は整体で楽になりますか?

整体が変えられるのは言語機能ではなく、体の緊張・呼吸の質・自律神経の切り替えやすさです。「体が軽くなった」「緊張しにくくなった」「特定の場面での怖さが小さくなった」と感じてくれる方はいますが、個人差があります。言語療法との組み合わせが有効なケースが多くあります。

吃音は意志が弱いからですか?

違います。吃音は意志や性格の弱さではなく、神経・呼吸・筋肉の連携が乱れている状態です。真面目で相手に配慮できる方ほど「うまく話さなければ」という力みが強くなりやすく、その力みが吃音を悪化させることがあります。意志が弱いのではなく、配慮する力が体に先に出ている状態です。

仕事を続けながら施術を受けられますか?

はい、受けられます。施術は生活に支障をきたさない範囲で進めますので、仕事と並行しながら通われている方がほとんどです。

薬との併用は大丈夫ですか?

不安障害などで処方を受けている場合は、処方している医師に相談のうえ整体を検討してください。整体は薬の効果を妨げるものではありませんが、自己判断で服薬を変更しないでください。

何回くらいで変化を感じますか?

個人差がありますが、体の緊張がゆるんでくる変化を感じ始めるのは、早い方で3〜5回目頃です。長年積み重なった緊張と予期不安のパターンには時間がかかることもあります。「すぐに変わらなければいけない」という力みを手放すことが、変化の土台になることが多いです。

子どもの吃音で親が連れてきても大丈夫ですか?

はい、対応しています。お子さんの吃音は、体の緊張・自律神経の安定と関係していることがあります。施術だけでなく、日常生活でのセルフケアについて保護者の方にもお伝えしています。

他の病院(言語聴覚士)に通いながらでも大丈夫ですか?

はい、問題ありません。むしろ推奨しています。言語療法(声・話し方の練習)と、体の緊張ケア(整体)は役割が異なります。両方を並行することで、「練習したくても体が緊張してしまって入りにくい」という状態が改善しやすくなる方もいます。

吃音で来院することを周りに知られたくないのですが大丈夫ですか?

はい、個人情報は厳守しています。何の症状で来院されているかを外部に伝えることは一切ありません。吃音を含む、人に話しにくい症状でお越しになる方はほかにも多くいます。カウンセリングでお話しいただく内容も、院外に出ることはありません。

吃音は「気の持ちよう」で変わりますか?

「気の持ちよう」という表現は、努力次第で変わるという意味に聞こえますが、吃音は意識だけで変えられるものではありません。体の緊張と神経のパターンが関わっているため、精神論だけでのアプローチには限界があります。ただ、「どもっても構わない」という意識の変化が体の緊張をゆるめ、結果的に話しやすくなるケースはあります。

整体に行く前に、何か準備することはありますか?

特別な準備は不要です。初回は「どんな場面でつらいか」「いつ頃から悩んでいるか」「仕事や日常生活でどう困っているか」をお聞きするカウンセリングから始めます。答えられる範囲でお話しいただければ十分です。

吃音と不眠・うつが重なっているのですが、整体で対応できますか?

吃音・不眠・うつが重なっているケースは、東洋医学の視点では心神の消耗が全体にわたっている状態と読みます。整体では体の緊張をゆるめるサポートができますが、うつや不安障害が強い場合は、心療内科や精神科への相談を優先してください。整体は医療機関でのケアと並行して活用していただくことを前提としています。整体は医療行為ではありません。

吃音は遺伝しますか?

吃音は遺伝的な素因があるとされており、家族に吃音の方がいる場合は発症しやすいという研究があります。ただし、遺伝的な素因があるからといって必ず吃音になるわけではなく、環境・体質・ストレスなどとの組み合わせで出方が変わります。整体では遺伝的な素因そのものへのアプローチはできませんが、体の緊張と予期不安への対応は遺伝的素因を持つ方にも共通して役立つことがあります。

吃音があっても普段の生活で自分でできる工夫はありますか?

「どもることへの意識を下げる」ことが一番の工夫ですが、それが難しいから悩んでいる方がほとんどです。実践しやすいのは「吐く息を長くする」「話す前に足元を温める(足湯・靴下)」「神門のツボを軽く押さえる」の3つです。日常の中で「どもってもいい場面」を意図的に作り、どもることへの緊張を少しずつ体が慣れていく環境を整えることが、長期的に役立つことがあります。

まとめ

福岡市で吃音の悩みを抱えている方へ。

「声が詰まる」「電話が怖い」「またどもってしまった」——そのつらさは、意志の弱さでも性格の問題でもありません。体全体の緊張と、長年積み重なった予期不安のパターンが、声という形で出ています。

東洋医学の視点では、吃音の背景に「肺(言葉を出す力)・心(心神の落ち着き)・腎(生命力の土台)」の消耗が関わっていることが多くあります。特効薬のような一発の解決はありませんが、体の緊張をゆるめ、呼吸の通りをよくし、自律神経が切り替わりやすい土台を作ることで、話す場面での体の反応が少しずつ変わっていくことがあります。

「吃音でもいいや」と思えた瞬間から、体の緊張がゆるみ始めた——という方がいます。「力みを手放す」ことが、意外なほど変化の入り口になることがあります。主導権が「うまく話さなければという焦り」から「自分」に戻るとき、体は変わります。

一人で抱え込まず、まず体の緊張をゆるめることから始めてみてください。言語聴覚士や医療機関との連携も含め、最適なアプローチを一緒に考えます。

院長プロフィール

冨高誠治(とみたか せいじ)
柔道整復師・鍼灸師。常若整骨院(福岡市早良区・西新駅から徒歩圏)院長。施術歴20年・25,000人の患者さんに、のべ11万回の施術。NHKセミナー講師・テレビ出演・女性自身掲載。

自律神経の乱れ・慢性症状・こころと体の不調を、東洋医学の見立てとカウンセリングを組み合わせながら対応しています。「症状の場所でなく、その奥にある流れを読む」というアプローチで、病院では異常が見つからない慢性的な不調にも向き合っています。

医療機関(言語聴覚士・心療内科など)との連携を大切にしており、「整体だけで完全に変えられる」とは言わず、それぞれの専門性が補い合える状態を目指しています。

福岡市内だけでなく、福岡県全域・近隣県からもお越しいただいています。初回は丁寧にカウンセリングしながら、体の状態と日常生活でできるヒントをお伝えします。初めて来院される方は、お気軽にお問い合わせください。

吃音と自律神経の関係についてさらに詳しく知りたい方は、自律神経失調症の改善(常若整骨院)の記事もあわせてご覧ください。あがり症・イップス・書痙など「本番で体が固まる」症状にお悩みの方も、ぜひ一度ご相談ください。