疲れが取れないのは病気ですか

結論から言うと、寝ても疲れが取れない状態が2週間以上続くなら、まず病気の可能性を調べたほうがいい状態です。ただしその一方で、検査をしても異常が見つからないまま疲れだけが残る方も少なくありません。

要点は次の3つです。原因は、隠れた内科的な病気の場合と、自律神経や東洋医学でいう気血のバランスが崩れている場合の両方が考えられます。整体でできることは、検査で異常が見つからなかったときに、体の緊張をゆるめて自律神経の働きを整えやすい身体づくりをサポートすることです。この記事は、疲れが取れない状態が続いていて、これは病気なのか、それとも様子を見ていいものなのか、判断に迷っている方に向けて書いています。

疲れが取れないのは病気のサインですか

結論として、疲れが取れない状態そのものが即座に病気というわけではありませんが、一定の期間を超えて続く場合は体からのサインとして受け取ったほうがいい状態です。日本人のおよそ45パーセントが慢性的な疲労を抱えているという調査があり、疲れが続くこと自体は珍しくありません。ただし、その疲れの背景に見過ごせない病気が隠れているケースもあるため、期間と強さの両方で判断する必要があります。

一晩寝れば回復する疲れは、体を使った分の自然な反応です。問題になるのは、休んでも休んでも回復の実感が戻ってこない疲れです。ここでは仮に、そうした回復しない疲れを「抜けない疲れ」と呼びます。

疲れが取れない背景にどんな病気が隠れている可能性がありますか

結論として、内科的な病気が隠れている可能性としては、貧血、甲状腺機能の異常、肝機能障害、糖尿病、睡眠時無呼吸症候群、うつ病などの心の不調が代表的です。これらはいずれも、血液検査や睡眠の状態を調べる検査で見つかることが多いものです。

貧血は、体に酸素を運ぶ力が落ちるため、動くとすぐに息が上がり、疲れやすくなります。甲状腺機能が落ちると、体全体の代謝がゆっくりになり、朝から体が重く感じられます。肝機能障害は、体内の解毒や代謝を担う臓器の働きが落ちることで、だるさとして表れます。睡眠時無呼吸症候群は、本人が気づかないまま睡眠の質が下がり、何時間眠っても疲れが抜けません。

また、6か月以上にわたって強い疲労感が続き、日常生活が著しく損なわれる場合は、慢性疲労症候群という病気に分類されることがあります。これは「よくある疲れ」とは別の病気で、診断には、疲労の原因となりうる他の病気をひとつずつ除外していく手順が必要です。自己判断で決めつけず、医療機関で調べてもらうことが前提になります。

病院に行くべきかどうかは何を目安にすればいいですか

結論として、だるさや疲労感がおよそ2週間以上続く場合は医療機関の受診を検討し、1か月以上続くなら様子を見ずに内科を受診することをおすすめします。まずは内科で、血液検査や尿検査を通じて、体に原因となる病気がないかを確認するのが基本の流れです。

次のような症状がある場合は、様子を見ずにすぐ医療機関を受診してください。急な体重の減少、続く発熱、強いむくみ、片側だけの手足のしびれや脱力、ろれつが回らない、黒い便や血便、これまでにない強い頭痛です。これらは整体で扱う範囲を超えており、整体は医療行為ではありません。診断や薬の判断は必ず医師に相談してください。当院でも、こうした症状が疑われる場合は施術よりも先に受診を勧めています。

検査をしても異常がなかった場合、疲れの原因は何が考えられますか

結論として、検査で異常が見つからない場合、体の緊張が抜けきっていないことや、自律神経の乱れが背景にあることが多くあります。自律神経とは、体のアクセルとブレーキのような働きで、緊張しているときに優位になる交感神経と、休んでいるときに優位になる副交感神経の切り替えでできています。

ストレスが続くと、アクセルを踏みっぱなしの状態が長引き、夜になっても体がブレーキに切り替わりにくくなります。眠っているつもりでも、実際には浅い眠りが続き、朝起きたときに回復した感覚がないまま一日が始まります。当院に来られる方の中にも、睡眠時間そのものは足りているのに、体も心もだるくて起き上がれない、という訴えをされる方が少なくありません。自律神経の乱れについては、こちらの記事でも詳しく書いています。

東洋医学では疲れが取れない状態をどう考えるのですか

結論として、東洋医学では、疲れが取れない状態を「気」というエネルギーの不足、あるいはその巡りの滞りとして見立てます。気とは、体と心を動かす目に見えないエネルギーのことです。当院で25,000人を施術してきた経験の中でも、疲れが取れないと訴える方には、いくつか共通したタイプがあります。

一つ目は、消化を担う「脾」が弱っているタイプです。脾は、食べたものから気血をつくり出す働きを担っており、ここが弱ると、食後にどっと眠くなる、胃がもたれやすいといった特徴が出ます。二つ目は、生命力の貯金にあたる「腎」が減っているタイプです。腎は回復力の貯金のようなもので、ここが減ると、朝が特につらく、足腰が重く感じられます。三つ目は、感情の消耗が体に出ている「心脾両虚」というタイプで、考えごとが多い方、責任感が強い方に多く見られ、眠りが浅く、些細なことで動悸を感じやすくなります。

ツボでは、足三里(あしさんり)という、膝のお皿の外側から指4本ぶん下がった場所が、脾の働きを助けるとされています。三陰交(さんいんこう)は、内くるぶしの頂点から指4本ぶん上、すねの骨の後ろぎわにあり、気血をめぐらせる働きがあるとされます。太渓(たいけい)は、内くるぶしとアキレス腱の間のくぼみにあり、腎の働きを支えるとされています。いずれも、押すと少し痛みや心地よさを感じる場所です。

常若整骨院では疲れが取れないという相談をどう見ていますか

結論として、当院ではまず、体のどこに緊張が残っているかを見ることから始めます。触れてみると、みぞおちのあたりが板のように硬くなっていたり、肩甲骨の内側だけが冷たくなっていたりと、本人が自覚している場所と違う場所に緊張が隠れていることがよくあります。

カウンセリングでは、いつから疲れが抜けなくなったか、どんな時に悪化するか、生活の中で気を張る場面はどこかを丁寧に聞いていきます。そのうえで、体の緊張をゆるめる施術と、生活の中でできるセルフケアをセットで行い、回復しやすい身体づくりをサポートします。効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。

実際に疲れが取れないと来られた方はどんな経過でしたか

福岡県在住の50代女性の方は、1か月あまり続く発熱と不眠、強い倦怠感を訴えて来院されました。体調が改善しないことへの不安が大きく、施術と合わせて、100パーセントを目指さずグレーでよいという考え方のアドバイスを受けたことで、少しずつ生活が変わっていったといいます。施術中は体がぽかぽかとし、草原に寝転んでいるかのような心地よさがあったと話されており、今までの生活の仕方が見直され、やる気や気力が出てきたことを実感されています。効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。

福岡県在住の10代男性の方は、頭痛と倦怠感、朝の起きづらさを抱えていました。学校に行きたくても体が動かず、本人も家族も先の見えない不安を抱えていた状態から、少しずつ朝起きられる時間が整っていった経過があります。効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。

もうひとりの40代の方は、仕事の責任が重なる時期に、休日も疲れが抜けない状態が続いていました。休んでいるつもりでも頭の中で仕事のことを考え続けてしまい、体が休息モードに切り替わらないタイプでした。生活の中で意識して手放す時間をつくったことで、少しずつ夜の眠りが深くなっていったといいます。効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。

疲れが取れないとき、自宅でできることはありますか

短く、現実的にできることを3つ挙げます。どれか1つからで十分です。すべてをきっちりやろうとする必要はありません。

一つ目は、寝る前のスマホを少し減らすことです。画面の光は交感神経を刺激し、ブレーキへの切り替えを遅らせます。二つ目は、湯船に浸かって首とお腹を冷やさないことです。お腹は消化を担う脾の場所であり、冷えると回復の力が落ちやすくなります。三つ目は、深呼吸を意識して3回だけ行うことです。呼吸はアクセルとブレーキの切り替えに直接働きかけます。

できなかった日があって当然です。まじめな方ほど、できなかった自分を責めてしまいがちですが、その自責がまた新たな緊張を生み、回復を遠ざけてしまいます。真面目さが悪いのではなく、真面目さの向け先を、自分を責めることから、体をゆるめることへ少しだけ変えてみてください。

病院と整体、どちらに先に行くべきか迷ったらどうすればいいですか

結論として、迷ったときはまず内科を受診してください。血液検査で内科的な病気が除外できてはじめて、整体でできることの範囲がはっきりします。すでに検査を受けて異常がないと言われている方や、医師の経過観察のもとで通われている方が、体のケアとして整体を併用する分には問題ありません。整体は医療機関に代わるものではなく、医療機関と役割を分けて考えるものです。

よくあるご質問

疲れが取れないのは年齢のせいですか?

年齢だけが原因とは限りません。年齢を重ねると回復力そのものが緩やかになる面はありますが、若い方でも自律神経の乱れや隠れた病気で疲れが抜けない状態になることがあります。

何日くらい様子を見てもいいですか?

目安として2週間です。2週間を超えて疲れが続く場合は、一度医療機関で調べてもらうことをおすすめします。

睡眠時間は足りているのに疲れが取れないのはなぜですか?

睡眠の量ではなく質が下がっている可能性があります。眠りが浅いまま時間だけが過ぎていると、脳や体が十分に休息できていないことがあります。

血液検査で異常なしと言われました。それでも整体は意味がありますか?

はい。検査で内科的な病気が除外されたうえで、体の緊張や自律神経の乱れが背景にある場合、体のケアとしての施術が回復しやすい身体づくりの助けになることがあります。

慢性疲労症候群とはどう違うのですか?

慢性疲労症候群は、6か月以上にわたって強い疲労感が続き、日常生活が著しく損なわれる状態で、他の病気が除外された上で診断される特定の病気です。数週間程度の疲れとは分けて考えます。

気功やスピリチュアルな話は関係ありますか?

当院では、体の緊張や自律神経の状態を中心に見立てを行っています。ご希望があれば施術の中でお話しすることもありますが、無理にお勧めすることはありません。

子どもが疲れが取れないと言っています。同じように考えていいですか?

基本的な考え方は同じですが、成長期のお子さんは症状の出方が独特です。学校に行けないほどの倦怠感が続く場合は、小児科での確認を優先してください。

ツボを押すタイミングはいつがいいですか?

入浴後や就寝前など、体が温まっているときが押しやすく、効果を感じやすい方が多いです。痛みが強い場合は無理に押さないでください。

仕事を休めない場合でもできることはありますか?

深呼吸や、昼休みに数分だけ目を閉じる時間をつくることから始めてみてください。すべてを変える必要はなく、小さな一つで十分です。

何科を受診すればいいですか?

まずは内科です。内科で原因がはっきりしない場合、心療内科や精神科での確認に進むこともあります。

疲れが取れないまま放置するとどうなりますか?

自律神経の乱れが長引くと、めまいや動悸、胃腸の不調など、他の症状にもつながりやすくなります。早めに体の状態を確認しておくことをおすすめします。

常若整骨院はどこにありますか?

福岡市早良区にあり、西新駅から徒歩圏内です。福岡市内で通いやすい場所を探している方にもご利用いただいています。

まとめ

疲れが取れない状態が続いていて、これは病気なのかと不安を感じている方へ。まずは2週間から1か月を目安に、内科で体に隠れた病気がないかを確認してください。そのうえで検査に異常がなかった場合は、体の緊張と自律神経の状態に目を向けてみる価値があります。一人で抱え込まず、まずは体の緊張をゆるめることから、カウンセリングと施術、そして無理のないセルフケアで、回復しやすい身体づくりをサポートしていきます。

院長プロフィール

冨高誠治。柔道整復師・鍼灸師。施術歴20年、25,000人を施術。福岡市早良区・西新にある常若整骨院の院長として、東洋医学の見立てと体のケアを軸に、自律神経の働きを整えやすい身体づくりをサポートしている。医療機関との連携を大切にし、体の状態を丁寧に見立てたうえで、一人ひとりに合った施術とセルフケアを提案している。

疲れについてさらに詳しく知りたい方は、厚生労働省 e-ヘルスネットでも情報が公開されています。

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