脳がだまされてる!?甘いもの中毒のループから抜け出す方法

ブログ著者

冨高 誠治

冨高 誠治

柔道整復師、はり・きゅう師、自律神経整体

冨高 明子

冨高 明子

カウンセラー


おいしいお菓子、仕事終わりの一杯のお酒、ホカホカの白いご飯…

忙しい日々の中のオアシスですよね。

でも、もしあなたが「お腹いっぱいだけど甘いものが食べたい」「甘いものを食べないとイライラする」という風になっているとしたら要注意。

甘いもの中毒かもしれません。

 

甘いものは「中毒」になるからやめられない!

中毒とは、文字通り毒にあたること。人の体が許容できる以上の量を取り込むことで、身体の機能が阻害されている状態です。依存症という意味合いも持っています。

では、なぜ甘いものが中毒を引き起こすのかと言うと…

 

甘いものを摂る

血糖値が急上昇する

すい臓や副腎が、上がりすぎた血糖値を下げる

血糖値が急激に下がり、イライラする

甘いもので血糖値が上がることを体が覚えているので、甘いものが欲しくなる

甘いものを食べる

 

このようなループにはまってしまうから。

 

また、甘みは脳に快感を感じさせます。たとえば、

「おなかはいっぱいなのに、口が甘いものを食べたい」

というように感じる場合、

「体は欲しくないけど、脳が甘さによる快感を欲しがっている」

と言い換えることができます。

脳はとても騙されやすく、コクや風味の足りないスープに砂糖を足すことで、美味しくなったと感じてしまうほど。

 

■血糖値の急激な上下

■脳が甘いものによる快感を欲する

この2つのトラップによって、甘いもの中毒になってしまうのです。

 

甘いものが体におよぼす影響

まず一つは、血糖値の急激な上下による内臓の疲労→病気です。

甘いものによる代表的な病気・糖尿病は、血糖値を管理する物質インシュリンがすい臓の疲労によって減少し、高血糖が続いている状態。

このほかにも、副腎・腸などは甘いもののダメージを受けやすく、アレルギーやアトピーとして現れることも。

 

もう一つは、イライラ・ゆううつなど、感情のコントロールができなくなること

血糖値の上下にともない、副腎ではコルチゾールという血糖値を管理するホルモンが分泌されますが、このコルチゾールにはストレスに対応するという役割もあります。

甘いものの摂りすぎで副腎が疲れてくると、コルチゾールの量が減り、ストレスに弱くなってしまいます。

低血糖時のイライラに歯止めがきかなくなり、自分でも気持ちを抑えきれなくなるのです。

 

アメリカの少年院で行われた実験では、普通の食事をしたグループ・砂糖を減らした食事をしたグループを比較した際、砂糖を減らしたグループでは反社会的行動が46%低下することが判明しました。

とくに暴行は82%減、盗みは77%減、命令への服従拒否は55%減という結果が出たというのですから驚きです。

もしもあなたがご自分やご家族の気の短さ・癇癪に悩んでいるとしたら、それは性格ではなく、甘いものの摂りすぎによるものかもしれません。

 

甘いもの中毒から抜け出すには?

甘いもの中毒は、①血糖値の急激な上下②脳の甘いものによる快感依存、によって起こっています。

この2つを解決していくことで、スムーズに中毒から抜け出せるようになります。

 

①血糖値の上昇がゆるやかなものに切り替える

普段、クッキーやケーキ、大福などのお菓子を良く食べるなら、対策はカンタン。もっと血糖値上昇がゆるやかなもの(低GI値)に切り替えていきます。

■食パンや菓子パン→7分づきのお米・ライ麦パン

■クッキーやケーキ→ダークチョコレート・プリン・焼き芋

■砂糖→みりん・メープルシロップ

■清涼飲料水→100%フルーツジュース、お茶

このように変更していくことで、体が血糖値を上げすぎなくていいんだと理解し、慣れていきます。

ジュースをよく飲むなら、お茶やお水に変える。

お菓子を減らして、果物や小さなおにぎりを食べる。

まずはそこからはじめてみましょう。

 

②脳の甘いものへの快感依存を抜いていく

脳は甘いものに快感を覚えるようにできています。

甘いもの自体は苦手でも、お酒・炭水化物(=糖類)がやめられないなら、それは同じ種類の中毒状態。

①で血糖値を上げすぎない状態に慣れて来たら、今度は脳=舌をリセットします。

■料理に砂糖(白砂糖・きび砂糖・黒砂糖・三温糖など)を使わない

■どうしても甘味が欲しい料理には、みりんか甘酒を使う

ダシを強めにきかせる、香辛料を使う、バターなどで風味を足すと、意外なほど砂糖は減らせます。

こうすると、知らず知らずのうちに騙されていた脳=舌がリセットされ、ミネラル・ビタミンといった体が本当においしいと感じるものを欲するようになっていきます。

 

③甘い香りの香水やハンドクリーム、お茶

甘い物が欲しい気持ちをおさえたい時、頼もしい味方になるのが甘い香り。

■バニラやベリーなど甘い香りのハンドクリームや香水

■コーン茶、オレンジルイボスティーなどの甘い香りのお茶

こういったものでガス抜きをすると、実際に甘い物を食べなくても脳が満たされやすくなります。

 

④ストレス解消する手段を増やす

甘い物が欲しくなるのは、甘えたい時やストレスを解消したい時。

ですから、甘い物を減らすと同時に食べ物以外のストレス解消手段を取り入れていきましょう。

■くだらなくて笑える漫画や動画

■やわらかくて手触りのいい毛布やルームウェア

■プニプニしたマスコット

■スポーツやトレーニングなどで身体を動かす

■カラオケなどで大きな声を出す

■友達や家族とおしゃべりする

■ゆっくり丁寧にお茶やコーヒーをいれる

 

本当の意味でおいしいものを食べて、身体も心もスッキリ!

脳=舌がおいしく感じるものと、体が欲しておいしく感じるものには、時にギャップが生じます。

甘いものに舌が慣れ切ってしまうと、体は欲しくないのについ手が伸びる、やめられない…という状態に。

脳が気が付かないくらいにさりげなく甘いもの・糖類を減らしていくことで、甘いもの中毒からの脱出は可能です。

もしもボーっとしたりイライラしたりといった禁断症状に見舞われたら、それは甘いもの抜きがうまくいっている証拠でもあります。

ホクホクの焼き芋をかじって、もうひと踏んばり!体も心もスッキリを目指しましょう!

 

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