メニエル病(メニエール)~脳や神経との関係~
メニエル病ってどんな病気?
西洋医学では、「内耳のむくみ(リンパ浮腫)が原因で、内耳の各器官に狂いが生じることにより引き起こされる病気」と説明されています。
ですが、内耳のむくみが認められないのに同じような症状に悩まされる場合もあります。
病院に行っても治らず、何度も繰り返し症状が現れ、苦しい思いをします。
東洋医学では、むくみ以外の原因を、自律神経や生活環境などに着目して診ていきます。
色々な角度からみていくことで本当の原因を突き止めることができるのです。
どんな症状?
- ぐるぐると頭や体が回転するようなめまい
- 耳鳴り、難聴、耳閉感(耳がつまった、ふさがった感じ)
- 強い吐き気
などが代表的な症状です。
何度も繰り返し症状が現れると言われています。
原因は?
①首や肩周辺のコリ
②頭蓋骨のゆがみ
③ストレスや生活習慣の乱れによる自律神経への影響
などが原因として考えられます。
詳しく見ていきましょう。
①首や肩周辺のコリ
<首や肩周辺のコリは神経を圧迫する>
脳や脊髄には大事な神経がたくさん通っています。
そのため、脳と脊髄をつなぐ首周辺が凝り固まってしまうと、脳からの指令を各神経へ伝えたり、また各神経から脳へ情報を伝えたりすることがうまくできなくなってしまいます。
聴覚や平衡感覚を脳に伝える神経もうまく働かなくなってしまうため、めまいや耳鳴り、難聴といった症状が出るのではないかと考えられています。
長時間、首に負担をかける姿勢や悪い姿勢は気をつけましょう。
② 頭蓋骨のゆがみ
<頭蓋骨のゆがみと脳脊髄液の関係>
これは、頭蓋骨がゆがむと脳脊髄液の流れが悪くなり、内耳がむくんで内耳の各器官に影響が出る、という考えです。
頭蓋骨は呼吸をするため、動けるように23枚の骨をつなぎ合わせてできています。
1枚でできた硬い骨(ヘルメットのような感じ)ではないので、ゆがんだりズレたり しやすいのです。
頭蓋骨が呼吸する動きに合わせて、脳から脊髄の間を、脳脊髄液というリンパ液がゆっくりと流れていますが、ゆがんで呼吸ができなくなった頭蓋骨は動きが悪くなり、 脳脊髄液の流れも悪くなります。
脳内で詰まってしまった脳脊髄液は外に膨らもうとしますが、外側には硬い頭蓋骨が あるため、膨らむことができません。
そこで、脳脊髄液が流れているクモ膜下腔と つながっている、蝸牛小管という管を伝って内耳へ流れ込みます。
内耳には三半規管(体の回転を感じる器官)、前庭(体の傾きを感じる器官)、蝸牛(音を感じる器官)といった器官があり、それぞれ内部はリンパ液で満たされています。
そこへ余分なリンパ液(脳脊髄液)が流れ込んでくると、内耳が膨張して各器官の働きに影響が出るため、めまいや耳鳴り、難聴といった症状が表れると考えられています。
この考え方では、内耳のむくみをとればよい、ということになりますが、頭蓋骨がゆがんで脳脊髄液が詰まってしまえば、また同じことの繰り返しです。
ではなぜ、頭蓋骨がゆがむのでしょうか?
<頭蓋骨がゆがむ原因>
頭蓋骨がゆがむ原因は色々ありますが、主に体の使い方の癖や、脳への負担が原因であることがほとんどのようです。
・ 体の使い方の癖によるもの
頭は背骨の上に乗っています。体(背骨)がゆがめば、その上の頭蓋骨にも影響します。
体の片方ばかり使っていると、身体はゆがんできます。
また、歯のかみ合わせが悪いことが影響する場合もあります。
悪い姿勢や、片方ばかりに負担がかかる癖には気をつけましょう。
・ 脳への負担によるもの
脳幹には呼吸や運動をコントロールする機能があり、また自律神経も通っています。
小脳も、脳幹と情報を交換しながら体のバランスを保つなど、運動機能に関わっています。
姿勢が悪かったり呼吸がうまくできていなかったりすると、脳幹や小脳に余計な負担がかかり、
神経の働きが悪くなります。平衡感覚が狂ってめまいの原因にもなります。
また、その周辺の頭蓋骨の動きも悪くなり、ゆがんで硬くなることもあるようです。
<内耳のむくみを予防するには>
症状がひどいときは専門家の治療を受けるのが一番だと思いますが、再発予防のためのセルフケアとしては、次のようなことが有効だと考えられています。
・ 姿勢をよくする(体の片側や一部分ばかりに負担をかけない)
・ 呼吸を整える(浅く速い呼吸にならないように)
実際に、腹式呼吸を続けたことでめまいが改善されたという例もあります。
なかなか症状が改善されない方は、一度お試しください。
③ ストレスや生活習慣の乱れによる自律神経への影響
②の<頭蓋骨のゆがみの原因>(脳への負担)では、脳に負担がかかる理由として姿勢の悪さや呼吸の浅さを書きましたが、その他にもストレスや生活習慣の乱れなどが挙げられます。
ストレスが過剰にかかると、自律神経のうち交感神経が働き過ぎになりますし、例えば食べすぎると内臓に負担がかかり、内臓と通じている自律神経も弱ってきます。
自律神経は生命維持活動に欠かせない大切な神経で、身体のあらゆる部分に関わっているため、この働きが狂うと体のあちこちに不調が出ます。
全体的に生命力が低下してきます。
まとめ
メニエル病の主な原因とセルフケア
①首や肩周辺のコリ
コリによって神経が圧迫され、脳と神経との間の情報伝達がうまくいかなくなる。
長時間、首に負担をかける姿勢や悪い姿勢は避ける。
②頭蓋骨のゆがみ
頭蓋骨のゆがみによって脳脊髄液の流れが悪くなり、内耳がむくむ。
頭蓋骨の動きをよくするためには、身体がゆがまないように気をつける。
脳へ過剰な負担をかけないためにも、呼吸を整えたり姿勢に気をつけたりする。
③自律神経への影響
ストレスや生活習慣の乱れによっても脳へ過剰に負担がかかり、自律神経の働きが低下する。
脳の機能(自律神経の働き)を低下させないためにも、ストレスをため込まない。
暴飲暴食など、体に負担がかかる生活習慣は改める。
最後に
常若整骨院では、体の不調の原因を潜在意識に尋ね、根本的な原因を突き止めたうえで的を絞った治療をします。
もう二度と同じ症状に悩まされたくない方、どこに行っても治らなかった方、原因がわからず困っている方、本気で治したい方は、ぜひ一度ご相談ください。
本気で治したい方には本気でお応えします。一緒に治していきましょう。