朝起きられない子どもが“変わった”理由:整体×スマホ習慣の見直しで整える親の知恵
「朝、起きられない」「学校に行けない」「ダラダラとスマホばかり…」
そんな子どもの姿に、心配と同時に、どこかで“イライラ”してしまう自分がいませんか?
でも、それはあなたが「本当は助けてあげたい」と思っている証拠。
起立性調節障害――それは、思春期の子どもに多く見られる“見えにくい不調”です。
決して甘えではなく、体が本当にうまく働かなくなっている状態。
本記事では、そんな子どもたちの体と心に寄り添うためのヒントとして、整体という選択肢、そして生活の中でできる具体的なサポート法をお届けします。
キーワードは、「体から心を整える」。
そして「親子で“できた”を育てていく」。
この記事が、あなたとお子さんにとって、“前に進む一歩”になりますように。
第1章:その不調、“怠け”じゃない?起立性調節障害を正しく知る
朝起きられない、体がだるい…実は“病気”かもしれない
「うちの子、また朝起きられない…」
そう思ったこと、ありませんか?しかも毎朝続くと、イライラも募ってきますよね。「ちゃんと早く寝てるのに」「怠けてるんじゃないの?」と、つい叱ってしまうこともあるかもしれません。
でも、もしそれが「体の問題」だったとしたら?
実は、“朝起きられない”は、起立性調節障害(OD:Orthostatic Dysregulation)というれっきとした体の不調のサインかもしれません。
起立性調節障害とは?症状と原因を親子で理解しよう
起立性調節障害とは、自律神経がうまく働かず、血圧や脈拍がうまくコントロールできない状態のこと。特に朝起きたとき、体を起こすことで血流が足りなくなり、ふらつきや動悸、めまい、強いだるさを感じるようになります。
症状としては以下のようなものがあります:
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朝起きられない、または起きても動けない
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頭痛や腹痛が頻繁に起こる
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階段をのぼるだけで息切れする
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イライラや情緒不安定
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午後になると元気になってくる(=周囲に「サボってる」と思われやすい)
原因はさまざまですが、急激な成長やホルモンの変化に自律神経が追いつかない思春期の子どもに多く見られます。特に小学校高学年から中学生にかけての年代が多く、「怠けグセ」と間違われやすいのがこの症状の厄介なところです。
思春期に多いけど、見逃されがち:周囲の誤解と本人の苦しさ
子どもにとって、「怠けてる」と言われることほど苦しいことはありません。特に真面目で頑張り屋の子ほど、起きられない自分を責め、自己肯定感をどんどん失っていきます。
学校にも行けず、友達とも疎遠になり、家でも怒られる。
本人は「どうして自分は普通にできないんだろう」と苦しんでいるのに、それが周囲には見えづらい。まるで、氷山の一角のように「見える部分」だけで判断されてしまうんです。
この章で一番伝えたいのは、「この症状は“サボり”でも“甘え”でもない」ということ。
親御さんがまず正しく知ることで、子どもにとっての“大きな救い”になります。
まとめ:責めるより、理解から始める
朝、布団から出られない子どもに対して、「またか…」と思う気持ちはとても自然です。でも、その前に「この子の体は今、ちゃんと動ける状態じゃないのかもしれない」と、一歩立ち止まってみてください。
起立性調節障害は、“見えにくい不調”です。まずは親がその存在を知り、理解すること。それが、子どもの未来を変える第一歩になります。
第2章:スマホが夜を支配する?生活リズムと自律神経の関係
寝る直前までスマホ…その習慣が体に与える影響
あなたのお子さん、寝る直前までスマホを見ていませんか?
LINEの返信、YouTube、TikTok、ゲーム…いまの子どもたちは“情報の海”の中で毎晩を過ごしています。「ちょっとだけならいいか」と思っているうちに、気づけば日付をまたいでいる、なんてことも。
この「寝る前スマホ」、実は起立性調節障害と深く関係しているんです。
というのも、スマホの画面から出るブルーライトは、脳を「まだ昼間だ」と勘違いさせ、眠りを司るホルモン「メラトニン」の分泌を抑えてしまいます。すると、なかなか寝つけず、睡眠が浅くなり、結果的に朝起きたときに体がだるくなる、という悪循環にハマってしまうのです。
ブルーライトと脳の関係:睡眠の質が下がる仕組み
ブルーライトは、目から入る光の中でも特に脳を刺激する“覚醒系”の光。
寝る前にブルーライトを浴びると、脳は「今は活動時間だ!」と判断し、リラックスモードから遠ざかってしまいます。
つまり、子どもがスマホを触っている間、脳と神経はずっと戦闘モードのまま。当然、眠っても深く休めません。
また、交感神経(活動モード)と副交感神経(リラックスモード)の切り替えがスムーズにできない状態が続くことで、自律神経全体が乱れやすくなります。これはまさに、起立性調節障害の一因となるメカニズムと重なっているのです。
自律神経が乱れる生活とは?スマホがリズムを壊すワケ
「自律神経が乱れる」とは、簡単に言えば体内のON/OFFの切り替えがうまくいかなくなること。
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朝なのにスイッチが入らない(=起きられない)
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日中でもだるい、集中できない
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夜になるほど元気になる(=夜型リズムに)
スマホは、このリズムを狂わせる最大のトリガーです。
実は子どもの脳は、大人よりも光や音に敏感。たった5分の使用でも脳が興奮状態に入り、その後数時間は神経が落ち着かないと言われています。つまり、寝る前の「ちょっとだけ」が、眠りの質にとってはかなり致命的。
「最近スマホばっかり触ってるな」と感じている親御さん、もしかするとそれが“朝起きられない”原因そのものかもしれません。
まとめ:スマホを悪者にせず、味方に変える
もちろん、スマホそのものが“悪”なわけではありません。
今の時代、友達とのコミュニケーションや情報収集のツールとして、スマホは子どもたちにとって欠かせないものになっています。
大切なのは、「使い方」と「使う時間」。
特に寝る前の30〜60分を“スマホ断ち時間”に変えるだけで、睡眠の質が変わり、自律神経も整いやすくなります。
次の章では、そんな乱れたリズムをどう“整える”か――
整体という“触れるケア”の視点から、回復のヒントを探っていきます。
第3章:“触れるケア”の力:整体で整える子どもの自律神経
なぜ整体が効くの?自律神経と体のつながり
「整体って、大人の肩こりや腰痛に効くものでしょ?」
そんなイメージをお持ちの親御さん、多いと思います。でも実は、整体は“子どもの自律神経の乱れ”にも驚くほど効果を発揮するケア方法なんです。
自律神経は、体のあちこちを流れる血管、筋肉、内臓…そういった“体の自動運転システム”を司っています。その自律神経が乱れると、血流が悪くなったり、筋肉がこわばったり、内臓の働きが低下したりと、体全体がうまく機能しなくなります。
整体は、この体の深層にある“流れ”や“めぐり”を手で整えていくアプローチ。
ボキボキ鳴らすような怖い施術ではなく、優しくゆらす、筋肉を緩める、関節の可動域を整えるなど、子どもでも安心できる穏やかな手技がメインです。
結果として、自律神経のバランスが整い、朝の目覚めや体の軽さが変わってくる。整体はまさに、“体から心を整える”ケアなのです。
マッサージとは違う?整体のアプローチと施術の特徴
整体と聞くと「マッサージみたいなもの?」と思われがちですが、実は目的もアプローチもまったく異なります。
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マッサージ:筋肉のコリを一時的にほぐす目的(リラクゼーション)
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整体:骨格や姿勢、神経伝達、内臓の位置など全体のバランスを整える(根本改善)
特に子どもの場合、姿勢の悪さやスマホ首(ストレートネック)が自律神経の乱れに直結しているケースも多く、整体によって「首の緊張が取れたら朝スッと起きられるようになった」という声もあります。
また、内臓の働きを促す整体(お腹へのアプローチ)では、便秘が改善されたり、食欲が戻ったというケースも。これはすべて、自律神経の「整い」によって体の機能が本来のリズムを取り戻した証拠です。
整体が与える「安心感」と「変化」:子どもの声に耳を傾ける
整体が“効く”理由は、技術的なものだけではありません。
子どもにとって、整体は「ただ優しく触れてもらう時間」でもあります。
この“触れる”という行為、実は心理的な安心感にもつながっていて、緊張していた神経がゆるみやすくなります。特に普段ストレスを感じている子や、「自分はダメなんだ」と思い込んでいる子にとっては、「触れられる=肯定される」体験になります。
整体後、こんな声を聞くことがあります。
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「なんか体がぽかぽかする」
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「肩の力が抜けて、息がしやすくなった」
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「よくわかんないけど、気持ちよかった!」
子どもは言葉でうまく説明できなくても、体が感じた変化には正直です。
そして、その“ちょっとした変化”を積み重ねることで、少しずつ生活リズムが戻り、朝起きることに対する不安や苦痛も減っていきます。
まとめ:整体は、親子で“希望を持てるケア”である
整体は魔法ではありません。一度の施術ですべてが劇的に変わるわけではないけれど、確実に“体の土台”を整えてくれる存在です。
そして何より、子ども自身が「自分の体を整えてもらった」「なんだか少し楽になった」と感じられることは、“自分の体は変えられるんだ”という希望につながります。
親御さんにとっても、「できることがあった」と思えることは心の支えになりますよね。
次の章では、整体の効果をより長持ちさせるために、家庭でできる生活習慣リセット術をご紹介します。
第4章:家庭でできる!整体の効果を高める親子の生活習慣リセット術
整体の効果を「一時的」に終わらせないために
整体を受けた日、「すっきりした!」「今日は起きれたかも!」と子どもが口にしたら、親としてはホッとしますよね。でも、それを“たまたま”で終わらせないことがとても大事です。
というのも、整体で整えた自律神経のバランスも、生活習慣が乱れていればあっという間に元に戻ってしまいます。
つまり、“整体だけに頼らない生活づくり”が重要なカギになるのです。
整体は“土台作り”、日常生活は“建て直し”。
この2つが組み合わさってはじめて、子どもの体と心に持続的な変化が生まれます。
生活のゴールデンタイム:就寝2時間前からが勝負
生活習慣の中で、特に意識したいのが夜の過ごし方。
自律神経のバランスを整えるには、「夜=休むモード」へスムーズに移行するのがコツです。
ここでキーワードになるのが、“ゴールデンタイム”。
これは、就寝の約2時間前からを指します。
この時間をどう過ごすかで、睡眠の質が大きく左右され、翌朝の目覚めに直結します。
以下はおすすめのルーティンです:
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部屋の照明をやや暗めに(オレンジ系の灯りがおすすめ)
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テレビやスマホの使用を控え、静かな環境づくり
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軽いストレッチや深呼吸で体をほぐす
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ホットミルクや白湯などで内臓からリラックス
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「おやすみ前のひとこと」など、親子での安心ルーティンを作る
毎日きっちりやらなくても大丈夫。
まずは週に2〜3回でもOK。子どもにとって、「夜=リラックス」の体験を積み重ねていくことが大切です。
小さな“習慣の交換”が未来を変える:親子でできる取り組み例
生活習慣の改善と聞くと、つい「全部変えなきゃ」と思いがちですが、ポイントは“交換”です。
今の習慣をただ「やめる」だけでなく、「別のものに置き換える」ことが成功のコツ。
例えば:
今の習慣 |
新しい習慣への交換例 |
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寝る前のスマホ |
寝る前10分の絵本やおしゃべりタイム |
ダラダラと長風呂 |
照明を暗くした5分間の入浴+足湯 |
夕食後のスナック菓子 |
体を温める白湯や甘酒(ノンアル) |
この「ちょっとした入れ替え」を積み重ねることで、子ども自身も無理なく習慣が整っていきます。
しかも、“交換”は親子の関係にもいい影響を与えるんです。
たとえば「一緒にお風呂に入って、深呼吸してみようか」と声をかければ、それだけで子どもは「自分のためにしてくれてる」と感じます。
子どもの自律神経が整うということは、親子の心のリズムも整っていくことなんですよね。
まとめ:「暮らしをちょっと整える」が一番の整体になる
整体の効果を最大限に活かすには、家庭での“過ごし方”が命。
でもそれは、完璧な健康生活を目指すという話ではありません。
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スマホを手放す代わりに、何を一緒にするか
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寝る前の静かな時間を、どんな形で持てるか
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「もう少し頑張れそう」と子どもが感じられる工夫があるか
そんな小さな選択の積み重ねが、子どもの体と心の回復を後押ししてくれるのです。
次章では、いよいよ“スマホ習慣”に具体的にどう向き合うか。
「やめさせる」ではなく、「一緒に変えていく」方法をご紹介します。
第5章:夜のスマホ断ちチャレンジ:親ができるサポートとは?
「ダメ!」じゃなく「どうする?」へ:やめさせ方のコツ
「もうスマホやめなさい!」
そう言った瞬間、子どもがムッとする顔が目に浮かびませんか?無理もありません。スマホは彼らにとって、ただの道具じゃなくて“つながり”や“安心”を感じる場でもあるからです。
起立性調節障害のある子どもにとっては、体調が安定せず、学校や友達との距離ができやすいぶん、スマホが“社会との窓口”になっているケースもあります。
だからこそ、ただ「やめさせる」ではうまくいかない。
ポイントは、“禁止”ではなく、“提案”と“共有”です。
たとえばこんな言い方に変えてみましょう:
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❌「夜にスマホは禁止!」
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⭕「夜は体を休める時間にしたいんだけど、代わりに一緒に○○しない?」
命令ではなく、「一緒にやる」「選ばせる」姿勢が、子どもの心のハードルをグッと下げてくれます。
スマホの代わりに“落ち着ける時間”を作るアイデア
スマホを手放すには、「じゃあ何するの?」という代わりの時間が不可欠です。
“スマホ断ち”は、“時間をどう過ごすか”の再設計でもあるんです。
以下は、夜におすすめの「スマホ代替タイム」のアイデア:
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ぬり絵・パズル・お絵描き:黙々と手を動かすことで、自然と呼吸が落ち着く
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ハーブティーを飲む時間:カフェインレスで、体も心もほっとできる
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あったかい湯たんぽでゴロゴロ読書:体が温まると眠気もスムーズに
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“親子ラジオ”タイム:照明を落として、お互いに今日あったことを話す時間
「寝る前って案外ヒマだな」って思わせたら勝ち。
スマホに替わる“ちょっと心地よい時間”を一緒に育てていくのがコツです。
親のスマホ習慣がカギになる?“一緒にやめる”という方法
これはちょっと耳が痛いかもしれませんが、親のスマホ習慣こそが最大の影響力を持っています。
子どもは言葉よりも「親の行動」を見ています。
寝る前、子どもに「スマホはもうやめなさい」と言いつつ、自分はSNSを見ながらベッドへ…
これ、子どもからすれば「なんで自分だけ?」と思ってしまいますよね。
だから提案したいのは、“一緒に夜スマホをオフにするチャレンジ”。
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「21時になったら、うちではスマホをリビングに置くって決めようか」
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「パパもママも一緒にやるよ」
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「代わりに、好きなお茶選んで飲もう」
こんなふうに、家族全体で“夜の静かな時間”を育てることができれば、スマホ断ちは「我慢」ではなく「習慣」に変わっていきます。
まとめ:スマホ断ちは“制限”じゃない、“優しさ”の選択
夜のスマホ断ちは、決して“厳しさ”の表れではありません。
それはむしろ、「体を大切にしてあげたい」という親のやさしさのカタチなんです。
でも、それが伝わるには、押し付けじゃなく「一緒にやる」という姿勢が必要。
少し面倒でも、子どもの目線まで降りて、「どうしたらやめやすくなるかな?」と一緒に考えてあげることが、何よりのサポートです。
次の章では、その変化をどう見守り、どう続けていくか。
“ちょっとしたできた”を親子で拾いながら、回復のサインを見逃さない方法についてお話しします。
第6章:変化は小さな“できた”から:子どもの反応を見逃さないコツ
親が見落としがちな“回復のサイン”
起立性調節障害と向き合う毎日は、どうしても「今日は起きられた?」「学校に行けた?」と、大きな成果ばかりに目がいきがちです。
でも実は、回復の兆しってもっともっと“小さな変化”の中に隠れているんです。
たとえば…
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朝、目覚ましの音にちょっと反応した
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布団から出ようとした気配があった
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自分で「今日は無理だけど、午後から頑張りたい」と言った
これ、全部「一歩前進」です。
たとえ学校に行けなくても、“昨日より前を向いてる”ということ。でも親がその小さな前進に気づかず、「また起きられなかったの?」と声をかけてしまうと、子どもの心は簡単に後戻りしてしまいます。
褒め方で変わる自己肯定感と回復スピード
子どもが回復していくには、「自分って、ちょっとずつでも良くなってるかも」と思える感覚が何より大事です。
だからこそ、小さな“できた”を拾い上げてあげる親の言葉が効いてきます。
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「今日、アラーム止めたの自分でやったんだね」
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「昨日よりちょっと顔色いい気がするよ」
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「朝ごはん、半分でも食べられて偉かったね」
こういった何気ないひと言が、「やればできるかもしれない」→「もう少し頑張ってみよう」→「動けるようになってきた」というポジティブループを作ってくれます。
ここで大事なのは、結果ではなく“行動”を褒めること。
「学校に行けた=偉い」ではなく、「起きようとした=すごい」。
この違いが、子どもの心をぐっと軽くしてくれます。
子どもと“一緒に喜ぶ”ことが習慣化の最大のコツ
人間って、「できたことを誰かと一緒に喜べた経験」があると、その行動をもっと繰り返したくなるんです。
だから、子どもが小さな一歩を踏み出したときは、一緒に喜ぶ時間をつくってください。
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ちょっとだけ早起きできた朝は「すごいね!今日は何しようか」とワクワクをプラス
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スマホを夜に手放せた日は「ママもやめてよかった、すっきり寝られたよ」と共感
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朝ごはんを食べたら「じゃあ好きな音楽かけよう!」とご褒美感を添える
これって、どれもお金も時間もかからない、“親の感情のプレゼント”なんですよね。
そして大切なのは、「無理をしてできた日」よりも「自然にできた日」を喜ぶこと。無理していると長続きしませんが、心からの喜びは習慣になります。
まとめ:“できなかった”日も、意味がある
もちろん、良くなったと思ったらまた起きられない、なんて日もあります。
でもそれって、戻ってるんじゃなくて、整っている途中の“ゆらぎ”なんです。
親としては「せっかく良くなったと思ったのに…」と焦るかもしれません。でも大丈夫。
その“できなかった日”にこそ、子どもが本音を打ち明けるチャンスがあるかもしれません。
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「今日はちょっと無理だったな…」
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「でもまた明日、整体行ったら頑張れるかな」
そんな声が聞こえてきたら、それは前に進んでる証拠です。
次章では、この一連の変化をどうやって持続させていくか――
“再発防止”と“心のケア”をテーマに、家庭でできる未来のサポート方法をご紹介します。
第7章:再発防止と心のケア:整体と生活習慣を未来につなげる方法
回復後こそ大事な「維持」の視点
「朝、ちゃんと起きられるようになってきた」
「最近は学校にも行けてる」
…そんなふうに子どもが調子を取り戻し始めると、親としてはついホッとして、「もう大丈夫かな」と思ってしまいますよね。
でも実は、起立性調節障害の“本当のケア”は、ここからがスタート。
というのも、ODは“回復と再発を繰り返しやすい”症状でもあります。ちょっとしたストレス、生活の乱れ、急な成長などで、あっという間にバランスを崩してしまうことも。
だからこそ、調子が戻った今こそが「整え続ける力」をつけるチャンス。
一時的な回復ではなく、自分で自分のリズムを守れるようにすることが、再発防止につながるのです。
身体だけでなく心も:子どもに寄り添う姿勢とは
体が整ってきても、心にはまだ「また動けなくなるかもしれない」「学校で何か言われたらどうしよう」といった不安が残っていることがあります。
親としてできるのは、「完璧じゃなくていいよ」「揺れながらでいいんだよ」と伝えること。
たとえばこんな言葉が、子どもにとっては大きな安心になります。
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「今日はちょっとつらかったね。でも、ちゃんと休めてて偉いよ」
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「また波があってもいいよ。前にも乗り越えたじゃん」
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「うまくいかなくても、そばにいるから大丈夫」
心が整うと、体も応えてくれます。
整体で身体を調整しながら、親が心のクッションになってあげる――それが、長く続く安定のベースになります。
“卒整体”を目指して:家庭でできるメンテナンス習慣
起立性調節障害が落ち着いてきたら、次の目標は「整体に頼らずとも、自分で整えられる体づくり」。
もちろん完全にやめる必要はありませんが、“卒整体”を目指す意識を持つと、親子の関わり方も変わってきます。
そのためにできる家庭でのメンテナンス習慣をいくつかご紹介します。
✔ 朝起きたら「のび〜」の儀式
布団の中でいいので、5秒だけ全身をグーッと伸ばす。これで血流と自律神経のスイッチがONに。
✔ お風呂で“足首回し”
寝る前に足首をゆっくり10回まわす。冷えが取れて、副交感神経が優位に。
✔ 「月に1度は体のメンテナンスデー」
整体じゃなくてもOK。ストレッチ、親子マッサージ、ヨガなど、“体と向き合う日”を家で作っておく。
こうした習慣があると、子ども自身も「ちょっと疲れたな」「最近リズムずれてるかも」と気づけるようになります。
それは、自分の体とちゃんと対話できている証拠なんです。
まとめ:“今”だけじゃなく、“その先”も見据えて
起立性調節障害との向き合いは、ゴールの見えにくい道かもしれません。
でも、整体と生活のリズムを通して少しずつ“整う体験”を積み重ねることで、子どもは確実に自分の力を取り戻していきます。
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「朝起きられた」
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「スマホを手放せた」
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「今日は楽しく過ごせた」
その一つひとつが、未来への小さな布石です。
そして親御さんにとっても、子どもを理解し、共に歩んだ時間こそが、大きな財産になるはずです。
子どもの“整える力”は、いつだって親の見守る力とリンクしています。
焦らず、比べず、でも諦めずに――。
今日もあなたのそのまなざしが、子どもにとっての“治癒力”になるのです。
まとめ(エンディング)
子どもの不調と向き合うのは、親にとっても決して簡単なことではありません。
特に、原因が目に見えづらい“起立性調節障害”は、「どうして?」「何がいけないの?」と悩む日も多いはず。
でも、今日あなたがこの記事にたどり着いたこと。
それはすでに、「子どもとちゃんと向き合いたい」という素晴らしい一歩です。
整体という“体に触れるケア”
夜のスマホ習慣を見直す“生活の整え方”
そして、子どもの「できた」に気づき、一緒に喜べる時間。
どれも特別なことではなく、日々の中で少しずつ積み上げていけることばかりです。
親子でゆるやかに、でも確かに「整っていく日々」を育てていく――
そんな未来に向けて、これからも、あなたのその優しさが、子どもの“力”になりますように。