Googleマップの星評価を上げる、最初にやること

会計の場面です。

施術が終わり、患者さんが財布を開いています。先生の頭の中には「よかったらGoogleに口コミをお願いできますか」の一言があります。

でも、言えません。

営業っぽく聞こえないか。断られたらどうしよう。そもそも、こちらからお願いするのは失礼じゃないか。

数秒迷って、結局「お大事に」とだけ言って見送る。

これ、保険中心でやってきて実費に移ろうとしている先生から、何度も聞いた話です。ホームページは数年前に作ったまま放置、Googleの口コミは0件。新しい患者さんが検索しても、何も出てこない状態でした。

私も昔、同じところで固まっていました。頼むのが怖かったのではなく、頼み方を知らなかっただけです。

星評価は、技術の結果ではありません。頼み方とタイミングの結果です。今日はそこだけを書きます。

なぜ星評価は、技術の良さだけでは上がらないのか

結論から言うと、良くなった患者さんの数と、星評価の数は、ほとんどつながりません。

良くなった患者さんは、黙って帰ります。良くなったことを言葉にして、わざわざスマホを開いて星をつける、という一手間までは、こちらから渡さない限り動きません。

技術を磨けば口コミが増える、と思っている先生は多いです。私もそう思っていた時期があります。でも現実は逆でした。技術が上がるほど、患者さんは「当たり前に良くなった」と感じて、口コミを書く理由を失っていきます。

驚くほど良くなった患者さんより、驚くほど良くなったのに自分でも気づいていない患者さんのほうが多いのです。変化は体の中で起きていても、言葉になっていなければ、本人にとっても他人にとっても「無かったこと」と同じです。

良くなったことと、良くなったことを書いてもらうことは、別の仕事です。この2つを同じ仕事だと思っている間は、何年経っても口コミは増えません。技術は体を変える仕事、口コミは変化を言葉にして渡す仕事。順番としては、技術のあとにもう一段、こちらの仕事が残っています。

口コミが0件のとき、何から始めればいいのか

結論は、Googleと紙の手書き、二段構えで頼むことです。

保険中心でやってきたある先生は、口コミが0件でした。過去に手書きの声をもらったはずだが、どこにあるか分からない。そんな状態からの相談でした。

そのとき私が伝えたのは、こうです。

Googleで頼みにくい患者さんもいます。スマホの操作が苦手な方、アカウントを持っていない方。その場合は紙でもらえばいい。手書きの一言を、会計の脇に置いたノートに書いてもらう。

Googleがダメなら紙。紙もダメなら、それ以上は頼まない。

これで十分です。1件ずつでいい。0件から3件になった時点で、検索結果の見え方が変わります。星が1つもない院と、3件でも星がついている院は、患者さんから見た安心感がまったく違います。

依頼は2回までにしています。1回目で反応がなければ、2回目で軽く触れる。それでも反応がなければ、追いません。無理に頼んで関係が気まずくなるほうが、口コミ1件より高くつきます。

自宅サロンで住所を出せなくても、星評価は作れるのか

結論は、作れます。

自宅サロンで施術をしている先生から「住所が出せないので、Googleマップは無理だと思っていました」と相談されたことがあります。

調べると、非店舗型という登録の仕方がありました。地図にも検索結果にも住所は表示されず、代わりに「対応地域」だけが表示されます。確認用の住所を入れる欄はありますが、それは公開されません。口コミも写真も、店舗があるときと同じように使えます。

設定するときの分かれ目は一つだけです。「ユーザーが訪れることができる場所を追加しますか」と聞かれたとき、ここで「はい」にすると住所が公開されます。「いいえ」を選んで、サービス提供地域を入れれば、住所を隠したまま登録できます。

場所を出せないことを理由に、星評価の土台を作らずにいる先生は、思っているより多いです。出張施術でも自宅サロンでも、入口は作れます。

誰に声をかけると、星評価の質が上がるのか

結論は、合う人だけに声をかけることです。

来てくれる人全員に頼みたくなりますが、それをやると、文章が苦手で言葉足らずな口コミや、的を外した口コミも増えます。星の数だけ見ている人には伝わりにくくなります。

いい人の口コミだけを載せて、合う人だけを入れていく。これは口コミ欄だけの話ではなく、院全体の「いい流れ」を作る考え方と同じです。

声をかける相手は、施術中の会話で、こちらの考え方や説明に深くうなずいていた人。セルフケアを素直に試してくれた人。次の予約を自分から取ろうとする人。こういう人の口コミは、文章も丁寧で、同じような患者さんを呼びます。

逆に、価格の話しかしない人、時間を気にしている人には頼みません。頼んでも、的を外した一言しかつかないことが多いからです。

声をかけるタイミングは、いつがいちばんいいのか

結論は、患者さんが変化を自分の言葉で口にした、その直後です。

「先生、私、今日なんでこれが良くなったんですかね」

施術後に、こんな一言をもらったことはないでしょうか。これは、こちらから説明する前に、患者さんの中で変化が言葉になった瞬間です。

ここが、声をかける一等地です。

本人が変化を実感して、言葉にできている。この状態で「今の感じ、よかったらそのまま書いていただけますか」と渡すと、ほとんどそのまま口コミの文章になります。

逆に、施術の直後で患者さんがまだ体の変化を飲み込めていないうちに頼むと、当たり障りのない一言しか出てきません。良くなった実感を、本人の口から一度聞いてから頼む。順番を変えるだけで、もらえる言葉の質が変わります。

会計の場面まで待つ必要はありません。施術台の上で、体を起こしてもらったときに「さっきより動きますか」と聞く。その場で「あ、楽です」と返ってきた瞬間も、同じくらい良いタイミングです。本人の言葉が出た直後に、こちらが頼む。この順番だけ守ってください。

低い評価がついたら、何をすればいいのか

結論は、消そうとしないことです。

星評価を増やそうとすると、低い評価を消すことに意識が向きがちです。でも、全部が5つ星の院は、むしろ不自然に見えます。

低い評価への返信は、他の患者さんが読んでいます。感情的に反論せず、来てくれたことへの礼と、改善した点だけを短く書く。これだけで十分です。言い返したくなる気持ちは分かりますが、読んでいるのはその一人ではなく、次に検索している誰かです。

星の数を操作することより、合う患者さんに自然に書いてもらう数を増やすほうが、長く効きます。評価の平均は、1件の対応より、積み重なる件数のほうが大きく動きます。

よくある質問

Googleの口コミは何件あれば効果が出るのか?

決まった件数はありませんが、0件から3件になるだけで検索結果の見え方が変わります。まずは1件目を作ることを目標にしてください。

口コミをお願いするとき、具体的に何と言えばいいのか?

「今の感じ、よかったらそのまま書いていただけますか」のように、本人が口にした言葉を書いてもらう形で頼むと、負担が少なく頼めます。

Googleでお願いしにくい患者さんにはどう対応すればいいのか?

紙の手書きで構いません。会計の脇にノートを置き、一言だけ書いてもらう形で十分です。

依頼を何回までしていいのか?

2回までが目安です。反応がなければ追いません。関係を保つほうが優先です。

自宅サロンや出張施術でもGoogleビジネスプロフィールに登録できるのか?

できます。非店舗型で登録すれば、住所を公開せずに対応地域だけを表示できます。

口コミを頼む相手を選んでもいいのか?

選んで構いません。むしろ選んだほうが、院の雰囲気に合う口コミが増え、合う患者さんが集まりやすくなります。

低い評価がついたとき、削除を依頼すべきか?

事実と異なる内容でない限り、削除依頼より丁寧な返信を優先してください。他の患者さんはそちらを読んでいます。

口コミを増やすことと、技術を上げることはどちらが先か?

両方必要ですが、技術だけを上げても口コミは自動的には増えません。頼み方とタイミングは、技術とは別に身につける仕事だと考えてください。

SNSもGoogleも手が回らないとき、どちらを優先すべきか?

いま集客がうまくいっている媒体を強化するのが先です。Googleは、書き続けなくても置いておける入口として、あとから整えても遅くありません。

口コミが増えない院と増える院は、何が違うのか?

説明の仕方の差です。患者さんが自分の変化を言葉にできるよう渡せているかどうかで、口コミの増え方が変わります。関連記事「口コミが増える整体院と増えない整体院、説明の差」(https://tocowaca.com/post-22657/)でも詳しく書いています。

まとめ

星評価は、技術ではなく、頼み方とタイミングで決まります。

0件のときは、Googleと紙の二段構えで、1件から作る。住所を出せない事情があっても、登録の仕方はあります。頼む相手は選んでいい。頼むタイミングは、患者さんが変化を自分の言葉にした直後です。

星評価は、1日で増えるものではありません。でも、今日の会計で1件、明日の施術で1件、と積み重ねれば、数ヶ月後の検索結果は確実に変わります。頼み方とタイミングさえ決めてしまえば、あとは数をこなすだけです。

この記事は、整体師・鍼灸師・柔道整復師など、施術を仕事にしている方に向けて書きました。体の症状でお困りの方は、お近くの医療機関にご相談ください。

現場で使っている資料を、症状別の見立て辞典、患者さんへの説明の設計図、内臓疲労と体質のチェック表、口コミのお願い文など、全部で17本まとめて渡しています。よかったら公式LINEからご覧ください。

公式LINE

整体師・鍼灸師だけが集まっているオープンチャットもあります。同じ現場で悩んでいる先生たちと、見立てや経営の話を共有しています。

オープンチャット

週1回、施術家向けに「見立てだより」というメルマガも配信しています。現場の見立てと経営の両方を、できるだけ具体的に書いています。

見立てだより

author avatar
dmt35sqkjuve