足のむくみは、東洋医学ではどう見立てるのか|水の通り道を順に確かめる、常若整骨院のやり方

結論から言うと、常若整骨院では、足のむくみを「足の問題」としてだけ見ません。東洋医学の「水の通り道」という考え方で、肺・脾・腎という三つの働きを順に確かめ、どこで水が滞っているかを探します。そのうえで、足そのものではなく、お腹と肋骨まわりの緊張をゆるめることから始めます。ただし、整体は医療行為ではなく、むくみの原因となる病気の診断や薬の判断は医療機関の領域です。

要点を先に3つ挙げます。
一つ目、東洋医学では、むくみは「水が体の中で正しく運ばれていない状態」です。足は水が最後にたどり着く場所なので、先に症状として出ます。
二つ目、見立ては肺・脾・腎の三段階です。吸って、処理して、出す。この流れのどこが詰まっているかで、同じ足のむくみでも向き合い方が変わります。
三つ目、この記事は、福岡市で、夕方の足の重さや靴下の跡が気になり、「体質だから」と諦めかけている方に向けて書いています。

東洋医学では、足のむくみをどのように考えるのですか

結論として、東洋医学では、足のむくみを「水の滞り」と捉え、水の流れをつかさどる臓の働きから読み解きます。

東洋医学でいう「臓」とは、解剖学上の臓器そのものではなく、体の働きのまとまりを指す言葉です。水に関わるのは、主に三つです。

  • 肺:呼吸とともに、水分を体の上から下へ降ろす働き
  • 脾(ひ):胃腸を中心に、食べ物から水とエネルギーを取り出し、運ぶ働き
  • 腎:水の出入りを調整し、回復力の貯金を蓄えておく働き

この三つが連なって、体の水を回しています。どこかひとつが疲れると、水が行き場を失い、いちばん低い足にたまります。

ですから、足のむくみがあるときに、東洋医学では足首を見る前に、呼吸が深く入っているか、お腹が冷えていないか、腰や下腹部に力があるかを確かめます。足は結果が出る場所で、原因が隠れている場所は別にあることが多いのです。

水の通り道は、肺・脾・腎でそれぞれどう滞るのですか

結論として、肺は「降ろす力」、脾は「運ぶ力」、腎は「出す力」が落ちたとき、それぞれ違う形のむくみとして現れます。

当院で25,000人の患者さんを施術してきた中で、触れた所見と訴えの組み合わせは、おおよそ次のように分かれます。

| 滞る場所 | むくみの出方 | 触れたときの所見 |
|—|—|—|
| 肺(降ろす力が落ちる) | 呼吸が浅い。朝、顔や手もむくむ。風邪のあとに続く | 胸の上部が硬く、肋骨があまり動かない |
| 脾(運ぶ力が落ちる) | 夕方に足が重い。食後に眠い。軟便ぎみ | お腹が冷たく、押すとぽこぽこ水音がする |
| 腎(出す力が落ちる) | 足首が冷たいのに膨らむ。夜間の頻尿。腰が重い | 下腹部と足首が冷たく、腰が張っていない |

もうひとつ、水の流れを止める要因があります。気の巡りの滞り、東洋医学の言葉で気滞(きたい)です。気とは、体と心のエネルギーの流れのことです。気づかいや緊張が続くと、気の流れが詰まり、水も一緒に止まります。脇腹が板のように硬く、ため息が多く、生理前に悪化する方は、このタイプを重ねて持っていることがよくあります。

これは診断ではありません。どこから緩めていくかを決めるための、見立ての手がかりです。

肺・脾・腎のどこから整えるのですか、足だけ揉むのではだめですか

結論として、足だけを揉んでも、上流が詰まっていれば水はまた戻ってきます。当院では、上流から順に緩めます。

水が流れる順番は、吸う(肺)、運ぶ(脾)、出す(腎)です。川にたとえるなら、上流の堰を開けないまま、下流の川底だけを掃除しているようなものです。

当院での順序は、おおよそ次の通りです。

1. 呼吸が入る体にする:肋骨と横隔膜まわりの緊張をゆるめ、息が深く入るようにする
2. お腹を温めて動かす:冷えと硬さをやわらげ、胃腸の疲れに働きかける
3. 腰から骨盤をほどく:腎の力が通る腰まわりの張りを整える
4. 最後に足:骨盤から足首までの通り道をほどき、巡りが足へ届くようにする

足への施術が最後になるのは、このためです。お腹と呼吸が動き出したあとの足は、触れたときの反応も変わります。ふくらはぎの押すと跡が残る状態が、同じ日のうちに少し浅くなる方もいます。ただし、どの程度変わるかは人によって異なります。

気功は、足のむくみにどう関わるのですか

結論として、気功は、見立てと施術を終えたあとの、補助的な位置づけです。

まず医学的な視点で状態を整理し、東洋医学の見立てで体の内側を確かめる。そのうえで、必要な方にだけ、気の流れを整える視点を加えます。むくみで来られる方の多くは、検査を受け、異常なしと言われたあとに探されています。ですから、最初から気功を前面に出すことはしません。納得できる説明が先にあることを大切にしています。

秋のこの時期、足のむくみが続くのはなぜですか

結論として、秋は、夏の冷たい飲食とエアコンで疲れた胃腸が、そのままむくみとして残りやすい季節です。

10月の福岡は、朝晩が冷え、日中との温度差が大きくなります。夏の間に冷たい飲み物を重ね、冷房で足首から冷やしてきた方は、脾が疲れた状態で秋に入ります。この時期の肺は、乾燥にさらされて働きが落ちやすく、水を降ろす力も弱まります。

さらに、秋は気温の低下で血管が縮み、足先の巡りが落ちる時期です。夏のむくみは暑さのせいと思われがちですが、実は、夏の疲れが秋に遅れて出ている方もいらっしゃいます。「涼しくなったのに、むくみがとれない」という声は、この時期によく聞きます。

自律神経と足のむくみは、どう関係しているのですか

結論として、自律神経が緊張から抜けないと、血管と水分の調整が乱れ、むくみやすくなります。

自律神経とは、体のアクセルとブレーキのような働きです。アクセル側(交感神経)が優位な時間が長いと、血管が縮み、巡りが落ちます。ブレーキ側(副交感神経)が働きにくいと、夜になっても内臓が休めず、水分の処理も進みません。

東洋医学では、この緊張を「肝の張り」と呼びます。気づかいが続いて肝が張ると、脾を押さえつけ、胃腸の運ぶ力が落ちます。つまり、人に気を配る仕事や家庭にいる方ほど、水が運ばれにくくなる流れができやすいのです。

ツボは、足のむくみにどう使えばよいのですか

結論として、強く押す必要はなく、水の通り道にあたる三か所を、痛気持ちいい程度に触れるだけで十分です。

  • 陰陵泉(いんりょうせん):すねの内側を膝へなぞり上げ、骨の出っ張りの下でくぼむところ。脾の水を運ぶ働きに関わるツボ
  • 三陰交(さんいんこう):内くるぶしの頂点から指4本ぶん上、すねの骨の後ろぎわ。脾・肝・腎が交わるツボ
  • 太渓(たいけい):内くるぶしとアキレス腱のあいだのくぼみ。腎の力に関わるツボ

お風呂上がりなど、体が温まったときに、ゆっくり息を吐きながら5回ほど押します。ツボは、むくみを抜くものではありません。体の水の巡りに気づくための、きっかけとして使ってください。

実際に足のむくみが楽になった方は、どんな経過でしたか

結論として、足のむくみで来られた方でも、足だけでなく、胃腸や冷えなど全身の状態が変わっていく経過をたどる方が多くいらっしゃいます。

1人目は、20代の女性。甲状腺の病気の経過を見ながら、むくみ、急に来る下痢、O脚、体のだるさがありました。実際の口コミには、「1回目の施術後から一度も下痢をしていません」「ダイエットのために撮っていた昔の写真と比べても、O脚とむくみが違うのがすぐ分かる」「ずっと立っていることも苦痛じゃなくなりました」という言葉があります。胃腸と冷えが整うにつれ、むくみの出方も変わっていったのだと思います。

2人目は、福岡市の女性。指の関節が腫れたように曲がりにくく、体の節々の痛み、首の痛み、手足の冷え、便秘を抱えていました。実際の口コミでは、「気温が低いときでも、あまり寒いと感じなくなった」「痛みがあることが異常なのだと気付かされました」と書かれています。冷えと腫れぼったさは、どちらも水の滞りとつながっていることがあります。

3人目は、40代の男性、デスクワークの方。夕方になると靴が窮屈になり、ふくらはぎが張っていました。お腹の冷えと肋骨まわりの硬さをゆるめるうちに、夕方の足の重さの出方が変わりはじめました。(一般的な例です)

効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。

足のむくみで、自分を責めなくていいのはなぜですか

結論として、むくみは、あなたの怠けや体質の悪さではなく、頑張ってきた体が出している合図だからです。

「水を飲みすぎたから」「運動しないから」と責める方は多くいます。けれど、責める気持ちは緊張を生み、緊張は巡りをさらに落とします。真面目さが悪いのではなく、真面目さの向け先が、少し違うだけです。

足のむくみは、自宅でどうケアすればいいですか

結論として、足を高くして休む、お腹と足首を温める、深く息を吐く。この三つのうち、どれか1つからで十分です。できない日があって当然です。

1. 寝る前に5分、足を椅子や壁に上げて休む
2. 腹巻きや湯たんぽで、お腹と足首を冷やさない
3. 夜、ゆっくり長く息を吐く呼吸を5回する

全部を完璧にやろうとしないでください。完璧を目指すこと自体が、肝を張らせる作業になります。食事の塩分や冷たいものも、ゼロを目指さず、7〜8割守れていれば十分です。

病院と整体、どちらに行くべきか迷ったらどうすればいいですか

結論として、片足だけ急に腫れた、息苦しさや胸の痛みがある、体重が急に増えた、尿の量が減ったなどのときは、先に医療機関を受診してください。

片足だけの急な腫れは、血管の中に血のかたまりができている可能性もあり、早い受診が必要です。むくみの一般的な説明や受診の目安は、厚生労働省のe-ヘルスネットにも載っています。診断と薬の判断は、必ず医師にご相談ください。

上の目安に当てはまらなければ、診断と薬は医療機関、緊張と生活のケアは当院、という役割分担で構いません。当院は福岡市早良区、西新駅から徒歩圏にあります。自律神経の乱れについては、自律神経失調症の記事で詳しく書いています。

よくあるご質問

東洋医学では、足のむくみの原因は何だと考えますか?

水を運ぶ肺・脾・腎の働きの滞りと考えます。足は水が最後にたまる場所なので、足だけでなく、呼吸や胃腸、冷えを合わせて確かめます。

足のむくみは整体で楽になりますか?

楽になる方もいますが、お約束はできません。お腹と呼吸の緊張をゆるめ、巡りやすい体をつくることをサポートします。

むくみのタイプは自分でわかりますか?

おおよその見当はつきます。夕方に重いなら脾、冷えて夜間頻尿があるなら腎、朝に顔もむくむなら肺が目安です。ただし、実際の判断は触れた所見も合わせて行います。

足をマッサージすれば水は流れますか?

強く揉んでも、上流が詰まっていれば戻りやすいです。強い刺激は、かえって緊張を生むこともあります。

病院で異常なしと言われたのに、足がむくむのはなぜですか?

筋肉の使われ方、冷え、胃腸の疲れ、自律神経の乱れが重なると、病気がなくてもむくみます。数値に出ない疲れが背景にあることが多いです。

片足だけむくむのですが、整体に行っていいですか?

先に医療機関を受診してください。血管の病気が隠れていることがあるためです。

水分は控えたほうがいいですか?

自己判断で極端に控えないでください。水分が足りないと、体が水をためこみやすくなる面もあります。冷たいものを減らし、常温か温かいものにするほうが現実的です。

夏の冷えが、秋のむくみになるのですか?

なる場合があります。夏に冷たい飲食と冷房で疲れた胃腸が、秋に入っても戻りきらず、むくみとして残ることがあります。

生理前だけむくみます。関係はありますか?

あります。ホルモンの変化と、気の滞りが重なることが多いです。生理前の過ごし方も一緒に整理できます。

心臓や腎臓の薬を飲んでいても受けられますか?

受けられる場合が多いですが、医師に確認のうえ、服薬の内容を必ずお伝えください。

何回くらい通えばいいですか?

個人差が大きく、回数をお約束することはできません。最初の数回で体の状態を確認し、そこから一緒に決めます。

着圧ソックスは使ってもいいですか?

使っても構いません。ただし、締めつけが強すぎて足先が冷える、痛む場合は外してください。

まとめ

福岡市で、夕方の足の重さやむくみを抱え、「体質だから」と諦めかけている方へ。足のむくみは、水を運ぶ流れのどこかが疲れている合図です。足だけでなく、呼吸と胃腸と冷えから整える方法もあります。

一人で抱え込まず、まず体の緊張をゆるめることから始めましょう。カウンセリングと施術、セルフケアで、回復しやすい土台づくりをサポートします。

院長プロフィール

冨高誠治。柔道整復師・鍼灸師。施術歴20年、25,000人の患者さんを施術。福岡市早良区・西新、常若整骨院。整体と東洋医学の見立てを軸に、自律神経と身体の緊張にアプローチしています。整体は医療行為ではないため、強い症状や急な変化があるときは、まず医療機関の受診をお勧めしています。

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