数年前のホームページが触れない先生へ。集客の土台は、自分の管理下に置いたブログで作り直せます

セミナーの個別面談で、画面の向こうの先生がこう話しました。

「ホームページは、数年前に作ったまま放置しています。作ってもらった業者さんとは連絡が取れなくなって、更新もできません」

先生は接骨院を長く続けてきた柔道整復師です。腕は確かで、通ってくる患者さんもいます。それでも「検索しても、自分の院が出てこないんです」と、少し申し訳なさそうに言いました。私はその顔を見て、技術の話より先に、土台の話をしないといけないと思いました。

この記事では、更新できないホームページを抱えた先生が、何から手をつければいいのかを書きます。結論から言うと、ホームページを直そうとしなくて構いません。自分で触れる場所に、自分の言葉を置く。順番はそれだけです。

数年前に作ったホームページが更新できないとき、まず何をすればいいですか

直そうとせず、自分で管理できる別の場所に発信の拠点を作ります。

連絡の取れない管理者とやり取りを続けても、時間だけが過ぎます。ホームページは「ある」こと自体に安心してしまうので、放置が一番長引きやすい道具でもあります。

先に決めておきたいのは、次の3つです。

1. 古いホームページは、そのまま置いておく(消さない、直そうとしない)
2. 新しい発信は、自分のIDとパスワードで入れる場所で始める
3. 古いホームページの存在を、発信が止まる理由にしない

「更新できない」ことは、先生の落ち度ではありません。任せた相手と連絡が取れなくなるのは、小さな院でよく起きる話です。責める相手を探さず、次の置き場所を決めることに頭を使います。

古いホームページは削除したほうがいいですか?

急いで削除する必要はありません。住所や電話番号が正しいなら、名刺代わりとして残して構いません。ただし、料金や営業時間が古いままなら、患者さんが迷います。管理者に連絡がつかないときは、まず自分で確認できる範囲(サーバー会社やドメインの契約書、登録メールの履歴)を探してください。それでも見つからなければ、新しい拠点を先に立てるほうが早いです。

なぜ、ホームページが触れないと集客の土台がなくなるのですか

患者さんが検索して辿り着く先を、自分で育てられなくなるからです。

整体院や接骨院の集客は、大きく分けると2つの入口があります。いまの患者さんや知人から広がる入口と、検索やSNSで初めて知る入口です。後者は、自分の言葉が文字として残っている場所がないと、そもそも見つけてもらえません。

更新できないホームページは、看板は出ているのに、看板の文字を書き換えられない状態に近いです。季節の症状も、新しく勉強したことも、院の考え方も、載せられません。

ここで大事なのは、ホームページの見た目が古いかどうかではありません。自分の見立てを、自分の手で文字にして置ける場所があるかどうか。それが「土台」です。

検索に出てこないのは、ホームページが古いからですか?

古いことより、書かれている内容が増えていないことの影響のほうが大きいと私は見ています。検索で見つけてもらうには、患者さんが入力する言葉に対応した文章が必要です。院の紹介ページだけでは、症状の悩みで検索した人と出会えません。

自分の管理下に置く場所は、どこにすればいいですか

ブログ機能があり、自分でログインして記事を足せる場所にします。

面談で、先生はもう一つ悩みを話してくれました。セミナーで用意したランディングページの雛形には、ブログ機能がありません。「症例を書き溜めていく使い方ができない」と感じていた、と。

その感覚は正しいと思います。ランディングページは、申し込みや問い合わせの入口として作る一枚ものです。症例を一つずつ足していく置き場所には向いていません。入口と、書き溜める場所は、別のものとして考えてください。

選ぶときの基準は、次の3つだけです。

  • 自分のIDとパスワードで、自分の手で記事を足せる
  • 記事を足すほど、ページが増えていく
  • 契約や管理が、他人に握られていない

私自身、開業して間もないころ、予約が埋まらずしんどかった時期にブログを書き続けました。大きな成果が見えていたわけではありません。ただ、手を動かし続けたものが、気づけば記事の山になっていて、いまの発信の土台になっています。しんどい時期に積んだ作業は、あとから資産に変わります。

ブログを書く時間がありません。どう始めればいいですか?

最初は1本ずつ、短くて構いません。面談で先生に出した宿題も、立派な文章ではありませんでした。今まで診てきた症例のパターンを、3〜4行で書き出して送ってもらう。それだけです。

その3〜4行が、あとでブログにも、SNSにも、患者さんへの説明にも化けます。完成した記事を目指すより、まず材料を貯めてください。

ホームページが放置でも、先にSNSから始めていいのですか

先にSNSから始めて構いません。拠点はあとから足せば間に合います。

面談で先生に伝えたのは、まずThreadsから始めましょう、ということでした。ブログが機能していないなら、手元で今すぐ動かせる場所から動く。これは、順番を間違えないための判断です。

SNSは流れていきます。それでも、書く習慣と、自分の見立てを言葉にする力は、流れても残ります。そのうえで、積み上げたい文章だけをブログに置いていけばいい。SNSが「今の動き」、ブログが「残る棚」と考えてください。

もう一つ、先生に伝えたことがあります。保険診療の話は書かなくていい、ということです。保険を批判する必要もないし、保険の説明をする必要もありません。書くのは、先生自身の見立てです。「自分の理論よりも、先生の理論を書いてほしい」とお願いしました。

他の先生と同じ内容になってしまいませんか?

同じ症状を扱っても、同じ文章にはなりません。何を見て、どこに違和感を持ち、どう確かめたか。その順番は、先生の手と経験から出てくるものです。ここが属人性で、検索でも読み手の記憶でも残るところです。

何を書けば、ホームページの代わりに土台になりますか

症例のパターン、見立ての順番、迷ったときの確かめ方を書きます。

土台になる文章には、共通の形があります。

  • どんな症状の人が来るか(年齢層や傾向も含めて)
  • 最初に何を見るか
  • その見方で、何が分かるか
  • 外したとき、どこで外したと考えるか

手技の自慢や、院の紹介文は、検索した人にとって読む理由がありません。逆に「こういう人が来て、まずここを見ます」という文章は、同じ悩みを持つ人が自分ごととして読みます。

面談では、年齢層ごとの傾向(40代、50代に多いパターンなど)も書き出してもらうようお願いしました。数字や傾向が入ると、文章が急に具体的になります。

この「順番」の考え方は、別の記事で詳しく書いています。見立ての順番については、こちらの記事も参考にしてください。

症例を書くときに、患者さんが特定されないか心配です

特定されないように、年齢はひと回り幅を持たせ、地域や職業や家族構成は書かないでください。大事なのは患者さんの人生の描写ではなく、体の見立ての流れです。名前や状況を一般化しても、見立ての価値は変わりません。

口コミや実績は、ホームページがなくても集められますか

集められます。紙でも、Googleでも、置き場所は一つに決めなくて大丈夫です。

面談の別の場面で、Googleの口コミが0件だという話も出ました。それなら、Googleがだめでも、紙の手書きで集めればいい。二段構えにして、お願いは1人につき2回まで。そうお伝えしました。

ホームページが動かなくても、口コミは集められます。先生が先に整えるのは、外に出す場所ではなく、集める動きです。

結局、順番はどうすればいいですか

古いものを直す前に、新しい置き場所と、書く材料を作ります。

まとめると、次の順番です。

1. 古いホームページは、触れないまま置いておく
2. SNSで、症例の3〜4行を発信し始める
3. 自分で管理できる、ブログ機能のある場所を用意する
4. 材料が貯まったら、ブログに一本ずつ載せる

どこかで止まるなら、1番か2番で止まっているはずです。詰まる理由を、技術や才能のせいにしないでください。技術が悪いんじゃありません。置き場所と順番が決まっていなかっただけです。

よくある質問

業者と連絡が取れないホームページは、法的に取り戻せますか?

契約書やドメインの登録情報がどうなっているかで、答えは変わります。私は法律の専門家ではないので断定できません。契約書とドメインの登録情報を確認し、必要なら専門家に相談してください。

新しくホームページを作り直したほうがいいですか?

作り直すかどうかを、いま決める必要はありません。先に、自分で記事を足せる場所を持つことが優先です。そこで書き始めてから、必要なら見た目を整えても遅くありません。

ブログとSNSは、どちらを先にやるべきですか?

迷うなら、動かしやすいほうです。SNSは短い文章で始められます。ブログは、材料が貯まってから置くほうが続きます。両方を同時に完璧にやろうとして止まるのが、一番もったいないです。

保険診療が中心の院でも、発信を始めていいですか?

始めて構いません。保険の話を書く必要はありませんし、否定する必要もありません。先生が普段見ている体の見方を、そのまま言葉にする形で足ります。

文章が苦手です。AIを使ってもいいですか?

使って構いません。ただし、AIが書くのは文章の整え方までです。症例の中身や見立ての順番は、先生の経験から出してください。私も、今いる患者さんを対象に、1日1時間でもAIの練習を続けることをすすめています。

症例を書き溜めるのに、どれくらいの量が必要ですか?

量の目安より、続けられる形を優先してください。まず3〜4行を数本。その数本が、ブログ記事の芯になります。

患者さんが検索してこなくても意味はありますか?

あります。いまの患者さんが、先生の考え方を文字で読める場所になります。先生が何を見て、どう考える人なのかが伝わると、次の来院の理由にもなります。

年配の先生でも、SNSやブログは始められますか?

始められます。面談した先生も、Zoomの接続に手間取るところから始まりました。最初の一歩は、画面操作に慣れることではなく、症例を3〜4行で書き出すことです。紙に書いてから打ち込んでも構いません。

現場で使っている資料を、症状別の見立て辞典、患者さんへの説明の設計図、内臓疲労と体質のチェック表、口コミのお願い文なども含めて全部で17本、まとめて渡しています。公式LINEからご案内しています。

整体師・鍼灸師だけが集まっているオープンチャットもあります。発信の置き場所や、書く材料に詰まったときに、そのまま相談できる場所です。オープンチャットからどうぞ。

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この記事は施術者向けに書いたものです。体の症状でお困りの方は、まず医療機関を受診してください。

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