競合がいない症状の探し方は、地域名と症状名を掛けて、検索結果の1ページ目を自分の目で確かめることです
夜、院の机でパソコンを開く。地域名と「肩こり 整体」を打つ。
1ページ目に並ぶのは、見慣れた院の名前ばかりです。自分のサイトは、スクロールしても出てきません。
「ここで戦って勝てるのか」と、画面を閉じる。そんな夜を過ごした先生は、少なくないと思います。
私が長崎や福岡の症状ごとの順位を一覧で見ていたのは、この夜の逆をやるためでした。勝てる場所を探すのではなく、最初から誰もいない場所を探す。その見方を、セミナーの面談で受講生の先生にお話ししたことがあります。
その先生は、ご自分のホームページを「まだまだです」と言い、技術にも集客にも自信がない様子でした。私が返したのは、「どこかに、お宝症状が絶対にありますよ」という一言です。
この記事では、その探し方を手順にして書きます。手技を増やす話ではありません。どの症状を引き受けるかを、数字と検索結果で決める話です。
競合がいない症状は、本当に見つかるのでしょうか
見つかります。ただし、探し方を知らないと見つかりません。
地域名と症状名を掛け合わせると、検索結果の1ページ目が、ほとんど空いている組み合わせが出てきます。症状は何百とあり、そのうち院が力を入れて書いているのは、ごく一部だからです。
ここで言う競合がいないとは、世の中に誰も施術していないという意味ではありません。検索したときに、あなたの院が1ページ目に出てこられる余地がある、という意味です。
面談で、別の先生にもこの話をしました。「マニアックな症状も含めて、誰とも競合しない宝物のような症状ページを見つけてほしい」。地域名で検索して、自分のところしか出てこない症状が増えると、遠方からも来てもらえるようになります。
なぜ肩こりと腰痛だけで勝負すると、埋もれてしまうのでしょうか
肩こりと腰痛は、すべての院が書く症状だからです。同じ土俵に、数も体力もある院が全員立っています。
私は、別の先生との面談で、こう話しました。肩こりや腰痛は、いくらやっても時間の無駄になりやすい。正直、勝てない。ほかのところは全然ガラガラなんです、と。
誤解しないでください。肩こりや腰痛を施術してはいけないという話ではありません。来院された方の肩こりも腰痛も、もちろんみます。
分けて考えたいのは、検索で選んでもらうための入口です。入口を肩こり腰痛だけにすると、集客の勝負が、技術ではなく書いた記事の本数や広告の体力の勝負になります。ここに、一人で立ち向かう必要はありません。
空いている症状は、どうやって探せばよいのでしょうか
地域の全症状を一覧にして、症状ごとに検索の1ページ目を見ていきます。
やることは、次の4つです。
1. 自分の院が引き受けられそうな症状を、思いつく限り書き出す
2. 書き出した症状ごとに、地域名と症状名で検索する
3. 1ページ目に並ぶ顔ぶれを、自分の目で確かめる
4. 空いていそうな症状に印をつけ、そこから順に記事を書く
1番は、完璧でなくて構いません。カルテを見返して、今までに来た主訴を並べるだけでも十分です。思い出せない症状は、あとで増やせます。
2番と3番が、探し方の核心です。順位は、数字で見えるものを使いましょう。感覚で空いていそうと決めると、たいてい外れます。逆に、思ったより混んでいる症状も出てきます。それを知ること自体が、成果です。
私は長崎の全部の症状の順位を見て、ガラ空きの症状を探しました。そこで見つけた症状を、計測しながら、もうすぐ上がりそうなものから順にブログで捕まえていきました。同じことを福岡でもやりました。
検索結果の1ページ目では、何を見ればよいのでしょうか
見るのは、顔ぶれです。1ページ目に、同じ地域の整体院や接骨院、鍼灸院がどれだけいるかを確認します。
見た目の件数より、中身を読みます。次の3つを、順に確かめてみてください。
1ページ目に、同じ地域の院はいますか
地域の院が1つも出ていない症状は、いちばん狙いやすい場所です。かわりに、全国のまとめサイトや大きな病院の解説ばかりが並んでいる場合も、同じです。地域の院の記事が入り込む余地があります。
出ている院の記事は、その症状を正面から書いていますか
出ていても、トップページの一行に症状名が入っているだけの記事は、よくあります。その症状のためだけに書かれたページでなければ、あなたの専用ページで追いつける可能性があります。
あなたが、その症状の話を5つ以上できますか
最後の確認が、自分です。検索で空いていても、書けなければ意味がありません。
カルテや記憶の中に、その症状の方を施術した経過が、3〜4行ずつでいいので何人分か出てくるか。そこが、書けるかどうかの境目です。
難しいと言われる症状ほど、空いているのはなぜでしょうか
みんなが避けるから、空いています。そして、難しいと言われる症状ほど、時間もお金も使ってでも楽になりたい方が待っています。
面談で、私はこう話しました。症状は難しいほうがいい。ただ、みんなやりたがらない。
避けている理由を、よく見てください。難しいからでしょうか。それとも、怖いからでしょうか。
怖さが理由なら、そこが狙い目です。怖いのは、見立ての順番を持っていないときだけだからです。順番があれば、触る場所は決まります。
もう一つ、別の先生の例があります。ご自分が面倒でトラブルになりそうな方が来ると疲れる、と話してくれた先生でした。私の答えは、どこへ行っても変わらなかった方こそ、いちばんやりやすい、でした。ずっと変わらなかったということは、深いところに答えがあるはずだからです。
もちろん、何でも引き受ければよいわけではありません。急に始まった麻痺、激しい痛み、急な体重の減少といったサインがあるときは、まず医療機関の受診をすすめます。難しい症状を引き受けるのは、医療と並んで歩く前提の話です。
避けている症状が、怖さのせいなら、何から始めればよいのでしょうか
一番怖くない症状から、1つだけ選んで、順に書いていきます。
一度に引き受ける症状を増やさないでください。引き受ける症状を決めるのは、新しい症状に飛び込む勇気ではありません。決めるだけです。
具体的には、次の流れで進めます。
1. 空いている症状の候補から、カルテに経過が残っている症状を選ぶ
2. その症状で来た方の、問診で聞いたこと、触った場所、変化を3〜4行で書き出す
3. 書き出した内容を、記事の骨組みにする
4. 書き終えたら、次の症状へ進む
引き受ける症状が決まると、集客の景色が変わります。どの症状を発信するかが決まれば、記事も投稿も、迷わず書けるようになるからです。
見つけた症状は、どう書けば捕まえられるのでしょうか
1つの症状に、1本ではなく、何本も書きます。
私は、順位が上がりそうだと分かった症状には、ブログを何個も書いて捕まえていきました。1本書いて終わりにしないのは、同じ症状を別の角度から何度も扱うことで、検索に拾われる入り口が増えるからです。
書くときに外したくない点は、次の3つです。
1. 地域名と症状名を、見出しと本文に自然に入れる
2. 一般論ではなく、あなたが見てきた経過を書く
3. 読んだ方が、自分の症状に当てはめて読み進められる構成にする
3番は、見立てそのものです。見る順番が決まっている院の記事は、読む側にも順番が伝わります。技術の優劣ではなく、順番が見えるかどうかで、選ばれ方が変わります。
関連して、見立ての順番そのものは、こちらの記事に詳しく書いています。見立ての順番を決めると、手技を増やさなくても結果が安定する理由
書いたあと、順位はどう追えばよいのでしょうか
書いた記事の順位を、症状ごとに計測します。そして、上がり始めた症状に、続けて書き足します。
順位が見えると、書く先が決まります。反応がない症状に、悩み続ける必要がなくなります。
ここで大事なのは、数週間で結論を出さないことです。記事が検索に認識されるまでには時間がかかります。面談の締めでは、「何か月か頑張ってみましょう」とお伝えしました。
一度に全部をやらず、まずは1つの症状を3か月追うところから始めてください。
やってはいけない探し方はありますか
あります。自分の得意と無関係な症状を、空いているという理由だけで選ぶことです。
空いているが、あなたが施術した経験のない症状を選ぶと、書けません。書けても、実際に来られた方に応えられません。それは、次に来る理由を作れない、という別の問題になります。
もう一つは、順位を調べずに、勘で決めることです。調べないまま書くと、思ったより混んでいた、ということが起きます。
作業の途中で、迷ったときはどうすればよいでしょうか
どの症状を選ぶか迷ったときは、カルテの名前を見返してください。経過を思い出せる方が多い症状が、あなたの手の中にある症状です。
カルテを開くと、「この方は、こういう経過だった」と、数行で思い出せる方がいます。そういう方が何人もいる症状は、すでに現場で積み重なっています。あとは、それを言葉に出すだけです。
よくある質問
競合がいない症状は、何を基準に決めればよいですか?
地域名と症状名で検索したときの1ページ目に、同じ地域の院がいないか、いても症状を正面から書いていないかで判断します。同時に、あなたがその症状の経過を数人分思い出せることも条件です。
地域名は、市と区のどちらで調べればよいですか?
まず、実際に来院される方が使う言い方で調べてください。市の名前でも、駅の名前でも構いません。複数の言い方で検索して、空き具合が変わるかを見ます。
肩こりと腰痛は、書かないほうがよいのでしょうか?
書いてよいですが、入口の主力にはしないほうが、勝負しやすくなります。来院された方の肩こりや腰痛は、これまでどおりみます。検索で選ばれるための記事を、別の症状に置く、という分け方です。
空いている症状が、見つからないときはどうすればよいですか?
症状の書き出しを増やしてください。体の部位ではなく、困りごとの言い方(寝つけない、朝起きられないなど)まで広げると、候補が増えます。カルテの主訴を見返すのも有効です。
難しい症状を引き受けて、結果が出なかったらどうしますか?
結果が出ないのは、技術の不足より、聞けていない原因があるときが多いです。生活や考え方、食べ物、スマホの使い方など、聞き逃している点がないかを先に確かめます。それでも判断がつかないときは、医療機関との併走を考えてください。
順位は、どのくらいの頻度で確認すればよいですか?
毎日は不要です。週に1回、症状ごとに確認すれば十分です。上がり始めたものに、続けて記事を書き足します。
遠方からの問い合わせも、期待できますか?
期待できます。地域名で検索して自分の院しか出てこない症状が増えると、県外から来られる方が出てきます。面談でも、その流れを前提にお話ししました。
出張や遠隔の施術をしている場合も、同じ探し方でよいですか?
同じです。出張先の地域名と症状名を掛けて、同じ手順で空き具合を見ます。出張先の県名で「得意な症状」を書いていく方法もあります。
AIに記事を書いてもらうのは、問題ないでしょうか?
使って構いません。ただし、あなたの経過や見立てが入っていない記事は、読む人に伝わりません。カルテの経過をあなたの言葉で渡して、AIに整えてもらう形がおすすめです。
結局、競合がいない症状はどう探せばよいのでしょうか
地域名と症状名を掛けて検索し、1ページ目の顔ぶれを自分の目で確かめます。そのうえで、あなたが経過を語れる症状に絞り、何本も書いて順位を追います。
肩こりと腰痛で埋もれていたのは、あなたの技術が足りなかったからではありません。入口の場所を、選んでいなかっただけです。
まず今週は、思いつく症状を20個、紙に書き出してください。その中から、カルテに経過が残っているものに丸をつける。それだけで、次に書く記事が決まります。
現場で使える資料は、どこで受け取れますか?
私は、現場で使う資料をまとめて整体師・鍼灸師の先生方にお渡ししています。症状別の見立て辞典、患者さんへの説明の設計図、内臓疲労と体質のチェック表、口コミのお願い文など、全部で17本です。受け取りは公式LINEから。
整体師・鍼灸師だけが集まっているオープンチャットもあります。現場の悩みを、同じ立場の先生同士で話せる場所です。
週に1通、見立ての考え方をメールでお届けする見立てだよりも、よろしければ。
この記事は施術者向けの内容です。体の症状でお困りの方は、医療機関にご相談ください。









